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ガーディアンズがサヨナラ死球でプレーオフ進出 2.5%からの逆転劇

2025.9.28 12:24 Sunday

【ガーディアンズ3×-2レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)

 ガーディアンズはレンジャーズにサヨナラ勝ちを収め、ポストシーズン進出が決定。9月2日時点ではポストシーズン進出確率わずか2.5%だったが、終盤の快進撃でア・リーグ最後のポストシーズン進出枠を勝ち取った。さらに中地区首位にタイガースと同率で並んでおり、あす28日(日本時間29日)の162試合目に勝利すれば史上最大のゲーム差を逆転しての地区優勝となる。

 初回、1点を先制されたガーディアンズは、4番ジョナサン・ロドリゲスが2号2ランを放って逆転。2年目のロドリゲスは24日(同25日)にメジャーに再昇格したばかりで、降格前も打率.167、OPS.517と目立った成績を残せていなかった。

 しかし、降格後はAAAでOPS.923とアピールし、顔面に四球を受けたデービッド・フライの代役として昇格。そして左腕ジェイコブ・ラッツと対するこの日、7月27日以来2ヵ月ぶりのスタメン出場を飾ったが、それはキャリアでも初めての4番起用だった。

 先発のジョーイ・キャンティロは得意のチェンジアップを駆使し、三振ショーを展開。5回2/3を投げて8三振、無四球と好投したが、四回にアドリス・ガルシアに同点弾を浴びた。

 その後、両軍一歩も引かない攻防を繰り広げ、試合は2-2のまま九回に突入。ガーディアンズの攻撃は2死走者なしとなったが、“ラッキーボーイ”の4番ロドリゲスが流れを変えた。レンジャーズの守護神ロバート・ガルシアが突如として制球を乱し、1球もゾーンに入らずにロドリゲスが四球を選ぶと、続くマンザードもテキサスヒットを放って一、三塁にチャンスを拡大。申告敬遠で満塁となると、続くケイフスに対してガルシアはまさかの死球を与え、押し出しを許した。

 この日の勝利でガーディアンズはポストシーズン進出を決め、ジェットコースターのようなシーズンの節目を祝った。ガーディアンズは6月26日から7月6日まで10連敗を喫した。「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、10連敗を喫しながらもポストシーズン進出を果たした史上4番目のチームとなった。しかし、7月7日から8月14日まで23勝9敗と好成績を収め、ポストシーズン争いに巻き返した。さらに一波乱あり、8月15日から25日までの1勝9敗と転落し、全てが水の泡になるかと思われた。

 ガーディアンズは68勝67敗で9月を迎え、ア・リーグ中地区首位のタイガースに11ゲーム差、ワイルドカード3位の座まで4ゲーム差をつけられていた。「ファングラフス」によれば、ガーディアンズのポストシーズン進出確率は9月2日の時点でわずか2.5%に過ぎなかった。

 しかし、9月5日から19試合中17試合に勝利し、1ヶ月間で18勝7敗を記録。怒涛の快進撃でポストシーズンへの切符を手にした。

 さらにガーディアンズはフィールド内外で激しい浮き沈み(特に後者の方が多かった)にさらされながら、団結を保ってきた。7月末のトレードデッドラインではエースのシェーン・ビーバーが放出され、さらに絶対的守護神のエマニュエル・クラセと先発右腕ルイス・オルティスを失った。この快進撃は、ボート監督と選手たちが最後まで諦めず、クリーブランドのファンに何年も忘れられない勝利をもたらした証である。

 そして物語はまだ終わっていない。ガーディアンズは史上最大の逆転地区優勝を達成する可能性を残している。タイガースとは依然として同率首位で並んでいるが、ガーディアンズはタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持しており、あすの162試合目に勝利すれば地区優勝を確定させられる。1969年の地区制導入以降、1978年のヤンキースが14ゲーム差を逆転して地区優勝を果たしたのが、史上最大のゲーム差からの優勝記録となっている。ガーディアンズは最大15.5ゲーム差を付けられていた上、さらにシーズン最後の1ヵ月で11ゲームの差を残していたため、優勝すれば史上類を見ない大逆転劇が完結することになる。


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