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41歳シャーザーが気迫の投球 ブルージェイズがALCSをタイに戻す

【マリナーズ2-8ブルージェイズ】シアトル/T-モバイルパーク、10月16日(日本時間17日)

 1勝2敗でア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)の第4戦を迎えたブルージェイズは、先発マックス・シャーザーの熱投に助けられ、敵地で快勝。連勝でシリーズを2勝2敗のタイに戻した。シャーザーは5回2/3、2失点、5三振、4四球、3安打と粘りの投球。五回には降板を拒否して続投し、ピンチをしのぐなど気迫あふれるパフォーマンスだった。

 ブルージェイズは負ければシリーズ敗退に王手をかけられる第4戦の先発を、レギュラーシーズンでは17先発で防御率5.19、ヤンキースとの地区シリーズ(ALDS)ではロースター(出場選手登録)にすら入れなかった41歳に託した。本拠地で連敗し、いきなり劣勢に立たされた中、先発を任されたシャーザーはこう語っていた。 「(逆転は)不可能じゃない。野球だからね。流れがいつ変わるかなんて誰にもわからない」

 その流れが変わる瞬間が、シャーザーの気迫によってもたらされた。シャーザーは六回途中2失点の熱投でマリナーズ打線を抑え、ブルージェイズを勝利に導いた。

 初回、シャーザーは2四球を与えたものの、勝負強い活躍が続く4番ポランコをダブルプレーに打ち取って無失点。しかし、二回先頭のネイラーに本塁打を浴び、慌ただしい立ち上がりとなったが、そこから3度のサイ・ヤング賞を獲得したゆえんを見せた。

 三回も先頭に四球を与えたものの、その走者を牽制でアウトに仕留めた。シャーザーの牽制刺は2016年のレギュラーシーズン以来、さらに一塁での牽制刺に限れば2013年以来の珍事だった。百戦錬磨のベテランらしい判断で走者の裏をかき、ピンチの芽を摘んだ。

 打線に5点の援護を受けたシャーザーは、四回も走者を背負いながら無失点。五回も先頭に安打を浴び、2死までこぎ着けたが、1番アロザレーナを迎え、ジョン・シュナイダー監督がマウンドに訪れた。

 しかし、シャーザーはマウンドに訪れたシュナイダー監督に対し、激しくまくしたて降板を拒否。その後、アロザレーナをその日4度目の三振に抑え、見事にピンチを脱した。

 その後、六回も続投したシャーザーは、ローリーとフリオの2・3番コンビを見事に抑えたものの、ポランコに四球を与えたところで降板。2番手フルハティがタイムリーを浴びて2失点目が加算されたが、5回2/3、2失点と見事なゲームメークを見せた。

 六回に5-2と3点差に迫られたブルージェイズは、直後の七回にブラディミール・ゲレーロJr.の本塁打ですぐさま突き放した。さらに八回には三回に逆転弾を放ったアンドレス・ヒメネスが再び2点タイムリーを放ち、大量リードを奪った。

 ブルージェイズはそのまま8-2でマリナーズに勝利。第3、4戦に連勝し、シリーズを2勝2敗のタイに戻した。勝った方がシリーズ突破に王手をかけられる第5戦は、ブルージェイズがエースのケビン・ゴーズマン、マリナーズが第1戦好投のブライス・ミラーを立てる。

2025.10.17 12:28 Friday

“マジシャン”大谷の投球戦略 スプリットを復活させた理由

 大谷翔平は常に秘密兵器を持っている。7つの球種を操り、しかもどれも厄介な球種を持つエースならではの稀有な能力だ。そして今季のポストシーズンで、マジシャン・大谷は既に最新の技を繰り出している。

 大谷はこの大一番でスプリットを復活させた。かつて大谷の代名詞だったスプリットは、2025年のレギュラーシーズンではほぼ投じられてこなかった。しかし、フィリーズとの地区シリーズ(NLDS=5回戦制)の第1戦で、フィリーズの強力打線を相手に大谷はスプリットを復活。カイル・シュワーバー、ブライス・ハーパーといったリーグを代表する強打者から三振を奪った。

 したがって、あす17日(日本時間18日)に行われるナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)第4戦で投手・大谷と対するブルワーズも、あらゆることに備えなければいけない。ただ、大谷が投げてくるあらゆる球種に備えるのは不可能だ。

 エンゼルス時代は幾度となく三振を奪ってきた決め球・スプリットは、ドジャース移籍後はほとんど見られなくなっていた。しかし、この大一番でスプリットは復活した。この背景には何があるのか。

 覚えておいてほしいのは、大谷がMLBに挑戦した当初、スプリットは最大の武器だったということだ。それだけではなく、球界有数の球種だったと言っても過言ではない。

 しかし、年を追うごとに大谷はスプリットをコントロールできなくなっていた。ストライクゾーンから遠く離れた、無駄な球が増えていった。そしてついに大谷はスプリットを封印した。

 代わりに、大谷はスイーパーを多用し、2022年と2023年は第1球種となった。そしてドジャースに移籍してトミージョン手術からのリハビリを終えた今季は、フォーシーう、スイーパー、新しいハードスライダー、カーブを決め球として用いた。投手のレパートリーが多様化の一途をたどる現代らしいアプローチだ。

 そして、ついにかつての決め球・スプリットは、全体の5%に満たない割合に減ってしまっていた。

大谷のシーズン別スプリット投球割合

・2018年: 22% ・2021年: 18% ・2022年: 12% ・2023年: 6% ・2025年: 5%

 そして、フィリーズ戦で突然、大谷はスプリットを復活させた。スプリットの投球割合は10%を超え、前述のように強打者から三振を奪った。

 そしてはるかに重要なのは、スプリットの使用割合が増えたことではなく、大谷のスプリットが良い状態に戻ったということだ。大谷のスプリットのクオリティは完全に復活していた。

 大谷のスプリットは、ハーパーとシュワーバーから4度の空振りを奪った。大谷がスプリットでこれだけ多くの空振りを奪った試合は、2023年6月27日に遡る。

 鍵となったのは、コントロールの復活だ。フィリーズ戦では大谷のスプリットはストライクゾーン下辺に見事に集まり、相手のスイングを誘いやすかった。

 これが大谷がスプリットを投げたいスポットだ。相手に追いかけさせるボール球であっても、無駄球にはならない。エンゼルス時代末期のように、ゾーン付近に散らばる球ではなく、ゾーン下辺に集中させることが重要だ。

 大谷が突如としてスプリットを増やした理由は何だろうか。

 それはフィリーズの左打者に対して、2巡目で目先を変えるためだった。スプリットは大谷にとって、左打者に有効な3つの球種の1つだ。残りの2つであるカーブとハードスライダーは、共に2025シーズン中に開発し、使用頻度を高めてきた。この2球種はスプリットと並んで、フィリーズ打線に効果を発揮した。

 たとえば、カーブは6月の投手復帰以降、8月までは一度も投げられていなかった。しかし、ポストシーズンに進出する頃にはカーブに自信を深め、NLDS第1戦では18%の割合で使用。そしてカーブでは7スイング中6度の空振り、5打席で4三振を奪った。

 つまり、ポストシーズンの大谷は、新しい技(カーブとスライダ)を用いる一方で、古い技(スプリット)を復活させたのだ。

 ポストシーズンの試合で、球界屈指の強打者たちを相手に、形を変える武器を繰り出す大谷の自信、そして成功は、ポストシーズンでも予測不可能な投球戦略を適応させ、その新しい戦略を即座に実行する彼の能力を物語っている。

 フィリーズが打者・大谷を攻めるプランを持っていたのと同じように、投手としての大谷はフィリーズの最強打者に対するプランを持っていた。

 ブルワーズとの一戦でも、大谷はプランを持って臨むことだろう。スプリットを使うかどうかはまだ分からないが、何かが起こる可能性はある。

2025.10.17 11:43 Friday

ドジャースがNLCS突破に王手 大谷は三塁打で先制のホームを踏む

【ドジャース3-1ブルワーズ】ミルウォーキー/ドジャースタジアム、10月16日(日本時間17日)

 ドジャースが2勝0敗で迎えたナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)の第3戦は、またしてもドジャースが先発投手の好投によって勝利。先発タイラー・グラスナウが六回途中1失点、8三振の好投でブルワーズ打線を寄せ付けなかった。大谷翔平(31)は先頭打者として三塁打を放って先制点を演出。不振脱出の兆しを見せ、ワールドシリーズ進出に王手をかける一勝に貢献した。

 初回、ドジャースは先頭の大谷が三塁打。追い込まれてからスライダーを拾ってライト線に落とし、快足を飛ばして三塁まで到達した。続くベッツのタイムリー二塁打で大谷が先制のホームを踏み、この日もブルペンデーで挑んだブルワーズ投手陣の出鼻をくじいた。

 先発グラスナウは二回に同点に追いつかれたものの、そこから本調子を取り戻した。三、四回はすべてのアウトを三振で奪い、五回も三者凡退に抑えた。

 一方のブルワーズは2番手ジェイコブ・ミジオロウスキーが好投した。一回1死一、二塁のピンチでマウンドに上がり、まず2者連続三振でピンチを脱出すると、その後も三振ショーを展開。代名詞の100マイルを超える剛速球ではなく、スライダーを最も多く投じる配球で裏をかき、5回で9三振を奪った。

 しかし、ミジオロウスキーは球速が落ちた六回にドジャース打線に捕まった。1死から単打と四球でピンチを招き、エドマンにタイムリーを献上。痛恨の勝ち越し点を与え、さらに降板後に味方のエラーで再び失点し、ミジオロウスキーには2失点目(非自責点)が加わった。

 勝ち越したドジャースは、ブルペン陣も奮闘。無失点リレーでつなぎ、最後は佐々木朗希が九回をしめくくってセーブを挙げた。

2025.10.17 09:59 Friday

ブルージェイズの外野手サンタンデールがALCSロースター外れる

 16日(日本時間17日)、ブルージェイズは外野手アンソニー・サンタンデールをア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)のロースター(出場選手登録)から外すことを発表。代わりに外野手ジョーイ・ロパーフィードを登録した。規定により、ブルージェイズがワールドシリーズに進出した場合でも、サンタンデールはワールドシリーズのロースター入りは叶わない。

 サンタンデールのブルージェイズとしての1年目は不本意な形で幕を閉じた。左肩の炎症で夏場の試合の大半を欠場し、レギュラーシーズンは出場わずか54試合。打率.175、6本塁打と打撃不振に苦しみ、5年9250万ドル(約138億円)の大型契約の期待に応えられなかった。

 サンタンデールはレギュラーシーズン最終週とポストシーズンに間に合うよう懸命にリハビリを続けたが、ポストシーズンでも15打数3安打、長打なしと不振を脱出できなかった。さらにALCS第2戦からは背中の張りのために欠場していた。

 サンタンデールが来季の開幕に間に合うかは不透明だ。しかし、今のブルージェイズは1勝2敗と負け越しているALCSで勝利を収めなければならない。

 「もちろんサンタンデールでいてくれたらとは思っているが、それも試合の一部だし、シーズンのこの時期だから仕方ない。ここまで来るのにサンタンデールは本当に苦労してきた。次の選手が立ち上がる番だ。マリナーズは彼がいなくても落ち込むことはないだろう。正直言って、喜んでいるはずだ」と、第5戦の先発投手ケビン・ゴーズマンは語る。

 代替登録されたロパーフィードは26歳の外野手。菊地雄星(現エンゼルス)とのトレードでアストロズからブルージェイズに加入し、今季は41試合で打率.333、OPS.879の好成績を残した。外野3ポジションに加え、一塁も守れる汎用性も魅力だ。

 さらに準備を怠らない姿勢はコーチ陣から高評価。MLB昇格時は、選手として可能な限りの打撃練習をこなし、出場に備えていた。

 サンタンデールの代替としては、正遊撃手ボー・ビシェットも検討された。レギュラーシーズンではブルージェイズ打線の中軸を担いながら、ポストシーズンを左膝の負傷で欠場しているビシェットは、ALCSのロースター入りを目指したが落選。サンタンデールの代役として登録される可能性もあったが、まだ左膝が完治していなかった。

2025.10.17 09:25 Friday

ALCS第4戦に先発するシャーザー 6球団でのPS出場は最多タイ記録に

 マリナーズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第3戦に勝利し、シリーズの対戦成績を1勝2敗としたブルージェイズは、引き続き敵地T-モバイルパークで行われる第4戦にマックス・シャーザーが先発する。

 メジャー通算221勝の実績を誇る41歳のシャーザーは、サイ・ヤング賞に3度輝き、ナショナルズ時代の2019年とレンジャーズ時代の2023年にはワールドシリーズ制覇。昨季までに所属した6球団のうち、ダイヤモンドバックスを除く5球団でポストシーズンの舞台を経験した。

 そして、ブルージェイズに加入した今季は17度の先発登板で5勝5敗、防御率5.19と自己最悪の成績に終わったものの、チームは10年ぶりの地区優勝を達成してポストシーズン進出。ALCS第4戦に先発すれば、シャーザーにとって6球団目のポストシーズン出場となる。

 6球団でのポストシーズン出場はメジャータイ記録であり、過去にケニー・ロフトン、デービッド・ウェルズ、フェルナンド・ロドニー、ジョシュ・ドナルドソンの4人しか達成していない。シャーザーが5人目となるが、そのうちワールドシリーズ制覇を経験したのはウェルズ、ロドニー、シャーザーの3人だけ、複数回のワールドシリーズ制覇となれば、ウェルズとシャーザーだけだ。

 勝てばシリーズの対戦成績を2勝2敗のタイに持ち込むことができる第4戦。将来のアメリカ野球殿堂入りが確実視される右腕は、チームを勝利に導くことができるだろうか。

 なお、5球団でポストシーズンに出場した選手は、シャーザーのほかに20人いる。その顔ぶれは以下の通り。

ドン・ベイラー カルロス・ベルトラン ボビー・ボニーヤ チャド・ブラッドフォード エリス・バークス オーランド・カブレラ アロルディス・チャップマン オクタビオ・ドテル アラン・エンブリー カーティス・グランダーソン リッキー・ヘンダーソン ジェイソン・ヘイワード ダニー・ジャクソン クレイグ・キンブレル J・D・マルティネス パット・ニーシェック ジョン・オルルド トミー・ファム レジー・サンダース ジム・トーミー

2025.10.16 13:21 Thursday

ブルージェイズが打線爆発で大勝 カービーらマリナーズ投手陣を粉砕

【マリナーズ4-13ブルージェイズ】シアトル/T-モバイルパーク、10月15日(日本時間16日)

 アメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)はトロントでマリナーズが連勝し、第3戦から舞台がシアトルに移された。シアトルでALCSが開催されるのは、イチロー氏が入団した2001年以来。3連勝で一気に王手をかけたかったマリナーズだったが、ブルージェイズ打線が爆発し、13-4の大勝でシリーズの対戦成績を1勝2敗とした。

 先手を取ったのはマリナーズだった。ブルージェイズ先発のシェーン・ビーバーに対し、初回先頭のランディ・アロザレーナが四球を選んで出塁。二塁への盗塁を決めて1死二塁のチャンスを作ると、フリオ・ロドリゲスがレフトへの2ラン本塁打を放ち、2点を先制した。

 しかし、ビーバーが二回に3者三振の快投を見せると、試合の流れが一変。三回、ブルージェイズは先頭のアーニー・クレメントが二塁打を放ってチャンスを作り、アンドレス・ヒメネスが右中間へ2ラン本塁打を叩き込んで2-2の同点に追いついた。さらに2死満塁のチャンスとなり、カービーの暴投で勝ち越しに成功。ドールトン・バーショが右翼フェンス直撃の2点タイムリー二塁打を放ち、5-2とリードを広げた。

 四回にはジョージ・スプリンガーがソロ本塁打を放ち、さらに1点を追加。スプリンガーはポストシーズン通算22本塁打となり、ヤンキースのレジェンド、バーニー・ウィリアムスに並んで歴代4位タイに浮上した。

 五回にはブラディミール・ゲレーロJr.にもソロ本塁打が飛び出し、マリナーズ先発のカービーをノックアウト。2死一、二塁からクレメントがタイムリーを放ち、8-2とリードした。

 六回もブルージェイズ打線の勢いは止まらず、アレハンドロ・カークの3ラン本塁打などで4点を追加。先発のビーバーは6回88球を投げ、4安打2失点、8三振、1四球の好投を見せた。

 ホームで意地を見せたいマリナーズは、八回1死からアロザレーナとカル・ローリーが連続でソロ本塁打を放って反撃。しかし、ブルージェイズは九回にもアディソン・バージャーのソロ本塁打で追加点を奪い、5本塁打を含む18安打13得点の猛攻で大勝した。

 ブルージェイズ1勝、マリナーズ2勝で迎える第4戦はマックス・シャーザー(ブルージェイズ)とルイス・カスティーヨ(マリナーズ)の先発が予定されている。

2025.10.16 12:00 Thursday

ゴールドグラブ賞のファイナリスト発表 カブスから最多の6人が選出

 15日(日本時間16日)、ローリングス主催のゴールドグラブ賞のファイナリストが発表された。受賞者は11月2日(同3日)にESPNの番組内で発表される予定だ。

 各リーグの各ポジションに3人のファイナリストが選出。伝統的な9ポジションに加え、2022年からはユーティリティ部門の表彰も開始されている。

 伝統的な9ポジションについては、30球団の監督と、各チームから最大6人のコーチが参加して投票を実施。この監督・コーチのよる投票が75%の割合を占める(自チームの選手には投票できない)。残りの25%はアメリカ野球学会(SABR)が独自に集計している守備指標が使用される。

 ユーティリティ部門については、ローリングスがSABRと協力し、従来の選考プロセスとは異なる、特別な守備指標を作成。それに基づいて選考が行われる。

 ファイナリストの最多人数はカブスの6人。ブルージェイズも6部門に5人のファイナリストを送り込んだ(アーニー・クレメントが三塁手とユーティリティの2部門でファイナリスト入り)。

 2025年シーズンのゴールドグラブ賞のファイナリストは以下の通り。

アメリカン・リーグ

投手 ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ) マックス・フリード(ヤンキース) ルイス・セベリーノ(アスレチックス)

捕手 ディロン・ディングラー(タイガース) アレハンドロ・カーク(ブルージェイズ) カルロス・ナルバエス(レッドソックス)

一塁手 タイ・フランス(ツインズ/ブルージェイズ) ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ) カルロス・サンタナ(ガーディアンズ)

二塁手 アンドレス・ヒメネス(ブルージェイズ) ルイス・レンヒーフォ(エンゼルス) マーカス・セミエン(レンジャーズ)

三塁手 アーニー・クレメント(ブルージェイズ) マイケル・ガルシア(ロイヤルズ) ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)

遊撃手 コリー・シーガー(レンジャーズ) テイラー・ウォールズ(レイズ) ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)

左翼手 スティーブン・クワン(ガーディアンズ) ワイアット・ラングフォード(レンジャーズ) タイラー・ソダーストロム(アスレチックス)

中堅手 カイル・イズベル(ロイヤルズ) セダン・ラファエラ(レッドソックス) フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)

右翼手 ウィルヤー・アブレイユ(レッドソックス) アドリス・ガルシア(レンジャーズ) キャム・スミス(アストロズ)

ユーティリティ アーニー・クレメント(ブルージェイズ) マウリシオ・デュボン(アストロズ) ダニエル・シュニーマン(ガーディアンズ)

ナショナル・リーグ

投手 マシュー・ボイド(カブス) デービッド・ピーターソン(メッツ) ローガン・ウェブ(ジャイアンツ)

捕手 パトリック・ベイリー(ジャイアンツ) カーソン・ケリー(カブス) ルイス・トーレンズ(メッツ)

一塁手 ブライス・ハーパー(フィリーズ) マット・オルソン(ブレーブス) スペンサー・スティアー(レッズ)

二塁手 ゼイビアー・エドワーズ(マーリンズ) ニコ・ホーナー(カブス) ブライス・トゥラング(ブルワーズ)

三塁手 キブライアン・ヘイズ(パイレーツ/レッズ) ライアン・マクマーン(ロッキーズ) マット・ショウ(カブス)

遊撃手 ニック・アレン(ブレーブス) ムーキー・ベッツ(ドジャース) メイソン・ウィン(カージナルス)

左翼手 イアン・ハップ(カブス) トミー・ファム(パイレーツ) カイル・スタワーズ(マーリンズ)

中堅手 ピート・クロウ=アームストロング(カブス) ビクター・スコット2世(カージナルス) ジェイコブ・ヤング(ナショナルズ)

右翼手 コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス) サル・フリーリック(ブルワーズ) フェルナンド・タティスJr.(パドレス)

ユーティリティ ミゲル・ロハス(ドジャース) ハビアー・サノーハ(マーリンズ) ジャレッド・トリオロ(パイレーツ)

2025.10.16 10:49 Thursday

新監督を探すオリオールズ 通算703本塁打の名打者プホルスに興味

 オリオールズは新監督候補としてビッグネーム(大物)に興味を示しているようだ。

 ESPNのアルデン・ゴンザレス記者の報道によると、オリオールズは将来のアメリカ野球殿堂入りを確実視されているレジェンド、アルバート・プホルスに興味を示しているという。まだプホルスと正式な面談を行っていないものの、近日中に面談が実施される見込みだ。この報道に関して、球団からの発表は行われていない。

 オリオールズは5月にブランドン・ハイド監督を解任。それ以降はトニー・マンソリーノが監督代行を務めたが、75勝87敗という不本意なシーズンとなった。監督代行としてシーズンを終えたマンソリーノが正式な監督に就任する可能性も残されているとみられる。

 2022年シーズン限りで引退したプホルスは、メジャーリーグの歴史に残る輝かしいキャリアを築き上げた。22シーズンで通算703本塁打、3384安打を記録し、カージナルス時代に3度のMVPを受賞。2006年と2011年にはワールドシリーズ制覇も経験した。

 プホルスはまだメジャーリーグでの監督経験はないものの、昨冬はレオネス・デル・エスコヒードを率いてドミニカ共和国リーグとカリビアンシリーズのタイトルを獲得。来春開催のワールドベースボールクラシック(WBC)ではドミニカ共和国代表の監督を務める予定だ。

 新監督候補としてプホルスに興味を示しているのは、オリオールズだけではない。エンゼルスも興味を示しており、先週の時点で監督就任について面談を実施したことが明らかになっている。なお、プホルスは2011年シーズン終了後にカージナルスからFAとなったあと、エンゼルスと10年2億4000万ドルの大型契約を結び、その契約には引退後の10年10000万ドルの「個人サービス契約」が含まれていた。引退後の2023年からエンゼルスとの「個人サービス契約」がスタートしている。

2025.10.16 09:34 Thursday

ドジャース・山本由伸がメジャー初完投 その快投に関する「9つの事実」

 ドジャースの山本由伸が素晴らしいピッチングを見せた。ブレイク・スネルが8イニングを最少打者数の24人で抑えた翌日、ナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第2戦に先発した山本は、ポストシーズンでは2017年以来となる完投を記録。ブルワーズを相手に、ドジャースを5-1の勝利に導いた。

 ドジャースの先発投手陣は今年のポストシーズンで見事な働きを見せている。昨年のポストシーズンでは16試合を戦ってワールドシリーズ制覇を成し遂げたが、今年はまだ8試合しか戦っていないにもかかわらず、先発投手陣の合計イニング数はあと7回1/3で昨年に並ぶ。

 ポストシーズンの最初の8試合中7試合で先発投手が少なくとも6イニングを投げたのは、2013年のタイガース(同じく7試合)以来だ。

 ここでは、山本の素晴らしいピッチングと、今年のポストシーズンにおけるドジャース先発陣の見事な活躍について、9つの興味深い「記録」と「事実」を紹介しよう。

(1)投手の起用法が多様化する中で、以前よりも完投は減っており、特にポストシーズンではその傾向が顕著だ。ポストシーズンでの完投は2017年のアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)第2戦でジャスティン・バーランダー(当時アストロズ)が達成して以来。日付は山本と同じ10月14日(日本時間15日)だった。ドジャースの投手によるポストシーズンでの完投は2004年のナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)第3戦のホセ・リマ以来。また、日本人投手がポストシーズンで完投したのは初めてだった。

(2)スネルの好投に続いて山本が完投したことは、さらに興味深い。ポストシーズンで先発投手が2試合続けて8イニング以上を投げたのは2016年のジャイアンツ以来。このときはワイルドカードゲームにマディソン・バムガーナー、NLDS第1戦にジョニー・クエトが先発した。同一シリーズでの2試合連続に限ると、2010年のワールドシリーズ第4戦と第5戦でジャイアンツが達成して以来だ(バムガーナーとティム・リンスカム)。

(3)ドジャースの先発投手がポストシーズンで2試合続けて8イニング以上を投げたのは1988年以来。このときはNLCS第1戦にオーレル・ハーシュハイザー、第2戦にティム・ベルチャーが先発した。

(4)ポストシーズンのシリーズの最初の2試合で先発投手がいずれも8イニング以上を投げ、1失点以下に抑えたのは、過去50年間で今年のドジャースが5チーム目。前回もドジャースが達成しており、1983年のNLCSだった。その前は1981年の地区シリーズでドジャース、アスレチックス、アストロズの3チームが達成した。つまり、過去50年間で5度達成されたうちの3度はドジャースによるものである。

(5)山本のピッチングは支配的だった。得点圏に1人も走者を背負わなかったのだ。ポストシーズンの試合で得点圏に走者を背負わず完投したのは、2010年のNLDS第1戦でノーヒッターを達成したロイ・ハラデイ以来。過去20年間では、ほかに2005年のALCS第3戦でジョン・ガーランドが記録しただけである。

(6)山本は先頭打者本塁打を浴びた。しかし、だからこそ山本の偉業は多くの点で興味深いものとなっている。ポストシーズンの試合で先頭打者本塁打を浴びながらも完投したのは4人目。過去3人はジョニー・アントネリ(1954年のワールドシリーズ第2戦)、ジョニー・ビーズリー(1942年のワールドシリーズ第5戦)、ベーブ・アダムス(1909年のワールドシリーズ第5戦)という顔ぶれだ。このうち、先頭打者本塁打のあとに追加点を与えなかったのは、山本とアントネリだけである。

(7)ドジャースは今年のレギュラーシーズンで完投が1度もなかった。レギュラーシーズンで完投がなかったにもかかわらず、ポストシーズンで完投を記録したのは、2016年のブルージェイズに続いてドジャースが2チーム目。ただし、ブルージェイズの完投はマルコ・エストラーダによる8イニングの完投負けであり、ポストシーズンで完投がなかったチームの投手がポストシーズンで完投勝利を挙げたのは山本が史上初となった。

(8)ドジャースはNLCSの最初の2試合で5安打しか許していない。ポストシーズンのシリーズの最初の2試合での被安打数としては、1906年のワールドシリーズのカブスに並ぶ歴代2位タイの好記録だ。これを上回るのは、2019年のNLCSの最初の2試合でわずか4安打しか許さなかったナショナルズだけである。

(9)ドジャースの先発陣は、今年のポストシーズンでここまで防御率1.54を記録。先発投手がポストシーズンの最初の8試合で30イニング以上を投げたチームとしては、2012年のタイガースが防御率0.96をマークして以来の好記録だ。今年のドジャースを上回るのは、2012年のタイガースのほかに、1972年のアスレチックス(1.33)、1981年のドジャース(1.44)、1995年のインディアンス(1.46)だけである。

2025.10.16 09:10 Thursday

21歳チューリオが山本から先頭打者本塁打 大舞台での活躍続く

【ブルワーズ1-5ドジャース】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、10月14日(日本時間15日)

 ブルワーズのジャクソン・チューリオは超有望株として評価されていた2年前、まだデビューしていないにもかかわらず8年8200万ドルの契約を手にした。20代になったばかりの若者がその記録的な契約と大金、メジャーリーグの投手、さらに言えばポストシーズンなどのプレッシャーに対処できるのか。

 チューリオを見出したスカウトたちは、自信を持っていた。ブルワーズの国際選手評価ディレクターのルイス・ペレスは語る。 「チューリオがああいうプレッシャーに耐えられるのは驚きではない。直接尋ねたことがある。『ああいう試合で自分の実力を発揮しなければいけないとき、どう思う?』とね。そしたら『戦うだけだ』と」

 ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)の第2戦、チューリオは球団タイ記録となるポストシーズン通算4本目の本塁打を放った。21歳の若きスターは、ドジャース先発山本由伸が投じた初球をとらえ、先頭打者本塁打。しかし、ブルワーズはその1点のみに抑えられ、ドジャースに連敗を喫した。

 山本の歴史的快投に圧倒された。ポストシーズンで先頭打者本塁打を浴びながら、その後は無失点で完投した投手は1954年のジョニー・アントネッリしかいない。

 「試合最初のスイングで口を殴られた。いいスイングだったね」と、チューリオを称賛したのは完投劇を演出したドジャースのウィル・スミスだった。「でも、その後27アウトを取ったのはすごい。今夜の山本はまさに圧倒的だった」と語った。山本はブルワーズの走者に得点圏すら踏ませず、最後は14打者連続アウトで試合を締めくくった。

 チューリオの本塁打がなければ、ブルワーズは完封を食らっていただろう。チューリオは21歳217日で、ポストシーズンで先頭打者本塁打を放った史上2番目に若い選手となった。史上最も若い選手は?それは昨季のポストシーズンで20歳205日で達成したチューリオ本人だ。

 ポストシーズン通算4本塁打は、ミゲル・カブレラ、ブライス・ハーパー、アンドリュー・ジョーンズ、ミッキー・マントルと並んで、22歳になるまでに放った史上2番目に多い本塁打数だ。ちなみに史上最多は5本を放ったフアン・ソトであり、チューリオが今季のポストシーズンでそれを更新する可能性もある。

 チューリオを見出したペレスは、この大舞台の活躍に驚きはないと語る。チューリオは8歳からベネズエラ代表でプレーしていた。「チューリオはどんなプレッシャーにも負けず、常に才能を発揮していた。私からすれば、そういう振る舞いは自然なことだ。周りの人たちは皆、『あの男は才能以上のものを持っている。プレッシャーにも耐えられる』と言っていたよ」と、ペレスは回想する。

 「あれ以上の得点を重ねることができず、勝ち続けることができなかった」と、チューリオは試合後に悔しがった。ただ、山本からの本塁打には手応えを感じている。「でも、(先頭打者のホームランは)最高の気分だ。おかげで試合前にチームに新鮮な息吹が吹き込まれ、リードを奪えた。でも、それを活かすことができなかった」

2025.10.15 15:02 Wednesday

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