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マーリンズ 若手先発右腕ペレスと今オフも契約延長交渉を継続へ

2025.11.28 10:26 Friday

 米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールは26日(日本時間27日)、マーリンズが今春のスプリングトレーニング期間中に若手先発右腕のエウリー・ペレスと契約延長交渉を行っていたことを報じた。当時、ペレスはトミー・ジョン手術のリハビリ中だった。

 今季開幕までに合意することはなかったが、MLB.comが関係者から得た情報によると、マーリンズは今オフ、ペレスとの契約延長に向けて代理人との交渉を再開する見込みだという。

 マーリンズは最近、オールスター外野手のカイル・スタワーズと契約延長に向けて交渉していることが明らかになった。これらの動きは、マーリンズが近い将来に向けて才能のある若手主力選手をキープしようとしていることの証と言えるだろう。

 今季のマーリンズは勝ち星を前年から17個も増やし、レギュラーシーズンの最終盤までポストシーズン進出の可能性を残した。今オフは戦力の穴を埋めるために、フリーエージェント(FA)選手の獲得も目指す方針だ。各選手が期待以上の成長を見せているため、予想よりも早くポストシーズン進出を果たせる可能性があり、フロントオフィスはこの機会を最大限に活用しようとしている。さらに、ロースター40人枠内のすべての選手が少なくともあと2年保有可能という状況にある(=1年後にFAとなる選手が1人もいない)。

 来年4月に23歳となるペレスは、来季終了後、初めて年俸調停権を得る。FAになるのは2029年シーズン終了後であり、そのときペレスは26歳だ。ちなみに、ペレスの代理人は、2021年12月にマーリンズと5年5600万ドル(約84億円)で契約を延長したサンディ・アルカンタラと同じである。

 先発投手が23歳のシーズンより前に契約を延長した例は少なく、前例はあるものの、それ以降、球界の状況は大きく変化している。若手先発投手の契約延長の例としては、ブレット・アンダーソン(2010年アスレチックス/4年1250万ドル)、ジェフ・サマージャ(2007年カブス/5年1000万ドル)、CC・サバシア(2005年クリーブランド/4年950万ドル)、フリオ・テヘラン(2014年ブレーブス/6年3240万ドル)、トレバー・ケーヒル(2011年アスレチックス/5年3050万ドル)、マーティン・ペレス(2013年レンジャーズ/4年1250万ドル)、ロイ・ハラデイ(2000年ブルージェイズ/3年370万ドル)などが挙げられる。

 トミー・ジョン手術から復帰したペレスは、再びエースのポテンシャルを見せつけた。今季は20試合に先発して95回1/3を投げ、7勝6敗、防御率4.25、105三振、被打率.195、WHIP1.05を記録。先発登板数、勝利数、投球イニング数はキャリアハイだった。特に最終4先発では合計20イニングを投げて防御率2.70、33三振、4四球、被本塁打1本と安定した投球を披露。シーズン最終登板では自己最多の11三振を奪った。

 スタットキャストによると、ファストボールの平均球速(97.9マイル=約158キロ)はメジャー上位6%という好成績。そのほか、期待被打率(.204)、期待防御率(3.21)、ファストボールのランバリュー(9)といった指標でも上位にランクインした。

 2019年7月2日、ドミニカ共和国出身の国際アマチュアFA選手としてマーリンズと契約金20万ドル(約3000万円)で契約して以来、ペレスは常に注目を浴びてきた。身長203センチ、体重99キロの大型右腕はプロ入り後も急激な成長を遂げ、マイナーでの登板はわずか46試合、マイナー最上位の3Aをスキップしてメジャー昇格を果たした。

 メジャーデビューした2023年5月12日の時点で、球団別有望株ランキング1位(メジャー全体でも9位)の評価を受けており、20歳27日でのメジャーデビューは投手では球団史上最年少だった(従来の記録は2013年に20歳250日でデビューしたホゼ・フェルナンデス=故人)。

 20歳のルーキーシーズン、ペレスは球界屈指の若手投手の1人として台頭。左仙腸関節の炎症により、ワイルドカードシリーズには出場できなかったが、チームのポストシーズン進出に大きく貢献した。メジャー1年目の成績は19先発で5勝6敗、防御率3.15、108三振。ナショナル・リーグの新人王投票では7位タイにランクインした。


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