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ウィルソン父子が思い出の地で20年ぶりの始球式
【パイレーツ3-4アスレチックス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月19日(日本時間20日)
7月24日以来、リーグトップの勝率.612をマークしているアスレチックスがパイレーツとの3連戦の初戦に逆転勝利。初回に3点のビハインドを背負ったが、新人ニック・カーツの33号ソロとローレンス・バトラーの21号3ランで逆転し、1点差で逃げ切った。試合前にはアスレチックスのジェイコブ・ウィルソンと、現役時代はパイレーツで活躍したその父ジャック・ウィルソンによる始球式がおよそ20年越しに再現される印象的な場面もあった。
2006年レギュラーシーズンの終わり頃、パイレーツの帽子とぶかぶかのユニフォームを身につけた4歳のジェイコブ・ウィルソン少年がPNCパークのマウンドとホームの中間に立ち、パイレーツのショートである父親のジャック・ウィルソンを捕手役に始球式を行った。
アスレチックスがパイレーツに4-3で勝利した19日(日本時間20日)の試合前、父親ジャックが始球式のマウンドに上がると、その球を受けたのは現在アスレチックスのショートとして活躍する息子のジェイコブだった。
「これは特別なシリーズだ。私だけでなく、家族にとっても、父が長年プレーしていたピッツバーグとPNCパークに戻って、あの頃を思い出すことができる。みんなここでたくさんの時間を過ごした。家族みんな、ここで育ってきた思い出とともに、またPNCに戻ってくることをとても楽しみにしているよ」と息子のジェイコブは語った。
ピッツバーグの誰もが、この日がいかに特別な日になるかを知っていた。この日、ジェイコブがビジター用のクラブハウスに入るとすぐに、彼とジャックの幼少期の写真が山ほど飾られていた。父親に抱かれ、父親のパイレーツのユニフォーム着たジェイコブの写真がナンバープレートの両側に飾られ、さらに4枚がロッカーの真上に飾られていた。ウィルソン夫妻の写真は他にも数枚、クラブハウスの廊下に散りばめられていた。
「ビジタークラブハウスの皆さんが、このすべてをまとめてくれたんだ。たくさんの思い出が蘇るよ。ここで多くの時間を過ごした。父がここにいた時に、家族を温かく迎えてくださったことに、心から感謝している」 ジェイコブはロサンゼルスで生まれ育ったが、ピッツバーグは彼にとって第二の故郷。彼はここで、12年間のメジャーリーグキャリアの最初の9シーズンをパイレーツで過ごした父親のプレーを観戦するために、数年にわたって夏を過ごした。当時、ジェイコブは頻繁に球場に通い、特別なバッティング練習に参加していた。ウォーニングトラックのすぐ手前にある外野に陣取り、父親のボールを打ち、メジャーリーグの球場でフェンスオーバーを打つ感覚を味わっていた。「野球に恋するきっかけとなった最初の思い出はここ(ピッツバーグ)にある。ここに戻って、プロとしてプレーできるなんて、本当に不思議な感じだ」
ウィルソン親子にとって、今季はこういった人生の巡り合わせを感じられる瞬間に満ちた年だ。ジェイコブが初めてメジャーで迎えた開幕戦は、ジャックが2009年から3シーズンを過ごしたシアトルで行われた。ジェイコブがア・リーグの先発ショートに選出されたオールスターゲームは、ジャックがメジャーリーガーとして最後の2シーズンを過ごしたアトランタが舞台だった。「息子にとって本当に素晴らしい一年だったよ。家族にとっては、多くの時間を過ごした場所が全て揃って、感慨深かった」とジャックは語る。
ジャックは、パイレーツの黒と金のユニフォームをまとった選手の中で最も愛された「レジェンド」の一人。2001年のPNCパーク開場以来、同スタジアムでプレーした通算583試合は、金曜日のピッツバーグ戦で先発出場したジャックの元チームメイト、アンドリュー・マカッチェン(874試合)に次ぐ2位の記録だ。抜群の好守に加え、シルバースラッガー賞やオールスター選出も経験した名選手だ。「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、メジャーリーグ史上21人目の父子でオールスターに選出された選手となり、父子両方がオールスター遊撃手になったのは史上初となる。
この日の試合では八回1死一塁で、三遊間に飛んだ打球をジェイコブがバックハンドで捕球し、父顔負けのジャンピングスローでアウトを奪う場面もあった。アスレチックスはジェイコブの好守をはじめ、好調のブルペン陣が無失点リレーでつなぐなどディフェンスが奮起。カーツとバトラーの勝負強い本塁打で得たリードを守り抜き、パイレーツを下した。
マーク・コッツェイ監督は「本当に素晴らしいことだ。父と息子の関係を考えると、息子がこれほど短い期間でここまでの偉業を成し遂げたことは想像に難くない。父の道を辿りながらも、自分自身の道を歩むというのは、並大抵のことではないんだ。でも、ジェイコブはそれを成し遂げた。本当に特別なことだ」と、ジェイコブを絶賛した。
2025.9.20 14:54 Saturday
デュランの逆転弾でレッドソックスが勝利 ガーディアンズと1.5差を維持
【レイズ7-11レッドソックス】タンパ/スタインブレナーフィールド、9月19日(日本時間20日)
ア・リーグワイルドカード3位に転落し、4位ガーディアンズの猛追を受けるレッドソックスは、レイズとの3連戦の初戦に勝利。七回までリードされる苦しい展開だったが、ジャレン・デュランの逆転2ランを皮切りに打線が爆発し、七、八回で9得点を挙げた。吉田正尚は4打数1安打をマークした。
直近4シリーズのうち3シリーズで負け越し、楽観視されていたポストシーズン進出がガーディアンズの猛追に脅かされているレッドソックス。一戦も落とせないレイズとの3連戦の初戦は、エースのギャレット・クローシェを送り込んだ。
しかし、クローシェは精彩を欠き、初回から走者を背負った。初回はニック・フォーテスのタイムリーで先制点を献上し、二回には新人カーソン・ウィリアムズにソロを被弾。打線が再び同点に追いついた三回もヤンディ・ディアスに勝ち越しソロを浴び、三回までに3点を失った。
ただ、四回からクローシェは立ち直り、サイ・ヤング賞候補たる所以を示した。四回は3者連続三振、五回も2三振を奪うと、六回は味方のエラーで走者を出しながら無失点で堪えた。決して本調子ではなかったものの、6回3失点、4安打、3四球、9三振をマーク。三振数で両リーグ2位につけるタリック・スクーバル(タイガース)に16個差を付ける249三振を奪い、自身初の奪三振王に前進した。
エースの好投に応えるべく、打線も目覚めた。七回無死一塁からデュランが16号2ランを放って逆転。今季打率.215、OPS.609と相性が悪い左腕を捉え、4-3とリードをもたらした。
さらに八回には打者13人の猛攻で7点を奪い、一気に11-3と突き放した。九回に満塁弾で追い上げられたものの、レッドソックスは勝ちパターンの投手を休養させながらレイズに快勝。ワイルドカード4位のガーディアンズも連勝を8に伸ばしたため、差は1.5ゲーム差で変わらなかった。
クローシェは味方の逆転劇によって17勝目(5敗)をゲット。リーグトップはマックス・フリード(ヤンキース)の18勝で、シーズン残りの先発次第では最多勝タイトルの獲得もあり得る。ほぼ手中に収めている奪三振王のタイトルと併せ、投手二冠を獲得できれば、スクーバルを差し置いてのサイ・ヤング賞の可能性も上がってくる。
吉田は3試合連続で「4番・DH」でスタメン出場し、4打数1安打1四球1打点。初回に剛腕ドリュー・ラスムッセンからチャンスを広げる二塁打を放ち、八回の猛攻では押し出し四球を選んだ。今季の打撃成績は打率.240、OPS.626となっている。
2025.9.20 14:54 Saturday
マリナーズがアストロズとの大一番に先勝 単独首位に浮上
【アストロズ0-4マリナーズ】ヒューストン/ダイキンパーク、9月19日(日本時間20日)
ア・リーグ西地区首位に同率で並んでいるマリナーズとアストロズによる直接対決3連戦が始まり、その初戦はマリナーズが勝利。初回にフリオ・ロドリゲスの本塁打で幸先よく先制したマリナーズは、新加入のエウヘニオ・スアレスとジョシュ・ネイラーらにも本塁打が飛び出した。投げてはエースのブライアン・ウーが負傷降板するアクシデントがありながら、自慢のブルペン陣が機能し、完勝を飾った。
共にシーズン戦績が84勝69敗、直接対決も5勝5敗。2001年以来初の地区優勝を目指すマリナーズと、直近9年で8度目の地区優勝を目指すアストロズによるシーズン最後の直接対決は、地区優勝を決する天王山となる。
大一番に相応しく、初戦はマリナーズがウー、アストロズがハンター・ブラウンと共にエースが先発した。初回、ブラウンはストライク先行の投球で2死までこぎ着けたものの、3番ロドリゲスに対して2ボールとボールが先行。3球目のシンカーもインコースに外れたが、ロドリゲスはこれを完ぺきに捉え、レフトスタンドへ先制の31号ソロを放った。
ロドリゲスの先制弾以降は両先発が本領を発揮し、試合は膠着状態に陥った。流れを引き寄せたのはマリナーズの好守だった。三回、1死からセンターのロドリゲスが左中間の大飛球をジャンピングキャッチすると、2死から三塁手のスアレスが当たり損ねのゴロを素手で鮮やかに処理してアウトにした。
直後の四回、好守を見せたばかりのスアレスが巧みにナックルカーブを捉え、47号ソロ。難攻不落のブラウンから待望の追加点をもたらした。
2-0とリードしたマリナーズは、無失点の好投を続けていたウーにアクシデントが発生。六回の投球練習でウーは胸筋の張りを訴え、わずか67球限りで降板した。
マリナーズは予想外の早い継投を迫られたものの、ブルペン陣が圧巻のパフォーマンス。2番手エデュアルド・バザードが2回パーフェクトの好救援でつなぎ、マット・ブラッシュとアンドレス・ムニョスの剛腕コンビが締めくくった。七回、八回にはビクター・ロブレスとネイラーがそれぞれソロを放って4-0と突き放し、アストロズに完勝した。
勝利したマリナーズはアストロズに1ゲーム差を付けて単独首位に浮上。さらにアストロズとの直接対決の戦績で6勝5敗と勝ち越した。あす20日(日本時間21日)に勝利すれば、アストロズに対してタイブレーカーを持つことが確定し、地区優勝に大きく近づくだろう。あすの第2戦もエース級同士の対戦となり、マリナーズは前回登板で14三振を奪ったジョージ・カービーを、アストロズは後半戦不調のフランバー・バルデスを送り込む。
なお負傷降板したウーについては「軽度の胸筋の張り」と、試合後にダン・ウィルソン監督が説明した。ウーは五回まで調子が良かったものの、イニング中に張りを覚えたという。あすMRI検査を受ける予定と伝えられている。
2025.9.20 13:22 Saturday
パドレスが最下位ホワイトソックスに痛恨の敗戦 逆転Vに黄信号
【ホワイトソックス4-3パドレス】シカゴ/レートフィールド、9月19日(日本時間20日)
ナ・リーグ西地区2位のパドレスはア・リーグ中地区最下位のパドレスに痛恨の敗戦。先発ディラン・シースが4失点と振るわず、打線も3得点にとどまった。西地区首位ドジャースの地区優勝へのマジックは5に減り、ドジャース戦の結果次第ではシーズン残り8試合で4ゲームの差を背負うことになる。
パドレス先発のシースは2024年にトレードされて以降、初めて古巣シカゴに凱旋。しかし、久々のレートフィールドのマウンドでかつての在籍時や昨季のようなパフォーマンスを発揮することはなかった。
初回、シースはミゲル・バルガスに先制2ランを被弾。そして四回には四死球で2死一、二塁のピンチを招き、下位打線のカーティス・ミードとウィル・ロバートソンに連続タイムリーを浴びた。
フォーシームと縦のスライダーのコンビネーションが代名詞のシースだが、この日は第三球種のカーブを多投。しかし、それでもシーズンを通して露呈してきた不安定さを払拭できなかった。シースは6回4失点、6三振、3四球で降板。防御率は4.64となり、今季12敗目を喫した。
さらに打線も戦況をひっくり返せなかった。三回にルイス・アライズ、四回にライアン・オハーンがタイムリーを放ち、六回に内野ゴロで1点ずつ得点したが、それ以外の全ての回で3人で攻撃が終了。淡白な攻撃に終始し、7安打中5本が単打と長打で流れを変えることも叶わなかった。
最下位ホワイトソックスに対する痛恨の取りこぼしによって、パドレスの逆転地区優勝に向けた道のりは険しさを増した。ドジャースの地区優勝へのマジックは5に減った上、ドジャースとは3ゲーム以上の差が付いている。直接対決で負け越し、タイブレーカーを保持しているドジャースをここから逆転するのは至難の業だろう。
2025.9.20 12:11 Saturday
レッドソックスが痛恨のシリーズ負け越し アスレチックスに取りこぼす
【レッドソックス3-5アスレチックス】ボストン/フェンウェイパーク、9月18日(日本時間19日)
つい最近まで確実と思われていたレッドソックスのポストシーズン進出に不穏な空気が流れ始めた。レッドソックスはアスレチックスに敗れ、1勝2敗で3連戦に負け越し。レッドソックスが下位チーム相手に取りこぼす間に、西地区のマリナーズとアストロズに勝率を抜かれてワイルドカード3位に転落し、絶好調のガーディアンズが7連勝で1.5ゲーム差に肉薄してきた。
レッドソックス先発のベヨは、初回からブレント・ルーカーの30号2ランなどで3点を失った。しかし、レッドソックスも初回に吉田正尚の犠牲フライ、二回にデービッド・ハミルトンの5号ソロが飛び出して追い上げ。2-3と1点差に迫った。
ただ、この日は名手の思わぬ2失策が勝負を分けた。三回2死一、二塁でアスレチックスのジェイコブ・ウィルソンが放ったショートゴロに対し、レッドソックスのトレバー・ストーリーはランニングスローで一塁転送したものの、これが送球エラーとなって4点目を献上。さらに七回にも2死三塁からほぼ正面に飛んだショートゴロの送球が逸れ、5点目を失うタイムリーエラーを記録してしまった。
劣勢に立たされたレッドソックスは、ストーリーが名誉挽回の25号ソロを放ったが及ばず、3-5で敗れた。アスレチックスは7月24日以来、リーグトップの30勝19敗と好調。一方のレッドソックスは外野の若きレギュラーであるローマン・アンソニーとウィルヤー・アブレイユを欠き、直近4シリーズのうち3シリーズで負け越しを喫している。シーズン残るはレイズ、ブルージェイズ、タイガースとの3連戦。アレックス・コーラ監督は「自分たちの運命は自分たちで決める。だからタンパに行って、シリーズを勝ち抜く。それが私の考えだ」と宣言した。
吉田は「4番・DH」でスタメン出場し、2打数無安打1打点。八回に代打を送られて退いた。今季の打撃成績は打率.240、OPS.618となっている。
2025.9.19 15:45 Friday
菊地雄星が六回途中2失点 降板の判断に不満漏れる
【ブルワーズ5-2エンゼルス】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、9月18日(日本時間19日)
エンゼルスの菊地雄星(34)がブルワーズ戦に先発。六回途中2失点と試合を作ったが、勝ち星はつかず、チームはその後逆転負けを喫した。ブルワーズは先発のクイン・プリースターが六回途中2失点、10三振と好投し、強力ブルペン陣も無失点リレー。逆転劇を呼び込み、プリースターの登板試合における連勝を19に伸ばした。
菊池は毎回のように走者を背負いながらも粘りの投球。2安打2四球を与えながら、3回を無失点に抑えた。
しかし四回2死三塁からケイレブ・ダービンにタイムリー内野安打を浴び、先制点を献上。その後、チームが2-1と逆転し、五回はこの日初めて三者凡退に抑えたが、六回に再びピンチを招いた。1死から単打と四球で一、二塁とされたが、新人王候補のアイザック・コリンズをファールフライに抑えて2死に。球数はまだ92球だったが、タイムリーを放ったダービンを迎える場面で交代となった。
しかし、その采配は裏目に出、2番手フェルミンからダービンは再びタイムリー。ブルワーズは2-2の同点に追いつき(菊池に2失点目が記録)、その後、七回にブルワーズが3点を勝ち越し。5-2とリードを奪い、そのままエンゼルスから逃げ切った。
好投したプリースターには勝ち星こそつかなかったが、“不敗神話”は継続。登板試合では19連勝を挙げており、最長記録であるロジャー・クレメンスの20連勝(2001年、ヤンキース)まであと1試合に迫っている。
菊池は5回2/3を2失点、3四球、2三振の内容だった。後半戦は不振に陥り、9月最初の2先発でも7回2/3を12失点と苦戦していたが、直近2先発では11回2/3を3失点と復調している。
ただ、この日は六回のピンチを脱出する目前で降板となり、継投策も裏目に出る悔しい結果。菊池は試合後、大嶋通訳を介した米メディアの取材対応で交代を命じられた場面では信頼して、続投させてほしかったという旨のコメントを残した。
2025.9.19 15:41 Friday
山本由伸が六回途中無失点7三振 大谷の二塁打から逆転勝利
【ドジャース2-1ジャイアンツ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、9月18日(日本時間19日)
ドジャースの山本由伸(27)がジャイアンツ戦に先発登板し、5回1/3を無失点に抑えた。ドジャースは「1番・DH」でスタメン出場した大谷翔平(31)の活躍もあり、逆転に成功。ブルペン陣がジャイアンツ打線の反撃を振り切り、2-1で接戦を制した。
山本は初回から2四球を与える苦しい立ち上がり。二回は単打を与えながら無失点、三回は三者凡退、四回も2四球を出しなら無失点に抑えた。
五回も2死から1四球を出しながら無失点に抑えたが、六回は先頭のウィリー・アダメスに四球を与えてしまった。両チーム通して初の先頭打者の出塁だったが、山本と1死から登板したジャック・ドライヤーは冷静に3アウトを奪い、無失点で切り抜けた。
一方のドジャースは直後の攻撃で、抑え込まれていたジャイアンツ先発のローガン・ウェブを捕まえた。1死一塁から大谷が右翼フェンスに直撃する鋭い二塁打を放ってチャンスを広げ、内野ゴロと送球の捕球エラーで1点目。さらにフレディー・フリーマンのタイムリーで2点目を奪った。
七回にジャイアンツは満塁のチャンスを作り、押し出しで1点差に迫った。しかし、ドジャースのブルペン陣はそれ以上の失点を許さず、2-1でジャイアンツに逃げ切り。ジャイアンツとの4連戦の先手を取った。さらに2位パドレスとの差は3ゲームに広がり、地区優勝へのマジックは6に減った。
山本は5回1/3を無失点、1安打、7三振と好投。ただ、キャリアワーストの6四球を与えるなど、制球に苦しみ続けた。シーズン防御率は2.58となっている。
大谷は4打数2安打1得点と活躍し、勝利に貢献。今季の打撃成績は打率.283、OPS1.012となっている。
2025.9.19 15:39 Friday
ガーディアンズが7連勝 首位タイガースを3タテ 逆転地区優勝の可能性も
【タイガース1-3ガーディアンズ】デトロイト/コメリカパーク、9月18日(日本時間19日)
ホセ・ラミレスの29号勝ち越し2ランでガーディアンズはタイガースを破り、7連勝をマーク。敵地で行われた首位タイガースとの3連戦に3連勝(スイープ)し、首位とのゲーム差を3.5に、ワイルドカードとのゲーム差を1.5に縮めた。
2ヵ月前、ガーディアンズがこのような状況に陥っているのは想像もできない事態だった。 7月4日から6日にかけて地区首位のタイガースはガーディアンズをスイープ(3連勝)し、ゲーム差を13.5に広げていた。ガーディアンズはこの時点で10連敗を記録しており、さらに2日後にはゲーム差は15.5に開いていた。
しかし、ガーディアンズは7月7日から8月14日まで23勝9敗の好成績を収めた。その後、8月15日から25日までは1勝9敗と低迷したが、それ以降は17勝5敗とV字回復でポストシーズン争いに踏みとどまっている。
この日は先発のタナー・バイビーが6回1失点、8三振、4安打と好投。タイガース先発のタリック・スクーバル(6回1失点、9三振、7安打)と互角の投球だった。
1-1のまま、試合はブルペン陣に委ねられた。七回、走者を1人置いてラミレスが29号2ランを放ち、ガーディアンズは勝ち越しに成功。ガーディアンズは2番手ティム・ヘリンがこのシリーズ3度目の無失点リリーフで七回を抑え、八回は2週間ぶりに登板のコルビー・アラードが無失点、最終回はセットアッパーのハンター・ガディスが締め、そのまま逃げ切った。
チーム打率がMLB30位、チームOPSが同29位のガーディアンズの快進撃を支えているのは、昨季も強力だったブルペン陣だけではない。平均年齢およそ25.6歳の若いローテーションは、今月MLBトップの防御率2.26を記録し快進撃の原動力となっている。
「(信念は)本当に大切なものだ。でも同時に、目標に近づくためには、やはり試合に勝たなければならない」とは好投したバイビー。ワイルドカードまで1.5ゲーム、地区首位まで3.5ゲームに差を詰め、23日(日本時間24日)からはタイガースと本拠地で3連戦が控えており、ガーディアンズには逆転地区優勝の可能性もまだ残されている。
2025.9.19 12:37 Friday
珍チャレンジが貴重な追加点に マリナーズが接戦制して首位再浮上
【ロイヤルズ0-2マリナーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、9月18日(日本時間19日)
ルイス・カスティーヨが6回無失点の好投で、マリナーズをロイヤルズとのシリーズ勝ち越しに導いた。マリナーズ(84勝69敗)は試合がなかったアストロズ(84勝69敗)とア・リーグ西地区首位に並んでおり、19日(日本時間20日)からヒューストンで直接対決3連戦が始まる。
前日に連勝が10で途絶え、マリナーズは西地区首位から陥落。アストロズとの一騎討ちを控えるマリナーズは、まずカンザスシティで勝利を収める必要があった。先発のカスティーヨは6回無失点、3安打、無四球と好投。32歳の右腕は二回までに40球を費やしたが、終わってみればわずか84球で3先発連続のクオリティースタートを記録した。
「ベテランの存在感と状況把握力。今日は間違いなく我々が彼に求めていたことをやってくれた。彼は長年このゲームに関わってきて、経験豊富だから、そういう瞬間や状況を察知できる。そしてきょう素晴らしい結果を出してくれた」とダン・ウィルソン監督は絶賛した。
カスティーヨは再び変化球を駆使し、ロイヤルズ打線に強い打球を許さなかった。「ここ数回の先発から、変化球、特にチェンジアップの練習を少し増やしてきたと思う。カウントに関係なく、自信を持って投げられるようになったと思う」修正が功を奏し、9月は防御率2.86を記録している。
一方、カスティーヨが好投する中、マリナーズ打線はロイヤルズ先発のスティーブン・コレックに苦戦。二回にホルヘ・ポランコのタイムリー二塁打で先制したが、それ以降は快音響かず、7回1/3まで1失点、8三振に抑えられていた。しかし、マリナーズは好投していたコレックを珍しい方法で降板させ、試合の流れを変えた。
八回1死走者なしの場面でドミニク・キャンゾーンは平凡なセカンドゴロに倒れた。しかし、ここでマリナーズはチャレンジを要求。チャレンジの結果、ロイヤルズの二塁手マイケル・マッシーのかかとが投球時に外野の芝を踏んでいたことがわかり、審判団はシフト・バイオレーションを宣告。1死一塁から試合は再開となり、マリナーズは代わった2番手・リンチからタイムリーで追加点を入れた。
シフト・バイオレーションのルールは投手が投球する間、4人の内野手は内野の境界(土の部分)にいなければならないことを規定している。そしてチャレンジできるのは、その選手が打球に対して最初に触れた場合のみであり、マリナーズはマッシーを注意深く観察していた。
マリナーズのリプレイコーディネーターのアンディ・ビッセルは「2球前に(フィールドコーディネーターのルイス・ボイドに)電話して、『もしマッシーにボールが飛んだら、連絡して。たぶんチャレンジするよ』って言ったんだ。そして案の定、キャンゾーンがマッシーにボールを打った。かかとが芝生に埋まっていたことを示す証拠は十分にあった」と、チャレンジを要求できるタイミングを虎視眈々と狙っていた。
2-0で接戦を制し、マリナーズは再び首位に立った。19日(同20日)から敵地で始まるアストロズとの3連戦は、ポストシーズン争いを占うタイブレーカー(レギュラーシーズン162試合終了時点で勝敗が並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とするルール)、そして地区優勝そのものを決定する可能性がある。「楽しみだ。今日勢いに乗れたのは大きいが、準備は万端でなければならない。そして、準備は万端だ。だからこそプレーするんだ。ワクワクするよ。全員が準備万端だと思う。さっきも言ったように、きょうは勢いに乗って、ヒューストンでいよいよ試合が始まるんだ」と、ダン・ウィルソン監督は意気込みを語った。
2025.9.19 10:26 Friday
ドジャース完勝 スネルが7回12Kの快投、大谷は2試合連発の51号
【ドジャース5-0フィリーズ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、9月17日(日本時間18日)
七回2死から2者連続で四球を与えたとき、ブレイク・スネルはすでに今季最多の107球を投げていた。デーブ・ロバーツ監督はマウンドを訪問し、イニングの最後のアウトを取るために、アレックス・ベシアを投入する準備が完了していた。
しかし、スネルはあと1つ、アウトを取ることができると確信していた。ロバーツ監督はベシア投入を取りやめ、スネル続投を決断した。
その数分後、スネルは完璧なコースに投じたフォーシームでオットー・ケンプから空振り三振を奪った。12三振は今季最多。2安打無失点の好投で7イニングを投げ抜いた。スネルはマウンドで雄叫びを上げ、ロバーツ監督はダグアウトで拳を突き上げた。そして、ドジャースタジアムは大歓声に包まれた。
スネルの好投もあり、ドジャースは5-0で完勝。フィリーズ3連戦の最終戦を制し、スイープ負けを回避した。フレディ・フリーマンが21号ソロ、大谷翔平も51号ソロを放ち、ベン・ロートベットとキケ・ヘルナンデスがタイムリー、トミー・エドマンも犠牲フライで打点を記録した。
今回の3連戦に負け越したことで、ドジャースが地区シリーズに直行する権利を獲得する可能性は低くなった。現時点でフィリーズとドジャースは5.5ゲーム差。ドジャースが残り10試合で逆転するのは難しいだろう。
ナショナル・リーグ西地区では、首位ドジャースが2位パドレスに2ゲーム差をつけている。なお、このままドジャースが地区優勝し、ワイルドカード・シリーズを突破した場合、地区シリーズで再びフィリーズと激突することが予想される。
2025.9.18 13:46 Thursday