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ストーリーの走攻守にわたる活躍でRソックス勝利 吉田は先制の2点タイムリー

【レッドソックス7-5マーリンズ】ボストン/フェンウェイパーク、8月16日(日本時間17日)

 レッドソックスは過去3年間、ホームゲームで苦戦してきたことで知られているが、今季はホームゲームに最も強いチームの1つとなっている。なぜレッドソックスはホームで勝てるようになったのか。人々はその理由を探し求めているが、深く考えすぎているのかもしれない。

 レッドソックスが本拠地フェンウェイパークで勝てるようになった理由。それを見つけるためには「4番・遊撃」を務めている選手を見てみるのがいいだろう。

 トレバー・ストーリーはレッドソックス移籍4年目の今季、初めて健康なシーズンを過ごしている。それが個人としても、チームとしても、いい結果につながっていることは間違いない。

 ストーリーは15日(同16日)に行われたマーリンズ3連戦の初戦でチームを勝利に導くサヨナラタイムリーを放った。そして第2戦でも走攻守にわたる活躍を見せ、7-5で勝利する立役者となったのだ。

 二回、ストーリーはオットー・ロペスが放った三遊間方向へのゴロを好捕し、一塁へ華麗なジャンピングスロー。ヒットを阻止し、先発のブライアン・ベヨを助けた。

 三回には体勢を崩されながらもレフト方向へフライを打ち上げ、フェンウェイパーク名物のグリーンモンスターに置かれている、名投手ルイス・ティアントを称える看板に直撃する19号3ラン。決して会心の当たりではなかったものの、ストーリーが「いい流れ」に乗っていることを象徴するような打球だった。

 ストーリーの19号アーチはメジャー30球場のうち3球場でしかホームランにならない当たりだった。フェンウェイパークのほかには、ヒューストンのダイキンパークとトロントのロジャースセンターだけだ。

 骨折や手術など、2022~24年には様々な逆境に直面したストーリー。重要なヒットや好プレーよりも苦しい時期のほうが多かったが、それを乗り越えたストーリーはこうした「ラッキーな本塁打」を1~2本得るのに値すると言えるのかもしれない。

 ストーリーの活躍は打撃と守備だけにとどまらない。機動力でもチームに貢献しており、初回にサードへの内野安打で出塁した際、今季22個目の盗塁に成功。吉田正尚の先制2点タイムリーを呼び込んだ。ストーリーは今季まだ盗塁失敗が1度もなく、22盗塁連続成功は少なくとも1920年以降では球団最長記録となっている。

 ストーリーが1試合3打点以上を記録したのは今季13度目で、これはチーム最多。また、3ラン本塁打は今季7本目となり、ジュニア・カミネロ(レイズ)、鈴木誠也(カブス)、ピート・アロンソ(メッツ)と並んでメジャー最多である。

 ストーリーが牽引するレッドソックスは、7月7日以降にホームで16勝2敗、6月30日以降に同18勝3敗、6月4日以降に同25勝6敗を記録。今季ホームでは41勝22敗と強さを発揮しており、アメリカン・リーグではブルージェイズに次ぐ好成績となっている。

2025.8.17 09:12 Sunday

新人右腕マクリーンの好投でメッツ勝利 主砲アロンソは100打点に到達

【メッツ3-1マリナーズ】ニューヨーク/シティフィールド、8月16日(日本時間17日)

 メジャーデビュー戦において、メッツの新人右腕ノーラン・マクリーンが全くピンチを背負わないということは考えられなかった。大事なのは、ピンチを背負ったあと、マクリーンがどのようなパフォーマンスを見せるかということだった。

 メジャーデビューのマウンドに立ったマクリーンは三回、2つの四球などで1死満塁のピンチを招いた。しかし、マクリーンはここでフリオ・ロドリゲスの打球を背面キャッチして1-4-3の併殺打を完成。メッツはその直後にフランシスコ・リンドーアのタイムリー二塁打で先制し、最終的には3-1で勝利を収めた。

 三回の併殺打は、大学時代に二刀流選手だったマクリーンの身体能力が発揮された場面だった。先頭から2者連続の四球を与え、1死後にはカル・ローリーにヒットを許して満塁に。ロドリゲスは打球速度82マイル(約132キロ)のゴロをマウンド方向に打ち返したが、投球後のフォロースルーで一塁方向に倒れかかっていたマクリーンが見事に背面キャッチ。落ち着いて二塁のブレット・ベイティに送球し、1-4-3の併殺打でピンチを切り抜けた。

 有望株ランキングで球団3位、メジャー全体37位にランクインしているマクリーンにとって、このプレーはデビュー戦の序盤のハイライトとなった。そして、その後も安定したピッチングを続け、5回1/3を投げて2安打無失点、8三振の好投。降板時には観客からスタンディングオベーションを浴びた。

 メッツはブルペンに配置転換されたフランキー・モンタスに代わる先発投手として、マクリーンをマイナーからメジャーに昇格させた。トレード期限を過ぎた今、戦力補強のためには球団内部の若手を登用するしかないからだ。

 マクリーンはその期待に応え、初回先頭のランディ・アロザレーナを見逃し三振に仕留めてメジャー初三振を記録。初回はジョシュ・ネイラーからも三振を奪い、無失点に抑える好スタートを切った。最終的には6回途中で降板するまで、毎回三振を記録。勝利の立役者となり、2度目の先発登板のチャンスが与えられるのはほぼ間違いないだろう。

 メッツは三回にリンドーアのタイムリー二塁打で先制し、七回にフアン・ソトの犠牲フライとピート・アロンソのタイムリー二塁打で2点を追加。アロンソは2年ぶり4度目となるシーズン100打点に到達した。

 2番手のグレゴリー・ソトが1回2/3をパーフェクトに抑える好リリーフを見せ、八回から守護神エドウィン・ディアスが登板。ディアスは九回にエウヘニオ・スアレスの38号ソロで1点を失ったが、6つのアウトを取り、試合を締めくくった。

2025.8.17 08:39 Sunday

カブスが36試合ぶりの逆転勝ち 今永7回1失点、鈴木勝ち越しタイムリー

【カブス3-1パイレーツ】シカゴ/リグレーフィールド、8月16日(日本時間17日)

 シーズン序盤に快進撃を見せたカブスの特徴の1つは、攻撃陣が好調で逆転勝利を諦めずに戦い続けるということだった。その戦い方でシーズン最初の4カ月の大半はナショナル・リーグ中地区の首位の座をキープ。逆転勝利も多かったが、ここ数週間はその勢いが失われていた。

 本拠地でのパイレーツ3連戦の2戦目、カブスはまたも打線爆発とはいかなかったが、同点の八回に2点を勝ち越して3-1で勝利。7月2日以降、1度も逆転勝利がなく、「35試合連続逆転勝利なし」は球団創設の1876年以降の最長記録となっていたが、その奇妙な球団ワースト記録にようやく終止符を打った。

 試合を決めたのは八回の攻撃だった。8月に入って打率.140と苦しんでいるカイル・タッカーがパイレーツ3番手のエバン・シスクからヒットを放ち、今季25個目の盗塁を決めてチャンスメイク。鈴木誠也がセンターへのタイムリーを放ち、勝ち越しに成功した。このあと2死一、三塁のチャンスとなり、ニコ・ホーナーのタイムリー二塁打で鈴木が生還。九回は2点のリードを3番手のブラッド・ケラーが守り抜き、今季初セーブを挙げた。

 カブスは先制された直後の四回にカーソン・ケリーが同点タイムリー。そして八回の鈴木のタイムリーが決勝打となり、7月2日のガーディアンズ戦以来となる逆転勝利を挙げた。強力打線が爆発したわけではないが、36試合ぶりの逆転勝利はチームにとって明るい材料となった。

 先発の今永昇太も安定したパフォーマンスでチームの勝利に貢献した。7回85球を投げて3安打、6三振、2四球の好投を見せ、失点は四回に浴びたトミー・ファムの6号ソロによる1点だけ。継続していた「四球なし」の記録は117打者連続まで伸びてストップした。カブスの先発投手陣はオールスター・ブレイク以降、メジャートップの防御率3.04を記録しており、打線の援護に恵まれない中でも奮闘を続けている。

2025.8.17 06:38 Sunday

菊地雄星が4回4失点と苦戦 エンゼルスはアスレチックスに今季初黒星

【アスレチックス10-3エンゼルス】サクラメント/サターヘルスパーク、8月15日(日本時間16日)

 エンゼルスの菊地雄星(34)がアスレチックス戦に先発。4回を投げて2本塁打、4失点と苦しみ、今季8敗目を喫した。試合はアスレチックス打線がその後もリードを広げ、10-3でエンゼルスに完勝した。

 菊池は初回、先頭のシェイ・ランゲリアーズにいきなり被弾。1ボール2ストライクと追い込んでから投じた、外角高めの94.8マイル(約152.6キロ)の4シームを逆方向に運ばれた。後半戦に限ればMLB2位のOPS1.227を記録していたランゲリアーズの勢いに呑まれ、1点を先制された。

 二回は先頭に12球粘られた末に四球を与えたが、その後は3人で切って無失点。しかし、再び上位に回った四回が鬼門となった。

 先頭のブレント・ルーカーに二塁打、続くニック・カーツにも変化球を拾われて単打を浴びると、4番のコルビー・トーマスに特大の2号3ランを被弾。意表を突いた初球の79.5マイル(約127.9キロ)のカーブを完ぺきに振り抜かれ、3点の追加点を許した。

 被弾後も2四球を与えるなど、菊池は精彩を欠き続けた。続く五回は三者凡退に抑えたものの、既に球数が94球に達しており、ここで御役御免。4回4失点、2本塁打、3三振、3四球、5安打と振るわず、今季のシーズン防御率は3.52に悪化した。この日は直球が精度を失い、球速がシーズン平均と比べて約2キロ低下して空振りは無し。積極的に仕掛けたアスレチックス打線に対し、攻めきれなかった。

 一方のエンゼルス打線もトラビス・ダーノウのタイムリー二塁打や、ザック・ネトの20号2ランなどで、アスレチックス先発のジャック・パーキンスから追い上げを図った。しかし、菊池が降板した五回に犠牲フライと内野安打で2失点すると、八回にはさらに突き放された。

 八回、後半戦絶好調のランゲリアーズがタイムリーを放つと、そのランゲリアーズを上回って後半戦MLBトップのOPS1.249を記録していたニック・カーツが24号3ラン。2ストライクのカウントから厳しいゾーンに決まった外角のチェンジアップをすくいあげ、逆方向に特大の3ランを放った。カーツは今季のOPSを1.015に改善させ、300打席以上ではアーロン・ジャッジ(ヤンキース)と大谷翔平(ドジャース)しかいないOPS1.000超えの大台に再び到達。22歳の新人は新人王レースを快走している。

 アスレチックスはそのまま10-3でエンゼルスに快勝。今季0勝7敗と苦手としていたエンゼルスに対しての初勝利を見事な大勝で飾った。

2025.8.16 14:50 Saturday

メッツがマリナーズに逆転負け 補強したはずのブルペンがまた炎上

【メッツ9-11マリナーズ】ニューヨーク/シティフィールド、8月15日(日本時間16日)

 マリナーズは1点ビハインドの七回に一挙5得点のビッグイニングを作り、メッツに逆転勝利。一方のメッツは移籍後不調のライアン・ヘルスリーが逆転を許し、メッツ移籍後から3度目の黒星を喫した。マリナーズはア・リーグ西地区首位のアストロズに再び0.5ゲーム差に迫った一方、ナ・リーグ東地区2位のメッツは首位フィリーズに6ゲーム差にリードを広げられた。また、マリナーズのカル・ローリーは両リーグトップを快走する46号を放った。

 マリナーズは先発のルイス・カスティーヨが4回6失点と乱調。フランシスコ・リンドーアへの2本塁打を含む3打点、フアン・ソトにも30号ソロを喫した。マリナーズ打線もローリーの46号2ランなどで4点を援護したが、五回終了時で4-6と劣勢に立たされた。

 2点リードを得たメッツは先発ショーン・マナイアを降板させ、六回から継投に移行したが、ブルペンがこの日も仕事を果たせなかった。2番手タイラー・ロジャースは新人のコール・ヤングにタイムリーを浴び、1点差に詰め寄られた。

 さらに3番手のヘルスリーは、先頭のローリーに二塁打を浴び、エウヘニオ・スアレスに同点二塁打を献上。ここで降板したが、代わった投手も3本のタイムリーを浴びたため、ヘルスリーには2失点が記録された。トレードデッドラインでカージナルスから加入後、7登板で防御率8.44と滅多打ちを食らっている。加えて直近の3登板では、任されたリードを全て守りきれていない。

 悪夢の七回に5点を失ったメッツは、八回にも1点を失ったが、直後の攻撃でフランシスコ・アルバレスの7号3ランで反撃。しかしその後、マリナーズはマット・ブラッシュとアンドレス・ムニョスの剛腕コンビを投入し、メッツから11-9で逃げ切った。

 開幕から45勝24敗と絶好調だったメッツは、その後19勝34敗と大失速。直近の7試合では連続してリードを失っており、これはここ17年間で2度目の出来事だ。最後に同じことが起きた2023年はトレードデッドラインで白旗を上げ、チーム解体に走ったシーズン。それに対して今季のデッドラインでは大補強を行い、特にロジャースとヘルスリーを加えたブルペンは球界最高級の陣容になったと評価されていた。

 しかし、蓋を開けてみれば、補強したはずのブルペン陣は火に油を注ぎ、チームの失速は止まらない。チームリーダーのリンドーアは「今、僕たちは非常に険しい道のりを歩んでいる。団結し、日々向上しようと努力しなければ、この山を登るのは容易ではないだろう」と絞り出した。

2025.8.16 13:40 Saturday

シュワーバーがリーグ二冠に躍り出る決勝3ラン エース対決を制す

【ナショナルズ2-6フィリーズ】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、8月15日(日本時間16日)

 ザック・ウィーラー、マッケンジー・ゴアのリーグを代表する剛腕同士のマッチアップとなったこの一戦は、ブルペンのクオリティーで優ったフィリーズが勝利。フィリーズは七回、カイル・シュワーバーとブライス・ハーパーの連続アーチで勝ち越し点を挙げた一方、ブルペン陣が4回を無失点リレーで抑え切った。

 初回、フィリーズは無死一、三塁のチャンスからハーパーがタイムリーを放ち、送球エラーも絡んで2点を先制。しかし、初回の攻撃でナショナルズもCJ・エイブラムスのタイムリー二塁打で1点を返した。

 その後、ゴア、ウィーラーの両先発は調子を取り戻した。ゴアは打者8人と対戦した初回の乱調から立ち直り、二回は2三振、三回はわずか6球、四回も9球で三者凡退に。五回も1死二塁で迎えたシュワーバー、ハーパーをあっさりと抑え、終わってみれば6回2失点7三振と普段通りの好投だった。

 一方のウィーラーは右肩に負傷を抱え、前回登板では3キロ以上球速が低下していた。コンディションが懸念されたこの日は、前回登板から球速はわずかに回復。しかし、まだ本調子には遠く、得意のフォーシームで空振りを奪えず、球数は嵩んだ。五回にはディレン・ライルに同点弾を浴び、勝ち投手の権利を逃した。

 両エースが降板し、試合がブルペン勝負に移行すると、地区首位のフィリーズと最下位のナショナルズの地力の差がくっきりと現れた。七回、ナショナルズは2番手のクレイトン・ビーターが2四球でピンチを招き、上位打線を迎える場面でたまらず左腕のコナー・ピルキントンにスイッチ。

 ピルキントンはトレイ・ターナーを打ち取って2死までこぎ着けたが、続くシュワーバーに43号3ランを被弾。さらにハーパーにも19号ソロを連続で浴び、瞬く間に4点を奪われてしまった。シュワーバーは試合終了時でナ・リーグ1位の大谷翔平(ドジャース)に並ぶ43号をマーク。さらに101打点目をマークし、これはア・リーグ1位のカル・ローリー(マリナーズ)も上回ってメジャートップに立つなど、この日の決勝弾でリーグ二冠に躍り出た。

 一方のフィリーズブルペン陣は無失点リレーでつなぎ、最終回をヨアン・デュランに託したが、デュランは先頭打者の打球が脚に直撃し、負傷交代。アクシデントにも動じず、フィリーズは7月に契約したばかりの40歳デービッド・ロバートソンを投入し、試合を締めくくった。

2025.8.16 12:19 Saturday

カブスが接戦を落とす PCAはスランプから学ぶ日々

【カブス2-3パイレーツ】シカゴ/リグレーフィールド、8月15日(日本時間16日)

 カブスはパイレーツとの3連戦の初戦に2-3で敗戦。後半戦に入ってから低調な打線がパイレーツ投手陣を攻めあぐね、2-2のまま突入した最終回、守護神ダニエル・パレンシアが決勝弾を浴びて万事休す。地区首位ブルワーズが連勝を13に伸ばしたことで、差は9ゲームに広がってしまった。 この日、MVP級の活躍を見せた前半戦から急ブレーキがかかっているピート・クロウ=アームストロングは3安打を放った一方、2つの痛恨の走塁ミスを犯した。また鈴木誠也は4打数1安打に終わった。

 8月に入ってからカブス打線は低迷しており、中軸から外れたクロウ=アームストロングの不調もその大きな要因の一つだ。彼は今シーズン、27本塁打、30盗塁、OPS.820を記録しており、7月1日から8月1日までの1ヵ月間のOPSは.985だった。しかし、8月1日から14日(同15日)までの10試合で、打率.053(38打数2安打、単打2本)と低迷していた。

 23歳のクロウ=アームストロングはこの日、試合前の時間をクレイグ・カウンセル監督のオフィスで過ごした。クロウ=アームストロング曰く、監督と時間をかけて話し合うのは珍しいことではなく、会話の中で提示される監督の視点やサポートは励みになっているという。直前の遠征先であるトロントでも行った話し合いに引き続き、監督は「今週は何を学んだんだい?」とクロウ=アームストロングに問うた。

 大谷翔平(ドジャース)とナ・リーグMVPを争い、クロウ=アームストロングは既に球界のスターへと羽ばたきつつある。それでも23歳の外野手はまだ発展途上。「これは学ぶべき素晴らしい教訓だ。そして、より良い選手になるための一部でもある」とカウンセル監督は8月のスランプを前向きに捉えている。

 カウンセル監督、そしてチームのベテラン選手がクロウ=アームストロングに説いている教訓が、打撃不振に陥ったときに他の方法で貢献する術だ。これは言葉にすることこそ簡単だが、プレッシャーのかかるポストシーズン争いでそれを行うには、当然焦りが生まれる。「自分の役割を果たせず、貢献できていないと感じると、自分のせいだというプレッシャーを感じてしまう。結局のところ、それは少し利己的なアプローチだと思う。カウンセル監督(そしてベテランのジャスティン・ターナー)がいつも私に言い聞かせてくれたように、誰と話しても、重要なのは自分が周りのために何ができるかだ」とクロウ=アームストロングはこの日の試合前に語った。

 「繰り返しになるけど、それが野球の難しいところだ。センターで活躍できず、貢献できていないと感じることもある。最近はそういうことが少し見えてきたけど、走塁で正しい判断ができないこともある。だから、そういうことが積み重なってくると、本当に最悪なんだ」。

 クロウ=アームストロングは四回2死二塁の場面で、ライト線へタイムリーを放った。二塁走者の鈴木が生還して先制点をもたらしたが、二塁を欲張ってタッチアウトに。七回、アイザイア・カイナー=ファレファが左中間へ勝ち越しのタイムリー二塁打を放った際には、驚異的な脚力で打球に迫ったが、ダイビングの際に膝を痛めてしまった。

 そして1点のビハインドを背負った最終回の攻撃、クロウ=アームストロングは先頭で安打を放ったが、その後二盗を試みて盗塁失敗。追い上げたいカブスにとって、決定的なアウトとなった。

 有り余る積極性が裏目に出る場面もあったが、積極的なプレーこそが前半戦に見せたクロウ=アームストロング本来の姿と言える。カウンセル監督は「ピート・クロウ=アームストロングが一塁にいるなら、我々は走らせるよ。もちろんリスクは伴う。そして残念ながら、リスクを負うとこういう結果になる。しかし、我々は常にそのような状況で積極的に攻めるつもりだ」と語り、盗塁失敗の責任を被った。

 二塁手のニコ・ホーナーも「ピートは今日、本当に素晴らしいプレーを見せてくれた。何も変えるべきことはない」とコメント。クロウ=アームストロングらしい積極的なプレーが停滞するカブスに再び火を付けるだろうか。

2025.8.16 12:03 Saturday

ブルワーズ1巡目が少年のファンレターに丁寧に返事 熱いメッセージ伝える

 アンドリュー・フィッシャーは強豪テネシー大からブルワーズに1巡目指名を受け、ついにMLBの世界へ足を踏み入れた。フィッシャーはまだプロでは1試合に出場しただけだが、既にとあるファンの心をつかんだようだ。

 テネシー州ノックスビルのテレビ局WATEは、ノースカロライナ州出身の野球ファン、タッカー・ローズ君(10歳)の話を報じた。ローズ君はドラフト1巡目指名選手全員に手紙を書く習慣がある。多くの選手が返事を書いたが、ブルワーズの1巡目指名であるフィッシャーほど真摯に返事を書いた選手はいなかった。フィッシャーは3ページにわたって直筆で記し、さらに強調したい部分にはマーカーを塗るほど丁寧に返事を書いた。

 フィッシャーがマーカーを塗ってまでローズ君に伝えたかったのは、以下のようなメッセージだ。「人生でもグラウンドでも素晴らしいチームメートでありましょう」、「毎日同じ人間でいましょう」、「誠実でいましょう」、「すべての人に敬意を払いましょう。チームより大きな個人はいない」。そういったメッセージの中で最後に強調されているのが「教室で全力を尽くそう!」だった。

 タッカー君は「あれだけたくさん書いてくれたのがすごい」と分量の多さに感動。さらに「わざわざマーカーを使う時間もかけてくれたのがすごい。自分がどれだけ素晴らしい選手であるかではなくて、自分の人生や自分がどんな人間であるかについて書いてくれたのが良かった」と、フィッシャーの手紙に感じ入っていた。

 フィッシャーの手紙はメンターであるトッド・フレイジャー氏を含む人々に焦点を当てていた。通算218本塁打を放った元選手のフレイジャー氏こそ、フィッシャーに良きチームメートであることの重要性を教え込んだ張本人だ。

 「これらの言葉が、あなたの旅路の助けになれば幸いです。大きな目標を目指して努力を続けてください。どんな夢も大きすぎるということはありません!」とフィッシャーは手紙に綴っている。

2025.8.16 10:11 Saturday

佐々木朗希が3ヵ月ぶりの実戦登板 2回3失点と苦戦

 14日(日本時間15日)、ドジャースの佐々木朗希(23)が3Aでリハビリ登板を行った。5月9日以来初の実戦で佐々木は苦戦し、2回3失点、6安打、1四球で降板した。

 佐々木の直球の平均球速は93.6マイル(約150.6キロ)、マックスは95.7マイル(約154.0キロ)と、8日に行った3イニングの模擬試合で記録した96-97マイルを下回った。

 ドジャースは当初、3イニングのリハビリ登板を予定していたが、佐々木は2イニングしか投げきれなかった。今後リハビリを進め、5イニング/75球を投げきることができれば、8月下旬か9月上旬にメジャーに復帰できる可能性があるだろう。

 鳴り物入りでドジャースに加入し、「MLBパイプライン」の有望株ランキングでは球界1位に選ばれた佐々木は、今季は未熟さを露呈。開幕から8試合に先発したが、防御率4.72と苦戦し、5月13日に負傷者リストに入った。負傷者リストに入った後、佐々木は投球フォームの改善に集中し、さらに2シームの習得に取り組んでいた。

 現在、ドジャースはタイラー・グラスナウとブレイク・スネルが負傷者リストから復帰し、ローテーションは比較的健康を取り戻しつつある。それでも、佐々木が復帰して貢献できれば、パドレスとの激しい地区優勝争いで大きな助けとなるだろう。

2025.8.15 12:06 Friday

ナショナルズ・小笠原がメジャー初勝利 シュワーバー切りで逆転呼び込む

【ナショナルズ3-2フィリーズ】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、8月14日(日本時間15日)

 ナショナルズの小笠原慎之介(27)がメジャー初勝利をマーク。1点ビハインドの七回2死一塁で強打者カイル・シュワーバーと対戦し、見事空振り三振に打ち取った。直後の攻撃で味方が逆転したことで、初勝利が転がり込んだ。

 試合はフィリーズ先発のヘスス・ルザード、ナショナルズ先発のブラッド・ロードがそれぞれ好投し、投手戦が展開された。フィリーズは三回、1死一、三塁からブライス・ハーパーが放った内野ゴロの間に1点を先制。

 一方のナショナルズも四回にポール・デヨングの5号ソロで同点とする。しかし、フィリーズは五回2死一塁からシュワーバーがタイムリー二塁打を放ち、2-1と勝ち越し。シュワーバーは大谷翔平(ドジャース)に次いでリーグ2位の42本塁打に加え、同2位の98打点、同3位のOPS.948を記録するなど、リーグ屈指の好成績を残している。

 そして七回、2死一塁となって再びシュワーバーを迎える場面で、ナショナルズは小笠原に継投。前日に3人いるリリーフ左腕の全員が登板していたこともあり、左腕の小笠原が「シュワーバー切り」を託された。

 小笠原は初球70.4マイル(約113キロ)のカーブで空振り、続く2球目も82.4マイル(約133キロ)のボールゾーンのスライダーで空振りを奪い、シュワーバーを追い込む。3球目のスライダーは見極められたものの、さらに際どいゾーンに79マイル(約127キロ)のスライダーを通し、シュワーバーを空振り三振に打ち取った。

 ナショナルズは直後の七回、2四球と二塁打でルザードをついに降板させる。そして、2番手オライオン・カークリングに対し、ホセ・テーニャが2点タイムリーを放ち、3-2と逆転。1点のリードを守り抜き、フィリーズから逃げ切った。

 小笠原は記念すべきメジャー初勝利をマーク。リリーフ転向後は5試合で防御率3.52とチームに貢献している。さらにこの日シュワーバーを打ち取ったように、左打者に対して持ち味を発揮。対左の被打率は.250を記録しており、このままブルペン陣のピースとして生き残る可能性もあるかもしれない。

2025.8.15 11:13 Friday

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