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スクーバル先発の第2戦に敗北も「楽観的に考えたい」 2週間ぶりに本拠地凱旋へ

2025.10.6 14:40 Monday

【マリナーズ3-2タイガース】シアトル/T-モバイルパーク、10月5日(日本時間6日)

 タイガースは9月21日以来、長い遠征を終えて初めてホームへと帰る。マリナーズとの地区シリーズ(ALDS=5回戦制)は第2戦を終えて1勝1敗。久々の本拠地コメリカパークへの凱旋は、満員となるだろう。

 タイガースにとっては怒涛の2週間の遠征だった。敵地クリーブランドで負け越し、ガーディアンズに史上最大の逆転を許して優勝を逃しながら、なんとかワイルドカード3位でポストシーズン進出を決めた。そして今度はワイルドカードシリーズ(WCS)でガーディアンズと再戦し、見事にリベンジを果たしてALDSに進出。ALDS第1戦では不利なマッチアップを覆し、延長戦で勝利した。しかし、敵地T-モバイルパークに別れを告げてホームへと戻る今、残るのは生き残った実感だけではなく、チャンスを逃した悔しさだ。

 絶対的エースのタリック・スクーバルが先発し、マリナーズを崖っぷちまで追い詰めるチャンスだった。スクーバルはWCSで見せた調子ではなかったものの、7回2失点と力投。息を吹き返していた打線も八回にスペンサー・トーケルソンの二塁打で同点に追いついた。

 しかし、その同点劇の直後、マリナーズのカル・ローリーとフリオ・ロドリゲスに連続二塁打を浴び、タイガースは決勝点を献上した。そして2-3で接戦を落とした。

 「我々は自分たちの仕事をやり遂げたと思う。これからの2戦はホームアドバンテージがある。もちろんすべての試合に勝ちたいとは思うが、現実はそうではない」と、スクーバルは語った。

 スクーバルはマリナーズに対し、今季レギュラーシーズンで2敗を喫していた。しかし、相性が悪い相手を7回2失点、5安打、1四球、9三振と抑えた。ただ、わずか5本の被安打のうち、2本がポランコに浴びた本塁打だった。

 スクーバルが同じ打者に2本塁打を浴びるのは2021年以来のこと。そのときはまだ今のように球界のエース投手だったわけではない。
「ポランコは私のボールがかなりよく見えていた。ゾーンのすぐ下あたりに投げたチェンジアップを見送られた。普通、私が正確に際どいゾーンに投げれば、良い結果が出る。だから、(ポランコにとって)いい打席だった」と、ポランコを称えた。

 「2度の良いスイング。それで失点してしまった。それ以外は(捕手のディロン・ディングラーが)素晴らしいリードをしてくれた。自分の球種はすごくすごく良かったと思う。コマンドも良かった。これが野球だ」と、冷静に振り返った。

 タイガースはエースから求めていたピッチングを引き出すことができた。しかし、ワイルドカードシリーズからフルセットを戦い、第1戦では7回を投げ抜いた疲労困憊のブルペン陣には、十分な援護点が足りなかった。

 直近5日間で4登板目となるカイル・フィネガンが2番手として登板したものの、手強いマリナーズの上位打線にあっさりと捕まり、勝ち越しを許してしまった。AJ・ヒンチ監督は「フィネガンは同点あるいはリードした状況で投げさせる予定だった。劣勢ならトミー(ケインリー)を登板させるつもりだった。だが、上位打線では全力を尽くして相手を攻めるつもりだった」と、信頼の置けるフィネガンを上位打線に起用した意図を語った。

 フィネガンは得意のスプリットで先頭のアロザレーナを打ち取ったが、ローリーとロドリゲスには同じ球をとらえられた。
「体調は良好だった。ただ、本当に手強い打者を相手にして(打たれ)だけだ。ローリーには初球を打たれた。良い球だったけど、最高の球ではなかった。強打者には最高の球を投げなければいけない。ロドリゲスも似たような展開だった。1ボールにしてからスプリットでゴロを狙ったが、二塁打にされるには十分なくらい浮いてしまった」とフィネガンは振り返った。

 スクーバルは語る。
「ホームに戻って、球界最高のファンの前でプレーできる。シリーズは1勝1敗だ。タイで満足しているわけではないが、悲観的にではなく、楽観的に考えたい。敵地に乗り込んで1勝したことで、何かを成し遂げたんだ」


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