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ジャイアンツが先発補強 右腕ハウザーと2年2200万ドルで合意

2025.12.17 08:32 Wednesday

 16日(日本時間17日)、ESPNのジェフ・パッサンが報じたところによると、ジャイアンツは右腕エイドリアン・ハウザーと2年2200万ドル(約33億円)で合意し、先発補強に成功したようだ。まだ球団からの正式発表は行われていないが、2028年の球団オプション(=球団側に選択権がある契約条項)が盛り込まれていることも明らかになっている。

 ジャイアンツは16日(同17日)、タイガースの元クローザーであるジェイソン・フォーリーと1年契約を結んだことを発表し、ブルペンを強化。その直後にハウザーとの合意報道が出た。

 今季のハウザーは5月20日まで登板がなかったものの、2025年シーズン前半戦において、最大のサプライズの1つだった。レンジャーズのマイナーで開幕を迎えると、3Aラウンドロックの9登板(うち8先発)で防御率5.03と結果を残せず、5月15日に解雇。しかし、その数日後にホワイトソックスとメジャー契約を結び、5月20日のシーズン初登板(マリナーズ戦)で6回2安打無失点の好投を披露した。

 その後も安定した投球が続き、ホワイトソックスでは11度の先発登板で68回2/3を投げて防御率2.10をマーク。相手打者を3本塁打、OPS.661に抑え、被バレル率は4.9%だった。

 トレード期限最終日にレイズへ移籍したが、それ以降は前半戦の活躍を維持できなかった。移籍後は10度の先発登板で56回1/3を投げて防御率4.79。7本塁打を浴び、被OPSは.767、被バレル率も7.9%に上昇した。

 2月2日に33歳の誕生日を迎えるハウザーは、メジャーでプレーした9シーズンのうち、最初の7年間はブルワーズに在籍。ブルワーズでは129試合(うち97先発)に登板して防御率4.00を記録し、2023年12月にメッツへトレードされた。

 2024年、メッツのローテーションに加わったものの、先発では33回2/3で自責点32と打ち込まれ、ブルペンに配置転換。複数のイニングを投げるリリーフ投手として復調したように思えたが、7月末にリリース(解雇)された。その後、カブス、オリオールズとマイナー契約を結んだが、いずれの球団でもメジャー昇格を果たせなかった。

 ハウザーは5つの球種を持ち、94マイル(約151キロ)のシンカーが投球の軸となる。水平方向の変化量は17.1インチ(約43センチ)を誇り、これは似たリリースポイントから同じ球速帯で投じられるシンカーの平均よりも1.9インチ(約5センチ)大きい。直近5年間で4度、三振率が20%を下回っているものの、多くのゴロを打たせており、今季のゴロ率48.9%はメジャー全体の上位21%にランクインしている。

 新天地ジャイアンツでは、ローガン・ウェブ、ロビー・レイ、ランデン・ループとともに先発ローテーションの一角を担うことが予想される。ジャイアンツは今オフ、複数の先発投手を獲得することを目指しており、ハウザー獲得後も先発投手の補強を継続するとみられる。

 ただし、ジャイアンツはフリーエージェント(FA)の投手に大金を投じる意思はないとみられており、フランバー・バルデス、今井達也、レンジャー・スアレスといった好投手の獲得に動く可能性は低い。ジャスティン・バーランダーと再契約を結ぶ可能性は残されており、トニー・ビテロ新監督と親交のあるマックス・シャーザーの獲得に乗り出す可能性もある。また、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)に関心を示していることが報じられており、トレードによる先発補強に動く可能性もありそうだ。


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