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パドレス延長11回サヨナラ勝ち 直近6年間で4度目のポストシーズン進出

【パドレス5-4ブルワーズ】サンディエゴ/ペトコパーク、9月22日(日本時間23日)

 パドレスが劇的なサヨナラ勝ちでポストシーズン進出を決めた。10月の大舞台に進むのは直近6年間で4度目。球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指し、再びポストシーズンの戦いに臨む。

 パドレスは本拠地ペトコパークで強豪ブルワーズを相手に、延長11回の熱戦の末に5-4でサヨナラ勝ち。2年連続のポストシーズン進出が決定した。これは決して小さな偉業ではない。パドレスが2年連続でポストシーズンに進出するのは2005~06年に続いて球団史上2度目だ。

「パドレスの歴史における最高の時代が始まったばかりだと思う」とマイク・シルト監督は語った。

 その監督の言葉には説得力がある。パドレスは直近6年間で4度目となるポストシーズン進出。つまり、5年以上にわたってナショナル・リーグの優勝候補として君臨し、リーグを代表する強豪チームとしての地位を固めてきたのだ。そして、パドレスは次のステップを目指している。もちろんそれは球団史上初となるワールドシリーズ制覇である。

 パドレスは初回に先制したあと、1-3とリードを許したものの、五回にホセ・イグレシアスの2号ソロで1点差とし、七回にはルイス・アライズが同点タイムリー。10回に1点ずつを取り合ったあと、11回のブルワーズの攻撃を無得点に抑え、最後は1死三塁からフレディ・フェルミンのタイムリーで歓喜の瞬間を迎えた。

 これにより、ナ・リーグはポストシーズン出場6チーム中5チームが決定。最後の1枠をレッズ、メッツ、ダイヤモンドバックスなどが激しく争っている。

2025.9.23 14:29 Tuesday

ナショナルズ大敗で93敗目 小笠原は2回1/3を無失点に抑える好リリーフ

【ブレーブス11-5ナショナルズ】アトランタ/トゥルイストパーク、9月22日(日本時間23日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は敵地でのブレーブス戦に6点ビハインドの六回途中から6番手として登板。2死一、二塁のピンチを切り抜けると、試合の最後まで投げ抜き、2回1/3を1安打無失点に抑える好投を見せた(防御率6.94)。小笠原の好リリーフもむなしく、チームは5-11で大敗。すでに過去2年の91敗を上回っており、今季93敗目となった。

 大敗を喫したナショナルズは、先発のマッケンジー・ゴアが誤算だった。ナシム・ヌニェスの4号先頭打者アーチで先制してもらったにもかかわらず、初回にロナルド・アクーニャJr.に19号同点ソロを被弾。二回にマイケル・ハリス2世のタイムリー二塁打で勝ち越しを許すると、三回には四球とヒットで無死一、二塁のピンチを招き、わずか2回0/3で降板した。

 2番手のジャクソン・ラトレッジはブレーブス打線の勢いを止められず、無死満塁からの3連打で4失点。3番手のコナー・ピルキントンも2死満塁からアクーニャJr.に押し出し四球を与え、この回は一挙5失点となった。

 四回にディラン・クルーズが10号ソロを放ち、五回にはアンドレス・チャパロの満塁走者一掃の一打で3点差まで追い上げたナショナルズだったが、5番手のPJ・ポーリンが六回に3失点。5-11と6点ビハインドになり、6番手の小笠原がマウンドに上がった。

 小笠原は83.8マイル(約134.9キロ)のシンカーでキム・ハソンをショートへのファウルフライに打ち取り、2死一、二塁のピンチを脱出。七回は先頭のドレイク・ボールドウィンから低めのシンカーで空振り三振を奪い、続くマーセル・オズナにはヒットを許したものの、後続を打ち取って無失点で切り抜けた。

 八回も続投し、ブレーブスの上位打線、1番ジュリクソン・プロファー、2番マット・オルソン、3番アクーニャJr.を11球で三者凡退に抑える好投。最終的には2回1/3(29球)を投げ、1安打無失点、1三振、無四球という内容だった。

 前回登板、17日(同18日)のブレーブス戦では1回5安打3失点と打ち込まれたが、見事にリベンジ成功。レギュラーシーズンは残り5試合。メジャー1年目をいい形で終えることができるか、残り試合のピッチングにも注目だ。

2025.9.23 11:52 Tuesday

FAを控えるヤンキース・ウィーバー 先発に再転向する可能性も

 ルーク・ウィーバーはこの2年間、ヤンキースの試合終盤のリリーフ投手として頭角を現し、今オフのFA市場で獲得できる最高のリリーフ投手の1人と目されている。

 あるいは、もう1度先発投手としてプレーする可能性もあるかもしれない。

 ウィーバーは先週、MLBネットワークのインサイダーであるジョエル・シャーマンとジョン・ヘイマンによるポットキャスト番組に出演した際、適切な機会があれば、先発に復帰する可能性があるということに言及した。

「ドアは開かれていると言いたいね。『絶対にない』とは決して言わないよ。『そのときが来たら話し合おう。どんな感じになるかな?』と言うつもりだ」とウィーバーは語っている。

 ウィーバーはカージナルスとダイヤモンドバックスでプレーした最初の6シーズンのほか、ヤンキースに加入した2023年9月も含め、メジャー生活のほとんどの期間を先発投手として過ごしてきた。本格的にリリーフに回ったのは2024年になってからだ。

 しかし、現在32歳のウィーバーは、2024年のブルペン転向以降、より大きな成功を収めてきた。ヤンキースがアメリカン・リーグ優勝を成し遂げた昨年のポストシーズンではクローザーも任された。

 ウィーバーはポッドキャスト番組の中で「長年、先発投手としてプレーしてきたから、リリーフ投手になるなんて想像もしていなかったんだ」とコメント。「正直に言って、先発投手はメジャーリーグで最高の仕事だと思う。特に調子がいいときはね。でも、僕はこのニッチな仕事の素晴らしさに気づいたんだ。少し違うこともできるということに気づいたし、先発投手としての経験を今の僕のピッチングにも生かすことができている」と先発とは違う、リリーフの魅力について語った。

 とはいえ、ウィーバーは最終的にどのチームと契約するにせよ、FA市場では2026年シーズンに再び先発投手としてプレーすることを検討するはずだ。

 これは、ヤンキースのブルペン仲間だったクレイ・ホームズが今季メッツで歩んだ道だ。ホームズも現在32歳で、昨年オフにFAとなったときには試合終盤を担うリリーフ投手だった。しかし、メッツは先発投手としてホームズを獲得。ホームズは今季158回2/3を投げ、11勝8敗、防御率3.69、127奪三振と上々の成績を残している。

 近年はリリーフ投手が先発投手に転向して成功を収めるケースが増えており、ホームズのほかにもギャレット・クローシェ(レッドソックス)、セス・ルーゴ(ロイヤルズ)、元ヤンキースのマイケル・キング(パドレス)などが代表例として挙げられる。

 ウィーバーは「可能性があるというのは素晴らしいことだ」とコメント。「ときどきそういうことが起こっているのを僕たちは目撃している。各チームが戦略的になっているからだろう。そしてもちろん、僕も(先発転向に)前向きだ。でも『あれをやりたい』『これをやりたい』とわがままを言うつもりはない。交渉の席につき、しっかりと話し合いをして、自分が活躍するために最適なポジションが何かを考えたい。もし複数の選択肢があるなら、しっかり検討していきたいね」と今オフのFA交渉について、自身のスタンスを語った。

2025.9.23 10:41 Tuesday

41歳のチャーリー・モートンが古巣ブレーブスに復帰して現役引退へ

 ブライアン・マッキャンやジェフ・フランコーアと同じ2002年のドラフトで指名されてから19年後、チャーリー・モートンは2021年のブレーブスのワールドシリーズ制覇に貢献した。41歳になった右腕は、再びブレーブスに復帰し、自身を育ててくれた球団の一員として引退することになった。

 22日(日本時間23日)、タイガースを解雇されたばかりのモートンが古巣ブレーブスとメジャー契約を結んだことが発表された。2025年のレギュラーシーズンは残り1週間。モートンが「いつ」「どのように」起用されるかについては、モートンが23日(同24日)にチームに合流し、ブライアン・スニッカー監督との話し合いを終えたあとに決定される予定だ。

 スニッカー監督は「彼が戻ってくることが決まったばかりだから、今後のプランがどうなるかは分からない。(ブレーブスとタイガースが対戦した)土曜日の午後、打撃練習が始まる前に彼と話したけど、こんなことになるなんて全く考えていなかったよ」と語った。

 スニッカー監督のモートンへの愛は、敵地コメリカパークでブレーブスがタイガースと対戦した20日(同21日)の試合が始まる数時間前、指揮官がモートンを強く抱きしめたことで改めて証明された。その12時間前、ブレーブスはモートンを二回途中6失点でノックアウトし、10-1で大勝を収めていた。

 モートンは2008年にブレーブスで始まった18年間のメジャー生活をその悲惨な試合で締めくくるのではなく、より満足のいく結末を迎えられる可能性が出てきた。リリーフで起用される可能性もあり、あるいは先発で1~2イニングだけ投げる可能性もあるだろう。

 ブレーブスは今季の最終カードでパイレーツと対戦する。ブレーブスがそのパイレーツ3連戦でモートンを起用するならば、モートンは本当に感傷的になるはずだ。2008年にブレーブスでデビューしたモートンは、翌年にネイト・マクラウスとのトレードでパイレーツへ移籍し、2015年までの7シーズンをパイレーツで過ごしたからだ。

 スニッカー監督によると、22日(同23日)の朝まで、モートンがブレーブスに復帰する可能性について何も知らされていなかったという。

 モートンは今季、オリオールズとタイガースで合計32試合(うち26先発)に登板して防御率5.89を記録。2021~24年にブレーブスで124試合に先発して防御率3.87をマークしたが、その頃の安定した成績からは程遠いパフォーマンスに終始した。

 モートンはブレーブスの一員としてプレーしていたとき、球団について熱く語っていた。2002年ドラフト3巡目指名でプロ入りしたモートンは、マイナーのルーキーリーグと1Aで各2年間を過ごし、2006年にハイAへ昇格したあと、2007年には2Aのミシシッピ・ブレーブスでリリーフ転向。この時点では、モートンのキャリアがこれほど長く続くとは想像できなかった。しかし、翌2008年にメジャーデビューを果たし、粘り強い精神力で生き残ってきた。

 モートン、マッキャン、フランコーアの3人は、2003年にフロリダ州レイクブエナビスタにあったブレーブスの旧施設で初めてのスプリングトレーニングを経験した。フランコーアが2016年に12年間のメジャー生活を終えたとき、モートンはまだメジャーでの安定した成功を味わい始めてすらいなかった。

 大器晩成型のモートンの活躍が始まったのは、アストロズでマッキャンと再会した2017年のことだ。この年、モートンはアストロズのワールドシリーズ制覇に貢献し、翌年には34歳で初めてのオールスター選出。レイズへ移籍した2019年にはサイ・ヤング賞投票で3位に入る活躍を見せた。

 ブレーブスのファンは、2021年のワールドシリーズ第1戦で二回に打球を受けて右脚を骨折したにもかかわらず、そこから3つのアウトを積み重ねたモートンの姿を永遠に覚えているだろう。

 そして今、ブレーブスのファンは、モートンへの感謝の気持ちを示す最後の機会を与えられることになったのだ。

2025.9.23 10:06 Tuesday

ドジャース4連勝でマジック3 大谷はシュワーバーに並ぶ53号アーチ

【ドジャース7-5ジャイアンツ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、9月20日(日本時間21日)

 ドジャースの関係者に話を聞いてみると、そこに議論の余地はない。大谷翔平こそが今季のナショナル・リーグMVPに相応しい。

 今週前半にロサンゼルスへやってきたカイル・シュワーバー(フィリーズ)に対して失礼なことを言うつもりはない。彼は打撃面で素晴らしいシーズンを過ごしている。しかし、打撃と投球の両方でチームに与える影響力を考えれば、大谷に匹敵する選手は1人もいない。

 数日前、デーブ・ロバーツ監督は語った。「彼がバットで成し遂げたこと、そして今、彼がマウンドでやっていることを考えると、彼の圧勝だ。考える余地すらない。(MVPを)選ぶのが簡単すぎるからといって、彼に票を入れることをつまらないと思う人がいないことを願うばかりだ。彼こそが正しい選択肢なのだから」。

 大谷とシュワーバーは「本塁打を打つ」という点において、互角の戦いを繰り広げている。ジャイアンツ4連戦の3戦目、ドジャースが7-5で勝利した試合で大谷は逆方向への53号ソロを放ち、ナ・リーグ本塁打王争いでトップのシュワーバーに並んだ。

 ドジャースは連勝を4に伸ばしてパドレスとの4ゲーム差をキープし、地区優勝に向けて、また一歩前進した(マジック3)。レギュラーシーズン残り7試合となった今、個人成績はさほど重要視されていない。ドジャースが目指しているのは、最高の野球をすること。大谷が本塁打を打てば、それはチームにとって最高の結果である。

 ドジャースは初回の攻撃を迎えた時点で4点のビハインドを背負っていた。しかし、四回までに同点とし、五回にトミー・エドマンの13号ソロで勝ち越しに成功。そして六回、大谷はカウント2-2からジャイアンツの右腕ジョエル・ペゲーロが投じた99.9マイル(約160.8キロ)の剛速球を左中間へ運んだ。大谷が本塁打を打ったボールとしては、キャリアで3番目に速いボールだった。

 二刀流のスーパースターは、本塁打を打つたびに新たな記録を打ち立てている。大谷は今季ドジャースタジアムで29本塁打を放ち、昨季自身が樹立した最多記録(28本)を更新。また、シーズン141得点もすでにロサンゼルス移転後の球団記録を塗り替えている。

 シーズン140得点は直近20シーズンで3人目の快挙。大谷のほかには、2007年にアレックス・ロドリゲス(143得点)、2023年にロナルド・アクーニャJr.(149得点)が達成している。

2025.9.21 13:40 Sunday

ヤンキース打線が菅野を撃破 ジャッジ&スタントンが57度目のアベック弾

【オリオールズ1-6ヤンキース】ボルティモア/オリオールパークアットカムデンヤーズ、9月20日(日本時間21日)

 ヤンキースは敵地でのオリオールズ戦に6-1で勝利。ジャンカルロ・スタントンが通算450本塁打を達成し、アーロン・ジャッジは自身3度目となるアメリカン・リーグMVP獲得に向けて49号アーチを含む2安打1打点の活躍を見せた。

 首位ブルージェイズがロイヤルズに敗れたため、ヤンキースは首位まで2ゲーム差に接近。ブルージェイズとの直接対決に負け越しているため、実質的には3ゲーム差という状況だが、レギュラーシーズン残り7試合で逆転優勝を狙う。

 オリオールズ先発の菅野智之に対し、ヤンキースは初回のチャンスでスタントンが逆方向への21号3ランを放って3点を先制。スタントンは通算450本塁打を達成し、ブラディミール・ゲレーロとジェフ・バグウェル(ともに通算449本塁打)を抜いて歴代41位に浮上した。次のターゲットは通算452本塁打のカール・ヤストレムスキーだ。

 2022年と2024年にMVPを受賞したジャッジは、三回に菅野から左翼フェンスを越えていく49号ソロ。ヤンキースは4-0とリードを広げ、菅野は3回6安打4失点、3三振、1四球という内容でマウンドを降りた。

 ヤンキースは五回にジャズ・チザムJr.のタイムリー、六回にもトレント・グリシャムのタイムリーで追加点を奪い、6点をリード。7回4安打1失点、8三振、1四球という好投を見せた先発のカルロス・ロドンを援護し、ロドンは17勝目を手にした。

 ジャッジとスタントンが同じ試合で本塁打を放つのは、ポストシーズンを含めて通算57度目。ヨギ・ベラとミッキー・マントルを抜き、球団史上2位となった。ちなみに、球団記録はルー・ゲーリッグとベーブ・ルースの75度だ。

 また、57度のアベックアーチはメジャー全体で見ても歴代8位タイの大記録。ゲーリッグ&ルースの75度は歴代2位で、ブレーブスのエディ・マシューズとハンク・アーロンが史上最多の76度を誇る。

 スタントンはオリオールズの本拠地オリオールパークアットカムデンヤーズを得意としており、この試合が始まる前の時点で通算41試合に出場し、161打数49安打、打率.304、7本塁打、22打点をマークしている。

 なお、通算1719試合目での通算450本塁打達成は史上5番目のスピード記録だ。スタントンを上回るのは、マーク・マグワイア(1524試合)、ベーブ・ルース(1585試合)、アレックス・ロドリゲス(1684試合)、ハーモン・キルブリュー(1713試合)の4人だけである。

2025.9.21 12:17 Sunday

ハリソンがレッドソックス移籍後初登板で好投 吉田は2安打1打点の活躍

【レイズ3-6レッドソックス】タンパ/ジョージ・M・スタインブレナー・フィールド、9月20日(日本時間21日)

 レッドソックスの吉田正尚は敵地でのレイズ戦に「4番・DH」でスタメン出場。九回に貴重な追加点となるタイムリーを放つなど、5打数2安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献した。なお、吉田は九回の第5打席でタイムリーを放ったあと、代走を送られて途中交代した。

 九回に3点を勝ち越し、6-3で勝利したレッドソックスだが、主役となったのは若手左腕のカイル・ハリソンだ。

 6月15日にラファエル・デバースとのトレードでジャイアンツから加入した才能豊かな若手左腕は、移籍後のほとんどの時間をマイナー3Aのウースターで過ごし、メカニクスや各球種の改善に費やしてきた。

 そして、そうした努力が10月の戦いに向けて実を結びつつある。移籍後2度目の登板(先発は移籍後初めて)となったこの日、ハリソンは6回4安打1失点、5三振という好投を披露。勝利投手にはなれなかったものの、チームの勝利に大きく貢献した。

 レッドソックスはハリソン降板時点で3-1とリードしていたが、リリーフ陣がリードを守れず、3-3の同点に。しかし、九回1死からトレバー・ストーリーと吉田のタイムリーなどで3点を勝ち越し、6-3で勝利した。

 アメリカン・リーグのポストシーズン争いが激しさを増す中、レッドソックスにとっては大きな1勝。これで今季85勝70敗となり、ワイルドカード2位の座をキープしている。

 24歳のハリソンは移籍後初先発で重要な試合を任されたが、レイズ打線を相手に効率のいいピッチングを展開。86球で6イニングを投げ抜いた。

 ハリソンにとって、最大のピンチは六回だった。ヒットと四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、アレックス・コーラ監督はハリソンの続投を選択。ハリソンはその期待に応え、後続3人を抑えてピンチを切り抜けた。

 ハリソンがマウンドに上がるのは、移籍後初登板となった9月10日のアスレチックス戦以来。このときはリリーフで3イニングを3安打無失点に抑えた。

2025.9.21 11:34 Sunday

ガーディアンズ10連勝 史上最大の逆転劇へ首位タイガースと1ゲーム差

【ツインズ0-8ガーディアンズ】ミネアポリス/ターゲットフィールド、9月20日(日本時間21日)

 先発のローガン・アレンが8イニングを無失点に抑える好投を見せ、ガーディアンズはツインズに8-0で快勝。ダブルヘッダーは2試合とも完封勝利を収めた。

 この勝利により、ガーディアンズは10連勝を達成し、直近16試合で15勝1敗と絶好調。アメリカン・リーグ中地区首位のタイガースとのゲーム差を1に縮めた。この2チームは直接対決を3試合残しており、ガーディアンズが逆転優勝する可能性は十分にある。7月上旬には最大15.5ゲーム差をつけられており、もし15.5ゲーム差を逆転すれば、史上最大の逆転劇となる。ガーディアンズがこれほど首位に迫ったのは、4月25日に0.5ゲーム差だったとき以来だ。

 先発のアレンは自己最長の8イニングを無失点に抑える好投。わずか4安打しか許さず、7三振、1四球と安定した投球を披露し、ダブルヘッダーの第1試合で7回無失点の好投を見せたスレイド・セコーニとともにチームの10連勝に大きく貢献した。

 ツインズ先発のベイリー・オーバーは四回までガーディアンズ打線を無得点に封じ、許した走者は四球2つとガブリエル・アリアスのヒット1本だけだった。しかし、ガーディアンズ打線が五回に爆発。オーバーに7本のヒット(うち4本は2死から)を浴びせ、一挙6点を先制した。

 この回のガーディアンズは、先頭のブライアン・ロキオがヒットで出塁し、次打者ピーティ・ハルピンのメジャー初安打でチャンス拡大。オースティン・ヘッジスが送りバントを決め、スティーブン・クワンが前進守備の内野の間を抜けるタイムリーを放って2点を先制した。

 ダニエル・シュニーマンの内野ゴロで2死一塁となり、オーバーはイニング終了まであと1球に迫った。ホセ・ラミレスがカウント2-2から放った打球は一塁エデュアルド・ジュリエンへのライナーとなり、これで3アウトかと思われたが、ボールはジュリエンのグラブを弾いて二塁ルーク・キーシャルの方向へ。ラミレスが全力疾走で内野安打とし、追加点のチャンスとなった。

 チームの看板選手の全力プレーが後続の奮起を促し、カイル・マンザードのタイムリーで3点目。アリアスが2点タイムリー二塁打で続き、C・J・ケイフスにもタイムリーが飛び出して一挙6得点のビッグイニングとなった。

 ガーディアンズは八回2死満塁からクワンのタイムリーでダメ押しの2点を追加。8-0で快勝し、いよいよ史上最大の逆転劇が現実味を帯び始めてきた。

2025.9.21 11:03 Sunday

ドジャースのウィル・スミスが右手亀裂骨折 ポストシーズン出場に暗雲

 ドジャースは当初、右手の骨挫傷で負傷者リスト入りしたウィル・スミスが最短日数で復帰できることを期待していた。しかし、ドジャースは現在、オールスター捕手を欠いた状態でレギュラーシーズンの残り試合、場合によってはそれ以降も戦わなければならないという現実に直面している。

 20日(日本時間21日)の試合前、デーブ・ロバーツ監督はスミスが右手の精密検査を受けた結果、亀裂骨折が判明したことを明らかにした。スミスがレギュラーシーズンの最終週で復帰する可能性は低く、ポストシーズンに間に合うかどうかも不透明な状況だ。

「いつかは復帰してくれると楽観視しているよ」とロバーツ監督。「レギュラーシーズン中かどうかは微妙だが、ポストシーズンには出場できるだろうと期待している」と語ったが、具体的な復帰時期については言及を避けた。

 これにより、スミス欠場中に正捕手を務めていたベン・ロートベットが引き続き正捕手を担うことになる。新人のドルトン・ラッシングも引き続き、控え捕手として出場機会を得る。

 スミスはピッツバーグの試合で右手にファウルチップを受けてから10日後、13日(同14日)に負傷者リスト入りした。X線、CTスキャン、MRIといった初期段階での検査では骨に異常は見つからず、ドジャースは当初、スミスを負傷者リストに登録しなかった。9日(同10日)の試合に捕手としてフル出場したスミスだが、翌日に再び右手が痛み始めた。

 ワイルドカード・シリーズが開幕する30日(同10月1日)時点でスミスの出場が不透明な場合、ドジャースはスミスを含め、3人の捕手をロースターに登録する可能性がある。ワイルドカード・シリーズで必要な先発投手は3人だけであることに加え、大谷翔平が二刀流登録であるため、ドジャースは実質的に投手を1人増やせるからだ。

 ロバーツ監督は「ワイルドカード・シリーズの開幕が近づき、ウィルの状態をもっと詳しく確認することができれば、(ロースターに入れるかどうかを)判断できるだろう。しかし、その可能性は確かにある」と語った。

 シーズンを通して、スミスはドジャースで最も安定した打者の1人だった。今季ここまで110試合に出場し、打率.296、OPS.901を記録。しかし、8月は打率.159とスランプに陥り、9月に入って負傷に見舞われた。

 過去数年間、スミスの打撃成績は後半戦に下落する傾向があった。そのため、ドジャースは今季、スミスの出場時間管理に細心の注意を払っており、スミスのコンディション維持のために、ラッシングを週2試合ほど起用してきた。

 そうしたドジャースの努力にもかかわらず、負傷というアクシデントが発生。予期せぬ負傷に関しては、コントロールできる範囲は限られている。

 アンドリュー・フリードマン編成本部長は「これが野球だし、そういうこともある。もちろん、様々な負傷が発生するし、だからといって誰かが同情してくれるわけでもない。彼が復帰するまで、全力で(スミスの穴を)カバーしていかないといけないね」と語った。

 9月の大部分で正捕手を欠いているドジャースだが、ここ最近は好調を維持しており、直近12試合で9勝3敗を記録。13年連続となるポストシーズン進出も決定した。

 嬉しいサプライズとなったのはロートベット。7月末のトレード期限にレイズから移籍し、ドジャースでは34打数10安打(打率.294)を記録。より重要なのは、彼が投手陣を巧みに操っているということだ。

 新天地デビューからわずか5試合で、ロートベットは九回までノーヒッターを継続する試合を2度経験。しかも、これは3日間のスパンで起こったものだ。ロートベットが初めてフル出場した6日(同7日)以降、ドジャースの先発投手陣は13試合で防御率1.73を記録しており、これはリーグ1位の数字だ。

 フリードマン編成本部長は「彼が投手陣を率いてくれたことは本当に素晴らしい」とロートベットを称賛する。「彼は捕手として投手陣を支える『縁の下の力持ち』のようなリーダーシップのメンタリティを持ち、その結果として多くの投手と信頼関係を築いている。もちろん、投手陣の成績は投手自身のピッチングに大きく依存しているが、自信を持ってボールを投げ込むことができているのは、彼が投手陣と信頼関係を築いてくれているからだろう」と先発陣の好調の理由について分析した。

2025.9.21 10:19 Sunday

タイガースが痛恨の逆転負けで5連敗 2位ガーディアンズと1.5ゲーム差に

【タイガース5-6ブレーブス】デトロイト/コメリカパーク、9月20日(日本時間21日)

「ただの1試合だ。162試合のうちの1試合に過ぎない。シーズンは長い」とタイガースのA・J・ヒンチ監督はよく言う。

 しかし、シーズン終盤のこの時期になると、数字上の計算がどうであれ、毎試合が単なる1試合以上の意味を持つ。6月の試合では、救援右腕ウィル・ベストの目がブレーブスに5-6で逆転負けを喫したあとのように赤くなることはない。

「最悪だよ。ほかにどう表現したらいいのかわからない」とベスト。1点リードの九回、ベストは2死一、三塁から2者連続で2ストライクと追い込みながらも連続タイムリーを浴び、ブレーブスに同点、そして勝ち越しを許してしまった。

 ブレーブスに痛恨の逆転負けを喫し、コメリカパークのホーム側のクラブハウスは不気味なほどに静まり返った。3万8079人の観衆もショックとフラストレーションの連鎖を経験した。タイガースの勝利を信じ、大歓声を上げていたタイガースファンは、グレイバー・トーレスがライセル・イグレシアスの前にライトライナーに倒れ、タイガースの5連敗(直近9試合で8敗目)が確定すると、ブーイングを浴びせた。ガーディアンズがツインズとのダブルヘッダー第1試合に勝利したため、首位タイガースと2位ガーディアンズのゲーム差は1.5に縮まった。

 1試合以上の意味を持つ試合だった。なぜなら、タイガースは現在の不調から抜け出し、夏までの快進撃のレベルに戻り、地区優勝へ前進するきっかけを掴もうとしていたからだ。

 試合の最後の打者となったトーレスは「とにかく1つ勝つ方法を見つけないといけない。それが見つかれば、あとは全力でプレーするだけだ」と語った。

 タイガースは勝利まであと1球だった。一時は1-3とリードされたものの、同点に追いつき、七回にはスペンサー・トーケルソンの31号2ランで勝ち越しに成功。飛距離436フィート(約132.9メートル)の一発がレフトスタンドに向かって飛んだとき、選手たちは歓声を上げた。この勝ち越し弾により、タイガースは勝てる可能性があった。八回にカイル・フィネガンがナチョ・アルバレスJr.にこの試合2本目の一発となる2号ソロを浴び、1点差に迫られたが、まだタイガースはリードしていた。九回、ベストが先頭から連打を浴びたものの、マイケル・ハリス2世とサンディ・レオンを連続三振に仕留め、勝利まであと1アウトに迫った。ベストはアルバレスJr.をカウント0-2と追い込み、勝利は目前。タイガースの選手たちは勝利を信じ、ダグアウトの柵に寄りかかっていた。

 アルバレスJr.は高めのフォーシームを見逃したあと、2球目のフォーシームをファウルにし、早々に追い込まれた。3球目はスライダーを捕手のディロン・ディングラーが止められずに暴投となり、二塁走者が三塁へ進塁。しかし、バッテリーにはアルバレスJr.を打ち取り、試合を終わらせるチャンスがあった。

 ディングラーは「外角のファストボールで仕留めるつもりだった」とその場面を振り返る。「試合序盤に彼はスライダーをホームランにしていたから、ウィルの強みであるファストボールを投げさせた。とにかく速い球で勝負するしかないと思ったんだ」と勝負球を決めた。

 カウント1-2からの4球目は外角に外れた97.6マイル(約157.1キロ)のフォーシーム。しかし、逆方向へのヒットを狙っていたアルバレスJr.のバットが届かない距離ではなかった。

 同点打を浴びたベストは「いい投球をして打たれることもあるし、悪い投球をしても抑えられることもある」と悔しそうに語った。

 タイガースには投球分析チームがある。しかし、この試合は「結果を分析して次に生かそう」と簡単に割り切れる試合ではない。

 ヒンチ監督は「外野の芝にボールが落ちるのが見えた。この試合における、最も大事な瞬間だった。結果は最悪だけど、それを受け止めないといけない」と現実を直視した。

 次打者ジュリクソン・プロファーがカウント1-2からのスライダーをライト方向へ弾き返し、タイガースは勝ち越しを許した。ベストをリリーフしたラファエル・モンテロ(トレード期限にブレーブスから加入)が満塁のピンチを抑え、1点差のまま最終回の攻撃を迎えたが、タイガースはブレーブスの守護神イグレシアスの前に三者凡退に倒れた。

 ただの1試合に過ぎないかもしれないが、いつも名言を連発するヒンチ監督がほとんど言葉を失うほどの試合展開だった。

「受け入れるのも、説明するのも難しい」とヒンチ監督は言葉を絞り出した。指揮官は、先発のカイダー・モンテロをわずか3イニングで降板させ、ポストシーズンさながらのブルペン運用で勝利を目指したことを認めたが、結果にはつながらなかった。「何が起こっているのか、言葉で説明するのは難しい。でも、選手たちがどれだけ一生懸命に戦ってくれたかは分かっている。どれだけいいプレーをしてくれたかも分かっている」と選手を責めることはしなかった。

 そして、ヒンチ監督は「感情を大きく動かすような一打が何度もあり、顔面に強烈なパンチを食らったような気分だ。本当にフラストレーションがたまる1日だったよ」と試合を総括した。

 タイガースの選手たちは、次の試合こそ勝てると信じている。試合に勝つための方法を見つけようとしている。しかし、これほど勝利への道のりが険しく感じられる時期はめったにないはずだ。

「本当に惜しかった」とトーケルソン。「あと数球で勝てるところだった。負けてしまったからといって、必要以上に落ち込むつもりはないよ」と前を向いた。

「確かに少し調子は落ちているけど、悪い野球をしているわけではない。本当にあと少しなんだ。ポジティブな気持ちでいる必要があるし、あと少しで調子が上がると信じる必要があると思う。戦い続けるだけだよ」とトーケルソンはチームを鼓舞するかのように語った。

2025.9.21 09:24 Sunday

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