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ハリソンがレッドソックス移籍後初登板で好投 吉田は2安打1打点の活躍
【レイズ3-6レッドソックス】タンパ/ジョージ・M・スタインブレナー・フィールド、9月20日(日本時間21日)
レッドソックスの吉田正尚は敵地でのレイズ戦に「4番・DH」でスタメン出場。九回に貴重な追加点となるタイムリーを放つなど、5打数2安打1打点の活躍でチームの勝利に貢献した。なお、吉田は九回の第5打席でタイムリーを放ったあと、代走を送られて途中交代した。
九回に3点を勝ち越し、6-3で勝利したレッドソックスだが、主役となったのは若手左腕のカイル・ハリソンだ。
6月15日にラファエル・デバースとのトレードでジャイアンツから加入した才能豊かな若手左腕は、移籍後のほとんどの時間をマイナー3Aのウースターで過ごし、メカニクスや各球種の改善に費やしてきた。
そして、そうした努力が10月の戦いに向けて実を結びつつある。移籍後2度目の登板(先発は移籍後初めて)となったこの日、ハリソンは6回4安打1失点、5三振という好投を披露。勝利投手にはなれなかったものの、チームの勝利に大きく貢献した。
レッドソックスはハリソン降板時点で3-1とリードしていたが、リリーフ陣がリードを守れず、3-3の同点に。しかし、九回1死からトレバー・ストーリーと吉田のタイムリーなどで3点を勝ち越し、6-3で勝利した。
アメリカン・リーグのポストシーズン争いが激しさを増す中、レッドソックスにとっては大きな1勝。これで今季85勝70敗となり、ワイルドカード2位の座をキープしている。
24歳のハリソンは移籍後初先発で重要な試合を任されたが、レイズ打線を相手に効率のいいピッチングを展開。86球で6イニングを投げ抜いた。
ハリソンにとって、最大のピンチは六回だった。ヒットと四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、アレックス・コーラ監督はハリソンの続投を選択。ハリソンはその期待に応え、後続3人を抑えてピンチを切り抜けた。
ハリソンがマウンドに上がるのは、移籍後初登板となった9月10日のアスレチックス戦以来。このときはリリーフで3イニングを3安打無失点に抑えた。
2025.9.21 11:34 Sunday
ガーディアンズ10連勝 史上最大の逆転劇へ首位タイガースと1ゲーム差
【ツインズ0-8ガーディアンズ】ミネアポリス/ターゲットフィールド、9月20日(日本時間21日)
先発のローガン・アレンが8イニングを無失点に抑える好投を見せ、ガーディアンズはツインズに8-0で快勝。ダブルヘッダーは2試合とも完封勝利を収めた。
この勝利により、ガーディアンズは10連勝を達成し、直近16試合で15勝1敗と絶好調。アメリカン・リーグ中地区首位のタイガースとのゲーム差を1に縮めた。この2チームは直接対決を3試合残しており、ガーディアンズが逆転優勝する可能性は十分にある。7月上旬には最大15.5ゲーム差をつけられており、もし15.5ゲーム差を逆転すれば、史上最大の逆転劇となる。ガーディアンズがこれほど首位に迫ったのは、4月25日に0.5ゲーム差だったとき以来だ。
先発のアレンは自己最長の8イニングを無失点に抑える好投。わずか4安打しか許さず、7三振、1四球と安定した投球を披露し、ダブルヘッダーの第1試合で7回無失点の好投を見せたスレイド・セコーニとともにチームの10連勝に大きく貢献した。
ツインズ先発のベイリー・オーバーは四回までガーディアンズ打線を無得点に封じ、許した走者は四球2つとガブリエル・アリアスのヒット1本だけだった。しかし、ガーディアンズ打線が五回に爆発。オーバーに7本のヒット(うち4本は2死から)を浴びせ、一挙6点を先制した。
この回のガーディアンズは、先頭のブライアン・ロキオがヒットで出塁し、次打者ピーティ・ハルピンのメジャー初安打でチャンス拡大。オースティン・ヘッジスが送りバントを決め、スティーブン・クワンが前進守備の内野の間を抜けるタイムリーを放って2点を先制した。
ダニエル・シュニーマンの内野ゴロで2死一塁となり、オーバーはイニング終了まであと1球に迫った。ホセ・ラミレスがカウント2-2から放った打球は一塁エデュアルド・ジュリエンへのライナーとなり、これで3アウトかと思われたが、ボールはジュリエンのグラブを弾いて二塁ルーク・キーシャルの方向へ。ラミレスが全力疾走で内野安打とし、追加点のチャンスとなった。
チームの看板選手の全力プレーが後続の奮起を促し、カイル・マンザードのタイムリーで3点目。アリアスが2点タイムリー二塁打で続き、C・J・ケイフスにもタイムリーが飛び出して一挙6得点のビッグイニングとなった。
ガーディアンズは八回2死満塁からクワンのタイムリーでダメ押しの2点を追加。8-0で快勝し、いよいよ史上最大の逆転劇が現実味を帯び始めてきた。
2025.9.21 11:03 Sunday
タイガースが痛恨の逆転負けで5連敗 2位ガーディアンズと1.5ゲーム差に
【タイガース5-6ブレーブス】デトロイト/コメリカパーク、9月20日(日本時間21日)
「ただの1試合だ。162試合のうちの1試合に過ぎない。シーズンは長い」とタイガースのA・J・ヒンチ監督はよく言う。
しかし、シーズン終盤のこの時期になると、数字上の計算がどうであれ、毎試合が単なる1試合以上の意味を持つ。6月の試合では、救援右腕ウィル・ベストの目がブレーブスに5-6で逆転負けを喫したあとのように赤くなることはない。
「最悪だよ。ほかにどう表現したらいいのかわからない」とベスト。1点リードの九回、ベストは2死一、三塁から2者連続で2ストライクと追い込みながらも連続タイムリーを浴び、ブレーブスに同点、そして勝ち越しを許してしまった。
ブレーブスに痛恨の逆転負けを喫し、コメリカパークのホーム側のクラブハウスは不気味なほどに静まり返った。3万8079人の観衆もショックとフラストレーションの連鎖を経験した。タイガースの勝利を信じ、大歓声を上げていたタイガースファンは、グレイバー・トーレスがライセル・イグレシアスの前にライトライナーに倒れ、タイガースの5連敗(直近9試合で8敗目)が確定すると、ブーイングを浴びせた。ガーディアンズがツインズとのダブルヘッダー第1試合に勝利したため、首位タイガースと2位ガーディアンズのゲーム差は1.5に縮まった。
1試合以上の意味を持つ試合だった。なぜなら、タイガースは現在の不調から抜け出し、夏までの快進撃のレベルに戻り、地区優勝へ前進するきっかけを掴もうとしていたからだ。
試合の最後の打者となったトーレスは「とにかく1つ勝つ方法を見つけないといけない。それが見つかれば、あとは全力でプレーするだけだ」と語った。
タイガースは勝利まであと1球だった。一時は1-3とリードされたものの、同点に追いつき、七回にはスペンサー・トーケルソンの31号2ランで勝ち越しに成功。飛距離436フィート(約132.9メートル)の一発がレフトスタンドに向かって飛んだとき、選手たちは歓声を上げた。この勝ち越し弾により、タイガースは勝てる可能性があった。八回にカイル・フィネガンがナチョ・アルバレスJr.にこの試合2本目の一発となる2号ソロを浴び、1点差に迫られたが、まだタイガースはリードしていた。九回、ベストが先頭から連打を浴びたものの、マイケル・ハリス2世とサンディ・レオンを連続三振に仕留め、勝利まであと1アウトに迫った。ベストはアルバレスJr.をカウント0-2と追い込み、勝利は目前。タイガースの選手たちは勝利を信じ、ダグアウトの柵に寄りかかっていた。
アルバレスJr.は高めのフォーシームを見逃したあと、2球目のフォーシームをファウルにし、早々に追い込まれた。3球目はスライダーを捕手のディロン・ディングラーが止められずに暴投となり、二塁走者が三塁へ進塁。しかし、バッテリーにはアルバレスJr.を打ち取り、試合を終わらせるチャンスがあった。
ディングラーは「外角のファストボールで仕留めるつもりだった」とその場面を振り返る。「試合序盤に彼はスライダーをホームランにしていたから、ウィルの強みであるファストボールを投げさせた。とにかく速い球で勝負するしかないと思ったんだ」と勝負球を決めた。
カウント1-2からの4球目は外角に外れた97.6マイル(約157.1キロ)のフォーシーム。しかし、逆方向へのヒットを狙っていたアルバレスJr.のバットが届かない距離ではなかった。
同点打を浴びたベストは「いい投球をして打たれることもあるし、悪い投球をしても抑えられることもある」と悔しそうに語った。
タイガースには投球分析チームがある。しかし、この試合は「結果を分析して次に生かそう」と簡単に割り切れる試合ではない。
ヒンチ監督は「外野の芝にボールが落ちるのが見えた。この試合における、最も大事な瞬間だった。結果は最悪だけど、それを受け止めないといけない」と現実を直視した。
次打者ジュリクソン・プロファーがカウント1-2からのスライダーをライト方向へ弾き返し、タイガースは勝ち越しを許した。ベストをリリーフしたラファエル・モンテロ(トレード期限にブレーブスから加入)が満塁のピンチを抑え、1点差のまま最終回の攻撃を迎えたが、タイガースはブレーブスの守護神イグレシアスの前に三者凡退に倒れた。
ただの1試合に過ぎないかもしれないが、いつも名言を連発するヒンチ監督がほとんど言葉を失うほどの試合展開だった。
「受け入れるのも、説明するのも難しい」とヒンチ監督は言葉を絞り出した。指揮官は、先発のカイダー・モンテロをわずか3イニングで降板させ、ポストシーズンさながらのブルペン運用で勝利を目指したことを認めたが、結果にはつながらなかった。「何が起こっているのか、言葉で説明するのは難しい。でも、選手たちがどれだけ一生懸命に戦ってくれたかは分かっている。どれだけいいプレーをしてくれたかも分かっている」と選手を責めることはしなかった。
そして、ヒンチ監督は「感情を大きく動かすような一打が何度もあり、顔面に強烈なパンチを食らったような気分だ。本当にフラストレーションがたまる1日だったよ」と試合を総括した。
タイガースの選手たちは、次の試合こそ勝てると信じている。試合に勝つための方法を見つけようとしている。しかし、これほど勝利への道のりが険しく感じられる時期はめったにないはずだ。
「本当に惜しかった」とトーケルソン。「あと数球で勝てるところだった。負けてしまったからといって、必要以上に落ち込むつもりはないよ」と前を向いた。
「確かに少し調子は落ちているけど、悪い野球をしているわけではない。本当にあと少しなんだ。ポジティブな気持ちでいる必要があるし、あと少しで調子が上がると信じる必要があると思う。戦い続けるだけだよ」とトーケルソンはチームを鼓舞するかのように語った。
2025.9.21 09:24 Sunday
ウィルソン父子が思い出の地で20年ぶりの始球式
【パイレーツ3-4アスレチックス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月19日(日本時間20日)
7月24日以来、リーグトップの勝率.612をマークしているアスレチックスがパイレーツとの3連戦の初戦に逆転勝利。初回に3点のビハインドを背負ったが、新人ニック・カーツの33号ソロとローレンス・バトラーの21号3ランで逆転し、1点差で逃げ切った。試合前にはアスレチックスのジェイコブ・ウィルソンと、現役時代はパイレーツで活躍したその父ジャック・ウィルソンによる始球式がおよそ20年越しに再現される印象的な場面もあった。
2006年レギュラーシーズンの終わり頃、パイレーツの帽子とぶかぶかのユニフォームを身につけた4歳のジェイコブ・ウィルソン少年がPNCパークのマウンドとホームの中間に立ち、パイレーツのショートである父親のジャック・ウィルソンを捕手役に始球式を行った。
アスレチックスがパイレーツに4-3で勝利した19日(日本時間20日)の試合前、父親ジャックが始球式のマウンドに上がると、その球を受けたのは現在アスレチックスのショートとして活躍する息子のジェイコブだった。
「これは特別なシリーズだ。私だけでなく、家族にとっても、父が長年プレーしていたピッツバーグとPNCパークに戻って、あの頃を思い出すことができる。みんなここでたくさんの時間を過ごした。家族みんな、ここで育ってきた思い出とともに、またPNCに戻ってくることをとても楽しみにしているよ」と息子のジェイコブは語った。
ピッツバーグの誰もが、この日がいかに特別な日になるかを知っていた。この日、ジェイコブがビジター用のクラブハウスに入るとすぐに、彼とジャックの幼少期の写真が山ほど飾られていた。父親に抱かれ、父親のパイレーツのユニフォーム着たジェイコブの写真がナンバープレートの両側に飾られ、さらに4枚がロッカーの真上に飾られていた。ウィルソン夫妻の写真は他にも数枚、クラブハウスの廊下に散りばめられていた。
「ビジタークラブハウスの皆さんが、このすべてをまとめてくれたんだ。たくさんの思い出が蘇るよ。ここで多くの時間を過ごした。父がここにいた時に、家族を温かく迎えてくださったことに、心から感謝している」 ジェイコブはロサンゼルスで生まれ育ったが、ピッツバーグは彼にとって第二の故郷。彼はここで、12年間のメジャーリーグキャリアの最初の9シーズンをパイレーツで過ごした父親のプレーを観戦するために、数年にわたって夏を過ごした。当時、ジェイコブは頻繁に球場に通い、特別なバッティング練習に参加していた。ウォーニングトラックのすぐ手前にある外野に陣取り、父親のボールを打ち、メジャーリーグの球場でフェンスオーバーを打つ感覚を味わっていた。「野球に恋するきっかけとなった最初の思い出はここ(ピッツバーグ)にある。ここに戻って、プロとしてプレーできるなんて、本当に不思議な感じだ」
ウィルソン親子にとって、今季はこういった人生の巡り合わせを感じられる瞬間に満ちた年だ。ジェイコブが初めてメジャーで迎えた開幕戦は、ジャックが2009年から3シーズンを過ごしたシアトルで行われた。ジェイコブがア・リーグの先発ショートに選出されたオールスターゲームは、ジャックがメジャーリーガーとして最後の2シーズンを過ごしたアトランタが舞台だった。「息子にとって本当に素晴らしい一年だったよ。家族にとっては、多くの時間を過ごした場所が全て揃って、感慨深かった」とジャックは語る。
ジャックは、パイレーツの黒と金のユニフォームをまとった選手の中で最も愛された「レジェンド」の一人。2001年のPNCパーク開場以来、同スタジアムでプレーした通算583試合は、金曜日のピッツバーグ戦で先発出場したジャックの元チームメイト、アンドリュー・マカッチェン(874試合)に次ぐ2位の記録だ。抜群の好守に加え、シルバースラッガー賞やオールスター選出も経験した名選手だ。「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、メジャーリーグ史上21人目の父子でオールスターに選出された選手となり、父子両方がオールスター遊撃手になったのは史上初となる。
この日の試合では八回1死一塁で、三遊間に飛んだ打球をジェイコブがバックハンドで捕球し、父顔負けのジャンピングスローでアウトを奪う場面もあった。アスレチックスはジェイコブの好守をはじめ、好調のブルペン陣が無失点リレーでつなぐなどディフェンスが奮起。カーツとバトラーの勝負強い本塁打で得たリードを守り抜き、パイレーツを下した。
マーク・コッツェイ監督は「本当に素晴らしいことだ。父と息子の関係を考えると、息子がこれほど短い期間でここまでの偉業を成し遂げたことは想像に難くない。父の道を辿りながらも、自分自身の道を歩むというのは、並大抵のことではないんだ。でも、ジェイコブはそれを成し遂げた。本当に特別なことだ」と、ジェイコブを絶賛した。
2025.9.20 14:54 Saturday
デュランの逆転弾でレッドソックスが勝利 ガーディアンズと1.5差を維持
【レイズ7-11レッドソックス】タンパ/スタインブレナーフィールド、9月19日(日本時間20日)
ア・リーグワイルドカード3位に転落し、4位ガーディアンズの猛追を受けるレッドソックスは、レイズとの3連戦の初戦に勝利。七回までリードされる苦しい展開だったが、ジャレン・デュランの逆転2ランを皮切りに打線が爆発し、七、八回で9得点を挙げた。吉田正尚は4打数1安打をマークした。
直近4シリーズのうち3シリーズで負け越し、楽観視されていたポストシーズン進出がガーディアンズの猛追に脅かされているレッドソックス。一戦も落とせないレイズとの3連戦の初戦は、エースのギャレット・クローシェを送り込んだ。
しかし、クローシェは精彩を欠き、初回から走者を背負った。初回はニック・フォーテスのタイムリーで先制点を献上し、二回には新人カーソン・ウィリアムズにソロを被弾。打線が再び同点に追いついた三回もヤンディ・ディアスに勝ち越しソロを浴び、三回までに3点を失った。
ただ、四回からクローシェは立ち直り、サイ・ヤング賞候補たる所以を示した。四回は3者連続三振、五回も2三振を奪うと、六回は味方のエラーで走者を出しながら無失点で堪えた。決して本調子ではなかったものの、6回3失点、4安打、3四球、9三振をマーク。三振数で両リーグ2位につけるタリック・スクーバル(タイガース)に16個差を付ける249三振を奪い、自身初の奪三振王に前進した。
エースの好投に応えるべく、打線も目覚めた。七回無死一塁からデュランが16号2ランを放って逆転。今季打率.215、OPS.609と相性が悪い左腕を捉え、4-3とリードをもたらした。
さらに八回には打者13人の猛攻で7点を奪い、一気に11-3と突き放した。九回に満塁弾で追い上げられたものの、レッドソックスは勝ちパターンの投手を休養させながらレイズに快勝。ワイルドカード4位のガーディアンズも連勝を8に伸ばしたため、差は1.5ゲーム差で変わらなかった。
クローシェは味方の逆転劇によって17勝目(5敗)をゲット。リーグトップはマックス・フリード(ヤンキース)の18勝で、シーズン残りの先発次第では最多勝タイトルの獲得もあり得る。ほぼ手中に収めている奪三振王のタイトルと併せ、投手二冠を獲得できれば、スクーバルを差し置いてのサイ・ヤング賞の可能性も上がってくる。
吉田は3試合連続で「4番・DH」でスタメン出場し、4打数1安打1四球1打点。初回に剛腕ドリュー・ラスムッセンからチャンスを広げる二塁打を放ち、八回の猛攻では押し出し四球を選んだ。今季の打撃成績は打率.240、OPS.626となっている。
2025.9.20 14:54 Saturday
マリナーズがアストロズとの大一番に先勝 単独首位に浮上
【アストロズ0-4マリナーズ】ヒューストン/ダイキンパーク、9月19日(日本時間20日)
ア・リーグ西地区首位に同率で並んでいるマリナーズとアストロズによる直接対決3連戦が始まり、その初戦はマリナーズが勝利。初回にフリオ・ロドリゲスの本塁打で幸先よく先制したマリナーズは、新加入のエウヘニオ・スアレスとジョシュ・ネイラーらにも本塁打が飛び出した。投げてはエースのブライアン・ウーが負傷降板するアクシデントがありながら、自慢のブルペン陣が機能し、完勝を飾った。
共にシーズン戦績が84勝69敗、直接対決も5勝5敗。2001年以来初の地区優勝を目指すマリナーズと、直近9年で8度目の地区優勝を目指すアストロズによるシーズン最後の直接対決は、地区優勝を決する天王山となる。
大一番に相応しく、初戦はマリナーズがウー、アストロズがハンター・ブラウンと共にエースが先発した。初回、ブラウンはストライク先行の投球で2死までこぎ着けたものの、3番ロドリゲスに対して2ボールとボールが先行。3球目のシンカーもインコースに外れたが、ロドリゲスはこれを完ぺきに捉え、レフトスタンドへ先制の31号ソロを放った。
ロドリゲスの先制弾以降は両先発が本領を発揮し、試合は膠着状態に陥った。流れを引き寄せたのはマリナーズの好守だった。三回、1死からセンターのロドリゲスが左中間の大飛球をジャンピングキャッチすると、2死から三塁手のスアレスが当たり損ねのゴロを素手で鮮やかに処理してアウトにした。
直後の四回、好守を見せたばかりのスアレスが巧みにナックルカーブを捉え、47号ソロ。難攻不落のブラウンから待望の追加点をもたらした。
2-0とリードしたマリナーズは、無失点の好投を続けていたウーにアクシデントが発生。六回の投球練習でウーは胸筋の張りを訴え、わずか67球限りで降板した。
マリナーズは予想外の早い継投を迫られたものの、ブルペン陣が圧巻のパフォーマンス。2番手エデュアルド・バザードが2回パーフェクトの好救援でつなぎ、マット・ブラッシュとアンドレス・ムニョスの剛腕コンビが締めくくった。七回、八回にはビクター・ロブレスとネイラーがそれぞれソロを放って4-0と突き放し、アストロズに完勝した。
勝利したマリナーズはアストロズに1ゲーム差を付けて単独首位に浮上。さらにアストロズとの直接対決の戦績で6勝5敗と勝ち越した。あす20日(日本時間21日)に勝利すれば、アストロズに対してタイブレーカーを持つことが確定し、地区優勝に大きく近づくだろう。あすの第2戦もエース級同士の対戦となり、マリナーズは前回登板で14三振を奪ったジョージ・カービーを、アストロズは後半戦不調のフランバー・バルデスを送り込む。
なお負傷降板したウーについては「軽度の胸筋の張り」と、試合後にダン・ウィルソン監督が説明した。ウーは五回まで調子が良かったものの、イニング中に張りを覚えたという。あすMRI検査を受ける予定と伝えられている。
2025.9.20 13:22 Saturday
パドレスが最下位ホワイトソックスに痛恨の敗戦 逆転Vに黄信号
【ホワイトソックス4-3パドレス】シカゴ/レートフィールド、9月19日(日本時間20日)
ナ・リーグ西地区2位のパドレスはア・リーグ中地区最下位のパドレスに痛恨の敗戦。先発ディラン・シースが4失点と振るわず、打線も3得点にとどまった。西地区首位ドジャースの地区優勝へのマジックは5に減り、ドジャース戦の結果次第ではシーズン残り8試合で4ゲームの差を背負うことになる。
パドレス先発のシースは2024年にトレードされて以降、初めて古巣シカゴに凱旋。しかし、久々のレートフィールドのマウンドでかつての在籍時や昨季のようなパフォーマンスを発揮することはなかった。
初回、シースはミゲル・バルガスに先制2ランを被弾。そして四回には四死球で2死一、二塁のピンチを招き、下位打線のカーティス・ミードとウィル・ロバートソンに連続タイムリーを浴びた。
フォーシームと縦のスライダーのコンビネーションが代名詞のシースだが、この日は第三球種のカーブを多投。しかし、それでもシーズンを通して露呈してきた不安定さを払拭できなかった。シースは6回4失点、6三振、3四球で降板。防御率は4.64となり、今季12敗目を喫した。
さらに打線も戦況をひっくり返せなかった。三回にルイス・アライズ、四回にライアン・オハーンがタイムリーを放ち、六回に内野ゴロで1点ずつ得点したが、それ以外の全ての回で3人で攻撃が終了。淡白な攻撃に終始し、7安打中5本が単打と長打で流れを変えることも叶わなかった。
最下位ホワイトソックスに対する痛恨の取りこぼしによって、パドレスの逆転地区優勝に向けた道のりは険しさを増した。ドジャースの地区優勝へのマジックは5に減った上、ドジャースとは3ゲーム以上の差が付いている。直接対決で負け越し、タイブレーカーを保持しているドジャースをここから逆転するのは至難の業だろう。
2025.9.20 12:11 Saturday
レッドソックスが痛恨のシリーズ負け越し アスレチックスに取りこぼす
【レッドソックス3-5アスレチックス】ボストン/フェンウェイパーク、9月18日(日本時間19日)
つい最近まで確実と思われていたレッドソックスのポストシーズン進出に不穏な空気が流れ始めた。レッドソックスはアスレチックスに敗れ、1勝2敗で3連戦に負け越し。レッドソックスが下位チーム相手に取りこぼす間に、西地区のマリナーズとアストロズに勝率を抜かれてワイルドカード3位に転落し、絶好調のガーディアンズが7連勝で1.5ゲーム差に肉薄してきた。
レッドソックス先発のベヨは、初回からブレント・ルーカーの30号2ランなどで3点を失った。しかし、レッドソックスも初回に吉田正尚の犠牲フライ、二回にデービッド・ハミルトンの5号ソロが飛び出して追い上げ。2-3と1点差に迫った。
ただ、この日は名手の思わぬ2失策が勝負を分けた。三回2死一、二塁でアスレチックスのジェイコブ・ウィルソンが放ったショートゴロに対し、レッドソックスのトレバー・ストーリーはランニングスローで一塁転送したものの、これが送球エラーとなって4点目を献上。さらに七回にも2死三塁からほぼ正面に飛んだショートゴロの送球が逸れ、5点目を失うタイムリーエラーを記録してしまった。
劣勢に立たされたレッドソックスは、ストーリーが名誉挽回の25号ソロを放ったが及ばず、3-5で敗れた。アスレチックスは7月24日以来、リーグトップの30勝19敗と好調。一方のレッドソックスは外野の若きレギュラーであるローマン・アンソニーとウィルヤー・アブレイユを欠き、直近4シリーズのうち3シリーズで負け越しを喫している。シーズン残るはレイズ、ブルージェイズ、タイガースとの3連戦。アレックス・コーラ監督は「自分たちの運命は自分たちで決める。だからタンパに行って、シリーズを勝ち抜く。それが私の考えだ」と宣言した。
吉田は「4番・DH」でスタメン出場し、2打数無安打1打点。八回に代打を送られて退いた。今季の打撃成績は打率.240、OPS.618となっている。
2025.9.19 15:45 Friday
菊地雄星が六回途中2失点 降板の判断に不満漏れる
【ブルワーズ5-2エンゼルス】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、9月18日(日本時間19日)
エンゼルスの菊地雄星(34)がブルワーズ戦に先発。六回途中2失点と試合を作ったが、勝ち星はつかず、チームはその後逆転負けを喫した。ブルワーズは先発のクイン・プリースターが六回途中2失点、10三振と好投し、強力ブルペン陣も無失点リレー。逆転劇を呼び込み、プリースターの登板試合における連勝を19に伸ばした。
菊池は毎回のように走者を背負いながらも粘りの投球。2安打2四球を与えながら、3回を無失点に抑えた。
しかし四回2死三塁からケイレブ・ダービンにタイムリー内野安打を浴び、先制点を献上。その後、チームが2-1と逆転し、五回はこの日初めて三者凡退に抑えたが、六回に再びピンチを招いた。1死から単打と四球で一、二塁とされたが、新人王候補のアイザック・コリンズをファールフライに抑えて2死に。球数はまだ92球だったが、タイムリーを放ったダービンを迎える場面で交代となった。
しかし、その采配は裏目に出、2番手フェルミンからダービンは再びタイムリー。ブルワーズは2-2の同点に追いつき(菊池に2失点目が記録)、その後、七回にブルワーズが3点を勝ち越し。5-2とリードを奪い、そのままエンゼルスから逃げ切った。
好投したプリースターには勝ち星こそつかなかったが、“不敗神話”は継続。登板試合では19連勝を挙げており、最長記録であるロジャー・クレメンスの20連勝(2001年、ヤンキース)まであと1試合に迫っている。
菊池は5回2/3を2失点、3四球、2三振の内容だった。後半戦は不振に陥り、9月最初の2先発でも7回2/3を12失点と苦戦していたが、直近2先発では11回2/3を3失点と復調している。
ただ、この日は六回のピンチを脱出する目前で降板となり、継投策も裏目に出る悔しい結果。菊池は試合後、大嶋通訳を介した米メディアの取材対応で交代を命じられた場面では信頼して、続投させてほしかったという旨のコメントを残した。
2025.9.19 15:41 Friday