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球団幹部がトレードデッドラインを振り返る 新たなトレンドは

 8日(日本時間9日)、トレードデッドラインから1週間が経過し、いよいよ本格的にポストシーズン争いが激化している。デッドラインまでの最後の31時間で50件のトレードが成立するなど、今季のトレード市場も大いに盛り上がった。各球団の幹部は匿名でインタビューを受け、今季のデッドラインについて振り返っている。

 多くのトレードが成立したにもかかわらず、ア・リーグのある球団幹部は「トレードは難しい」とデッドラインで得られた教訓について語った。大小問わずトレードが成立した一方、サンディ・アルカンタラ(マーリンズ)やルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス)ら放出が噂された中で残留した大物選手も多かったのは事実だ。

 多くの場合、良いトレードは双方にとって痛手となる。才能を獲得するには、才能を手放さなければならないのだ。有望株や複数年保有できる選手を手放すのは、言うは易く行うは難しである。

 「勝利の代償は現実のものだ。チームや意思決定者の中には、その代償を払う意思のある者もいれば、そうでない者もいる」ある球団幹部は語った。そして複数の球団幹部が、勝利のためには常にその犠牲を払うことをいとわない人物を指摘した。パドレスのゼネラルマネージャー、AJ・プレラーだ。

 プレラーはトレードデッドライン当日に22選手を巻き込んだ5つのトレードを行ったが、中でもアスレチックスからメイソン・ミラーを獲得する6選手が絡むトレードは規模が大きかった。パドレスは剛腕ミラー獲得のため、「MLBパイプライン」で球界3位にランクインする18歳レオ・デブリースを放出し、球界の度肝を抜いた。

 「プレラーは皆を狂わせる!デブリースを売却する際に、複数のチームを待たせていた。買い手でありながら、最高額の入札者にデブリースを売り飛ばすという点で、まるで売り手のように動いていた」と、あるア・リーグ球団の幹部はデブリース放出の裏側を語った。デブリースは、「MLBパイプライン」が2004年にランキングを発表し始めてから、シーズン中にトレードされた最初のトップ5有望株となり、デッドラインでトレードされたトップ10有望選手としては史上3人目(他の2人はエロイ・ヒメネスとスコット・カズミアー)となった。

 「ここ数年、同じ傾向が強まっている。買い手は有望な有望株を手放したがらない。もちろんサンディエゴは例外だが」とあるナ・リーグの球団幹部は語った。優勝を狙うチームが、たとえ球界トップ10の有望選手でなくても、レンタルのスター選手と引き換えに有望株を複数人手放していたのは、それほど昔のことではない。

 2016年のデッドラインでは、ヤンキースはアロルディス・チャップマンとアンドリュー・ミラーという2人のリリーバーを放出。その見返りにグレイバー・トーレスら3人の球界トップ100有望株を獲得した。チャップマンとミラーはそれぞれ移籍先のワールドシリーズ進出に貢献し、対価となったトーレスも主力に成長した。

 ただ、今夏のデッドラインでは球界トップ100の有望株で移籍したのは3人のみ。デブリース以外では、エドゥアルド・テイト(56位)とミック・エイベル(91位)が共にヨアン・デュランの対価としてフィリーズからツインズへ移籍しただけだった。

 「チームはレンタルのために高評価の有望株を手放すことはもうない。たとえ短期的にどれだけチームに貢献してくれるとしてもだ」とナ・リーグのある球団幹部は語った。

 レンタル選手を高値で買う球団が減る一方、複数年保有できる選手、特に先発投手は法外な対価が設定される場合が多く、それは変わっていない。今夏のデッドラインではジョー・ライアン(ツインズ)、サンディ・アルカンタラとエドワード・カブレラ(共にマーリンズ)、マッケンジー・ゴア(ナショナルズ)らにトレードの噂が上りながら、結局は全員が残留した。

 「売り手が複数年保有可能な先発投手の売り値を下げなかった。だから、どの投手も移籍しなかったのだと思う」とはあるナ・リーグ球団幹部の談だ。そして別の幹部は野手に比べ、投手の獲得のコストが高いことに驚いていた。

 「投手の需要ははるかに高く、どのチームもそれを求めていると思う。野手を放出するなら、その選手が複数のポジションをこなせる場合を除き、まさにそのポジションのニーズを満たす球団に売らなければいけないから」と、投手の方が需要が高くなりやすい原理について、別の球団幹部は説明する。

 さらに今夏のデッドラインでは33人のリリーフ投手が移籍するなど、リリーフ市場が活況だった。「リリーフ投手の要求額は天井知らずで、そこからほぼ横ばいだった。最終的にコンテンダーが必要な対価を支払った」とあるナ・リーグの幹部は語る。

 「私にとって最大の話題は、どれだけのチームがオール・インしたかということだ。多くの球団が、これまでの戦略に基づき、ワールドシリーズ優勝のチャンスがあると考えているんだ。そして、そうしたチームの多くが、10月に勝利するためには、強力なブルペンが必要だと考えているのは明らかだ」。

 ポストシーズンの進出枠が拡大されたことを踏まえると、デッドラインまでのこの狂乱は今後のスタンダードになる可能性がある。ナ・リーグのある球団幹部は、レイズが行ったような買い手としても売り手としてもハイブリッドな動きを行うチームが増えると予測している。

 「ほとんどの人は、選手を移籍させるために、ぎりぎりまで待つだけだ」とあるナ・リーグの球団幹部は語った。また、別の球団幹部は先週の狂乱のデッドラインを振り返り、こう結論に至った。「全体的に見て、ここしばらくで最も楽しいトレードデッドラインの一つであることは間違いない」と語った。

2025.8.9 16:34 Saturday

小笠原が2回1/3を1失点 ナショナルズはジャイアンツに完封負け

【ジャイアンツ5-0ナショナルズ】サンフランシスコ/オラクルパーク、8月8日(日本時間9日)

 ナショナルズの小笠原慎之介がジャイアンツ戦の2番手としてリリーフ登板。4点ビハインドの6回途中から登板し、2回1/3を投げて1失点だった。チームは0-5で敗れている。

 ナショナルズ先発のジェイク・アービンは初回、ラファエル・デバースに21号ソロ、マット・チャップマンにタイムリーを浴び、2点を先制される。その後は立ち直り、二回から五回まで無失点に抑えた。

 しかし六回1死から失策で走者を出すと、ケーシー・シュミットに7号2ランを被弾。ここでアービンは降板し、2番手小笠原と交代となる。

 小笠原は最初に対戦したパトリック・ベイリーを直球でセンターフライに、続くドリュー・ギルバートも直球でセカンドゴロに打ち取った。続く七回は先頭から2連続四球を与えたが、強打者ウィリー・アダメスからカーブで空振り三振、ドム・スミスはボールゾーンのスライダーを打たせてレフトライナーに、チャップマンにはチェンジアップを引っ掛けさせてサードゴロに打ち取った。

 八回、小笠原は先頭に直球を捉えられ、安打を許した。その後サードゴロに打ち取って1死二塁となったが、続く打者のボテボテのゴロがキャッチャー前の内野安打に。打者走者がセーフとなる間に、キャッチャーもピッチャーもカバーしていなかった本塁を二塁走者が陥れ、ジャイアンツは5点目を加えた。ここで小笠原は降板した。

 小笠原は2回1/3を投げて1失点、2安打、1三振、2四球の内容だった。変化球を駆使してジャイアンツ打線を抑えたが、不運もあって追加点を奪われた。防御率は6点台に突入し、6.75に改善している。

 試合はそのままジャイアンツが5-0でナショナルズを完封。オープナーの後を受けて登板した2番手鄧愷威(テン・カイウェイ)が5回無失点と好投し、キャリア初勝利を挙げた。

2025.8.9 15:46 Saturday

カブスがカージナルスに完封負け 鈴木は1安打 首位と5ゲーム差に

【カージナルス5-0カブス】セントルイス/ブッシュスタジアム、8月8日(日本時間9日)

 カブスの鈴木誠也は本拠地でのレッズ戦に「2番・DH」でスタメン出場。4打数1安打を記録した。カブスはカージナルス先発のマイケル・マグリービーに苦戦し、0-5で完封負け。投手陣は13安打で5失点を許すなど、同地区ライバル相手に投打が噛み合わなかった。

 二回、カージナルスはカブス先発のマシュー・ボイドを攻め、バーレソン、ウィン、ウォーカーの3連打で1点を先制する。五回には先頭の安打から2連続バントで1死二、三塁とし、犠牲フライで追加点。さらにウィルソン・コントレラスのタイムリーで3点目を加えた。

 六回には2番手ブレイジャーから先制タイムリーのウォーカーが4号ソロ、ペドロ・パヘスもタイムリーを放ち、カージナルスは5-0と大きくリードした。

 先発のマグリービーは6回を投げて3三振に留まったが、87球の内54球ストライクを投じ、カブス打線を打たせて取った。終わってみれば強力カブス打線を6回零封。その後、スバンソン、ロメロ、オブライエンも無失点でつなぎ、カブスに5-0で完勝した。

 カブスは8月に入ってから3勝4敗と停滞している。その間にナ・リーグ中地区首位のブルワーズは7連勝を挙げ、カブスとの差を5ゲームに広げた。カブスは18日(同19日)からブルワーズとのダブルヘッダーを含む5連戦が控えており、その直接対決までに調子を上げたい。

 鈴木は八回にレフトへの安打を放ち、4打数1安打だった。今季成績は打率.251、OPS.827となっている。

2025.8.9 15:38 Saturday

菅野が7回1失点の快投で9勝目 捕手ラッチマンが攻守に牽引

【オリオールズ3-2アスレチックス】ボルティモア/オリオールパーク、8月8日(日本時間9日)

 オリオールズの菅野智之がアスレチックス戦に先発。7回1失点の快投を見せ、9勝目を挙げた。打線も初回にアドリー・ラッチマン、ライアン・マウントキャッスルに本塁打が飛び出し、3得点で菅野を援護。ブルペン陣は1点差に追い上げられたが、アスレチックス打線から辛くも逃げ切り、3-2でオリオールズが接戦を制した。

 菅野は初回、アスレチックスの注目の新人ニック・カーツを見逃し三振に抑え、三者凡退の立ち上がりを見せた。

 オリオールズは初回の攻撃で2死から四球で走者を出し、4番ラッチマンが右中間へ9号先制2ラン。続く5番マウントキャッスルもセンターへ3号ソロを放ち、2者連続本塁打で3点を先制した。

 援護をもらった菅野はその後、毎回のように走者を背負い、五回には犠牲フライで1失点。しかし、得点圏では相手打線を無安打で退け、好調アスレチックス打線を1失点に抑えた。菅野は7回1失点、4三振、2四球、5安打、91球の省エネ投球を見せ、 防御率を4.24に改善させた。

 オリオールズはその後、イェニアー・カノーとキーガン・エイキンの継投でアスレチックスの反撃を振り切り、3-2で勝利。一方のアスレチックスは先発のJT・ギンが5回3失点、9三振と力投したが、援護できなかった。

 9勝目(5敗)を挙げた菅野は、直近3先発で18イニング、5失点と好調だ。試合後、地元メディアにその要因を問われると「アドリー(・ラッチマン)の復帰が僕の中ではすごく大きい。彼が上手くリードしてくれていると思う」と、6月末に復帰した女房役を立てた。

 菅野はラッチマンがキャッチャーを務めた際は、防御率3.51の好成績をマーク。他のキャッチャーと組んだ際の防御率はいずれも4点台を超えており、本人もラッチマンとのバッテリーに手応えを感じている。さらにこの日、ラッチマンは値千金の先制2ランを放ち、打席でも菅野を援護。頼れる女房役の助けもあって、菅野は2桁勝利にリーチをかけた。

2025.8.9 12:14 Saturday

カーショウvsシャーザー 200勝&3000三振コンビの投げ合いが実現

 ドジャースは8日(日本時間9日)から本拠地ドジャースタジアムでアメリカン・リーグ東地区の首位に立つブルージェイズとの3連戦がスタートする。その初戦はクレイトン・カーショウ(37)とマックス・シャーザー(41)の投げ合い。ともにサイ・ヤング賞3度の実績を誇り、引退後のアメリカ野球殿堂入りを確実視されている名投手同士のマッチアップが実現する。

 カーショウはメジャー18年目の今季、ここまで13試合に先発して65回2/3を投げ、5勝2敗、防御率3.29、42三振を記録。7月2日のホワイトソックス戦で通算3000三振のマイルストーンに到達し、前回登板(8月1日)のレイズ戦では6回5安打無失点の好投を見せた。

 一方のシャーザーは年俸1550万ドルの1年契約でブルージェイズに加入した今季、ここまで8試合に先発して41イニングを投げ、2勝1敗、防御率4.39、44三振を記録。開幕直後に右手親指の炎症で長期離脱したが、7月27日のタイガース戦で11三振を奪い、前回登板(8月2日)のロイヤルズ戦でも6回5安打1失点と好投した。

 両投手の投げ合いは今回が5度目。初めての投げ合いは2008年9月7日、ともにメジャー1年目のシーズンで、シャーザーはダイヤモンドバックスに所属していた。MLB.comでダイヤモンドバックスを担当するスティーブ・ギルバート記者によると、この試合は当初、グレッグ・マダックス(ドジャース)とランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス)の投げ合いが予定されていたものの、負傷などの理由により、先発投手が変更されたのだという。

 MLB.comのサラ・ラングス記者によると、新人時代に投げ合った2人の先発投手がその後、ともに通算3000三振を達成したのはカーショウ&シャーザーが史上初めて。カーショウは通算217勝&3010三振、シャーザーは通算218勝&3451三振という堂々たる実績を引っ提げて、通算5度目の投げ合いに臨むことになる。もしカーショウが勝てば、通算218勝でシャーザーに並ぶ。

 キャリア晩年を迎えてもなお、存在感を放ち続ける2人のレジェンド投手。通算5度目の投げ合いはどんな結果になるのか、世界中の野球ファンから大きな注目が集まっている。

2025.8.8 13:09 Friday

ブレーブス逆転勝ち 新人王候補のボールドウィンが2本塁打5打点

【ブレーブス8-6マーリンズ】アトランタ/トゥルイストパーク、8月7日(日本時間8日)

 ブレーブスのドレイク・ボールドウィンが初の1試合2本塁打を記録するなど5打数3安打5打点の活躍を見せ、チームの逆転勝利に大きく貢献した。ボールドウィンはナショナル・リーグの新人王最有力候補と目されている24歳の若手捕手。アイザック・コリンズ(ブルワーズ)、アグスティン・ラミレス(マーリンズ)らとの争いが注目を集めそうだ。

 ブレーブスは初回にボールドウィンの12号ソロ、マーセル・オズナの16号ソロと2者連続アーチが飛び出し、2点を先制。直後の二回にグラハム・ポーリーの3号2ランなどで一挙5点を失い、マーリンズに逆転を許したが、試合後半に打線が奮起した。

 2-6と4点ビハインドで迎えた六回、ブレーブスは四球とヒットで無死一、三塁のチャンスを作り、ボールドウィンが右中間への13号3ラン。低迷するチームを牽引する新人捕手が初の1試合2本塁打をマークし、一気に1点差に詰め寄った。

 続く七回にも1死一、二塁のチャンスが到来し、ボールドウィンがレフトへのタイムリーを放って同点。次打者オズナの内野安打に相手の悪送球が絡み、7-6と試合をひっくり返した。

 八回には相手投手の暴投でさらに1点を追加。ブレーブスは8-6で逆転勝利を収め、同地区マーリンズとの5連戦の初戦を制した。

 ボールドウィンの1試合3安打は今季5度目で、1試合5打点は7月21日のジャイアンツ戦でマークした6打点に次ぐ記録。開幕ロースター入りを果たした今季は、1度もマイナーに降格することなく活躍を続けており、ここまで83試合に出場して打率.287、13本塁打、46打点、OPS.840の好成績を残している。

2025.8.8 11:47 Friday

パイレーツ・スキーンズが6回無失点で7勝目 防御率は再び1点台に

【パイレーツ7-0レッズ】ピッツバーグ/PNCパーク、8月7日(日本時間8日)

 パイレーツのポール・スキーンズは本拠地でのレッズ戦に先発し、メジャー通算47度目の登板で最多となる7本のヒットを浴びながらも6回無失点、8三振、無四球の好投を披露。チームを7-0の快勝に導いた。スキーンズは7勝目(8敗)を挙げ、メジャートップの防御率は再び1点台(1.94)に突入している。

 スキーンズは毎回のようにヒットを浴び、メジャーデビューから継続していた「被安打6以下」が46試合でストップ。しかし、初回1死一、二塁のピンチを併殺打で切り抜けるなど、得点圏ではレッズ打線を5打数ノーヒットに封じ、三塁を踏ませなかった。

 前回登板、クアーズフィールドでのロッキーズ戦で5回4失点を喫し、防御率が1.83から2.02まで悪化してしまったものの、直近4試合で3度目となる「6回無失点」の好投で再び1点台に。現時点では7勝8敗と黒星が先行しているものの、MLB.comのサイ・ヤング賞模擬投票ではナショナル・リーグの最有力候補に挙げられている。

 パイレーツ打線は初回にブライアン・レイノルズの11号3ランなどで3点を先制し、スキーンズを援護。四回にスペンサー・ホーウィッツのタイムリーで追加点を奪うと、六回にもオニール・クルーズの内野ゴロの間に1点を追加し、5-0とリードを広げた。

 七回にはスキーンズとバッテリーを組むヘンリー・デービスがダメ押しの5号2ラン。投打がガッチリと噛み合ってレッズ4連戦の初戦を制し、今季50勝に到達した。

2025.8.8 10:44 Friday

マリナーズがサヨナラ勝ち 地区首位アストロズまで1.5ゲーム差に接近

【マリナーズ4-3ホワイトソックス】シアトル/Tモバイルパーク、8月7日(日本時間8日)

 マリナーズは本拠地でのホワイトソックス戦で延長11回までもつれた熱戦の末に4-3でサヨナラ勝ち。3連戦を見事にスイープし、貯金を今季初めて2ケタに乗せるとともに、地区首位のアストロズとのゲーム差を1.5に縮めた。

 アメリカン・リーグ西地区で首位アストロズを追うマリナーズは、三回にランディ・アロザレーナの23号2ランで先制。すでに5年連続の20本塁打&20盗塁を達成しているアロザレーナは、レイズ時代の2023年にマークしたシーズン23本塁打の自己記録に並んだ。

 しかし、トレードでダイヤモンドバックスから獲得したジョシュ・ネイラーにアクシデントが発生。肩の違和感を訴えたネイラーは四回の守備開始時にドノバン・ソラーノと交代し、ベンチへ退いた。

 その後、マリナーズは五回にマイケル・A・テイラーの7号ソロで1点を返され、七回にはブルックス・ボールドウィンにも6号ソロを浴びて2-2の同点に。八回1死二、三塁の勝ち越し機を生かすことができず、試合は延長戦に突入した。

 10回、暴投で勝ち越し点を献上したマリナーズだったが、マイルズ・マストロボーニの送りバントに相手のエラーが絡んで3-3の同点に。11回のホワイトソックスの攻撃を8番手のジャクソン・コワーが三者凡退に抑えると、1死一、二塁からドミニク・キャンゾーンにタイムリーが飛び出し、劇的なサヨナラ勝ちとなった。

 ネイラーはマリナーズ移籍後の13試合で打率.261、3本塁打、6打点、10盗塁(失敗なし)、OPS.798を記録。同じくダイヤモンドバックスから加入したエウヘニオ・スアレスとともに打線を活気づける働きを見せていただけに、状態が心配される。

 なお、マリナーズは8日(日本時間9日)から本拠地でのレイズ3連戦がスタート。この3連戦ではイチロー氏の永久欠番を祝う様々なイベントが開催される予定となっており、9日(同10日)の試合前には永久欠番セレモニーが行われる。

2025.8.8 09:24 Friday

アスレチックスがナショナルズに快勝 投打のルーキーが存在感を発揮

【ナショナルズ0-6アスレチックス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、8月7日(日本時間8日)

 アスレチックスは敵地でのナショナルズ戦に6-0で快勝。前日は接戦を落としたものの、3連戦を2勝1敗の勝ち越しで終えた。投打に新人の活躍が目立ち、先発のジェイコブ・ロペスは7回2/3を投げて3安打無失点、10三振の快投。「7番・センター」のコルビー・トーマスはメジャー初本塁打を含む3打点を叩き出した。なお、ナショナルズの小笠原慎之介には登板機会がなかった。

 アスレチックスを勝利に導いたのは投打の新人の活躍だった。トーマスは球団4位の有望株として期待されたスラッガーで、6月末にメジャーデビュー。2024年以降、マイナー全体で4番目に多い49本塁打を放っており、そのパワーをメジャーの舞台でも発揮することが期待されていたが、最初の15試合では打率.129、OPS.423、19三振と苦しんだ。

 しかし、二回1死一塁で迎えた第1打席でナショナルズ先発のミッチェル・パーカーのフォーシームをとらえ、センター左への1号先制2ラン。打球速度107.6マイル(約173.2キロ)、飛距離406フィート(約123.7メートル)と自慢のパワーを見せつけた。

 四回の第2打席ではレフトへの犠牲フライでチームの4点目を叩き出し、1試合3打点の活躍。「最高の気分だった。打った瞬間にフェンスを越えると思った。風が打球を押し戻さないことだけを祈っていたよ。チームに貢献できたのは本当にうれしい」と記念すべきメジャー初本塁打を振り返った。

 打席でトーマスが輝いた一方、マウンドではロペスが素晴らしいピッチングを見せた。八回途中まで114球を投げ、3安打、10三振、無四球、無失点という圧巻の内容。間違いなく自己最高のパフォーマンスだった。

 アスレチックスの先発投手が無四球で2ケタ三振を記録したのは、2022年8月24日のナショナルズ戦のコール・アービン(11三振/無四球)以来3年ぶり。新人に限れば、2013年4月5日のアストロズ戦のダン・ストレイリー(11三振/無四球)以来12年ぶりの快挙となった。

 ロペスは7月26日のアスレチックス戦から3試合連続で失点しておらず、17イニング連続無失点を継続中。これはアスレチックスの先発投手としては、2016年のショーン・マナイア以来の快挙である(ただしマナイアはその期間中にリリーフ登板での失点がある)。

 ジェイコブ・ウィルソン、ニック・カーツという2人の大物新人が牽引してきた今季のアスレチックスだが、ほかにも多くの新人がメジャーの舞台で奮闘している。地区最下位に沈んでいるものの、今季得た経験値は必ず来季以降に生かされていくはずだ。

2025.8.8 08:37 Friday

パドレス逆転勝ち 直近11試合9勝2敗で首位ドジャースと2ゲーム差に

【ダイヤモンドバックス2-3パドレス】フェニックス/チェイスフィールド、8月6日(日本時間7日)

 ナショナル・リーグ西地区の優勝争いが面白くなってきた。パドレスはダイヤモンドバックス3連戦の最終戦に3-2で逆転勝ち。直近11試合で9勝2敗と好調を維持しており、同期間に5勝6敗のドジャースとのゲーム差は4つ縮まって「2」となった。なお、パドレスの松井裕樹は登板機会がなかった。

 パドレスは移籍後初登板初先発のネスター・コルテスがコービン・キャロルに23号ソロを浴びるなど、二回までに2失点。打線はダイヤモンドバックス先発のアンソニー・ディスクラファニ、2番手のジャレン・ビークスを攻略できず、2点ビハインドのまま試合終盤を迎えた。

 しかし、終盤にドラマが待っていた。パドレスは七回1死からザンダー・ボガーツの9号ソロで1点差に詰め寄ると、九回先頭のライアン・オハーンが移籍後初アーチとなる14号ソロを放ち、2-2の同点に。さらにボガーツの二塁打とジェイク・クロネンワースの送りバントで1死三塁のチャンスを作り、ホセ・イグレシアスがライトへのタイムリーを放って勝ち越しに成功した。

 1点リードの最終回は、前日に104マイルの剛速球を打たれ、同点アーチを浴びたメイソン・ミラーがマウンドへ。2者連続三振のあと、ブレイズ・アレクサンダーに四球を与えたものの、103マイルの剛速球でエイドリアン・デル・カスティーヨを空振り三振に仕留め、リードを守り抜いた。

 パドレスは先発のコルテスが五回途中3安打2失点で降板後、2番手のジェイソン・アダムが打者4人をすべて三振に仕留める完璧なリリーフ。3番手のエイドリアン・モレホンも2回1安打無失点の好リリーフを見せるなど、救援陣の頑張りが九回の逆転劇を呼び込んだ。

 ドジャースとパドレスの2ゲーム差は6月14日以降では最小。今月は15~17日にドジャースタジアム、22~24日にペトコパークでそれぞれ直接対決3連戦が予定されており、大注目の6試合となることは間違いなさそうだ。

2025.8.7 13:41 Thursday

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