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ドジャースがテオスカー・ヘルナンデスのトレード放出を検討か
「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールとパトリック・ムーニーによると、ドジャースが他球団とのトレード交渉を行う中でテオスカー・ヘルナンデスの名前が浮上しているようだ。ただし、今季は期待通りの活躍ができたとは言えず、ドジャースは「トレード成立の可能性は低い」と考えているという。
33歳のヘルナンデスは今季134試合に出場して打率.247、25本塁打、89打点、OPS.738を記録。ポストシーズンでも5本塁打を放ち、ドジャースのワールドシリーズ連覇に貢献した。
ポストシーズンの戦いで打撃力を証明したが、守備力が依然として大きな弱点となっており、今季のOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)は右翼手36人中33位となる-9。今オフの移籍市場では打撃力のある右打ちの外野手の数が限られているため、「守備を犠牲にしてでも攻撃を強化したい」というチームから声がかかる可能性はあるものの、攻守トータルの貢献度は高くないため、ドジャースが大きな対価を得るのは難しいだろう。
ドジャースとヘルナンデスが結んでいる契約は非常に複雑だ。年俸は2026年が1200万ドル(約18億円)、2027年が1450万ドル(約21億7500万円)だが、このうち各年800万ドル(約12億円)分が後払いとなる。また、2028年は年俸1500万ドル(約22億5000万円)の球団オプションで、このオプションが行使されない場合、バイアウト(契約解除料)として650万ドル(約9億7500万円)が支払われる。さらに、契約期間中にヘルナンデスが手術を受けるか、負傷者リストに75日以上登録された場合、2028年の年俸1500万ドルの契約が確定し、新たに2029年の年俸1500万ドルの球団オプションが発生する。
なお、「ジ・アスレチック」は「この契約の複雑さがトレードを妨げることはないだろう」と指摘。しかし、テオスカーはバットスピードが年々低下するなど、年齢による衰えの兆候を見せ始めており、守備力の低さも含め、ドジャースがトレードを成立させるのは難しいと思われる。
2025.12.5 08:58 Friday
伏兵レッズがシュワーバーにとって魅力的な選択肢となる理由とは?
オフシーズン当初、レッズが強打者カイル・シュワーバーを獲得する可能性は低いとみられていた。しかし、争奪戦においてレッズの存在を無視することはできない。
MLB.comが複数の関係者から得た情報によると、レッズは依然としてシュワーバー争奪戦に加わっており、今オフのフリーエージェント(FA)市場の大物選手を獲得しようとしているという。
シュワーバーはあらゆる点において、レッズに完璧にフィットする選手だ。左打ちの指名打者であるシュワーバーはオハイオ州ミドルタウン出身の「ご当地選手」で、子供のころはグレートアメリカンボールパークに通っていた。クラブハウスで絶大な存在感を発揮するリーダーとして知られており、若手が多いレッズに欠かせない存在となるだろう。
レッズは今季、本塁打数がメジャー21位、OPSも同19位に終わり、攻撃力アップが課題となっている。延長戦など、特に試合終盤の状況に応じた打撃に課題を抱えていた。オールスター遊撃手のエリー・デラクルーズの援護砲としてシュワーバーが加入することにより、デラクルーズのさらなる成長を促進する効果も期待できる。
デラクルーズは今季チーム最多の22本塁打を記録。しかし、後半戦は変化球攻めに遭い、わずか4本塁打にとどまった。
来年3月に33歳となるシュワーバーは、今季フィリーズでリーグ最多の56本塁打を放ち、メジャー最多の132打点、同5位のOPS.928を記録。打率は.240と低いが、球界有数の打撃力を誇る選手だ。また、デラクルーズと同様に、今季は全162試合に出場した。
フィリーズで過ごした4年間は、平均で46.8本塁打、108.5打点、OPS.856を記録。獲得に成功すれば、レッズにとって極めて大きな戦力となることは間違いない。
シュワーバーがレッズにフィットしない理由を挙げるとすれば、それは金額面だ。レッズの来季のペイロール(年俸総額)は、今季と同レベルになることが予想されている(今季開幕時点で1億1200万ドル=約168億円)。ブルペン、特にクローザーなど、ほかにも補強ポイントがあるが、シュワーバー獲得のためには補強予算の大部分を投じる必要があるだろう。
どのようなオファーが提示されているかは不明だが、レッズは金額面では大都市の裕福な球団に太刀打ちできない。シュワーバーを獲得するためには創意工夫を凝らしたオファーが必要になる。
シュワーバー争奪戦には、再契約を目指すフィリーズのほか、レッドソックスやメッツが加わっていることが報じられている。しかし、レッズにはほかの球団がオファーできない魅力がある。それは「地元でプレーできる」ということだ。シュワーバーが地元球団への移籍を望むのであれば、レッズにも獲得のチャンスが出てくるだろう。
2025.12.3 10:49 Wednesday
メッツがブルペン補強 デビン・ウィリアムスと3年契約で合意
1日(日本時間2日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、メッツはフリーエージェント(FA)の救援右腕デビン・ウィリアムスと3年契約を結ぶことで合意に至ったようだ。まだ球団からの正式発表は行われていない。関係者によると、今回の契約にはオプションやオプトアウト権は盛り込まれていないという。
ウィリアムスは今季ヤンキースでプレーしたため、同じニューヨークを本拠地とするライバルチームに移籍することになる。なお、MLB.comでメッツを担当するアンソニー・ディコモが関係者から得た情報によると、メッツは引き続き守護神エドウィン・ディアスとの再契約を目指す方針。ウィリアムスは今季ヤンキースで経験したように、セットアッパーの役割にも前向きな姿勢を示しているようだ。
今季のウィリアムスは自己最悪のシーズンを過ごした。ブルワーズからヤンキースへ移籍し、自己最多の67試合に登板したものの、防御率4.79と大不振。ブルワーズで過ごした6年間の通算防御率が1.83だったことを考えれば、信じられない数字だった。
しかし、ツキに恵まれない部分があったことも忘れてはならない。FIP(守備の影響を除外して算出する疑似防御率)は2.68と実際の防御率より2点以上も良く、期待防御率(打球の質などから算出する疑似防御率)も3.04と良かった。被ハードヒット率は自己ワーストの35.7%だったが、決して悪い数字ではない。
「エアベンダー」の異名で知られる代名詞のチェンジアップは、以前ほど有効ではなかったとはいえ、今季も十分な威力を発揮。被打率.194、空振り率37.3%を記録した。
基本的には90マイル台中盤のフォーシームとチェンジアップだけで勝負する投手であり、2024年はフォーシームとチェンジアップの投球割合が逆転したものの、今季はキャリアの大部分と同様に、チェンジアップ(52.4%)のほうがフォーシーム(47.4%)よりも投球割合が多かった。
レギュラーシーズン終盤は好投を続け、最終9登板では9イニングを投げて無失点、12三振、2四球に抑えた。2度のオールスター選出を誇る右腕は、ポストシーズンでも4試合に登板し、4イニングを無失点に抑えている。
7年間のメジャー生活を振り返ると、背中の疲労骨折で長期離脱した2024年を除けば、毎年のように比較的健康なシーズンを過ごしてきた。2024年は初登板が7月下旬までずれ込み、登板できたのはわずか22試合だけ。ただし、限られた登板機会の中で防御率1.25、三振率43.2%としっかり結果を残した。
これまでの実績を考えれば、ウィリアムスが31歳で迎える2026年シーズンに復活を遂げる可能性は十分にある。メッツにとって大きな戦力となるのは間違いないだろう。
2025.12.2 12:07 Tuesday













