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ナ・リーグのシルバースラッガー賞発表 大谷はキャリア4度目の受賞
6日(日本時間7日)、ナショナル・リーグのシルバースラッガー賞が発表された。アメリカン・リーグの受賞者はあす7日(同8日)に発表される予定だ。
MLB各球団の監督・コーチの投票により決定されるシルバースラッガー賞は、各リーグの各ポジションにおいて、攻撃面で最も優れたパフォーマンスを見せた選手を表彰する。各リーグで捕手・一塁手・二塁手・三塁手・遊撃手・指名打者が1名、外野手が3名、ユーティリティプレーヤーが1名選出され、各リーグの「年間最優秀攻撃チーム」も決定される。
2025年シーズンのナ・リーグのシルバースラッガー賞は以下の通り。
一塁手:ピート・アロンソ(メッツ)初受賞
アロンソほど多くのホームランを打つ選手がシルバースラッガー賞を初受賞というのは驚きだ。しかし、今季38本塁打、126打点、リーグ最多の41二塁打を記録し、OPS.871をマークしたアロンソは、ついにこの栄誉を手にすることになる。本塁打、打点、OPSはいずれも一塁手でリーグトップ。メッツの一塁手がシルバースラッガー賞を受賞するのは1984年のキース・ヘルナンデス以来となった。
二塁手:ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)2年連続2度目
2年連続の受賞となったマルテは、今季ナ・リーグ最多の3人の受賞者を輩出したダイヤモンドバックスから選ばれた選手の1人だ。今季は打率.283、28本塁打、72打点、OPS.893を記録。OPSはナ・リーグのほかの二塁手より約100ポイント高く(2位はブライス・トゥラングの.794)、本塁打数でも10本差をつけた(2位は同じくトゥラングの18本)。ダイヤモンドバックスの選手が2年連続で受賞するのは、ポール・ゴールドシュミットが一塁手部門で2017~18年に受賞して以来だ。
三塁手:マニー・マチャド(パドレス)2年連続3度目
マチャドは2年連続、2020年も含めてキャリア3度目の受賞となった。シルバースラッガー賞を3度以上受賞したパドレスの選手はトニー・グウィン以来(グウィンは7度受賞、最後の受賞は1997年)。今季は打率.275、27本塁打、95打点を記録し、7度目のオールスター選出を果たした。
遊撃手:ヘラルド・ペルドモ(ダイヤモンドバックス)初受賞
ペルドモの攻撃面での成長は、今季最大のサプライズの1つだった。過去3シーズンは1175打数でわずか14本塁打、OPS.654にとどまり、OPS+は83と平均以下(平均は100)。しかし、今季は597打数で20本塁打、100打点をマークし、OPS+も136と平均を大幅に上回った。さらに、自己最多の27盗塁を記録し、ダイヤモンドバックスの遊撃手として初めて20本塁打&20盗塁を達成。ダイヤモンドバックスの遊撃手がシルバースラッガー賞を受賞したのも今回が初めてだ。
外野手:フアン・ソト(メッツ)6年連続6度目
ソトは26歳のシーズンで6度目のシルバースラッガー賞を受賞。これは、過去にマイク・トラウトとアレックス・ロドリゲスしか達成していない快挙である。また、6年連続の受賞となり、うち5度はナ・リーグ、昨季のみア・リーグでの受賞となっている。ナショナルズ、パドレス、ヤンキース、メッツと異なる4チームで受賞しているのもソトの特徴だ。今季ナ・リーグで複数人の受賞者を輩出したのは、3人が受賞したダイヤモンドバックスのほかに、ソトとアロンソが選ばれたメッツだけ。ソトは自己最多の43本塁打を放ち、38盗塁で盗塁王のタイトルも獲得。メジャー最多の127四球を選び、OPS.921をマークした。
外野手:コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)初受賞
キャロルは昨季、打率.231、OPS.750と低調で、OPS+も107にとどまったが、今季は素晴らしいシーズンを過ごして復活を遂げた。自己最多の31本塁打を放ち、32盗塁と合わせて球団史上初の30本塁打&30盗塁を達成。打率.259、OPS.884を記録し、OPS+は140に達した。300塁打を達成した今季13人のうちの1人でもある。リーグ最多の17三塁打を放ち、三塁打王はこれで3年連続。長打80本はメジャー5位タイだった。ダイヤモンドバックスの外野手がシルバースラッガー賞を受賞するのは2018年のデービッド・ペラルタ以来である。
外野手:カイル・タッカー(カブス)2年ぶり2度目
ケガの影響で後半戦はパフォーマンスを落としたものの、シーズントータルで見れば、攻撃面で素晴らしい成績を残した。直近4年間で3度目となる20本塁打&20盗塁を達成し、打率.266、出塁率.377、長打率.464を記録。今オフのフリーエージェント(FA)市場の目玉として注目されているタッカーは、2023年以来2年ぶり2度目のシルバースラッガー賞に輝き、カブスの外野手による受賞は2002年のサミー・ソーサ以来となった。
捕手:ハンター・グッドマン(ロッキーズ)初受賞
今季ロッキーズから唯一オールスターに選ばれたグッドマンは、31本塁打、91打点、281塁打、OPS.843の好成績をマーク。グッドマンの本塁打と塁打を上回った捕手はカル・ローリー(マリナーズ)しかいない。ロッキーズの捕手がシルバースラッガー賞を受賞するのは初めて。ポジションに関係なく、ロッキーズの選手が選ばれるのは2019年のトレバー・ストーリー以来となった。
指名打者:大谷翔平(ドジャース)3年連続4度目
2年連続の50本塁打&50盗塁を達成することはできなかったが、大谷は今季も攻撃面で歴史を作った。55本塁打は自己記録と球団記録を更新し、メジャー最多の146得点は20世紀以降の球団新記録に。20盗塁も決して悪くない数字だ。長打率(.622)、OPS(1.014)、OPS+(179)、塁打(380)は3年連続でリーグトップ。3年連続4度目のシルバースラッガー賞に輝き、同じく3年連続4度目となるMVPの受賞も確実視されている。
ユーティリティ:アレック・バーレソン(カージナルス)初受賞
シルバースラッガー賞でユーティリティ部門の表彰が始まってから今年で4年目。ナ・リーグではブランドン・ドルーリー、コディ・ベリンジャー、ムーキー・ベッツに続く4人目の受賞者としてバーレソンが選ばれた。今季は打率.290、18本塁打、69打点、OPS.801を記録。カージナルスの選手がシルバースラッガー賞を受賞するのは2022年のゴールドシュミットとノーラン・アレナド以来だ。
チーム:ドジャース(2年連続2度目)
今季のドジャースは得点(825)、本塁打(244)、四球(580)、OPS(.768)、塁打(2415)など多くの部門でリーグトップを記録。本塁打数は球団史上3番目に多かった。フレディ・フリーマン、ベッツ、ウィル・スミス、そして大谷らの活躍によりワールドシリーズ連覇を果たしたドジャースは、2年連続でナ・リーグの「年間最優秀攻撃チーム」に選出された。
2025.11.7 09:52 Friday
今永昇太がFAのカブス 先発ローテの問題にどう対処していくのか
カブスがナショナル・リーグの地区シリーズの進出した時点で、クレイグ・カウンセル監督が持つ先発ローテーションの選択肢は限られていた。新人ケイド・ホートンは負傷離脱し、今永昇太は不振。ほかの先発候補数人もブルペンにおり、マシュー・ボイドとジェイムソン・タイオンの両ベテランが重責を担うことになった。
今永が一連の契約オプションの選択を経て、フリーエージェント(FA)になるという決断を下す前から、カブスの課題は明確だった。2026年にポストシーズンを勝ち進んでいくためには、先発ローテーションのさらなる強化が必要ということだ。
ジェッド・ホイヤー編成本部長はシーズン終了後の記者会見で「(先発投手の補強が必要であることがハッキリしたのは)私にとって最大の収穫だ。シーズンの長い戦いの中で、私たちは本当にいいチームで、いいポジションにいると思っていた。しかし、最終的には負傷者が出てしまった。短期決戦の性質を考えると、使える投手がもっと多ければよかったと思う」と反省を口にした。
今永がFAになったことを踏まえ、カブスの先発投手陣の状況には「3つのクエスチョンマーク」がある。
【1】今永を引き留める可能性は?
カブスは今永を2028年シーズンまでチームに残すという選択をせず、3年5775万ドル(約86億円)の球団オプションを破棄した。その後、今永も1年1525万ドル(約23億円)の選手オプションを破棄。その結果、今永はFA市場に出ていくことになった。
今永が選手オプションを破棄したのは当然の選択だった。なぜなら、カブスに残留する場合に年俸が上昇する可能性があるからだ。32歳の今永はカブスから1年2202万5000ドル(約33億円)のクオリファイングオファーを受ける資格がある。もしカブスがクオリファイングオファーを提示し、今永がそれを受諾した場合、今永は選手オプションを行使する場合よりも高い年俸でカブスに残留することができるのだ。今永がクオリファイングオファーを拒否し、他球団と契約した場合、カブスは来年のドラフトで補償指名権を得ることができる。
クオリファイングオファーの制度がスタートした2012年以降、クオリファイングオファーを提示された144人のうち14人しか受諾していない。今永もカブスから提示されたクオリファイングオファーを蹴る可能性があるが、だからといってカブス残留の可能性が消滅するわけではない。1人のFA選手として、カブスと新たな契約を結ぶこともできる。なお、今永は2026年だけでなく、2027年にも年俸1525万ドル(約23億円)の選手オプションがあったため、実質的には2年3050万ドル(約46億円)の契約を破棄したことになる。つまり、FA市場ではこれを上回る契約を目指すことになるだろう。
【2】今永不在のローテーションの現状は?
ボイドとタイオンの両ベテランは来季まで契約が残っている。同じくベテランのコリン・レイは今季チーム2位の投球イニング数(159回1/3)を記録。カブスが年俸600万ドル(約9億円)の球団オプションを行使することを決断すれば、レイも来季の先発ローテーションに加わることになる。
負傷で長期離脱を強いられたジャスティン・スティールもいる。2023年に飛躍を遂げてオールスターに選出され、サイ・ヤング賞候補にも挙がったスティールは昨季の開幕投手を務めた。今季は左肘の手術を受けることになり、わずか4登板でシーズン終了。10月には投球プログラムを再開しており、来季の早い段階での復帰を目指している。
それ以外にも、ナ・リーグ新人王のファイナリストに選出されたホートン、若手トリオのハビアー・アサッド、ベン・ブラウン、ジョーダン・ウィックスがいる。マイナーに目を向けると、メジャー全体67位の有望株であるジャクソン・ウィギンスもおり、早ければ来季のどこかでメジャーデビューを果たす可能性もありそうだ。
【3】球団外部からの補強候補は?
カブスは夏のトレード市場でインパクトのある先発投手の補強を目指したが、対価の要求が高く、断念せざるを得なかった。ホートンや新人三塁手のマット・ショウについて問い合わせてきた球団もあったようだが、両者とも今季のカブスのポストシーズン進出に不可欠な存在だった。
今オフ、カブスのフロントオフィスと放出候補の先発投手を抱えるチームの間でトレード交渉が再開される可能性がある。マーリンズにはサンディ・アルカンタラ、エドワード・カブレラという魅力的なトレード候補がいる。ツインズのジョー・ライアンやナショナルズのマッケンジー・ゴアもターゲットになるだろう。
FA市場ではディラン・シースとフランバー・バルデスがトップクラスの先発投手だ。マイケル・キングもFAとなり、ほかにはレンジャー・スアレス、ザック・ギャレン、メリル・ケリーといった好投手もいる。カブスのマイナー組織で育ったシースは興味深い存在と言えるだろう(2017年7月にホセ・キンタナとのトレードで放出)。
2025.11.6 11:44 Thursday
エンゼルスがジョー・アデルとテイラー・ウォードの放出を検討か
エンゼルスは11年間ポストシーズンから遠ざかっており、トンネルの出口はまだ見えない。そのため、長期的な視野に立ってロースターを編成していく必要がある。そうした状況の中、エンゼルスは今季の本塁打数チーム1位・2位のスラッガーを放出する可能性があるという。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシによると、エンゼルスはジョー・アデルとテイラー・ウォードに対するトレードのオファーを検討する方針だ。
ウォードは今季36本塁打、103打点、OPS.792を記録。アデルより5歳年上で、フリーエージェント(FA)まで残り1年になっていることを考えると、アデルよりもトレードされる可能性が高いと言える。31歳のウォードは2026年シーズン終了後、FAになる予定だ。
一方のアデルは、FAまであと2年保有可能な選手だ。元有望株のアデルは2020~24年にOPS.649と苦戦していたものの、今季は急成長を遂げ、37本塁打、98打点、OPS.778を記録。しかし、センターの守備では精彩を欠き、守備指標OAA(Outs Above Average=平均よりどれだけ多くアウトを奪ったか)では同ポジションでワーストの-8に終わった。センターよりも両翼向きの選手であり、エンゼルスはウォードを放出することでアデルのためのポジションを空けることができる。
モロシが外野手補強を目指すチームとして挙げるのがフィリーズだ。左翼のレギュラーとしてOPS.691を記録したマックス・ケプラーはFAとなり、右翼のレギュラーを務めたニック・カステヤノスもOPS.694にとどまった。カステヤノスは5年契約があと1年残っているが、首脳陣との関係性が悪化していることもあり、今オフ中にトレードされるか、リリース(解雇)される可能性が高いとみられる。外野の両翼が空いているフィリーズにとって、ウォード(またはアデル)はチームにフィットする存在と言えるだろう。
今オフ、外野手の移籍マーケットが活性化することが予想されている。ウォードとアデルのほか、スティーブン・クワン(ガーディアンズ)、ランディ・アロザレーナ(マリナーズ)、ジャレン・デュラン(レッドソックス)、アドリス・ガルシア(レンジャーズ)らにもトレードの可能性があり、FA市場にはカイル・タッカー、コディ・ベリンジャーといった大物選手もいるからだ。
2025.11.6 10:28 Thursday













