三塁手レンドンの契約見直し エンゼルスでのキャリアに終止符
2025.12.31 08:54 Wednesday
エンゼルスとアンソニー・レンドンが契約最終年の内容変更に合意し、2026年はプレーしないことになったと30日(日本時間31日)、MLB.comのマーク・フェインサンド記者が伝えた。
2020年シーズン前に7年総額2億4500万ドル(約367億5000万円)の契約を結んだレンドンは、2026年に3800万ドル(約57億円)を受け取る予定だったが、今後は数年に分けて支払われることになる。具体的な条件はまだ明らかにされておらず、エンゼルスもこの契約変更を正式に発表していない。
ペリー・ミナシアンGMはウィンターミーティングで、レンドンの契約最終年を繰り延べることで短期的な柔軟性を確保する可能性を探っていると語っていた。ただし、その当時は、レンドンの代理人であるスコット・ボラス氏やMLB機構、MLB選手会の承認を得る必要があった。
しかし、その問題は解決され、2025年シーズン前に股関節の手術を受けたレンドンは、2年連続でシーズンを欠場することになる。まだ引退はせず、ロースターに残る予定だが、シーズン前に60日間の負傷者リストに入れ、ロースター40人枠の空きを作ることが可能となる。
過去5シーズンにわたりケガに苦しみ、ナショナルズ時代に比べて成績が下降したレンドンにとって、エンゼルスでの失望の期間に終わりを告げることとなる。エンゼルスでの5シーズンでわずか257試合の出場にとどまり、打率.242、出塁率.348、長打率.369、22本塁打、125打点だった。2024年は57試合に出場し、打率.218、出塁率.307、長打率.267、本塁打なし、14打点にとどまった。
35歳のレンドンは、ナショナルズとエンゼルスで計1173試合に出場し、通算打率.280、出塁率.364、長打率.464、158本塁打、295二塁打、671打点を記録している。2014年と2019年にシルバースラッガー賞を受賞し、2019年にはオールスターにも選出され、ナ・リーグMVP投票で3位に入った。同年にはナショナルズをワールドシリーズ優勝に導き、現在のエンゼルス監督、カート・スズキとチャンピオンリングを手にした。
レンドンが構想外となったことで、エンゼルスは今オフ、三塁手の獲得市場に参入することになる。また、先発投手もう1人、救援の補強、中堅手の獲得も模索している。
エンゼルスは浮いた資金の一部を使い、30日に救援右腕カービー・イェーツと1年500万ドル(約7億5000万円)で合意した。イェーツもまた、今オフにエンゼルスが獲得した選手の1人であり、右腕アレック・マノア、右腕グレイソン・ロドリゲス、救援左腕ドリュー・ポメランツ、救援右腕ジョーダン・ロマノ、ユーティリティのボーン・グリッソムらのグループに加わる。(文:Rhett Bollinger、訳:山田結軌)
