ガーディアンズ・ボート監督が2年連続で最優秀監督賞を受賞
2025.11.12 10:13 Wednesday
11日(日本時間12日)、アメリカン・リーグの最優秀監督賞にスティーブン・ボート監督(ガーディアンズ)が選出された。ボート監督は30名の投票者のうち17名から1位票、8名から2位票、4名から3位票を獲得し、合計113ポイント。ジョン・シュナイダー監督(ブルージェイズ)が91ポイントで2位、ダン・ウィルソン監督(マリナーズ)が50ポイントで3位、アレックス・コーラ監督(レッドソックス)が7ポイントで4位、A・J・ヒンチ監督(タイガース)が6ポイントで5位と続いた。
ガーディアンズが昨年、ア・リーグ優勝決定シリーズまで進出したことを考えると、期待を上回る成績を残したチームの監督に与えられる傾向があるこの賞をボート監督が2年連続で受賞するのは難しそうに見えた。しかし、今季のガーディアンズはレギュラーシーズンの大部分で苦戦していた。ところが、歴史的な追い上げを見せ、ボート監督は就任から2年連続で最優秀監督賞を受賞するという偉業を成し遂げた。
監督1年目の昨季、ボート監督は成功を収めるのが簡単であるかのように思わせる見事な手腕を発揮し、ア・リーグ最優秀監督賞の投票で圧勝。2年目の今季は苦戦を強いられたものの、ガーディアンズを地区優勝に導いた。7月の時点で15.5ゲーム差をつけられていたにもかかわらず、見事な逆転劇でア・リーグ中地区を制覇。地区制が導入された1969年以降だけでなく、1969年以前を含めても史上最大の逆転優勝劇だった。さらに驚くべきは、9月5日の時点で11ゲーム差をつけられていたということ。ガーディアンズはそれ以降、19勝4敗の快進撃を見せ、ライバルのタイガースから地区首位の座を奪取した。
こうしたゲーム差に加え、ガーディアンズのチーム打率は球団史上ワーストの.226。さらに、スポーツ賭博に関連する問題で守護神エマニュエル・クラセ、先発右腕ルイス・L・オルティスという2人の主力投手を失うという問題にも直面した。さらに、夏場のトレードではトミー・ジョン手術からの復帰を目指していた元サイ・ヤング賞投手のシェーン・ビーバーをブルージェイズへ放出。しかし、これらの困難を乗り越え、シーズン終盤には安定感抜群の先発投手陣がチームの強みとなっていた。
現役時代にオールスター出場経験がある41歳のボートは、引退からまだ3年しか経過していないにもかかわらず、見事なリーダーシップを発揮。あらゆる困難を乗り越え、クラブハウスでは平静を保ち、自らの姿勢や態度でチームを牽引した。
最優秀監督賞を受賞したクリーブランドの監督は、エリック・ウェッジ(2007年)、テリー・フランコーナ(2013年、2016年、2022年)、ボートの3人だけ。ボートは監督就任から2年連続の受賞となったが、これは同じく就任1年目から2年連続受賞となったパット・マーフィー監督(ブルワーズ)と並び、メジャー史上初の快挙である。
