フィリーズがブルペン補強 右腕ブラッド・ケラーと2年契約で合意
2025.12.18 08:34 Thursday
16日(日本時間17日)、フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長はスプリングトレーニング開始前にリリーフ投手を1~2人獲得するつもりであることを示唆した。そして、それから24時間も経たないうちに、リリーフ投手の補強が実現した。
MLB.comが関係者から得た情報によると、フィリーズは救援右腕ブラッド・ケラーと2年2200万ドル(約33億円)の契約を結ぶことで合意。身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。なお、ケラーの契約合意について、FanSidedのロバート・マレー記者が第一報を伝えた。
30歳のケラーは今季カブスで68試合(うち1先発)に登板して4勝2敗、防御率2.07、WHIP0.96、被打率.182を記録。69回2/3を投げ、75三振、22四球と内容も良かった。今季50イニング以上を投げたリリーフ投手144人のうち、防御率は14位、被打率は17位、WHIPは20位にランクインしている。
2018~23年にはロイヤルズで114試合に先発したが、新天地フィリーズでは完全にリリーフ専門で起用される予定だ。
ケラーは2023年10月に胸郭出口症候群の手術を受け、翌2024年はホワイトソックスとレッドソックスで苦戦した。しかし、今季は万全の状態となり、自己ベストのシーズンに。42.2%の割合で投じたフォーシームは自己最速となる平均97.2マイル(約156キロ)を計測したが、これは2024年の93.8マイル(約151キロ)を大きく上回っていた。
フォーシームのほか、スライダー(17.3%)、スイーパー(14.5%)、シンカー(14.4%)、チェンジアップ(11.7%)も投げ、それぞれの球種で空振りを奪うことができる。
チェイス率(=ボール球を振らせる確率)は30.4%を記録し、これはメジャー全体で上位24%に入る数字。ハードヒット率(=強い打球を打たれる割合)は30.6%にとどめ、こちらは上位1%の好成績だった。さらに、三振率27.2%も上位20%にランクインしている。
ケラーの加入により、フィリーズのブルペンは8枠中6枠が確定。クローザーのヨアン・デュラン、左腕のマット・ストラーム、ホゼ・アルバラード、タナー・バンクス、右腕のケラーとオライオン・カークリングという顔ぶれだ。
なお、フィリーズは引き続き正捕手J・T・リアルミュートとの再契約を目指している。すでにオファーを出しており、リアルミュート側からの返答を待っているとみられる。
