今永が8失点の乱調でカブス敗れる 鈴木は2本塁打で不振脱出の兆し
2025.9.26 15:49 Friday
【カブス5-8メッツ】シカゴ/リグレーフィールド、9月25日(日本時間26日)
カブスの今永昇太(32)が今季ワーストの8失点で8敗目(9勝)。カブスは鈴木誠也の2本塁打などで追い上げを図ったが、メッツ投手陣の好投に振り切られた。敗れたカブスはワイルドカードシリーズでのパドレスとの対戦が決定(開催地は未定)。一方のメッツはワイルドカード3位で1ゲームのリードを保っている。
今永は初回から1死二、三塁のピンチを背負い、4番ビエントスをショートフライに打ち取った。ショートのスワンソンはこの打球をフェンス際で好捕したが、ファウルスタンドに倒れ込み、ここでボールデッドと判定。走者に進塁権が与えられ、不運な形で先制点を許した。さらに5番ニモにタイムリーを浴び、2点目を失った。
三回、今永は1番リンドーアに30号ソロを被弾。リンドーアはこの本塁打で30本塁打30盗塁に到達し、既に達成済みのチームメイト、フアン・ソトと共に史上5組目の「30-30」を同時に達成したチームメイトとなった。
さらにメッツ打線は今永を打ち込み、四回は7番ベイティが18号3ランを逆方向に放った。六回には8番テイラーが左中間を破る鋭いタイムリー二塁打を放ち、8点目。5回2/3、8失点(8自責)、9安打、3三振、1四球、2本塁打の内容で今永を降板させた。
一方、カブス打線も反撃に出た。メッツ先発の好投手ノーラン・マクリーンに対し、五回に鈴木が28号ソロ、さらに六回にはスワンソンも24号ソロで続いた。そして六回には走者を2人置いて再び鈴木が本塁打を放ち、3点差に追い上げた。しかし、メッツのブルペン陣が3回2/3をわずか2安打、無失点に抑え、8-5でカブスを振り切った。
鈴木にスランプ脱出の兆しが見えた。今季最初の86試合で、鈴木は25本塁打、OPS.880を記録するほど好調だったが、その後61試合でわずか2本塁打、OPS.608と低迷。この日の本塁打は実に8月6日以来の快音だった。
一方の今永は8失点と低調。課題の一発病が影を指し、これで9先発連続で本塁打を浴びた。試合後、地元メディアの取材に対して「上手く打たれた。ピンチの場面でコースと高さのどちらかを間違えたとき、それを逃さずに打たれた」「ただ、ストライクゾーンに空振りもファウルも取れないボールを投げていると、メジャーの打者は逃してくれない」と淡々と振り返った。ワイルドカードシリーズではパドレスとの顔合わせが決まり、開幕投手を務めた今永も当然その先発を担うと期待されていた。しかし、9月の5先発で防御率6.51、10本塁打とピリッとしない投球が続き、カブスは再考を迫られるかもしれない。今永はポストシーズンについて問われると、「今自信があると言っても強がりにしか聞こえないと思う。この1週間でプレーオフで相手を圧倒する自信を付けられるような調整をしていきたい」と語った。