【戦評】田中7回1失点で10勝目 マリナーズ初回5失策
2017.8.28 12:34 Monday

ヤンキース先発の田中将大が7イニングを投げて被安打6、奪三振10、与四球1、失点1の好投で今季10勝目をマーク。苦手のデイゲームを克服し、日本人投手では初となるデビューから4年連続の2ケタ勝利に到達したが、田中の快投以上にマリナーズの「守乱」が印象に残る試合となった。
ネルソン・クルーズのタイムリー二塁打でマリナーズが1点を先制した直後の1回裏。ヤンキースは一死走者なしからスターリン・カストロがライトへの二塁打で出塁すると、続くゲーリー・サンチェスがレフト前ヒットを放つ。これをレフトのベン・ギャメルが後逸し、カストロが生還。サンチェスは二塁へ進んだ。アーロン・ジャッジが四球を選んで一死一、二塁となり、この場面でディディ・グレゴリウスの打球はショート後方へのフライとなったものの、これをジーン・セグーラが捕球できず。さらに一死満塁からチェイス・ヘッドリーが放った三塁ゴロで、併殺を焦ったカイル・シーガーが打球をファンブルし、オールセーフ。サンチェスが生還し、ヤンキースが勝ち越しに成功した。
まだヤンキースの攻撃は終わらない。トッド・フレイジャーが空振り三振に倒れて2アウトとなったものの、二死満塁からジャコビー・エルズベリーが左中間への二塁打を放ち、二者が生還。ギャメルからの送球をセグーラがファンブルしている間に一塁走者のヘッドリーも生還し、セグーラから本塁への送球が悪送球となってエルズベリーは三塁へ。続くロナルド・トレイエスにもタイムリーが飛び出し、ヤンキースは一挙6得点のビッグイニングを作った。マリナーズはセグーラが3失策、シーガーとギャメルが各1失策で、なんと1イニング5失策。スコット・サービス監督は「強豪チーム相手に5つもエラーをしてしまったら、それを挽回する方法なんてないよ」と嘆いたが、1イニング5失策は球団ワースト記録であり、メジャー全体でも1977年のカブス以来40年ぶりの屈辱となってしまった。
ヤンキースはマリナーズとの3連戦を2勝1敗で勝ち越して、ワイルドカード首位の座をキープ。東部地区の優勝争いでも4連敗中の首位レッドソックスまで2.5ゲーム差に迫っている。明日からはインディアンス3連戦とレッドソックス4連戦という厳しい戦いが始まる。まずはインディアンス相手に勝ち越して、良い形でレッドソックスとの最終決戦を迎えたいところだろう。
関連ニュース
関連動画
8月24日 好調・サンチェス 先制弾含む3打点で打線を牽引
8月18日 サンチェスが先制スリーラン 5打点の大活躍
8月17日 怪物・ジャッジ 特大弾&メジャー新記録樹立
8月16日 グレイ 6回2失点の好投でヤンキース移籍後初勝利
8月15日 ジャッジ 今月2本目の一発は貴重な同点アーチ