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ヤンキースがベリンジャーの引き留めに成功 5年契約で合意

2026.1.22 08:41 Thursday

 昨季終盤、ヤンキースで過ごした1年を振り返るように求められたコディ・ベリンジャーは、本拠地ヤンキースタジアムのクラブハウスを見渡した。そして、アーロン・ジャッジのロッカーを見つめながら、「絶対にヤンキースに戻りたい」と告白した。

 当時、ベリンジャーは「このユニフォームを着て、信じられないほど素晴らしい時間を過ごした。ヤンキースタジアム、ファン、球団組織、そしてこのロッカールームで選手たちが築き上げてきた文化。本当に特別で、本当に楽しいチームだ」と語っていた。

 ベリンジャーはこれからもヤンキースの一員であり続けるだろう。21日(日本時間22日)、MLB.comのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ヤンキースとベリンジャーは5年総額1億6250万ドル(約243億7500万円)の再契約で合意。ヤンキースはブライアン・キャッシュマンGMが今オフの最優先事項と位置づけていたベリンジャーの引き留めに成功した。

 身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていないが、ベリンジャーは契約金として2000万ドル(約30億円)を受け取り、全球団に対するトレード拒否権を与えられる。また、後払いはなく、2027年と2028年のシーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)可能な条項も盛り込まれている。

 数カ月間にわたり、キャッシュマンGMをはじめとする球団関係者は、わずか1年でチームに見事にフィットしたベリンジャーと再契約を結びたい意向を示していた。ベリンジャーの身体能力、人間性、汎用性はアーロン・ブーン監督のお気に入りでもあった。

 キャッシュマンGMは昨年12月のウィンターミーティングで「彼は昨年、我々にとってインパクトのある選手だった。条件が合うなら、ぜひヤンキースに戻ってきてほしい」とラブコールを送っていた。

 しかし、再契約に向けた交渉はスローペースだった。代理人のスコット・ボラス氏は昨年12月、30歳のベリンジャーに対して最大8球団が関心を示していることを示唆。昨季の年俸が2750万ドル(約41億2500万円)だったベリンジャーは、ヤンキースで152試合に出場し、打率.272、29本塁打、98打点、13盗塁、OPS.814の好成績をマークした。

 カブスは昨オフ、ペイロール(年俸総額)削減の一環として、ベリンジャーをトレードでヤンキースへ放出。ベリンジャーの年俸のうち、250万ドル(約3億7500万円)はカブスの負担だった。ベリンジャーは昨季、WAR5.1(ベースボール・リファレンス版)を記録。これはドジャースでナ・リーグMVPに輝いた2019年(WAR8.7)以来の高水準だった。

 再契約に向けた交渉が難航する中、ヤンキースは2つの提案をしたと報じられている。1つはオプトアウト条項を盛り込むこと、もう1つは多額の契約金を支払うことだ。しかし、5年を超える長期契約は拒否し続けた。

 カイル・タッカー(ドジャース移籍)とボー・ビシェット(メッツ移籍)がFA市場から姿を消し、7年契約を求めていると言われていたベリンジャーはFA市場のトップ野手となったが、我慢強く交渉し続けたヤンキースが最終的には5年契約で再契約にこぎつけた。

 ベリンジャーはヤンキースの外野陣に復帰してレフトを守り、ライトにア・リーグMVPのジャッジ、センターにトレント・グリシャムが入ることが予想される。ベリンジャーはベン・ライスの代わりに一塁を守る可能性もあるが、2人とも左打者であるため、ベリンジャーが一塁を守るのはライスの休養時や負傷離脱時に限られるだろう。

 ベリンジャーが残留したことにより、レフトのレギュラーの座を争うとみられていた2人の若手外野手、ジェイソン・ドミンゲスとスペンサー・ジョーンズ(球団4位の有望株)について、ヤンキースはトレードを検討し始めるかもしれない。

 22歳のドミンゲスは「火星人」の異名を持ち、トップ・プロスペクトとして大きな注目を集めていたが、まだメジャーでは目立った活躍を見せておらず、通算149試合でOPS+103にとどまっている。一方、ジョーンズは昨季マイナーで35本塁打、OPS.932の好成績をマーク。キャッシュマンGMは「ほかのチームであれば、すでにメジャー昇格を果たしていたかもしれない」と認めている。

 なお、ブーン監督は昨年12月、「将来的に優秀な選手が多すぎて枠が足りない状況になったら、そのときの状況に合わせて対応するしかない。解決策を模索する中で、競争も大きな役割を果たす。選手たちが競争することで、そうした問題も自然と調整されていくんだ」と話していた。


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