English Español 韓国語

タイガース1勝2敗と追い込まれる 先発フラハティが踏ん張れず

2025.10.8 11:58 Wednesday

【タイガース4-8マリナーズ】デトロイト/コメリカパーク、10月7日(日本時間8日)

 コメリカパークでは雨が降り、タイガースとマリナーズが対戦するアメリカン・リーグ地区シリーズ(ALDS)第3戦は3時間遅れでスタートした。タイガースが16日ぶりのホームゲームに臨む中、満員の観客席ではオレンジ色のタオルが振られ、タイガースの選手たちを後押ししていた。

 タイガースの関係者が想像していた以上の光景だったが、試合は4-8で敗戦。久々のホームゲームを待ちわびていた地元ファンに勝利を届けることはできなかった。

 シーズン終盤の苦戦を乗り越え、ポストシーズンに進出したタイガース。ワイルドカード・シリーズも含め、2週間以上にわたる遠征を終えてホームに戻ってきた。タイガースが本拠地コメリカパークで勝利したのは9月6日(同7日)が最後。1勝2敗と追い込まれたタイガースは、2025年シーズンの戦いを延長するために、ALDS第4戦で約1カ月ぶりとなるホームでの白星を挙げることがマストとなる。

 A・J・ヒンチ監督はマリナーズ先発の右腕ローガン・ギルバートに対し、上位打線に左打者を多く並べた。また、休養十分のブルペンも先発のジャック・フラハティをサポートする準備ができていた。マリナーズの強みに対抗すべく、ヒンチ監督はあらゆる手を尽くしたのだ。しかし、マリナーズは投打両面でタイガースを上回った。タイガースは最終回に3点を返して意地を見せたものの、試合前半のビハインドをはね返すことができなかった。

 マリナーズは三回に3連打で2点を先制。1点目は左翼ライリー・グリーンから本塁へのスローイングが悪送球となって生まれたものだった。

 早めの継投を好むヒンチ監督だが、2点を先制されたあともフラハティを続投させることを選択。フラハティは無死一、二塁からフリオ・ロドリゲスとホルヘ・ポランコを連続三振に仕留め、ジョシュ・ネイラーには右中間への大飛球を打たれたものの、センターフライに打ち取ってピンチを切り抜けた。しかし、四回先頭のエウヘニオ・スアレスにソロ本塁打を浴び、1死一塁となって降板。この走者がカル・ローリーのタイムリーで生還したため、3回1/3で降板したフラハティには4失点(自責点3)が記録された。

 ヒンチ監督が打線を組み替え、ケリー・カーペンターを1番打者に起用したのは、マリナーズのダン・ウィルソン監督に「右腕のギルバートを左打者のカーペンターと3度対戦させるか」という決断を迫るためだった。ウィルソン監督には、3巡目もギルバートを続投させる、もしくはリリーフ左腕のゲーブ・スパイアーを早めに投入する、という2つの選択肢があった。

 カーペンターの3打席目は五回1死一、三塁のチャンスで回ってきた。ウィルソン監督はスパイアー投入ではなく、ギルバートの続投を選択。タイガースにとっては4点ビハインドから追い上げるチャンスだったが、カーペンターのセカンドゴロが併殺崩れとなる間に1点を返すだけにとどまった。

 タイガースは7点ビハインドの九回に3点を返して意地を見せたが、4-8で敗戦。打線がなかなかチャンスをモノにできないという状況がポストシーズンに入ってからも続いている。ヒンチ監督は打線を組み替えたり、代打を起用したりして、なんとか優位なマッチアップを作り出そうとしているが、それが得点につながるかどうかは、最終的には打者次第だ。

 追い込まれて迎えるALDS第4戦。タイガースの打者たちには奮起が求められる。


spotvnow