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ロイヤルズがゴールドグラブ三塁手のガルシアと5年間の契約延長へ

2025.12.13 09:11 Saturday

 10代のベネズエラ出身選手と2016年に契約して以来、ロイヤルズはユーティリティプレーヤー候補からレギュラーに昇格した内野手の成長を見守ってきた。そして今季、マイケル・ガルシアはオールスター初選出を果たし、三塁手部門でゴールドグラブ賞に輝いた。

 さらに、ガルシアは正遊撃手ボビー・ウィットJr.とともに、今後しばらくの間、ロイヤルズの三遊間に固定されることになりそうだ。

 12日(日本時間13日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、ロイヤルズはガルシアとの5年間の契約延長に向けて、最終段階を迎えているという。2031年の球団オプションが付属し、ガルシアには5750万ドル(約86億2500万円)が保証される。関係者によると、2031年のオプションが行使され、なおかつ定められた昇給の条件をガルシアがクリアした場合、6年間の総額は8500万ドル(127億5000万ドル)前後まで上昇する可能性があるようだ。

 今回の契約延長は身体検査の結果待ちとなっており、まだ球団からの正式発表は行われていない。

 関係者によると、ガルシアの年俸は2026年(=年俸調停期間の初年度)が400万ドル(約6億円)、2027年が700万ドル(約10億5000万円)、2028年が1000万ドル(約15億円)、2029年が1300万ドル(約19億5000万円)、2030年が1900万ドル(約28億5000万円)と上昇していき、2031年の球団オプションは2100万ドル(約31億5000万円)となる。2030年と2031年の年俸は成績次第でさらに上昇する可能性がある。このほか、契約ボーナスとオプションの破棄の際のバイアウト(契約解除料)320万ドル(約4億8000万円)が盛り込まれており、ガルシアには少なくとも5750万ドル(約86億2500万円)が保証される。

 今回の契約延長は、ガルシアの年俸調停期間4年とフリーエージェント(FA)期間1年(オプション行使の場合は2年)をカバーするもので、ガルシアは30歳のシーズンまでロイヤルズに残ることになる。ロイヤルズはスター遊撃手のウィットJr.と2024年に11年契約を結んでいるため、ガルシアは少なくとも2030年シーズンまで、ウィットJr.とともに、球界屈指の守備力を誇る三遊間コンビを形成する。

 ガルシアはメジャー4年目の今季、飛躍のシーズンを過ごした。160試合に出場して打率.286、出塁率.351、長打率.449、OPS.800をマークし、16本塁打と74打点はともに自己最多。23個の盗塁を決め、オールスター初選出とゴールドグラブ初受賞だけでなく、ア・リーグMVP投票では14位タイにランクインした。

 野球一家の出身で、スター外野手のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)と2015年ア・リーグ優勝決定シリーズMVPのアルシデス・エスコバーは従兄弟(いとこ)である。16歳でロイヤルズと契約してプロ入りし、プロ入り後は着実な成長を遂げ、2022年に期待の有望株としてメジャーデビュー。メジャーの主力として台頭するまで数年かかったが、今季は素晴らしい活躍を見せた。

 ロイヤルズがガルシアに5年契約を与え、今後のさらなる成長に期待する理由の1つは、スイングの判断に関する指標が優れていることだ。今季はコンタクト率86.5%、チェイス率20.8%、空振り率15.0%を記録。これはボール球に手を出さず、バットに当てる能力が高いことを表している。今季は666打席で62個の四球を選び、三振数も84にとどめた。

 ガルシアは今季、WAR5.8(ベースボール・リファレンス版)をマーク。ウィットJr.の7.1を加算すると、25歳の三遊間コンビだけで12.9を記録した。ロイヤルズにとって、ガルシアとウィットJr.の全盛期を最大限に活用するのは非常に重要であり、契約を2年延長した主将サルバドール・ペレス、年俸調停権を取得したばかりの一塁手ビニー・パスカンティーノとともに、若き三遊間コンビがチームを牽引していくことになるだろう。


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