レッズがブレデイ獲得 アスレチックスからノンテンダーFAの外野手
2025.12.28 08:53 Sunday
27日(日本時間28日)、レッズが外野手の補強に動いた。元アスレチックスのJJ・ブレデイと1年140万ドル(約2億1000万円)の契約を結ぶことで合意。すでに身体検査を済ませ、球団からの正式発表も行われている。
28歳の左打者であるブレデイは、外野の3ポジションすべてをこなすことができる選手だ。
レッズは昨オフにフリーエージェント(FA)の外野手オースティン・ヘイズを獲得したときと同じように、ブレデイにもバウンスバック(復調)を期待している。ヘイズは今季、3度負傷者リスト入りして期待に応えられなかったため、レッズはブレデイにより良い結果を求めるだろう。
ブレデイは今季アスレチックスで98試合に出場し、打率.212、14本塁打、39打点、OPS.698と低調なパフォーマンスに終わった。シーズン中には2度の3A降格を経験。2024年はキャリアハイの成績を残し、159試合で打率.243、20本塁打、60打点、OPS.761をマークしたが、今季は大幅に成績を落とした。
守備面でも低調なパフォーマンスに終始し、OAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)は外野3ポジションすべてでマイナスの数値だった。特にセンターでは-5と低迷。攻守とも精彩を欠いた結果、アスレチックスは11月18日(同19日)にブレデイをDFAとしてロースターの40人枠から外し、11月21日(同22日)にはノンテンダーFAに。ブレデイはキャリア初のFAとなった。
バンダービルト大学から2019年ドラフト全体4位指名でマーリンズに入団したブレデイは、2022年にメジャーデビューした時点では、MLBパイプラインが選定する有望株ランキング全体トップ100にランクインしていた。デビューイヤーは238打席で打率.167、OPS.586と結果を残せず、同年オフに同じく「元ドラ1」の左腕A・J・パクとのトレードでアスレチックスへ移籍。2023年も打率.195、OPS.666と低迷したが、2024年は大きな進歩を遂げ、チーム最多の43二塁打を放つなど、大半の中堅手よりも優れた打撃成績を残した。
今季は成績を落としたが、選球眼を含め、ポジティブな要素もいくつかあった。デビューから4年連続で四球率10%以上を記録し、今季のチェイス率(ストライクゾーン外のボールに手を出す確率)24.9%はメジャー平均より良かった。守備範囲の広さは平凡だったが、強肩の持ち主であり、肩の強さを表す指標は外野手の上位19%に位置している。
レッズは今オフ、エリー・デラクルーズをサポートできるような強打者の獲得を目指している。FA市場の目玉の1人だった長距離砲カイル・シュワーバーの争奪戦に加わったものの、ナ・リーグ本塁打王を地元球団に連れてくることはできなかった。
シュワーバー獲得は実現しなかったが、ブルペンの補強は着実に進んでおり、クローザーのエミリオ・パガンと2年2000万ドル(約30億円)で再契約を結んだほか、左腕ケイレブ・ファーガソンを1年450万ドル(約6億7500万円)、右腕キーガン・トンプソンを1年130万ドル(約1億9500万円)で獲得。ただし、トンプソンはブレデイ獲得に伴ってDFAが発表されている。
レッズの来季のペイロール(年俸総額)は今季開幕時の1億1200万ドル(約168億円)から大きく変わらない見込み。よって、さらなる打線強化のための予算が残っているかは不透明だ。
