ブルージェイズが世界一に王手 新人イェサベージが歴史的快投
2025.10.30 12:53 Thursday
【ドジャース1-6ブルージェイズ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、10月29日(日本時間30日)
勝った方が世界一に王手をかけるワールドシリーズ第6戦は、ブルージェイズが勝利。先発の22歳トレイ・イェサベージが7回1失点、12三振、無四球の記録的好投でチームを牽引し、打線も6点を奪って援護した。ブルージェイズは3勝2敗とリードし、世界一に王手をかけた。
初回、ブルージェイズは先頭のデービス・シュナイダーが初球をとらえて先制ソロ。さらに続くブラディミール・ゲレーロJr.も2球目をとらえてソロを放ち、ドジャース先発のブレイク・スネルに対してわずか3球で2点を奪った。ゲレーロJr.は今ポストシーズンで8本目の本塁打で大谷翔平と並び、ポストシーズン本塁打記録の10本に迫った。
しかし三回、ブルージェイズ先発のトレイ・イェサベージに対し、ドジャースも反撃。1人の走者も許さず、5者連続三振を奪っていた22歳右腕から、キケ・ヘルナンデスが本塁打を放ち、1点差に迫った。一方のブルージェイズもすぐに反撃し、四回にドールトン・バーショの三塁打から犠牲フライで1点を追加し、再びリードを広げた。
ブルージェイズが3-1とリードしたまま中盤を迎え、試合は両先発の好投で均衡状態に陥った。
しかし七回、ついにブルージェイズがスネルをとらえた。先頭のアディソン・バージャーが安打を放ち、暴投で二塁へ進塁。1死後に四球でチャンスを広げ、再び暴投で1死一、三塁となった。
スネルがシュナイダーを三振に仕留めて2死二、三塁となり、ゲレーロJr.を迎える場面で、ドジャースは2番手エドガード・エンリケスに継投。エンリケスは暴投で三塁走者をかえし(ゲレーロJr.は四球)、さらに続くボー・ビシェットにタイムリーを浴びた。ドジャースの継投策が失敗し、ブルージェイズは貴重な追加点を入れた。
援護点をもらったイェサベージはなおも快投を続けた。自己最長の7回(104球)を投げ、1失点、12三振、無四球、3安打と、ドジャース打線を圧倒。1つのポストシーズンで複数回の2桁三振を記録した新人はイェサベージが史上初、ワールドシリーズにおいて最初の5イニングで2桁三振を奪ったのは1963年のサンディ・コーファックス(ドジャース)以来2人目、さらに12三振でワールドシリーズの1試合における新人奪三振記録を更新するなど、まさに歴史的なパフォーマンスだった。
ブルージェイズは八回にも安打と暴投を絡めて追加点を入れ、6-1とリードを広げ、そのまま逃げ切り。第5戦に勝利し、3勝2敗で世界一に王手をかけた。移動日を挟んで31日(日本時間11月1日)に行われる第6戦では、第2戦で投手戦を演じたケビン・ゴーズマンと山本由伸が再び投げ合う予定だ。
