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ブレーブスが外野手補強 ヤストレムスキーとの2年契約を発表

 10日(日本時間11日)、ブレーブスはフリーエージェント(FA)の外野手マイク・ヤストレムスキーと2年2300万ドル(約34億5000万円)の契約を結んだことを発表した。

 年俸は2026年が900万ドル(約13億5000万円)、2027年が1000万ドル(約15億円)。2028年は球団側に選択権のある年俸700万ドル(約10億5000万円)のオプションとなっており、オプション破棄の場合、バイアウト(契約解除料)として400万ドル(約6億円)が支払われる。

 なお、ヤストレムスキー加入に伴い、ロースターの枠を空けるために、外野手マイケル・シアーニのDFA(=ロースターの40人枠から外す措置)が発表されている。

 35歳のヤストレムスキーは今季途中にトレードされ、ロイヤルズ移籍後に興味深い活躍を見せた。打率(移籍前.231、移籍後.237)と出塁率(移籍前.330、移籍後.339)はジャイアンツ時代とロイヤルズ時代で大差なかったが、長打力の面で飛躍的な向上を見せ、ジャイアンツでは97試合で14二塁打&8本塁打だったのに対し、ロイヤルズでは50試合で14二塁打&9本塁打を記録。その結果、長打率は移籍前の.355から移籍後は.500と急上昇し、OPSも.685から.839となった。シーズントータルでは147試合に出場し、打率.233、17本塁打、46打点、出塁率.333、OPS.736を記録している。

 ヤストレムスキーはオリオールズのマイナーで6年間を過ごしたあと、2019年、28歳にしてジャイアンツでメジャーデビュー。それ以降、今季途中にロイヤルズへ移籍するまでジャイアンツ一筋でプレーしてきた。特に最初の2シーズン(2019~20年)は好成績を残し、161試合に出場して打率.281、31本塁打、90打点、出塁率.357、OPS.892を記録。60試合制の短縮シーズンだった2020年にはナ・リーグMVP投票で8位にランクインした。

 それ以降、最初の2シーズンに匹敵する打撃成績を残すことはできず、2021~25年は打率.227、出塁率.316、OPS.741にとどまったが、今季途中にトレードで放出されるまでジャイアンツの主力選手としてプレーし続けた。メジャーデビュー以降の出場試合数、安打、二塁打、三塁打、本塁打、打点、四球、得点は同期間のジャイアンツの選手ではトップである。

 フライ系の打者であるヤストレムスキーは、本塁打が出にくいと言われるオラクルパークでも左打席から引っ張り方向へのパワーを発揮していた。また、長きにわたって安定した守備力を維持し、難しいと言われるオラクルパークの右翼を守りながらも2021年と2024年にはゴールドグラブ賞のファイナリストにも選ばれている。今季はガーディアンズのスティーブン・クワン(13)、ロッキーズのジョーダン・ベック(12)に次いで外野手ではメジャー3位タイとなる11補殺を記録。前半戦に記録した9補殺はメジャー最多だった。

 ブレーブスの外野陣は中堅にマイケル・ハリス2世、右翼にロナルド・アクーニャJr.という不動のレギュラーがいるため、ヤストレムスキーは「対右腕用の左翼手」としての起用が有力。MLB.comでブレーブスを担当するマーク・ボーマンは「ヤストレムスキーが左翼を守る日はジュリクソン・プロファーがDHに回るだろう」と予想している。

2025.12.11 11:28 Thursday

ヒートアップする二塁手市場 Dバックス・マルテのトレードはあるか

 ダイヤモンドバックスのマイク・ヘイゼンGMが正二塁手ケテル・マルテのトレードに関する問い合わせに耳を傾ける意向を示してから約1カ月が経過したが、オールスター選出3度の二塁手がトレードされるという噂は現在も絶えない。

 MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、マルテをめぐる市場はヒートアップしており、レッドソックス、ブルージェイズ、マリナーズ、レイズ、フィリーズなどが移籍先の候補に挙がっているという。ジ・アスレチックの報道によると、レッズもマルテ獲得を検討しているようだ。

 マルテは今季も素晴らしいパフォーマンスを見せ、126試合に出場して28本塁打、OPS.893、WAR4.6(ファングラフス版)を記録。2023年以降、WAR(15.3)とwRC+(140)の両方でトップ15にランクインしており、直近2年間はいずれもオールスター選出&シルバースラッガー受賞とメジャーを代表する二塁手として活躍を続けている。

 こうした活躍に加え、ダイヤモンドバックスと結んでいるリーズナブルな契約もマルテの価値を高めている。契約は残り5年9100万ドル(約136億5000万円)で、6年目となる2031年シーズンは年俸1150万ドル(約17億2500万円)の選手オプション。マルテの市場価値を考えれば、格安と言っていい契約だ。よって、ダイヤモンドバックスがマルテのトレードで極めて大きな対価を求めているのは当然と言えるだろう。

 マルテが中心となっている二塁手市場だが、もう1人ビッグネームが登場した。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシによると、今季31本塁打を放ったブランドン・ラウ(レイズ)がトレードされる可能性が高まっているという。先月、レイズは年俸1150万ドル(約17億2500万円)の球団オプションを行使。来季が契約最終年となり、ラウは1年後にフリーエージェント(FA)となる。レッズが獲得に興味を示していることが報じられているほか、モロシは10日(日本時間11日)、パイレーツが獲得に向けてトレード交渉中であることを報じた。

 マルテとラウを獲得できなかったチームは、もう1人のトレード候補であるブレンダン・ドノバン(カージナルス)を狙うはずだ。地元紙の報道によると、ジャイアンツ、マリナーズ、ロイヤルズ、パイレーツなどがドノバン獲得に興味を示しているという。ドノバンは堅実な打撃力を持ち、内外野を守れるユーティリティプレーヤーで、FAになるまであと2年保有できるため、トレード市場での価値は高い。マルテほどではないものの、こちらも獲得のためには大きな対価が必要になるだろう。

2025.12.11 10:38 Thursday

強打者アロンソ獲得のオリオールズ 次はトレードで先発補強か

 ジ・アスレチックの報道によると、オリオールズはカイル・シュワーバーの獲得を目指し、5年1億5000万ドル(約225億円)を提示。これはフィリーズがシュワーバーと再契約を結んだ条件と同額だった。あと一歩でシュワーバー獲得を逃したオリオールズだが、すぐにターゲットを変更。10日(日本時間11日)に強打者ピート・アロンソと5年1億5500万ドル(約232億5000万円)で合意した。

 アロンソが加入したことにより、オリオールズの一塁はさらに混雑する。アロンソのほかにもコビー・メヨ、ライアン・マウントキャッスルと右打ちの一塁手が2人おり、球団ナンバーワン有望株の捕手サミュエル・バサヨも一塁を守ることができるからだ。しかし、2年連続で全162試合に出場しているアロンソが加わり、バサヨが一塁手として起用される可能性は限りなく低くなった。また、メヨとマウントキャッスルの出場機会にも大きな影響を与えるだろう。

 オリオールズはすでにテイラー・ウォードをトレードで獲得しており、外野に関しても人員余剰気味であることが指摘されている。しかし、野手が余っているのはオリオールズにとって好ましい状況と言える。余った野手をトレードの駒として、先発投手の補強に動くことができるからだ。

 ジ・アスレチックの報道によると、オリオールズはマーリンズの右腕エドワード・カブレラの獲得を狙っているチームの1つだ。また、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは、オリオールズが左腕マッケンジー・ゴアのトレードについて、ナショナルズと交渉を行っていることを報じている。もしナショナルズとのトレードが実現すれば、この2球団間のトレードは、2001年10月に殿堂入り選手のティム・レインズが当時のエクスポズからオリオールズに移籍して以来となる。

 トレードでの先発投手補強を目指す一方、オリオールズはフリーエージェント(FA)市場にも目を向けている。MLBネットワークのジョン・ヘイマンは8日(同9日)、オリオールズが左腕レンジャー・スアレスに関心を示していることを報じた。地元紙の報道によると、オリオールズはアロンソ獲得後も引き続きスアレスに興味を持っているようだ。また、モロシはオリオールズが左腕フランバー・バルデスとも交渉を行っていることを報じている。

 低迷した2025年シーズンからの巻き返しを図るオリオールズは今オフ、最も積極的に動いているチームの1つだ。アロンソとウォードのほか、クローザーのライアン・ヘルズリーと控え外野手のレオディ・タベラスをすでに獲得。打線はかなり強化されており、最大の課題である先発投手の補強に成功すれば、来季は再び上位進出を狙えるはずだ。

2025.12.11 09:45 Thursday

アロンソとディアスを失ったメッツは今後どのように動くのか

 球界屈指の資金力を誇るメッツだが、打線に大きな穴が開くことになってしまった。10日(日本時間11日)、フリーエージェント(FA)となっていた主砲ピート・アロンソがオリオールズと5年1億5500万ドル(約232億5000万円)で合意したことが明らかになったのだ。長年、正一塁手として活躍してきたスラッガーの穴をどう埋めるのだろうか。

 メッツが失ったのはアロンソだけではない。9日(同10日)には守護神エドウィン・ディアスがドジャースと合意したことが報じられ、メッツはわずか25時間のあいだに主砲と守護神を失った。ブルペンに関してはすでにデビン・ウィリアムスを獲得しているため、ディアスの代わりのクローザーは確保できている。しかし、アロンソの穴を埋めるのは容易ではない。

 アロンソとディアスの退団により、メッツにはあらゆる補強を実現できるだけの補強資金がある。アロンソの打撃力をほかの選手で代替するのであれば、カイル・タッカーやコディ・ベリンジャーといった大物FA選手がターゲットとなるだろう。MLBネットワークのジョン・ヘイマンは10日(同11日)、メッツがタッカーの動向を注視していることを報じた。また、ベリンジャーの獲得を狙っているとの報道もある。どちらを獲得したとしても、今季38本塁打、126打点、OPS.871を記録したアロンソが抜けた穴をカバーすることに貢献してくれるはずだ。

 しかし、どちらの選手も「フルタイムの一塁手」という穴を埋めることはできない。アロンソが2019年のメジャーデビュー以来、7シーズンにわたって担ってきた役割である。強打の外野手を獲得することでアロンソの打撃力をカバーする場合、一塁には現有戦力のマーク・ビエントスあたりをコンバートするのが最も現実的な選択肢となりそうだ。アロンソに代わる「右打ちの一塁手」がほしいのであれば、岡本和真も選択肢の1つとなるだろう。

 また、今季後半戦の急失速の原因となった先発陣の補強に注力するという道もある。MLB.comのマーク・フェインサンドによると、メッツは最近、右腕マイケル・キングとオンラインで面談を行ったようだ。また、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは、メッツが先月、左腕フランバー・バルデスと面会していたことを報じている。

 お金をかけているわりには投打とも選手層が薄く、様々な課題を抱えているメッツ。アロンソ、ディアスとの再契約に使うはずだった資金が余っており、優勝を狙えるチームを作るために、デービッド・スターンズ編成本部長の手腕が問われるオフシーズンとなりそうだ。

2025.12.11 09:08 Thursday

エンゼルスが元有望株グリッソムを獲得 ミナシアンGMは開花に期待

 9日(日本時間10日)、エンゼルスは有望株の外野手アイゼイア・ジャクソンを放出し、レッドソックスからかつてのトッププロスペクトである内野手ボーン・グリッソムを獲得。内野陣の層を厚くした。

 エンゼルスはここ2年は不振に苦しみ、マイナーオプション(ウエーバーを介さずに選手を直接マイナーへ降格させられる回数)を失ったグリッソムにチャンスを与えようとしている。グリッソムは二塁、三塁、遊撃、外野など複数のポジションを経験しており、フリーエージェント(FA)で退団したルイス・レンヒーフォの代役となり得る。

「彼はエンゼルスに来て競争することになる。彼はかつて球界のトップ100に入る有望株だった。私は彼をドラフトしたときのブレーブスにいた。彼は才能があり、われわれが探していたようなコンタクト力に長けた打者。しかし、保証はない。エンゼルスに来て、競争して、どうなるかを見ることになる」と、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは語った。

◆トレードの詳細 エンゼルス獲得:内野手ボーン・グリッソム レッドソックス獲得:外野手アイゼイア・ジャクソン(球団25位有望株)

 現在24歳のグリッソムは、21歳で迎えた2022年にデビューし、41試合で打率.291、出塁率.353、長打率.440、5本塁打、5盗塁、18打点と活躍。しかし、2023年は23試合の出場にとどまり、打率.280、出塁率.313、長打率.347、0本塁打、9打点と成績を落とした。そして2024年の開幕前にクリス・セールとのトレードでレッドソックスに移籍した。

 レッドソックスへ移籍後も、グリッソムは不振を脱出できなかった。2024年は31試合で打率.190、出塁率.246、長打率.219、0本塁打、6打点と苦しみ、続く今季はMLBでの出場なし。3Aでは96試合で打率.270、出塁率.342、長打率.441、13本塁打、48打点と平均以上の打撃成績を残したが、9月上旬に足底筋膜炎と診断されシーズンを終えた。

 しかし、グリッソムは現在健康を取り戻した上、ミナシアンGMは環境の変化がプラスに作用すると叶えている。エンゼルスは数年前からグリッソムに注目しており、ロン・ワシントン監督もブレーブスでのコーチ時代にグリッソムを寵愛していた。

「時には環境を変える必要がある。彼はかつて非常に有望視されていたし、もちろん、大物選手とのトレードもあった。ある場所でうまくいかなくても、別の場所でより適したプレーが見つかることもある。だから、そうなることを期待しているんだ」と、ミナシアンGM。

 さらにミナシアンGMは、グリッソムが抱える改善点を既に特定していると語っている。グリッソムはマイナーでは打率.303、出塁率.392、長打率.458を記録しているが、その実力を安定してMLBでは発揮できていない。

「あの打撃には可能性を感じている。彼に言わせれば、ここ数年は彼が望んでいたようには進んでいないだろう。それでも、彼は24歳で、まだまだ大きな可能性を秘めている。だから、チャンスを掴む価値があると感じた」

 ただ、グリッソムに競争させるとミナシアンGMが語った通り、エンゼルスはまだ内野手を補強するつもりだ。昨年の股関節手術の影響でアンソニー・レンドンが来季も欠場すると見込まれるため、二塁手と三塁手は人手が足りていない。 「三塁でも二塁でも、われわれはどの部分においても活発に動いている。今年は期待していたような結果にはならなかった。だから、ローテーション、ブルペン、内野、外野など、チームを強化するチャンスはたくさんある」と、ミナシアンGMは語る。

 エンゼルスは仮に二塁手を補強できた場合、有望株クリスチャン・ムーアを二塁から三塁へ転向させることに前向きだ。ただ、グリッソムはブレイクを果たさない限り、控え選手としての役割が主になるだろう。40人枠には、他に元有望株のオズワルド・ペラザがユーティリティの役割を狙っている。

 ミナシアンGMも、ムーアの三塁転向を検討していることを認めた。 「かつてわれわれと一緒に試したことでもあるから、それ(三塁転向)に対しては間違いなく前向きだ。ただ二塁手の打力、そして誰が二塁を守るかに依る。われわれは残りのオフシーズンも、伸びしろのある質の高い選手を加えるために注力する」

 一方、交換要員となったジャクソンはアリゾナ州立大学出身で、2025年ドラフトでエンゼルスから8巡目指名を受けて入団。今季は1A+トライシティで10試合に出場し、打率.219、1本塁打、4打点を記録し、MLBパイプラインではエンゼルスの球団有望株ランキングで25位に入っていた。ジャクソンが退団した今、マイナーリーグとアリゾナ・フォールリーグで大活躍した外野手ラウディ・ロドリゲスが代わりに球団有望株ランキングに名を連ねている。 ミナシアンGMは「彼をトレードするのは辛かった。ドラフトでは彼を高く評価していたが、スタッフの功績は大きい。9巡目で指名し、それを将来性あるメジャーリーガーだと信じる選手に育て上げたのは、彼らの功績だ」と語った。

2025.12.10 16:00 Wednesday

救援右腕フィネガンとタイガースが再契約で合意 2年1900万ドル(約29億円)

 タイガースの刷新されたブルペン陣に大きな戦力が戻って来る。タイガースは9日(日本時間10日)、救援右腕カイル・フィネガンと2年1900万ドル(約29億円)で合意したと関係者がMLB.comに明かした。球団は身体検査の結果を待っており、契約は正式発表されていない。

 34歳のフィネガンは今夏のトレードデッドラインでナショナルズからタイガースに加入。デビューから一筋で過ごしたナショナルズでは通算108セーブを挙げるなど、主にクローザーとして活躍したが、タイガースでもブルペン陣の中心として好投した。デトロイト生まれ、テキサス育ちのフィネガンは移籍後、16登板(18イニング)で防御率1.50、4セーブ、23三振、4四球をマーク。ナショナルズでは40登板で防御率4.38と振るわなかったが、奪三振力を向上させ、故郷でキャリアでも最高の時期を送った。

 フィネガンとタイガースはシーズン終了後、双方とも再契約に前向きだった。ただ、シーズン終盤にかけて好調だったフィネガンは、リリーフ市場の加熱に伴い、人気が高騰。ライアン・ヘルスリー、デビン・ウィリアムズ、エドウィン・ディアスといった大物クローザーが高額の複数年契約を結んだ今、フィネガンは残されたリリーフ市場でもトップクラスの投手だった。

 結果的に古巣タイガースが2年1900万ドルの契約でフィネガンを射止めた。この契約はタイガースにとって、2021年オフのアンドリュー・チェイフィン以来となるFAの複数年契約(チェイフィンはオプトアウトを行使して1年目限りで退団)。それ以前では2016年の開幕前にマーク・ロウと結んだ2年契約に遡り、タイガースが救援投手と複数年契約を結ぶのは稀だ。

 フィネガンは、ウィル・ベスト、タイラー・ホルトン、ブレナン・ハニフィー、ブラント・ハーターらと、タイガースのブルペン陣の中心を担う。タイガースは引き続き、ハイレバレッジな状況を任せられるリリーフ投手の獲得を目指すと予想される。

2025.12.10 15:28 Wednesday

レイズがベテラン左腕マッツと2年1500万ドルで合意か 先発再転向へ

 レイズがFAの左腕スティーブン・マッツと2年契約をまとめていると、複数の関係者がMLB.comに明かした。マッツの契約総額は1500万ドル(約23億円)で、1年あたり750万ドルとなる見込み。球団は身体検査の結果を待っており、契約を正式発表していない。

「もっと良くなる方法を模索し、投手陣を改善し、近いうちに達成できることを期待していくつかのことを進めている」とエリック・ニアンダー編成部長はウィンターミーティングで語っていた。

 レイズはベテラン先発投手のザック・リテル、エイドリアン・ハウザーを失い、今オフは同じ役割を担う投手を探していた。今季キャリアで初めてリリーフに専念したマッツは、興味深い補強となる。

 マッツの救援完全転向初年度は、誰の目にも成功に映った。防御率3.05はMLB定着以来、キャリアベスト。カージナルスでは32登板で防御率3.44だったが、レッドソックス移籍後は21登板で防御率2.08とさらに調子を上げた。

 来年5月に35歳を迎えるマッツは、2022年にカージナルスと結んだ4年契約が満了。その契約までは通算141登板の内、136試合で先発していたが、カージナルス移籍後は徐々に救援登板の割合が増えた。2022年は15登板中5試合、2023年は25登板中8試合、2024年は12登板中5試合がリリーフで、今季からは完全にリリーバーに転向した。

 5月には「今シーズンに臨むにあたっての私の心構えは、球団が私に何をして欲しいとしても、私はそれをやるつもりだ」と語り、救援転向を受け入れていたマッツだが、先発への未練も残っていたようだ。

「9月と10月を通して彼(マッツ)と話していた。彼はまた先発投手になりたいと感じていたし、間違いなく大丈夫でしょう。ストライクを投げるマシンであり、仕事熱心であり、そしていい人間でもある。レイズはまた良い選手を手に入れたね」と、古巣レッドソックスのアレックス・コーラ監督は語った。

 レイズのニアンダー編成部長は、ターゲットとしていたベテランの先発投手が、リテルやハウザーのような伝統的なイニングイーターではないかもしれないと示唆していた。 「われわれは、その可能性を検討しているところだ。200イニング投げられるアンカーになるのか、才能は気に入っているものの、登板数に少しリスクを負うことになるのか、それは様子を見る。先発投手はいくらいても足りない。改善の余地がたくさんある2年間を経て、少なくとももう一人獲得できれば、それはプラスになると思う」

 レイズの来季の先発ローテは、オールスター右腕のドリュー・ラスムッセン、ライアン・ペピオ、シェーン・バズが来季も中心となる。3投手とも今季はキャリアハイの31先発をこなし、150イニングを超えた。さらにエースのシェーン・マクラナハンも、2023年に受けたトミージョン手術と左上腕三頭筋の負傷からついに復帰する予定だ。

 今夏にトレードでリテルを、今オフにFAでハウザーを失ったレイズは、ローテーション最後の1枠に不安を残していた。若手左腕のイアン・シーモア、剛腕のジョー・ボイル、そしてジェシー・スコルテンスらがいるが、確実に枠を掴む投手はいない。

 また、仮にマッツが先発ローテから漏れたとしても、ブルペン陣の強力な武器になるだろう。レイズのブルペン左腕は、ハイレバレッジの場面を任されるギャレット・クレビンジャー、そして素質を秘めながら苦戦中のメイソン・モンゴメリーの主に2人のみだ。

 ただ、マッツには先発として復活できる武器がある。そしてレイズは投手育成に長け、過去にはラスムッセン、リテル、そしてジェフリー・スプリングスといった救援投手を先発として開花させた経験もある。

 左腕のマッツはシンカーをはじめとする4球種を投げ分ける。シンカーの投球割合58.4%は球界トップ10に入る。そして被打率.197のカーブを筆頭に、縦変化の大きいチェンジアップ、そしてほとんど使わないもののスライダーも持っている。

 2024年は44回1/3で防御率5.08と苦しんだマッツは、今季フライ打球と引っ張った当たりを制限したことで、成績を改善させた。2024年の四球率7.9%は半分以下のMLB4位の3.6%(50イニング以上)へと減り、76回2/3でわずか11四球しか与えなかった。マッツは2022年以降、平均以上の三振率を記録していないが、それでも打者を効果的にアウトにする方法を見つけている。

2025.12.10 13:37 Wednesday

パイレーツが救援左腕ソトと1年契約で合意か 積極補強を展開

 パイレーツはオールスター選出2度を数える救援左腕グレゴリー・ソトと1年775万ドル(約12億円)の契約を結ぶ予定だと、関係者がMLB.comに明かした。球団は身体検査の結果を待っており、この契約を正式発表していない。

 30歳のソトは今季、オリオールズとメッツで70試合に登板し、防御率4.18を記録。過去3シーズンは防御率が4点台だが、指標が示す投球内容は良好だった。上位3%に入るバレル率4.0%、ボール球スイング率31.5%、空振り率29.9%を記録し、70三振、奪三振率25.1%と健闘した。

 一方で、ソトのこれまでの弱点は制球力だったが、2025年に大きな成長を遂げた。四球率はキャリアベストの8.6%と、前年の11.1%から改善され、リーグ全体でも最も四球率を改善させた投手となった。ただ、右打者という弱点は変わっていない。ソトは左打者に対して被打率.192、OPS.549と圧倒的だが、右打者に対して打率.307、OPS.801と痛打された。

 ソトは好調であれば、90マイル半ばから後半に達するシンカーと、空振り率45.5%を誇るスライダーを投じる。さらにフォーシームとスイーパーも時折織り交ぜる。持ち味のボウリング球のような重いシンカーは2年前は被打率わずか.200だったにもかかわらず、今季は.314と打ち込まれた。変化量は変わっていないが、平均球速が98.1マイル(158キロ)から96.8マイル(156キロ)へ低下した。

 カイル・シュワーバーの獲得を逃したことで、パイレーツはFA市場に投資する余裕ができた。攻撃力強化が最優先事項だが、ブルペン陣に左腕を加えることもオフの課題の一つだった。パイレーツのブルペン陣はデニス・サンタナ、アイザック・マットソン、ジャスティン・ローレンスら右腕が中心。今オフ始めに40人枠に加えた左腕タイラー・サマニエゴは、レッドソックスからジョスティンソン・ガルシアらを獲得するトレードで交換要員となっていた。

 ソトの獲得によって、パイレーツのブルペン陣の来季の顔ぶれは今季から大きく変わる。今季開幕時の8、9回コンビだったデービッド・ベドナーとコリン・ホルダーマンは既に退団済み。来季のセットアップ、クローザーは未定だが、ソトは勝利の方程式に組み込まれるはずだ。さらに有望株のブランドン・ビドイス、ライアン・ハービンも40人枠入りを果たした。

 パイレーツの40人枠は現状39人。ソトの契約はまだ正式発表されていないため、パイレーツはあす10日(日本時間11日)に控えるルール5ドラフトで選手を指名する可能性がある。

2025.12.10 12:56 Wednesday

ディアス、シュワーバーの契約はFA市場にどう影響する?

 今オフのフリーエージェント(FA)市場の目玉だったカイル・シュワーバー(フィリーズと再契約)とエドウィン・ディアス(ドジャースと契約)の去就が決まった。このニュースを受け、MLB.comのマーク・フェインサンド記者に、これらの動きが移籍市場全体にもたらす影響を分析してもらった。

デビン・ウィリアムズと契約し、ディアスを失ったメッツは、ロベルト・スアレスのようなブルペンの要となる選手を新たに獲得するのだろうか?また、ピート・アロンソとの再契約の可能性は高まったか?

 メッツは明らかに終盤のリリーフ投手をもう一人獲得する必要があるため、スアレスも有力な選択肢の一つと言えるだろう。とはいえ、誰と契約するにせよディアスほど高額な契約にはならないため、アロンソとの契約再交渉に充てる資金は十分に確保できる。人気選手であるディアスとアロンソの両選手を失うことは、ファンにとって大きな痛手となるだろう。メッツとアロンソの契約は数年に及ぶ可能性が高く、情報筋によると、メッツはアロンソ一塁手との契約を3年以上延長することに躊躇しているようだ。

ドジャースがディアスと契約したことで、カイル・タッカーやコディ・ベリンジャー(あるいは他の大物FA)と契約する可能性は低くなるか?

 大型フリーエージェントの獲得に関してドジャースを除外するのは甘い考えだが、タッカーやベリンジャーに対するドジャースのニーズは、外野手獲得を狙う他のチームほどではない。どちらかがロサンゼルスに移籍するとは思えないが、決して不可能ではない。

フィリーズにとって、FA市場での最優先事項はシュワーバーとの再契約だったように思われる。シュワーバーが再契約を果たした今、次はJT・リアルミュートの番だろうか?

 シュワーバーは明らかにフィリーズの最優先事項だったので、彼らはこれからリアルミュートに目を向けるだろうと予想する。捕手市場はFA市場で非常に手薄で、トレード市場にも選択肢はあまりない。シュワーバーとの契約が成立した今、次に狙うのはリアルミュートになるだろうと予想している。

レッズやパイレーツのようなチームがシュワーバー獲得に動いたのは興味深い。これはこの選手に限った状況だったのか?それとも、シュワーバー獲得を逃したチームが、他の大型FA獲得を狙う可能性を示唆しているのだろうか?

 シュワーバーはその両チームの打線に完璧にフィットしていたため、例外的な存在だったと言えるだろう。レッズが現時点で有力FA選手の獲得に動くとは思えないが、パイレーツは間違いなく積極的な戦略をとっており、あらゆる選択肢を検討しているはずだ。とはいえ、スーパースター1人を獲得するよりも、中堅FA選手2、3人との契約を目指す可能性は十分にある。

2025.12.10 11:56 Wednesday

MLBドラフトロッタリーが開催 ホワイトソックスが全体1位を獲得

 ホワイトソックスが最後にMLBドラフトで全体1位指名をしてからおよそ50年。その時のドラフトで全体1位指名された選手は今、殿堂入り選手となっている。

 それがハロルド・ベインズだった。9日(日本時間10日)、ウィンターミーティングで行われた第4回ドラフト・ロッタリーに、ベインズはホワイトソックス代表として参加。そして見事に2026年ドラフトの全体1位指名権を引き当てた。全球団中最高の全体1位確率27.73%を割り当てられていたホワイトソックスが全体1位を獲得したことで、ドラフト・ロッタリーは4回目にして初めて最高確率の球団が全体1位を獲得することとなった。

「今、われわれが取り組んでいることをさらに強化するチャンスだ。光栄であり、大きな責任だ。心から嬉しく思っている。様々なシナリオを心のなかでは想定して準備するけど、この出来事がどれほど大きな意味を持つかは言葉では言い表せない」とと、ホワイトソックスのクリス・ゲッツGMはMLBネットワークで語った。

 2026年ドラフトには、ドラフト・ロッタリー導入以降では初めてと言っていいほど、絶対的な全体1位指名候補がいる。それが誰もがこの世代のトップ選手と認めるUCLAの遊撃手ロック・チョロウスキーだ。チョロウスキーはMLBパイプラインが最近発表したドラフト有望株ランキングの1位に入っている。

 ホワイトソックスは近年もドラフトで上位指名を行ってきた。2024年にはロッタリーで全体5位指名権を勝ち取り、昨年はロッタリー対象ではなかったものの、ロッタリー対象外では最高位の全体10位で指名した。さらに2019年は全体3位でアンドリュー・ボーンを、2018年は全体4位でニック・マドリガルを獲得している。

「ドラフトについてはまだ勉強中だ。トップクラスの選手たちについてもよく分かってきた。全体1位で指名できる選手は本当に素晴らしいものと思う。それに、与えられたボーナスプールの大きさや、真の才能を獲得するチャンスを考えると、さらに刺激になる。これからさらに深く掘り下げていくのが楽しみだ」とゲッツGMは言う。

 ホワイトソックスに次ぐロッタリーの勝者は、低い確率をひっくり返したという点でレイズ、ジャイアンツ、ロイヤルズだった。レイズはロッタリー確率がわずか3.03%(7番目)だったが、全体2位にまで浮上。レイズがトップ5指名を行うのは、2017年に二刀流選手のブレンダン・マッケイを獲得した時以来だ。

 「いつか優勝を果たし、球団として最も誇りに思える日が来ることを願っている。ただ、それまでの間、私たちが本当に誇りに思ってきたのは、浮き沈みを避けてきたことだ。プレーオフに進出した時の大きな喜びから、その後大きく落ち込むようなことはなかった。球団名がレイズになってからの時代では、長い間、上位10位以内に入る指名権を獲得していなかった。持続的な成功と、これほど多くのシーズンで競争できるチャンスを与えてきたことを本当に誇りに思う」と、レイズのエリック・ニアンダー編成部長は語った。

 ニアンダー編成部長は続けて「でもそのせいで、球界最高の才能を獲得するチャンスが一つ絶たれてしまう。昨年のロッタリーでは少し順位が下がってしまった。それはあまり楽しい経験ではなかったし、ロッタリー自体も好きではなかった。だから援軍を呼ばざるを得なかった。レイズとブレット・フィリップス(ロッタリーにおけるレイズ代表)が手を組むと、良いことが起きるんだ。それで全体2位指名権を得られたんだ」。

 ジャイアンツは全体でも12番目のロッタリー確率1.01%だったが、全体4位指名権を獲得した。ロイヤルズも大きく躍進し、全体13番目の確率(0.84%)から全体6位にまで上がった。

「あまり先走りたくはなかったが、状況から判断して、15位までにならなければ、上位6位以内に入っているだろうと分かっていた。6位でもなく、そして5位でもなかったとき、もしかしたらと思ったんだ。ドラフトは難しいが、こんなに早い順位で指名できることに本当に興奮している。こんなに高い順位で指名できたのは久しぶりだ。まだ時間はあるが、これからやるべきことは多くある」とジャイアンツ代表を務めた選手育成部門の副長であるランディ・ウィンは語った。

 ロイヤルズのJJ・ピッコロGMは「最高だよ。興奮しているよ。1位指名権を獲得できる可能性は1%にも満たなかった。16位に近い順位だったはずだ。だから6位指名権を獲得できたのは、少しばかり報われたような気分だ。過去数年は順位を落とした。1位指名権を獲得できる可能性が高く、高い確率で指名できたにもかかわらず、順位を落としてしまい、本当にがっかりした年が2年続いた。幸運に恵まれた年を迎えられたのは、私たちにとって本当に嬉しいことだ。スカウト部門にとっても素晴らしい機会だ。この指名権で何ができるか、楽しみだ」と、喜びを隠せない様子だった。

 一方、全体でも4番目の9.24%の確率で臨んだオリオールズ、そして6番目の6.6%の確率で臨んだアスレチックスは、報われない結果になった。両球団は上位6位以内の指名権を逃し、オリオールズが全体7位、アスレチックスが全体8位に順位を落とした。

 2026年ドラフトのロッタリー結果、そしてロッタリー確率とその順位は以下の通り。

1. ホワイトソックス (1, 27.7%) 2. レイズ (7, 3.03%) 3. ツインズ (2, 22.2%) 4. ジャイアンツ (12, 1.0%) 5. パイレーツ (3, 16.8%) 6. ロイヤルズ (13, 0.8%) 7. オリオールズ (4, 9.24%) 8. アスレチックス (5, 6.6%) 9. ブレーブス (6, 4.5%) 10. ロッキーズ (16, 0.0% – ロッタリーピック対象外) 11. ナショナルズ (17, 0.0% – ロッタリーピック対象外) 12. エンゼルス (18, 0.0% – ロッタリーピック対象外) 13. カージナルス (8, 2.3%) 14. マーリンズ (9, 1.8%) 15. ダイヤモンドバックス (10, 1.5%) 16位 レンジャーズ (11, 1.3%) 17位 アストロズ (15, 0.3%)

 ロッキーズは2024年と2025年のドラフトの両方でロッタリー指名権を得たため、今年はドラフトロッタリーの対象外となった。2年以上続けてロッタリー指名権を得ることはルール上できない。さらに収益分配金を支払う球団であるナショナルズとエンゼルスは、2年続けてロッタリー指名権を得られないため、今年はロッタリー対象外となった。

 来年のドラフトロッタリーではホワイトソックス、パイレーツ、ジャイアンツがロッタリー対象外となり、全体10位より上位の指名権を得られない。ホワイトソックスとジャイアンツは収益分配金を支払う球団であり、そしてパイレーツは2年連続でロッタリー指名権を既に獲得しているためだ。

 メッツはロッタリー対象球団だったが、ロッタリー指名権を獲得できなかった。0.67%のロッタリー確率に従えば全体17位指名権を得るはずだったが、ぜいたく税のペナルティが第2段階に達していたため、1巡目指名権が10位下がる(全体27位)。ヤンキース、フィリーズ、ブルージェイズ、ドジャースもメッツに続き、1巡目の10位ダウンのペナルティを受けるだろう。最初の指名が最も遅いドジャース(全体40位)までの指名順は以下の通り。

18. レッズ 19. ガーディアンズ 20. レッドソックス 21. パドレス 22.タイガース 23. カブス 24. マリナーズ 25.ブルワーズ 26. ブレーブス(ナ・リーグ新人王を獲得したドレイク・ボールドウィンのプロスペクト昇格インセンティブ指名) 27. メッツ(1巡目指名権+10位ダウン) 28. アストロズ(サイ・ヤング賞投票で上位3位に入ったハンター・ブラウンのプロスペクト昇格インセンティブ指名) 29. ガーディアンズ(戦力均衡ラウンドA指名権) 30. ロイヤルズ(戦力均衡ラウンドA指名権) 31. ダイヤモンドバックス(戦力均衡ラウンドA指名権) 32. カージナルス(戦力均衡ラウンドA指名権) 33.オリオールズ(戦力均衡ラウンドA指名権) 34.パイレーツ(戦力均衡ラウンドA指名権) 35. ヤンキース(1巡目指名権+10位ダウン) 36. フィリーズ(1巡目指名権+10位ダウン) 37. ロッキーズ(戦力均衡ラウンドA指名権) 38. ロッキーズ(2巡目) 39. ブルージェイズ(1巡目指名権+10位ダウン) 40. ドジャース(1巡目指名権+10位ダウン)

2025.12.10 11:24 Wednesday

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