ドジャースの左腕コップがロースター40人枠入り ルール5ドラフト対策
2025.11.19 12:14 Wednesday
ドジャースは、来月行われるルール5ドラフトからプロスペクト(若手有望株)を守るために、米東部時間18日午後6時(日本時間19日午前8時)の期限までに、左腕ロナン・コップをロースターの40人枠に追加した。
新たにロースターの40人枠に追加されたのはコップだけで、プロテクトされなかったほかの選手はルール5ドラフトで流出する可能性があるが、ドジャースはプロテクトが必要な有力選手がほとんどいなかった。MLBパイプラインの有望株ランキング全体トップ100にランクインしている7人の有望株はいずれもルール5ドラフトの対象外。球団のトップ30有望株に目を向けても、ルール5ドラフトの対象になるのは、23位の右腕ピーター・ヒューベックと25位の遊撃手ノア・ミラーだけだった。
18歳以下で初めてメジャー球団と契約を結んだ選手は5シーズン以内、19歳以上でプロ入りした場合は4シーズン以内に40人枠入りしなければルール5ドラフトの対象となる。なお、今年のルール5ドラフトは、12月7~10日(同8~11日)にフロリダ州オーランドで開催されるウィンターミーティングの期間中に行われる。
ドジャースのロースター40人枠には現在、コップも含めて39人の選手が登録されている。6日(同7日)に40人枠入りした左腕ロビンソン・オルティスを16日(同17日)に右腕タイラー・ガフとのトレードでマリナーズへ放出したため、枠が1つだけ空いている状態だ。
23歳のコップは2021年ドラフト12巡目指名で入団。今季はマイナー2Aタルサで開幕を迎え、シーズン途中で3Aオクラホマシティに昇格した。合計49試合に登板して57回2/3を投げ、2勝4敗2セーブ、2ホールド、防御率3.43を記録。投球イニングを大きく上回る91個の三振を奪い、42四球を与えた。
9イニングあたり14.20個の三振を奪った計算になり、これは2Aと3Aで50イニング以上を投げた投手の中で4番目の数字だった。
18日(同19日)にプロテクトされた有望株はコップだけだったが、ドジャースは6日(同7日)の時点でもう1人、有望なマイナー選手をロースターの40人枠に加えている。今季マイナー3Aのパシフィックコースト・リーグでMVPに輝いた外野手のライアン・ウォードだ。
ウォードは昨年のルール5ドラフトの際にプロテクトされなかったが、獲得に動く球団はなかった。2019年ドラフト8巡目指名で入団し、2023年には3Aに昇格。3Aで3年目のシーズンとなった今季、飛躍を遂げた。
今季は143試合に出場し、打率.290、36本塁打、122打点、16盗塁、OPS.937の好成績をマーク。昨季より123打席多かったにもかかわらず、三振を20個減らした。ドジャースの外野陣(特に左翼手)が打撃不振に苦しむ中、マイナーでのウォードの活躍は注目を集めていたが、結局2025年シーズン中にメジャー昇格を果たすことはなかった。
しかし、28歳となる来季は状況が変わるかもしれない。先週行われたゼネラルマネージャー(GM)会議において、ブランドン・ゴームスGMはウォードにメジャーでの出場機会を与えるつもりであることを明言。自慢の打撃力を活かし、外野手不足をカバーする手助けになることを期待しているようだ。
