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元アスレチックスのトニー・ケンプが現役引退 33歳の左打者

2025.5.16 12:39 Friday

 日本時間5月16日、アスレチックスなどで活躍し、ファンにも愛されたトニー・ケンプが現役引退を表明した。現在33歳のケンプはメジャーで9年間プレーしたユーティリティ・プレーヤー。アスレチックス時代には3年連続で120試合以上に出場し、2022年にはキャリア唯一の規定打席をクリアするなど主力選手として活躍した。ケンプは自身のSNSに「メジャーリーガーになることを許してくれた神様、ありがとう。プロで12年間、メジャーで9年間プレーして引退することを決めました」と綴った。

 2013年ドラフト5巡目指名でアストロズに入団したケンプは身長168センチと最も小柄な野球選手の1人だった。2016年5月にメジャーデビューを果たし、2018年には97試合に出場したが、2019年途中にマーティン・マルドナードとのトレードでカブスへ移籍。シーズン終了後にはアルフォンゾ・リバスとのトレードでアスレチックスへ移った。

 2023年シーズン終了後にアスレチックスからFAとなり、レッズとマイナー契約を結んだが、翌春のスプリング・トレーニングの途中に退団してオリオールズへ。この年、オリオールズで5試合に出場したのがメジャーでの最後の雄姿となった。その後、ツインズやレッズとマイナー契約を結んだものの、メジャー昇格を果たすことはできず、昨年8月末にレッズを退団したあとは無所属の状態が続いていた。

 メジャー9年間で通算739試合に出場して460安打、打率.237、35本塁打、184打点、53盗塁、OPS.675を記録。目立った成績を残した選手ではなかったが、二塁と左翼を中心に内外野の複数ポジションをこなし、ユーティリティ・プレーヤーとして存在感を発揮した。

 アスレチックスのマーク・コッツェイ監督は「彼を指揮することができたのは楽しかった。ファンに愛された、素晴らしい選手だった。彼は常に笑顔だった。印象的なプレーを見せてくれたこともあったね」とコメント。元同僚のセス・ブラウンは「彼は素晴らしい人物であり、今まで一緒にプレーした選手のなかでも最高のチームメイトの1人だった。彼をチームメイトと呼ぶことができたのは幸運だったよ」と語り、コッツェイ監督と同様にケンプの人間性を称えた。


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