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チザムJr.の攻守にわたる活躍でヤンキース勝利 あす運命の第3戦
【ヤンキース4-3レッドソックス】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、10月1日(日本時間2日)
第1戦に敗れ、王手をかけられていたヤンキースが第2戦に勝利。同点の八回にオースティン・ウェルズがタイムリー二塁打を放ち、一塁走者のジャズ・チザムJr.が激走で決勝点をもたらした。伝統的なライバル対決となっているワイルドカードシリーズは、第3戦に決着が委ねられる。
ヤンキースは初回、4番ライスがポストシーズン通算初アーチを放って2点を先制。しかし、三回に先発ロドンが2番ストーリーに同点タイムリーを浴び、序盤のリードを失った。
早めの継投に出たレッドソックスとは対照的に、ヤンキースは先発ロドンを信頼した。ジャッジのタイムリーで1点のリードを得た六回には、ストーリーにすぐ同点弾を浴び、続く打者にも死球を与えたがアーロン・ブーン監督は続投を決断。その後、ピンチをダブルプレーで切り抜けてロドンは信頼に応えた。
しかし七回、先頭から連続四死球を与えると、ここでついに継投に移行。代わった2番手クルーズはすぐに2死を奪い、第1戦で決勝打の代打・吉田正尚と対戦した。
吉田が放った打球初速97マイル(約156キロ)のハードヒットを、セカンドのチザムJr.は懸命なダイビングストップ。内野安打を許して満塁としたが、クルーズが後続を抑え、無失点で切り抜けた。
勝ち越し点を防ぐ好守を見せたチザムJr.は八回2死から四球で出塁。続くウェルズがライト線へ二塁打を放つと、チザムJr.は一塁から一挙に本塁を陥れ、間一髪で決勝点のホームに触れた。
攻守に活躍したチザムJr.は「本当に楽しかった。最後の一球、最後の打者まで、ギリギリまで接戦だった。でも、最後まで諦めずに戦い続け、勝利できた」と振り返った。悔しい敗北を喫した第1線の後は、ゲームの「MLB・ザ・ショウ」をプレーし、圧勝を挙げて鬱憤を晴らしたとのこと。リフレッシュが産んだ活躍だったのかもしれない。
決勝打のウェルズは第2戦を「激しい」と総括。「まさにプレーオフらしい試合だった。両チームとも必死に戦った。最高だったよ」と、勝負を楽しんでいた。
ヤンキースが勝利したことで、シリーズは1勝1敗のタイとなった。あす行われる第3戦では、ヤンキースがキャム・シュリットラー、レッドソックスがコネリー・アーリーとともに新人投手の先発が予定されている。
2025.10.2 12:59 Thursday
八回に一挙5点の猛攻 ガーディアンズが勝負を第3戦に持ち込む
【ガーディアンズ6-1タイガース】クリーブランド/プログレッシブフィールド、10月1日(日本時間2日)
タイガースの1勝リードで迎えたワイルドカードシリーズ(WCS=3回戦制)第2戦が行われ、ガーディアンズが勝利。七回まで2安打に抑え込まれたが、八回に5得点の猛攻で勝ち越し、勝利を手繰り寄せた。シリーズを1勝1敗のタイに戻し、勝負をあす行われる第3戦に持ち越した。
9月の快進撃によって、史上最大の逆転地区優勝を果たしたガーディアンズ。第1戦を落として王手をかけられて迎えた第2戦に勝利し、魔法のようなシーズンは少なくともあと1日続くこととなった。
初回、ガーディアンズは2番バレラのポストシーズン初アーチで先制。9月にデビューしたばかりの24歳がタイガース先発のマイズの出鼻をくじいた。
しかし、その先制弾からガーディアンズ打線は失速。七回を終えて計2安打と沈黙し、早めの継投に出たタイガース投手陣に苦戦した。
さらにエース格のバイビーを送り込んだ投手陣も度々ピンチを背負った。四回には2死満塁のピンチからセンター前にタイムリーを浴び、同点に追いつかれた。しかし、この日デビューを飾った有望株デロウターがセンターからの好返球で一塁走者を三塁で刺し、失点を1で防いだ。その後も五回から八回まで毎回得点圏に走者を背負ったが、細かい継投で無失点で切り抜け続けた。
そして守護神スミスがピンチを脱した直後の八回、ガーディアンズ打線が反撃。チームリーダーのラミレスに「直球を狙え」とアドバイスされた9番ロキオがライトへソロを放って勝ち越し。続く1番クワンと2番シュニーマンが連続二塁打で3点目を加えた。さらに3番ラミレスを敬遠後、5番ネイラーが3ランを放ってダメ押しした。
レギュラーシーズン最終戦で逆転サヨナラ弾を放ったロキオがまた大仕事。この日の決勝弾は、球団史上初めてポストシーズン敗退の危機に瀕した試合の八回以降に放たれた勝ち越し弾となった。スティーブン・ボート監督は「ロキオが本塁打を放って緊張を解いてくれて、選手たちはリラックスできた」と振り返った。
3回戦制で行われた過去のワイルドカードシリーズでは、第1戦に敗れた20チームの内、16チームがスイープ(2連敗)で敗退。第3戦に持ち込んだのはわずか4チームしかいなかったが、歴史に残る大逆転地区優勝を飾ったガーディアンズが新たにこのリストに名を連ねた。
「僕たちがここにいるのは、何か理由があるからだと理解することが大切だ。僕たちがここにいるのは、クラブハウスにいる仲間たちを信頼しているから。フィールドで、どんなポジションにいようとも、信頼は大切だ。そして、ポストシーズンで勝ち進むために必要な要素はすべて揃っていると確信している」と捕手ネイラーは意気込みを語った。
ロキオもこう語った。「いつもプレッシャーをかけずにプレーしようと心がけていると言っているんだ。それが僕らのスタイル。ただプレーするだけだ。最後のアウトまでプレーし続けなければいかに。たとえ10点差をつけられても、そのスタイルを貫き通すつもりだよ」15.5ゲーム差を付けられても諦めなかった不屈の精神が今のガーディアンズには共有されている。
ポストシーズンの歴史上、「勝ったら進出、負けたら敗退」の試合では、ホームチームは64勝66敗と負け越している。しかし、ここまで必死に戦い抜いてきたガーディアンズのメンタリティは変わらない。ネイラーはこう続けた。「僕らはただ試合に出て、楽しみながら、自分たちのプレーを続け、目の前にあるあらゆるチャンスを活かすべきだ。それが僕らが最高の状態にある時にやることだと思う」
2025.10.2 10:14 Thursday
スター軍団メッツがポストシーズン進出逃す マーリンズに完封負け
【マーリンズ4-0メッツ】マイアミ/ローンデポパーク、9月28日(日本時間29日)
メッツはマーリンズに完封で敗れ、ポストシーズン進出を逃した。ポストシーズン進出のためには勝利に加え、同率で並ぶレッズの敗北が必要だったが、打線が度重なる得点機で沈黙。8投手を注ぎ込んだ継投リレーも4点を失い、完敗を喫した。シーズン序盤は絶好調で首位を快走していたが、7月から始まった不調を止められなかった。
メッツは前日にカルロス・メンドーサ監督が示唆していたように、総力戦の継投で挑んだ。先発マナイアを1回2/3で見切ると、三回2死一塁の局面では前日に七回を投げたセットアッパーのレイリーを投入。慎重な継投でそのピンチをしのいだが、四回1死で単打を浴びたレイリーを、4番手スタネックに交代させた判断が裏目に出た。
スタネックは6番ワガマンに先制のタイムリー二塁打、さらに8番ナバレトに2点目のタイムリー二塁打を献上。2死二塁となり、前日に八回を投げた切り札ロジャースを投入したが、頼みの綱のロジャースも連続タイムリーを打たれた。メッツは四回に一挙4点を失い、試合の主導権を失った。
メッツ打線はマーリンズ先発のカブレラの制球難に漬け込み、二回から五回まで全ての回で得点圏を作った。しかし、チャンスの場面でいずれも沈黙。最大のチャンスとなった五回2死満塁の場面では、3番アロンソが打球初速115.9マイル(約186.5キロ)の鋭いライナーを放ったが、レフトのサノーハの頭上を超えることはなかった。アロンソが放ったレフトライナーは、今季のメッツの打者が記録した中で最速の打球。しかし、あえなく捕球され、絶好のチャンスを逸してしまった。
メッツは五回から守護神ディアスを投入する決死の継投を続け、追加点をゼロに抑えた。しかし、打線もマーリンズのブルペン陣を捉えることができず、散発5安打で完封負け。シーズン途中に崩壊した今季を象徴するようなフラストレーションの溜まる敗北だった。
6月12日時点で、メッツは21の貯金を作り、球団史上最高ペースで勝利を重ねていた。ナ・リーグ東地区の首位を快走し、2位に5.5ゲーム差、ポストシーズン圏外まで8.5ゲーム差のリードを保っていた。
しかし、メッツはそこから転落し、ついにはポストシーズン進出を逃した。しかし、そこから転落し、ついにはポストシーズン進出を逃した。直近93試合では38勝55敗。同時期でメッツより勝率が低いのは、地区最下位に沈むホワイトソックス、ナショナルズ、ツインズ、ロッキーズの4チームしかいないほどの不振に陥った。「エライアス・スポーツ・ビューロー」によると、21以上の貯金を記録した後に今季のメッツより低い勝率を記録したのは、1905年のインディアンスと1977年のカブスの2チームだけである。
問題はメッツが今後どこへ向かうかだ。オールスター選出のアロンソとディアスは、今オフにオプトアウト権(契約破棄条項)を行使し、フリーエージェントになる可能性がある(アロンソは試合後にオプトアウト権の行使を表明)。打線の中心選手であるソト、リンドーア、ニモは5年以上の契約を残す一方、チーム崩壊の遠因となった投手陣は不安が残る。シーズン終盤にデビューしてインパクトを残した3人の新人(マクリーン、トン、スプロート)に期待が集まる一方、大型契約下にあるマナイアと千賀滉大(32)は不振。投手陣の軸となるエースを確立することが、オフの課題となるだろう。
2025.9.29 09:01 Monday
ガーディアンズが史上最大の逆転劇演じる ア中地区を連覇
【ガーディアンズ9×-8レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)
史上最大15.5ゲームの差を逆転し、ガーディアンズがア・リーグ中地区優勝に輝いた。マジック1で162試合目を迎えたガーディアンズは、試合中に同率首位のタイガースが敗れたため、地区優勝が決定。その後、レンジャーズを逆転サヨナラで下し、地区優勝を勝利で飾った。
7月4日、ガーディアンズは8連敗(その後連敗は10に伸びる)を喫し、プログレッシブフィールドのダグアウトで勝利を祝うタイガースの選手たちを眺めていた。ガーディアンズのシーズンは谷底に達していたが、先発右腕スレイド・セッコーニは、この厳しい時期を素晴らしい結果に転換することを宣言していた。
セッコーニはその8連敗の後、取材に対してこう語った。「シーズンが終わって、この8連敗を振り返って『ああ、覚えてる? どれだけ辛かったか覚えてる?』って言える日が本当に待ち遠しい。『どうやって乗り越えたか覚えてる? どうやってお互いを信頼し合ったか覚えてる? 毎日同じようにプレーして、ただひたすら努力を続けたか覚えてる?』ってね」。「きっと報われる。シーズン終盤には、素晴らしい位置につけているはずだ。そう確信している」
そしてシーズン最終戦を迎えたこの日、同率首位で並び、タイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持していたタイガースがレッドソックスに敗れたため、ガーディアンズの地区優勝が確定。30日(日本時間10月1日)から始まるワイルドカードシリーズでは、第3シードとして第6シードとなったタイガースを本拠地で迎え撃つ。
7月9日の朝まで、ガーディアンズは首位タイガースに15.5ゲーム差をつけられていた。「エライアス・スポーツ・ビューロー」によると、これは史上最大のゲーム差を逆転しての優勝だという。以前は1914年のブレーブス(15ゲーム差)がこの記録を保持していた。
ガーディアンズは9月5日の朝、デトロイトに最大11ゲーム差をつけられていた。これは9月に逆転して優勝した史上最大のゲーム差であり、1964年のカーディナルスの8.5ゲーム差を上回った。また、ガーディアンズはシーズン中に10連敗を喫しながらポストシーズン進出を果たした史上4度目のチームとなった。
9月5日からの19試合に17勝を挙げる快進撃で大逆転を成し遂げたガーディアンズは、既に地区優勝が決まっていたこの試合でも本領を発揮。3-5とリードされていたが、2点を追いついて試合を延長に持ち込んだ。延長十回には3点を失ったが、5番ネイラーの二塁打で1点を返し、さらに7番ロキオが5号3ラン。4点を奪い返して逆転サヨナラ勝利を挙げ、史上最大の逆転劇を飾った。
セッコーニは162試合目を前にして再び語った。「今年、我々が目指していた方向性を見失った人は誰もいなかったと思う。シーズンで最も暗い時期でさえも。だからこそ、あの時に私が言った言葉は正しかったんだ。こうして大団円を迎えたのは本当に素晴らしいことだよ」
2025.9.29 07:43 Monday