【戦評】試合終盤に点取り合戦 アストロズが熱戦制しタイに
2017.10.26 14:34 Thursday

6回裏にコリー・シーガーの勝ち越しツーランが飛び出し、3対1と2点をリードした状況でマウンドには守護神のケンリー・ジャンセン。ほとんどのドジャース・ファンは勝利を確信したに違いない。しかし、野球の神様はワールドシリーズ第2戦をあっさりと終わらせるようなことはしなかった。8回以降、ドジャー・スタジアムの観客席が沸く劇的なシーンが何度も訪れたのだ。
8回表のアストロズの攻撃。先頭のアレックス・ブレグマンが二塁打で出塁すると、デーブ・ロバーツ監督は迷わずジャンセンを投入した。ところが、ホゼ・アルトゥーベの二塁ゴロで一死三塁となったあと、カルロス・コレアがセンターへのタイムリー。NLDS第3戦から続いていたドジャースの救援投手陣による連続無失点は28イニングでストップした。さらに9回表、先頭のマーウィン・ゴンザレスがカウント0-2からのカッターを捉え、左中間へ飛び込む起死回生の同点弾。レギュラーシーズンでセーブ失敗がわずか1度しかなかった絶対的守護神から不振に陥っていたユーティリティ・プレイヤーが一発を放ち、アストロズは土壇場で同点に追い付いた。
試合は3対3の同点で延長戦に突入。ドジャースはジャンセンに代えてジョシュ・フィールズを投入したが、アルトゥーベとコレアに二者連続の一発が飛び出し、アストロズが2点を勝ち越し。その後のピンチはトニー・シングラーニがなんとか抑えたものの、試合は決まったかに思われた。ところがその裏、ドジャースは先頭のヤシエル・プイーグが左中間へ豪快な一発を叩き込んで1点差。その後、二者連続三振で追い込まれたものの、ローガン・フォーサイスが四球で出塁すると暴投の間に二塁へ進み、キケ・ヘルナンデスのライト前ヒットで同点のホームを踏んだ。ドジャース・ナインが見せる驚異の粘りに、ドジャー・スタジアムは大いに沸いた。
ところが延長11回表、ドジャースはワールドシリーズからロースター入りを果たしたブランドン・マッカーシーを投入したものの、先頭のキャメロン・メイビンがセンターへのヒットで出塁すると、続くジョージ・スプリンガーが右中間への勝ち越しツーラン。打った瞬間はセンターフライかと思われた打球がグングン伸び、そのままスタンドへ突き刺さった。ドジャースはその裏、二死走者なしからチャーリー・カルバーソンが一発を放って意地を見せたが、最後はプイーグが空振り三振に倒れて試合終了。延長戦に入って両軍合計5本塁打が飛び出すという史上稀に見る熱戦をアストロズが制し、対戦成績を1勝1敗のタイとした。
この試合では両軍合わせて8本の本塁打が飛び出したが、これはワールドシリーズ史上最多記録。また、延長戦での5本塁打はレギュラーシーズン、ポストシーズンを含めて史上最多の数字だった。ワールドシリーズの舞台は移動日を1日挟んでアストロズの本拠地ミニッツメイド・パークへ。第3戦ではドジャースはダルビッシュ有、アストロズはランス・マカラーズJr.が先発予定となっている。
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