レンジャー・スアレスのレッドソックス移籍が市場に与える影響は?
2026.1.15 09:22 Thursday
左腕レンジャー・スアレスがレッドソックスとの契約に合意したことが移籍市場に与える影響について、MLB.comでは3人の記者に意見を聞いた。
【1】スアレスはFA市場のトップ左腕であるフランバー・バルデスの契約を待っているように見えたが、実際は先に契約した。スアレスの移籍はバルデスにどんな影響を与えるのか。
バルデスとスアレスはともにスコット・ボラス氏が代理人を務めているため、スアレスが先に契約したのは非常に興味深い。スアレスはバルデスより2歳若く、多くのイニングを投げる先発投手としての実績は不足しているものの、能力的にはギャレット・クローシェに次ぐ先発2番手としてフィットするだろう。
200イニングを投げるタイプの先発投手を必要としているチーム、たとえばオリオールズやメッツにとって、バルデスは依然としてフィットする存在であり、実際にこの2チームはバルデスに関心を持っているとみられる。32歳のシーズンを迎えるバルデスが5年契約を得られるかどうかは分からない。それがバルデスの契約が遅れる原因となっているのかもしれない。(全国担当:マーク・フェインサンド記者)
【2】レッドソックスは先発陣が充実した一方、アレックス・ブレグマンの退団によって三塁には穴が開いている。ブレグマンの代役を獲得するために先発投手をトレードする可能性はあるのか。
レッドソックスには複数の選択肢がある。まず、「穴」となっているのは必ずしも三塁ではないということに注意が必要だ。有望株マルセロ・マイヤーは二塁と三塁を守ることができ、マイヤーがどこを守るかは今後の補強次第となる。とはいえ、チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)を務めるクレイグ・ブレスローが先発陣の余剰人員を放出し、右打ちの内野手の獲得を狙う可能性は確かにある。
予想されるローテーションの5人(クローシェ、スアレス、ソニー・グレイ、ブライアン・ベヨ、ヨハン・オビエド)以外にもカッター・クロフォード、パトリック・サンドバル、カイル・ハリソンらがローテ入りを狙っており、昨年9月にデビューした2人のプロスペクト(有望株)、コネリー・アーリーとペイトン・トーリーもいる。
可能性は低いものの、人員余剰気味の外野手を放出して内野手を獲得するという選択肢もある。外野の3ポジションに対し、ロマン・アンソニー、ジャレン・デュラン、セダン・ラファエラ、ウィルヤー・アブレイユとレギュラークラスの外野手が4人いるからだ。(レッドソックス担当:イアン・ブラウン記者)
【3】オリオールズ、ブルージェイズ、そしてレッドソックスは今オフ、いずれも大きな動きを見せた。ここまで静かなヤンキースは今後どのように動いていくのか。
関係者によると、ヤンキースはブルワーズのフレディ・ペラルタの獲得を目指してトレードの交渉を行っているが、14日(日本時間15日)の時点で成立が迫っているという情報はない。また、今オフの最優先事項はコディ・ベリンジャーとの再契約だが、両者の間には契約年数をめぐる隔たりがあり、合意には至っていない。しかし、交渉は継続されており、最終的に合意する可能性もある。
ヤンキースは13日(同14日)、ひっそりとマーリンズとのトレードを成立させ、ライアン・ウェザースを獲得した。これにより、ゲリット・コールとカルロス・ロドンをケガで欠いている先発陣の強化に成功。最も興味深いのは、ヤンキースがベリンジャーと再契約できなかった場合にどんな動きを取るかということだが、現時点では誰も予想できない。(全国担当:マーク・フェインサンド記者)
【4】フィリーズがスアレスと再契約する可能性は低かったが、その可能性は完全に消滅した。フィリーズは今後、先発補強に動くのか。それともJ・T・リアルミュートとの再契約など、打線補強に注力するのか。
スアレスの貢献度や人気度を考えると、チームを去ってしまうのは悲しいが、当初から再契約はあまり期待されていなかった。フィリーズはFAトリオのうち、カイル・シュワーバーとリアルミュートとの再契約を優先していたからだ(シュワーバーは5年1億5000万ドル=約225億円で残留が決定、リアルミュートは現在も交渉中)。
フィリーズはザック・ウィーラー、クリストファー・サンチェス、ヘスス・ルザード、アーロン・ノラに加えてトップ・プロスペクトのアンドリュー・ペインターがおり、全員が健康ならば、球界屈指の先発ローテーションを形成できる。そのため、フィリーズは打線強化に注力している。リアルミュートと再契約を結ぶのか、それともボー・ビシェットを獲得するのかはまだ分からないが、いずれにせよ、フィリーズにとっては大きな戦力となるだろう。(フィリーズ担当:ポール・カセラ記者)
