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先発右腕フラハティが選手オプションを行使 タイガース残留が決定

2025.11.5 08:58 Wednesday

 ジャック・フラハティの残留が決まった。

 タイガースの右腕は、今年2月に結んだ契約に2026年の契約オプションが盛り込まれており、そのオプションを行使して残留することを決断。4日(日本時間5日)、球団が発表した。これにより、2年連続のポストシーズン進出を果たしたタイガースは、先発ローテーションにある程度の変化がもたらされるオフシーズンに向けて、多少の確実性を得ることになった。

 このオプションは、フラハティが2月に結んだ2年契約の重要な部分を占めており、厳密に言えば「2026年の選手オプションが付属した1年契約」だった。このオプションは当初、年俸1000万ドル(約15億円)だったが、今季フラハティが「15試合以上に先発する」という条件をクリアしたことによって倍増し、フラハティの来季の年俸は2000万ドル(約30億円)となる。

 来季の年俸が1000万ドルであれば、フラハティは迷わずオプションを破棄しただろう。しかし、倍増したことにより、今季8勝15敗、防御率4.64と苦しいシーズンを過ごしたフラハティは、決断を迫られることになった。今季のフラハティは、ほとんどの主要項目で前年を下回ったものの、FIP(守備の影響を除外して算出する疑似防御率)は3.85を記録しており、これは投球内容が見た目の数字よりも良かったことを示唆している。好調時には素晴らしい投球を見せており、7月27日にはリーグ王者のブルージェイズを相手に6回無失点、7三振の快投。8月18日のアストロズ戦でも7回無失点、9三振と好投した。しかし、8月24日のロイヤルズ戦での黒星を含め、8失点を喫した登板も2度あった。

 フラハティは9月10日にヤンキースタジアムで5回無失点、7三振と好投し、チームに重要な勝利をもたらした。次の3登板はいずれもガーディアンズ戦となり、レギュラーシーズンを連敗で終えたあと、ワイルドカードシリーズ第3戦では4回2/3を1失点に抑える力投を見せた。マリナーズとの地区シリーズ第3戦で負け投手となったが、第5戦では中2日でリリーフ登板し、2イニングを無失点に抑えた。

 フラハティがオプトアウト(契約破棄)した場合、タイガースは年俸2202万5000ドル(約34億円)のクオリファイングオファーを提示してフラハティを引き留めることもできた。クオリファイングオファーが提示された場合、返答期限は16日(同17日)。フラハティがクオリファイングオファーを拒否し、他球団と契約した場合、タイガースは来年のドラフトで補償指名権を獲得できたが、フラハティが残留を選択したことで、こうした仮定の話は不要になった。

 フラハティは契約のゴタゴタを回避することを選び、タイガースも先発ローテーションに大きな穴が開く事態を免れた。リース・オルソンが右肩を痛めてシーズンを終え、ジャクソン・ジョーブはトミー・ジョン手術後のリハビリ中のため、来季のタイガースの先発ローテーションはタリック・スクーバル、フラハティ、ケーシー・マイズ、トロイ・メルトンが中心となる。ブルペンで好投したカイダー・モンテロを先発に戻すか、ホセ・ウルキディの契約オプションを行使すれば、先発の頭数は揃うものの、1年後にスクーバルとマイズがフリーエージェント(FA)になることに備え、先発陣の層を厚くするためにベテラン投手の補強に動く可能性もありそうだ。


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