アロンソとディアスを失ったメッツは今後どのように動くのか
2025.12.11 09:08 Thursday
球界屈指の資金力を誇るメッツだが、打線に大きな穴が開くことになってしまった。10日(日本時間11日)、フリーエージェント(FA)となっていた主砲ピート・アロンソがオリオールズと5年1億5500万ドル(約232億5000万円)で合意したことが明らかになったのだ。長年、正一塁手として活躍してきたスラッガーの穴をどう埋めるのだろうか。
メッツが失ったのはアロンソだけではない。9日(同10日)には守護神エドウィン・ディアスがドジャースと合意したことが報じられ、メッツはわずか25時間のあいだに主砲と守護神を失った。ブルペンに関してはすでにデビン・ウィリアムスを獲得しているため、ディアスの代わりのクローザーは確保できている。しかし、アロンソの穴を埋めるのは容易ではない。
アロンソとディアスの退団により、メッツにはあらゆる補強を実現できるだけの補強資金がある。アロンソの打撃力をほかの選手で代替するのであれば、カイル・タッカーやコディ・ベリンジャーといった大物FA選手がターゲットとなるだろう。MLBネットワークのジョン・ヘイマンは10日(同11日)、メッツがタッカーの動向を注視していることを報じた。また、ベリンジャーの獲得を狙っているとの報道もある。どちらを獲得したとしても、今季38本塁打、126打点、OPS.871を記録したアロンソが抜けた穴をカバーすることに貢献してくれるはずだ。
しかし、どちらの選手も「フルタイムの一塁手」という穴を埋めることはできない。アロンソが2019年のメジャーデビュー以来、7シーズンにわたって担ってきた役割である。強打の外野手を獲得することでアロンソの打撃力をカバーする場合、一塁には現有戦力のマーク・ビエントスあたりをコンバートするのが最も現実的な選択肢となりそうだ。アロンソに代わる「右打ちの一塁手」がほしいのであれば、岡本和真も選択肢の1つとなるだろう。
また、今季後半戦の急失速の原因となった先発陣の補強に注力するという道もある。MLB.comのマーク・フェインサンドによると、メッツは最近、右腕マイケル・キングとオンラインで面談を行ったようだ。また、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは、メッツが先月、左腕フランバー・バルデスと面会していたことを報じている。
お金をかけているわりには投打とも選手層が薄く、様々な課題を抱えているメッツ。アロンソ、ディアスとの再契約に使うはずだった資金が余っており、優勝を狙えるチームを作るために、デービッド・スターンズ編成本部長の手腕が問われるオフシーズンとなりそうだ。
