English Español 韓国語

マネーボールの再来か デポデスタがロッキーズの編成トップに就任へ

2025.11.7 08:51 Friday

 関係者によると、ロッキーズは新たな編成トップにポール・デポデスタを招聘する方針を固めたようだ。デポデスタは長年、MLB球団の幹部を務め、現在はNFLクリーブランド・ブラウンズの最高戦略責任者(CSO=チーフ・ストラテジー・オフィサー)を務めている。

 球団はまだ公式発表を行っていないが、早ければ7日(日本時間8日)にも決定する見込み。ロッキーズは今季終了後にビル・シュミットGMが辞任しており、52歳のデポデスタがその後任となる。デポデスタは「マネーボール」時代のアスレチックスにおいて、ビリー・ビーンGM(当時)のもとでGM補佐を務めたことで知られており、2004~05年にはドジャースのGMを務めた。ロッキーズはフロントオフィスを強化する方針で、デポデスタが編成トップに就任することが正式に決まったあと、さらなる人材採用を行うと予想されている。

 10日(同11日)からラスベガスでMLBのGM会議が始まる予定で、ロッキーズはそれに間に合うように編成トップの選定を進めたとみられる。

 デポデスタは2016年にNFLブラウンズへ移籍。それまではMLBの複数のチームに在籍して長いキャリアを過ごしており、スカウティングや選手育成の分野で経験豊富だ。

 1996年にインディアンス(現ガーディアンズ)でインターンとしてキャリアをスタート。のちにロッキーズのGMに就任するダン・オダウドがインディアンスGM(当時)のジョン・ハートとともにメンターとなり、デポデスタはアドバンススカウトやGM特別補佐として選手育成に携わった。

 1999年からアスレチックスに加わり、ビーンGMのもとで存在感を発揮。2003年まで在籍し、データ分析の分野における革新者とみなされていた。アスレチックスは2000~03年に4年連続でポストシーズン進出を果たしている。その後、ドジャースのフランク・マッコート・オーナー(当時)のもとでGMに就任したが、成功を収めることはできなかった。

 それ以降は、パドレスの野球運営担当特別補佐(2006~10年)、メッツの選手育成・アマチュアスカウト担当の副社長(2011~15年)を歴任し、NFLブラウンズへ移籍した。

 MLBの世界に戻ってくるデポデスタは、ロッキーズの球団史上5人目の「編成トップ」となる。ナ・リーグ加盟の前年、1992年にボブ・ゲブハードが初代GMに就任し、1999年途中まで務めた。後任のオダウドは2014年シーズン終了まで、3代目のジェフ・ブリディッチは2021年途中までGMを務め、4代目としてシュミットが就任。また、オダウド政権の後期にはビル・ガイベットとGMの職務を分担していた時期があり、1999年途中にゲブハードが辞任したあと、トニー・シーグルが暫定GMを務めた時期もあった。

「マネーボール」で一世を風靡した手腕で、低迷するロッキーズを立て直すことができるのか、大きな注目が集まりそうだ。

spotvnow