フィリーズがカステヤノスを解雇 今季が5年契約のラストイヤー
2026.2.13 10:13 Friday
ニック・カステヤノスとフィリーズの関係は、昨年6月にマイアミでカステヤノスがダグアウトにビールを持ち込む前からすでに悪化していた。しかし、ローンデポパークでのトラブルが決め手となり、12日(日本時間13日)、フィリーズが総額1億ドル(約150億円)の5年契約を結んでいるカステヤノスを解雇したことを発表した。今季の年俸2000万ドル(約30億円)はフィリーズが負担しなければならない。
デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は「環境を変えることが最善の策だと全員が感じていたと思う」とキャンプ地で語った。
フィリーズは昨オフと今オフ、カステヤノスのトレードを試みていたが、成績不振と高額年俸が重なり、他球団からの関心はほとんどなかった。そうした状況の中、「マイアミ事件」が起こった。
カステヤノスは自分の打順や起用法に不満を持っていた。それまでにも不満を露わにすることはあったが、6月16日にその感情が爆発した。フィリーズのロブ・トムソン監督はマーリンズ戦の八回、3-1とリードした状況で守備固めのためにカステヤノスを交代させた。カステヤノスは昨季、外野手ワーストタイのOAA-12を記録しており、トムソン監督は何度となく「接戦の終盤には(守備力の低い)カステヤノスを交代させるべき」と周囲から言われていた。
それまではカステヤノスを交代させることを拒否してきたが、マイアミでのあの夜、トムソン監督はついにカステヤノスに守備固めを送ることを決断した。
カステヤノスは自身のインスタグラムに投稿した手紙の中で、守備固めを送られて交代したあと、ダグアウトにビールを持ち込んだことを認めた。複数の関係者によると、カステヤノスはトムソン監督を含むコーチ陣に激しく詰め寄り、「メジャーリーガーとして十分な実績がない指導者に選手を交代させる権利があるのか」と激しく非難したという。
試合後、カステヤノスはトムソン監督とドンブロウスキー編成本部長に会い、感情に流されてしまったことを謝罪。しかし、関係が修復されることはなく、カステヤノスは次の試合でスタメンを外れ、それ以降は左打者のマックス・ケプラーとのプラトーン起用となった。昨年9月、新たな役割について尋ねられたカステヤノスは「ロブとはそんなに頻繁に話さないんだ。プレーしろと言われればプレーするし、ベンチにいろと言われればベンチにいる。それだけだよ」と語り、指揮官のコミュニケーション能力に疑問を呈した。
球団と選手の関係は修復不可能となり、ドンブロウスキー編成本部長は2026年もカステヤノスにフィリーズでプレーしてもらうために関係の修復に取り組んだことは「1度もなかった」と明かした。昨年12月、フィリーズはカステヤノスに代わる右翼手として1年1000万ドル(約15億円)でアドリス・ガルシアを獲得。カステヤノスをチームに残す意思がないことを明確にした。
今オフもトレードは成立せず、フルメンバーでのキャンプ開始を目前としてフィリーズはカステヤノスの解雇を決断した。5年契約の4年目となった昨季は147試合に出場して打率.250、17本塁打、72打点、OPS.694を記録。在籍4年間のOPS+は100で、ちょうどメジャー平均だった。OAA-32は規定以上の267選手のうち261位だった。
しかし、2023年にはオールスター選出を果たし、ポストシーズンでも印象的な活躍を見せた。また、2022年には息子のリアムくんとの心温まるストーリーが話題になったこともあった。こうしたフィリーズでの活躍がすべて否定されるわけではない。
カステヤノスは自身のインスタグラムに投稿した手紙の中で、ジョン・ミドルトン・オーナー、ドンブロウスキー編成本部長、コーチ陣、チームメイト、そしてフィリーズのファンへの感謝を述べた。
4ページにわたる手紙は「私は野球が大好きです。野球選手でいられることが嬉しくて、勝つことに夢中です。今回の経験から学びます」という言葉で締めくくられた。
