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フィリーズがスイープ負けを回避 シュワーバーお目覚めの2本塁打

2025.10.9 13:27 Thursday

【ドジャース2-8フィリーズ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、10月8日(日本時間9日)

 フィリーズの大砲カイル・シュワーバーは完璧なタイミング、完璧な方法でスランプを抜け出した。負ければ敗退が決まるナショナル・リーグ地区シリーズ(NLDS)第3戦、ドジャース先発の山本由伸から飛距離455フィート(約138.7メートル)の同点アーチを放ったのだ。

 1点ビハインドで迎えた四回、シュワーバーは山本からドジャースタジアムの右翼席を越えていく特大アーチ。打った瞬間にそれとわかる、見事な一発だった。

 シュワーバーの一発をきっかけに、フィリーズは四回に3点を奪って逆転に成功。八回には一挙5点を追加し、8-2で勝利してスイープ負けを回避した。

 シュワーバーのソロ本塁打は、スタットキャストの計測によると、打球速度117.4マイル(約188.9キロ)。これはシュワーバーのキャリア(レギュラーシーズンも含む)の中で2番目に速い打球速度だった。シュワーバーの本塁打でこれを上回るのは、2022年のナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第1戦でダルビッシュ有から放った119.7マイル(約192.6キロ)の一発だけ。このシュワーバーの同点アーチがフィリーズ打線に勢いをつけ、シュワーバー自身も八回にクレイトン・カーショウからダメ押しの2ラン本塁打を放った。

 この試合で放った2本塁打は、シュワーバーにとってポストシーズン通算22本目と23本目の本塁打となり、ヤンキースのレジェンド、バーニー・ウィリアムスを抜いて歴代3位に浮上。シュワーバーを上回るのは、マニー・ラミレス(29本塁打)とホセ・アルトゥーベ(27本塁打)の2人だけだ。

 シュワーバーにとって、ポストシーズンでの豪快なアーチは決して目新しいものではない。

 この試合1本目の本塁打は、ポストシーズンで通算5本目となる飛距離450フィート(約137.2メートル)以上の一発だった。これはスタットキャスト史上最多である。そもそも同様の本塁打を複数放っている選手もほかに1人しかいない。それはフレディ・フリーマンで、しかも2本だけだ。

 シュワーバーは1本目の本塁打でレギュラーシーズンから続いていた22打数ノーヒットのスランプを脱出。NLDSでは初戦から8打数ノーヒット(5三振)と不振が続いていたが、見事な2本塁打でフィリーズ打線を勢いに乗せた。シュワーバーの1本目はチーム初安打でもあり、ドジャース先発の山本に三回まで無安打に封じられたフィリーズ打線は四回に3点を奪って逆転し、試合の主導権を握った。


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