ロッキーズ新GMにバーンズ氏 ドジャースで選手育成を担当したベテラン
2025.12.4 13:38 Thursday
3日(日本時間4日)、ロッキーズの新GMにジョシュ・バーンズ氏が任命された。編成トップにポール・デポデスタ氏を迎えたロッキーズは、暫定監督だったウォーレン・シェーファー氏を慰留し、今度はバーンズ氏を新GMに任命するなど、組織人事を続々と確定させている。
55歳のバーンズ氏は、編成トップのデポデスタ氏と同時期に球界に入り、フロントの要職を歴任。1990年代後半にクリーブランドでデポデスタ氏と共に働き、1999年から2002年までロッキーズのGM補佐を務め、当時29歳でナ・リーグ最年少のGM補佐となった(ア・リーグ最年少はアスレチックスでGM補佐だったデポデスタ氏)。
そして2003年から2005年でレッドソックスのGM補佐として、2004年の世界一を経験。そして2005年10月から2010年7月までダイヤモンドバックスで、パドレスでも2011年10月から2014年6月までGMを歴任した。その後はドジャースに移り、10年以上にわたって選手育成事業を監督した。
デポデスタ編成部長は、常勝軍団ドジャースを支える育成システムを作り上げたバーンズ氏の手腕が、ロッキーズの再建に不可欠だと考えている。
「ドジャースは過去10年間、様々な分野で素晴らしい仕事をしてきたのは明らかだが、見落とされがちなのは、ドラフトで大きなチャンスに恵まれなかったことだ。彼らは非常に好調で、ドラフトの最終盤で指名されることが多いのだが、ファームシステムを見てみると、一流であることが分かる。これは偶然に生まれるものではない。スカウティングと選手育成の両面で、膨大な労力を要する。そして、その両部門がうまく機能し合うことが不可欠だ。ジョシュはそれを実現する上で大きな役割を果たしてきた」
バーンズ氏も「球団の将来にとって非常にエキサイティングなこの時期に、ロッキーズに復帰できることを大変嬉しく思う。ポールと共に再び仕事ができることは素晴らしい機会だ。彼とチームメイトと共に、ロッキーズにチャンピオンシップレベルの野球をもたらすべく尽力できることを心待ちにしている」とコメント。
バーンズ氏はデポデスタ編成部長とは旧知の間柄だ。クリーブランドで共に働く以前も、高校時代に対戦したこともあるという。
「ジョシュとはもう30年以上の付き合いになる。前にも言ったことがあるが、きっとまた言うことになるだろう。彼と話すたびに、自分が賢くなっていくような気がする。クリーブランドに来た最初の日がそうでしたし、今日までずっとそう感じている」
「彼の知性と、細部へのこだわりの深さに、私はいつも本当に感銘を受けてきた。彼は、私たちのほとんどが気づかない、あるいは注意を払わないような、ゲームの中の物事を捉えている。それがいつも私を魅了してきた」
バーンズ氏をGMに抜擢した決め手は、ドジャースで3度のワールドシリーズ制覇を果たしたことだ。ドラフトに関するアマチュアスカウティングと国際プログラム、育成、コーチング、高度な情報の融合は、ファームシステムを利用して役割を担う選手や重要なトレードを行いながら、自国で育ったスター選手を抱えるドジャースならでは。ドラフトでの成功に加え、ドジャースはトレードを通じてファームシステムの補充にも気を配ってきた。過去10年間、シーズン中2度更新されるMLBパイプラインのファームシステムランキングでは、ドジャースは20回中17回でトップ10入りを果たしていた。
デポデスタ編成部長によれば、バーンズ氏とメジャーレベルのトランザクションに協力して取り組むとのこと。「ジョシュと私は、振る舞い方だけでなく、一緒にいたい環境についても、多くの点で価値観を共有している。どちらも、すべての答えを持っているとは思っていない。もちろん、決して。実際、そうではないことは分かっている。でも、私たちは本当に好奇心旺盛な人たちに囲まれているのが好きだ。なぜなら、私たちは皆、答えを見つけようとすることに興味を持っているからだ」と、デポデスタ。旧友との二人三脚で再建を目指す。
