English Español 韓国語

ブルワーズが3選手のオプションを破棄 コントレラスは年俸調停へ

2025.11.5 09:44 Wednesday

 4日(日本時間5日)、ブルワーズは一塁手リース・ホスキンスと左腕ホセ・キンタナの契約オプションを破棄し、両選手がフリーエージェント(FA)になることを発表した。正捕手ウィリアム・コントレラスの契約オプションも破棄したが、コントレラスに関しては、まだFA前の保有期間が残っており、ブルワーズはオールスター捕手をキープする方針だ。

 コントレラスのオプション破棄は、ブルワーズにとってビジネス上の動きだ。ミットを持つ左手中指の骨折を抱えながらも捕手として128試合に出場した27歳のコントレラスのタフネスと耐久性は高評価に値する。しかし、ブルワーズとコントレラスは今年1月に年俸調停を回避し、年俸600万ドル(約9億円)+球団オプション1年で契約合意。オプションが行使されれば、コントレラスの来季の年俸は1200万ドル(約18億円)となるはずだったが、この契約が結ばれた時点で、球団と選手の双方がオプション破棄の可能性があることを認識していた。

 ブルワーズがオプションを行使すれば、コントレラスとの年俸調停を回避することができた。しかし、ブルワーズは年俸調停のプロセスの中でコントレラスの年俸が1200万ドル未満になることに賭け、オプションを破棄するという選択をしたのだ。今季のコントレラスは打率.260、17本塁打、76打点、出塁率.355、長打率.399を記録し、オールスターゲームでスタメン出場を果たしたものの、指の痛みを抱えていた影響もあり、前年より成績が悪化。ブルワーズとしては、もし年俸調停が行われたとしても、コントレラスの来季の年俸が1200万ドル以上になることはないと判断したのだろう。

 ブルワーズは昨年、守護神デビン・ウィリアムスに関して同様の決断を迫られた。ブルワーズは年俸1050万ドル(約15億7500万円)のオプションを破棄し、ウィリアムスをトレードでヤンキースへ放出。その後、ヤンキースはウィリアムスとの年俸調停を回避し、1年860万ドル(約12億9000万円)で契約を結んだ。

 ただし、ウィリアムスとコントレラスには明確な違いが2点ある。1つ目は、ウィリアムスが背中のケガで2024年シーズンの最初の3カ月を欠場し、シーズンの約半分しかプレーできなかったこと。2つ目は、ウィリアムスがFA前のラストイヤーを迎えていたこと。クリスマスイブに28歳の誕生日を迎えるコントレラスは、FAまでの保有期間があと2年残っている。

 コントレラスのケースと比較すると、ブルワーズが下したほかの決断は、はるかに単純なものだった。

 ホスキンスの契約には2026年シーズンの年俸1800万ドル(約27億円)の相互オプションが含まれていた。ブルワーズはこれを破棄し、バイアウト(契約解除金)として400万ドル(約6億円)を支払う。ホスキンスはブルワーズでプレーした2年間で38本塁打を記録。これはジャクソン・チューリオ(42本)、コントレラス(40本)、クリスチャン・イェリッチ(40本)に次ぐチーム4位の数字だ。しかし、左手親指のケガで後半戦の大部分を欠場。ポストシーズンではロースターを外れていた。

 キンタナの契約には2026年シーズンの年俸1500万ドル(約22億5000万円)の相互オプションが含まれていた。ホスキンス同様、ブルワーズはこれを破棄し、バイアウトとして200万ドル(約3億円)を支払う。キンタナは今季131回2/3を投げ、11勝7敗、防御率3.96を記録。左ふくらはぎのケガでレギュラーシーズンの最後の2週間を欠場したにもかかわらず、投球イニング数はフレディ・ペラルタ(176回2/3)、クイン・プリースター(157回1/3)に次ぐチーム3位だった。

 4日(同5日)に行われた決断により、ブルワーズの契約オプション6つはすべて解決。年俸800万ドル(約12億円)のオプションが行使されたペラルタとコントレラスは来季もチームに残り、ホスキンス、キンタナ、ブランドン・ウッドラフ、ダニー・ジャンセンの4選手がFAとなる。


spotvnow