テイラー・ウォード獲得のオリオールズ 次に狙うのはエース獲得か
2025.11.20 08:53 Thursday
18日(日本時間19日)、今オフ初めての大型トレードが成立した。オリオールズは右腕グレイソン・ロドリゲスを放出し、エンゼルスから強打の外野手テイラー・ウォードを獲得。かつてのトップ・プロスペクト(有望株)を1年後にフリーエージェント(FA)となる打者と交換するという決断は驚くべき展開であり、今後の補強プランについて様々な疑問が浮上している。
MLB.comでオリオールズを担当するジェイク・リルが指摘しているように、ロドリゲスの放出はオリオールズの最大の課題である「投手陣の不足」を深刻化させる結果となった。確かに、26歳のロドリゲスはケガの影響により、2024年7月を最後にメジャーのマウンドから遠ざかっているが、それでも以前から大きな期待をかけられている投手であり、今年8月の右肘手術を経て、健康な状態で来季を迎えられると予想されていた。
オリオールズは昨オフ、エースのコービン・バーンズがFAで退団したあと、チャーリー・モートンと菅野智之を獲得したが、今オフはトップクラスの先発投手の獲得に積極的に取り組むとみられている。モートンと菅野は合計53試合で防御率4.95に終わり、ロドリゲスがケガの影響で全休したため、今季のオリオールズはメジャーワースト7位の先発防御率4.65と苦しんだ。
MLB.comのマーク・フェインサンドは19日(同20日)、MLBネットワークに出演し、オリオールズが狙う可能性があるFA選手について言及した。
「オリオールズには少なくとも1人、エース級の先発投手が必要だ。ディラン・シース、フランバー・バルデス、マイケル・キングといった選手が市場におり、オリオールズはこのうち1人を獲得するだろう。その必要があるからだ。今季の成績を見てみると、大きな期待を寄せられていたにもかかわらず、コービン・バーンズの代わりとなるエースを獲得しなかったことで、その代償を払わされた。私は(オリオールズの編成本部長である)マイク・エライアスがトップクラスの投手の1人に大金を投じると予想している。今井達也もその候補に挙がるだろう」
もしFA市場で思うような補強ができなかった場合、先発投手を獲得するために、トレード市場に目を向ける可能性もある。ツインズのジョー・ライアンとパブロ・ロペス、ナショナルズのマッケンジー・ゴア、ブルワーズのフレディ・ペラルタといった好投手たちがトレード候補に浮上している。
一方、オリオールズは今オフ、レオディ・タベラスとメジャー契約を結び、トレードでウォードを獲得したため、外野手が人員余剰気味になっている。外野手の整理を目的として、新たなトレードが行われる可能性もありそうだ。
