スネルまた快投、朗希が2球でセーブ ドジャースが連勝で王手
2025.10.7 11:55 Tuesday
【フィリーズ3-4ドジャース】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク、10月6日(日本時間7日)
ブレイク・スネル、ヘスス・ルザードの両先発の好投によって、ナ・リーグ地区シリーズ(NLDS=5回戦制)第2戦では、両軍ともにわずかなチャンスを探り合う展開となった。
ドジャースにとって最大の転機は、キケ・ヘルナンデスが放ったボテボテのショートゴロで、三塁走者テオスカー・ヘルナンデスが本塁に突入したときに訪れた。これで均衡を破ったドジャースは、そこから堰を切ったように得点し、4点を先制した。
九回にブルペン陣が1点差に詰め寄られたが、ドジャースは4-3で逃げ切り。スネルがまたしても快投し、NLDS突破に連勝で王手をかけた。
勝負を分けたいくつかのプレーのひとつが、27個目のアウトとなったセカンドゴロだった。同点、そしてサヨナラの走者を塁に置いた状況で佐々木朗希がトレイ・ターナーをセカンドゴロに打ち取り、試合終了かと思われた。しかし、二塁手トミー・エドマンの送球がショートバウンドとなり、一塁手フレディー・フリーマンはこれを懸命なスクーピングでミットに収めた。
「とにかく何が何でもキャッチしようとした。中間のボールは一番難しい。短いボールか長いボールか、ちょうどその中間のボールだ。なんとかキャッチできたし、ありがたいことにグローブの中に収まった」と一塁守備の名手フリーマンは胸を撫で下ろし、2球でアウトをとった佐々木は「(一塁の)カバーに入るの忘れちゃったって思いました」と苦笑いしつつ、フリーマンの好捕に感謝した。
スネルは球団史上2人目となる、ポストシーズンでの6回以上無失点、かつ1安打以下の好投を記録。これは2019年NLDSのウォーカー・ビューラー以来の快挙だ。さらにスネル自身、ポストシーズンで9三振以上、2安打以下を記録した登板は通算4度を数え、これはポストシーズン史上最多記録だ。
前回登板のワイルドカードシリーズ第1戦でも7回2失点と好投し、この日はフィリーズ打線を7回無失点と圧倒。六回のピンチでは1死一、二塁で初めて得点圏に走者を背負ったが、デーブ・ロバーツ監督は継投せずにエースにマウンドを託した。スネルはその期待に応え、ハーパーとボームを打ち取った。
自分のパフォーマンスで満足している点を問われたスネルは、「どう調整しているかだよ。フィリーズと対戦したのはつい最近だったけど、前回の対戦からどう調整したか。そしてゾーン攻撃に集中していることだ」と答えた。
「ケガから復帰して以来、スネルは素晴らしい投球をしている。われわれが求めていた全てが揃っていた。今夜は6イニングを力強く投げてくれた。全てがうまく機能していた。われわれの先発投手陣はここ1ヵ月ほど素晴らしい投球を続けている。全国の舞台でその姿を見てもらえて嬉しいね」と、フリーマンは語った。
ポストシーズンの歴史において、最大5戦のシリーズで2勝0敗とリードしたチームは、90回中80回(88.9%)そのシリーズを突破している。現行のフォーマットでは、アウェイで第1戦と第2戦に連勝したチームは、18回中16回(88.9%)で勝ち上がり、そのうち12回はスイープ(3連勝)で終わっている。