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フィリーズがカステヤノスに代わる右翼手としてガルシアと1年契約で合意
フィリーズはニック・カステヤノスに代わる右翼手を見つけたようだ。
15日(日本時間16日)、関係者によると、フィリーズはアドリス・ガルシアと1年1000万ドル(約15億円)の契約を結ぶことで合意。身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
32歳のガルシアは、正式に入団が決まれば、右翼のレギュラーを務めることになるだろう。カステヤノスと比較して、少なくとも守備面のアップグレードになる。最善のシナリオは、11月にノンテンダーFAとなってレンジャーズから放出されたガルシアが直近2年間の打撃不振から立ち直り、攻守両面でのアップグレードになることだ。
ガルシアは今季レンジャーズで135試合に出場し、打率.227、19本塁打、75打点、OPS.665、OPS+91を記録。直近2年間ではOPS.675、OPS+96と平均以下の成績にとどまっている。しかし、2021~23年にはOPS.777、OPS+113をマークした実績があり、2度のオールスター選出を果たしたほか、2023年のア・リーグ優勝決定シリーズではMVPに輝いた。
攻撃面では苦戦したガルシアだが、依然として平均以上の守備力をキープしている。ベースボールサバントによると、今季のガルシアはOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)+1を記録し、規定出場数以上の右翼手36人中12位にランクインした。
一方、カステヤノスのOAAは-12で、右翼手36人中ワーストタイだった。
フィリーズはカステヤノスとの5年1億ドル(約150億円)の契約があと1年残っているにもかかわらず、オフシーズン中に何度も「環境を変えてあげる必要がある」といった趣旨の発言をしてきた。ただし、カステヤノスは近年の成績不振に加え、来季の年俸が2000万ドル(約30億円)と高額なため、関係者によると、フィリーズが数百万ドルを負担する姿勢を示しているにもかかわらず、トレード市場ではほとんど関心を持たれていないという。
ある関係者は、もしカステヤノスがトレードされるとしても、オフシーズンの終盤まで取引は成立しないだろうと予想している。もしカステヤノスの引き取り手が見つからなかった場合、フィリーズはカステヤノスをリリース(年俸を全額負担した上で解雇)するとみられる。
こうした事情もあり、カステヤノスが来年2月、フィリーズの春季キャンプに参加するとしたらサプライズになるだろう。
カステヤノスは今年6月、守備固めのためにロブ・トムソン監督によって交代させられたことに不満を持ち、ダグアウト内で不適切な行動をとり、マーリンズ戦でスタメンから外されたことがあった。その後、9月にもトムソン監督に対する不満を漏らしていた。
フィリーズ移籍後の4年間、カステヤノスは打率.260、出塁率.306、OPS.732、OPS+100を記録。これは攻撃面でリーグ平均レベルの成績だったことを意味する。一方、守備面ではOAA-32と低迷し、これは規定出場数以上の267選手のうちワースト7位の数字だった。
攻撃面が平均レベル、守備面がワーストレベルのため、総合的な貢献度も低く、今季のWARはファングラフス版が-0.6、ベースボール・リファレンス版が-1.0で、ともに規定打席以上の145選手中ワーストに終わった。
対照的に、ガルシアは攻撃面で低迷しながらも守備面で平均以上の水準を維持したため、WARはファングラフス版が0.7、ベースボール・リファレンス版が2.7を記録した。
現時点では、フィリーズの外野陣はガルシア、ブランドン・マーシュ、ジャスティン・クロフォード、オットー・ケンプ、ウエストン・ウィルソンの組み合わせになると思われる。ロースター40人枠に登録されているヨハン・ロハスもポジション争いに加わるだろう。ほかにはペドロ・レオンとガブリエル・リンコネスJr.も40人枠に登録されている。
フィリーズはFAになったハリソン・ベイダーとの再契約に興味を示している。しかし、ある関係者が先週のウィンターミーティングで明かした情報によると、フィリーズはカイル・シュワーバーに続いてJ・T・リアルミュートの引き留めにも成功した場合、ベイダーとの再契約は見送る可能性があるようだ。
シュワーバーは先週、5年1億5000万ドル(約225億円)の大型契約で残留が決定。フィリーズは現在、リアルミュートに対して再契約のオファーを出している。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は先週の時点で、主力2選手が残留する可能性について楽観的な見通しを示していた。
ガルシア獲得により、外野手補強の優先度が下がり、ベイダーとの再契約を見送る可能性が高まるかもしれない。なお、ベイダーは3年契約を希望していることが報じられているが、実際に3年契約を得られるかどうかは不透明だ。
2025.12.16 09:40 Tuesday
ツインズがジョシュ・ベルと1年契約で合意 強打のスイッチヒッター
ツインズは補強ポイントの1つを埋めた。15日(日本時間16日)、関係者の情報によると、ツインズは一塁手兼指名打者のジョシュ・ベルと契約合意。契約条件は1年700万ドル(約10億5000万円)で、2027年シーズンの相互オプション(=球団と選手の双方に選択権がある)が付属しているという。
ベルの加入により、不動のレギュラーと呼べる選手が少ないツインズは、スタメンの1枠が埋まったことになる。なお、身体検査の結果待ちのため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
スイッチヒッターのベルは、今季ナショナルズで140試合に出場し、打率.237、22本塁打、63打点、出塁率.325、OPS.742、OPS+110を記録した。今季のツインズは一塁手の打撃成績が低迷。チーム全体で打率.240、出塁率.307、OPS.678にとどまり、OPSはメジャー30球団中25位だった。
もしベルが来季の開幕戦に一塁手としてスタメン出場すれば、ツインズとしては、ミゲル・サノー(2022年)、ジョーイ・ギャロ(2023年)、カルロス・サンタナ(2024年)、タイ・フランス(2025年)に続いて5年間で5人目の一塁手となる。ただし、今季のベルは指名打者としての出場が大半を占め、一塁手としての出場は33試合(うちスタメン32試合)だけだった。
ツインズは昨オフ、フランスと契約し、夏場のトレードでブルージェイズに放出するまで一塁のレギュラーとして起用した。フランス放出後はユーティリティプレーヤーのコディ・クレメンスが一塁のレギュラーに昇格。ベルの加入により、クレメンスは今季前半戦で存在感を示したユーティリティの役割に戻ることになるだろう。
ベルは近年、毎年のように夏場のトレード候補に挙がっており、ジャーニーマンのような存在になっている。今季はナショナルズで140試合に出場したが、シーズンを通して1球団でプレーしたのは2021年以来。いくつかの重要な指標では、ここ数年で最も優れた数字を残した。
今季のハードヒット率47%は2021年以来の高水準で、期待長打率.497は2019年以来となる好成績。さらに、22本塁打は直近4シーズンで自己最多タイとなり、OPS.742も昨季(.724)を上回った。
ベルは長打を打てないときでも出塁能力の高さでチームに貢献できる。今季の四球率10.7%はメジャー平均(8.4%)を上回っており、三振率16.5%もリーグ平均(22.0%)より優れた数字だ。
今季終盤は特に好調で、シーズン最終20試合では打率.339、6本塁打、OPS1.083を記録。9月8日のマーリンズ戦では2本塁打を含む6打数4安打6打点の大暴れを見せた。
ベルはスイッチヒッターだが、今季は左打席のほうがはるかに数字が良く、打率.265、18本塁打、OPS.804を記録。一方、右打席では打率.151、4本塁打、OPS.552と低調だった。
2025.12.16 08:48 Tuesday
積極補強のブレーブス 弱点の遊撃補強にビシェット獲得はあるか
今オフのブレーブスは積極的な補強を展開している。10日(日本時間11日)にベテラン外野手のマイク・ヤストレムスキーと2年契約を結び、翌11日(日本時間12日)には今季ナ・リーグ最多の40セーブを挙げたロベルト・スアレスを3年契約で手に入れた。
ブレーブスは11月の時点で守護神ライセル・イグレシアスと1年1600万ドル(約24億円)で再契約を結んでおり、2026年シーズンもイグレシアスにクローザーを任せる方針。よって、今季40セーブ、防御率2.97をマークしたスアレスがセットアッパーを務めるという豪華な布陣になる。
今季、ブレーブス先発陣が相次ぐ負傷者に悩まされたことを考えると、補強の次のステップとして先発投手の層を厚くすることを検討すべきかもしれない。MLB.comでブレーブスを担当するマーク・ボーマンによると、ブレーブスはザック・ギャレンのような実績のある投手を獲得するために、移籍市場の動きを注視しているようだ。
一方、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは「ブレーブスは現在の先発投手陣に満足している」と伝えており、ブレーブスが補強を目指す最優先のポジションとして遊撃手を挙げている。今オフのフリーエージェント(FA)市場では、すでに多くの有力選手が移籍先を決めているが、遊撃手に関してはFAのトップ選手がまだ市場に残っているのだ。
「もしブレーブスが何か動くとすれば、マウリシオ・デュボンをスーパーユーティリティの役割に押し出すことができるような遊撃手の獲得を目指すだろう。ベンチ要員を求めるのではなく、大物選手の獲得が必要だ。そして、そのターゲットとなるのはボー・ビシェットだろう」とモロシは伝えている。
ビシェットは今季ブルージェイズで139試合に出場し、打率.311、18本塁打、94打点、OPS.840を記録。ワールドシリーズ第7戦では大谷翔平から先制3ランを放ち、オールMLBのセカンドチームにも選出された。今季、チームの遊撃手合計で打率.222、3本塁打、41打点、OPS.550に終わったブレーブスにとって、ビシェット獲得は劇的なアップグレードになるだろう。
なお、ブレーブスは金河成(キム・ハソン)と再契約を結ぶ可能性も排除していないとみられる。キムは今季、レイズで24試合、ブレーブスでも24試合の出場にとどまったものの、シーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を行使してFAとなった。ビシェットの契約が決まるまで、キムをめぐる市場は本格化しないことが予想されている。
2025.12.15 12:23 Monday
グラスナウがトレードの噂について言及 移籍の可能性は消滅か
今オフは例年以上に多くの先発投手がトレード候補になっており、今季ポストシーズンに出場したチームですら、一線級の先発投手を手放す可能性があることが報じられている。
ESPNのアルデン・ゴンザレスは、ウィンターミーティングを振り返る議論の中で、ドジャースがタリック・スクーバル(タイガース)をトレードで獲得するために必要な「天文学的な対価」の一部として、先発右腕タイラー・グラスナウを放出する可能性があることを伝えていた。
「グラスナウの名前が話題に挙がっており、ドジャースは彼を放出することに反対しないだろう。彼が(契約に見合うだけの)健康状態を維持してくれると期待するチームが少なくないのは確かだ」
ドジャース先発陣の層の厚さを考えれば、グラスナウ放出論は興味深く、また信憑性もある話だ。しかし、グラスナウ自身が14日(日本時間15日)、MLBネットワークラジオのインタビューの中で、トレードの噂について以下のように言及している。
「トレードされるだろうという噂を聞いていたから、何を信じればいいのか分からなかったんだ。でも、フロントオフィス(とアンドリュー・フリードマン編成本部長)に話してみたところ、『キミはどこにも行かないよ』という感じで言われた。つまり、トレードされることはないと言われたし、僕は彼らを信じている」
32歳の右腕は南カリフォルニアの出身であり、トレードの可能性がないと聞いたことによる安心感を歓迎している。
「野球で圧倒されたり、ストレスを感じたりしたときはいつでも『何をそんなに焦っているんだ? ドジャースタジアムでプレーできるなんて、まさに夢みたいじゃないか』と言い聞かせるようにしているんだ」
「ときどき観客席を見上げて、自分がかつて座っていた座席を見つめながら、その景色を楽しむ瞬間があるんだ。若いころの自分は(ドジャースでプレーしていることを)きっと信じられないだろう。誰かに嘘をつかれていると思うんじゃないかな」
グラスナウにとって、ドジャースでプレーすることは、まさに夢の実現。フロントオフィスがグラスナウに伝えた内容が事実であれば、エース級のポテンシャルを秘める右腕は来季も「夢」を継続することができそうだ。
2025.12.15 11:29 Monday
ドノバン争奪戦 ジャイアンツとマリナーズが最有力候補に浮上
今オフのトレード市場で最も人気を集めている選手の1人がブレンダン・ドノバン(カージナルス)だ。多くのチームが獲得に興味を示していることが報じられている。そんな中、ジ・アスレチックの報道によると、白熱するドノバン争奪戦において、ジャイアンツとマリナーズが最有力候補に浮上しているという。
マリナーズはフリーエージェント(FA)となったホルヘ・ポランコの引き留めに失敗し、ポランコはメッツと2年契約で合意。そのため、現時点で正二塁手が不在となっており、内外野を守れるユーティリティながら二塁を本職とするドノバンはチームにフィットする存在と言える。
一方のジャイアンツは今季、二塁手がOPS.616と攻撃面でほとんど貢献できなかったため、ドノバン獲得によるアップグレードを目指している。
ドノバンはメジャー4年目の今季、後半戦にやや失速したものの、前半戦は3割近い打率を残し、初のオールスター選出。シーズントータルでは118試合に出場し、打率.287、10本塁打、50打点、出塁率.353、OPS.775と例年通りの堅実な働きを見せた。守備ではセンターを除く内外野6ポジションの経験があり、今季は二塁、左翼、遊撃の3ポジションで出場した。
ジ・アスレチックによると、カージナルスはドノバンを放出する対価として複数のトップ・プロスペクト(若手有望株)を獲得することを希望している。マリナーズとの交渉では、球団3位の有望株ラザロ・モンテスと同7位のジュランジェロ・サインチェ(両投げ投手)の名前が挙がっているという。一方、ジャイアンツとの交渉では球団3位の有望株ギャビン・カイレンと同7位のカーソン・ウィゼンハントについて話し合いが行われているようだ。
なお、ジ・アスレチックはマリナーズとジャイアンツがともにケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)のトレード交渉にも関わっていることを報じている。ボー・ビシェットを二塁手として獲得するという選択肢を除けば、FA市場には目ぼしい二塁手が残っていないため、ブランドン・ラウ(レイズ)も含め、トレードによる二塁手補強の可能性を探っていくことになりそうだ。
2025.12.15 09:31 Monday
注目のタッカー争奪戦 ア・リーグ王者のブルージェイズが最有力か
今オフのフリーエージェント(FA)市場における最大の目玉と言われるカイル・タッカー。走攻守三拍子揃った外野手をめぐる争奪戦について、業界関係者の見方はオフシーズン当初から大きく変わっておらず、依然としてブルージェイズが最有力候補と目されている。
ESPNのアルデン・ゴンザレスは、タッカーとブルージェイズの関係性について、以下のように記している。
「ウィンターミーティングで多くの代理人、球団幹部、監督に話を聞いたが、もしタッカーが求めている総額4億ドル(約600億円)の契約を与える意思と能力があるチームが1つだけ存在するとすれば、それはブルージェイズだろう」
今オフのブルージェイズは積極的な補強を展開しており、ディラン・シース(7年2億1000万ドル=約315億円)、コディ・ポンセ(3年3000万ドル=約45億円)、タイラー・ロジャース(3年3700万ドル=約55億5000万円)とすでに3人の有力投手を獲得。しかし、正遊撃手ボー・ビシェットがFAになったことによる打線の穴をまだ埋めることができていない。
ブルージェイズはビシェットと再契約を結ぶ可能性を排除しているわけではない。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは12日(日本時間13日)、ブルージェイズとビシェットが連絡を取り続けていることを伝えた。
しかし、ゴールドグラブ二塁手のアンドレス・ヒメネスを遊撃に回し、二塁にアーニー・クレメント、三塁にアディソン・バージャーを置くことで内野のポジションは埋めることができる。よって、ビシェットと再契約を結ぶことは、多くの人々が考えるよりも重要ではないかもしれない。チームに欠けている「左打ちのスラッガー」としてタッカーを獲得するほうがニーズに合っていると言えるだろう。
あと一歩のところで1993年以来のワールドシリーズ制覇を逃したブルージェイズ。悲願を成し遂げるための「ラストピース」として、タッカーとの超大型契約を実現させることになるのだろうか。
2025.12.14 11:35 Sunday
パドレスとメッツのトレード交渉で剛腕ミラーの名前が浮上か
メジャー屈指の剛腕が再びトレードされる可能性はあるのだろうか。
ジ・アスレチックの報道によると、パドレスとメッツのトレード交渉の中で剛腕メイソン・ミラーの名前が浮上しているという。メッツはミラーのほか、先発右腕ニック・ピベッタ、救援右腕ジェレマイア・エストラーダ、救援左腕エイドリアン・モレホンといった選手について話し合いを行っているようだ。
パドレスがアスレチックスとの大型トレードでミラーを獲得してから、まだ5カ月も経っていない。しかし、パドレスは投手・野手を問わず、メッツのプロスペクト(有望株)や若手メジャーリーガーに興味を持っていることが報じられている。
なお、ジ・アスレチックの報道によると、フランシスコ・リンドーア(メッツ)とフェルナンド・タティスJr.(パドレス)の両スーパースターについては、現在のトレード交渉の対象とはなっていないようだ。
メッツは13日(日本時間14日)、フリーエージェント(FA)の内野手ホルヘ・ポランコと2年契約で合意した。しかし、デービッド・スターンズ編成本部長にはやるべきことがたくさん残っている。戦力の穴を埋めるだけでなく、ファンに愛されていたピート・アロンソ、エドウィン・ディアス、ブランドン・ニモが退団したことに不満を持っているファンを満足させる必要があるのだ。
メッツはニモとのトレードで二塁手マーカス・セミエンを獲得し、ディアスに代わるクローザーとしてデビン・ウィリアムスとも契約している。新たに獲得したポランコは主に一塁手・DHとして起用される見込みだ。スターンズ編成本部長がこれからやるべきことは、ローテーションとブルペンの強化、そしてニモが抜けた外野の補強ということになる。
メッツは現在、FA市場とトレード市場の両方で幅広い選択肢を検討しているとみられる。ジ・アスレチックの報道によると、外野手補強の選択肢としてルイス・ロバートJr.(ホワイトソックス)の名前が挙がっているという。しかし、ロバートJr.は来季の年俸が2000万ドル(約30億円)と高額のため、トレード成立のためには、ホワイトソックスが年俸負担に応じる必要があるだろう。ロバートJr.の契約には2027年の球団オプション(年俸2000万ドル=約30億円)も含まれている。また、メッツはFAのカイル・タッカーとコディ・ベリンジャーにも関心を示しているようだ。
先発投手に目を向けると、メッツはほかの多くのチームと同様に、フレディ・ペラルタ(ブルワーズ)の獲得に興味を示している。一方、MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、メッツはサイ・ヤング賞投手のタリック・スクーバル(タイガース)を今オフ中に獲得すべきか、来季終了後にFA市場に出てくるのを待つべきかを球団内で議論しているようだ。もちろん、スクーバルをトレードで獲得するためには多数の若手選手の放出という大きな犠牲も伴う。
ヘイマンによると、メッツの関係者はメジャー全体11位の有望株であるノーラン・マクリーンについて「放出不可能」と語っているという。しかし、マクリーン以外にも豊富な有望株を抱えており、スクーバルを獲得するための対価を用意することは可能だ。有望株ランキング全体トップ100にはマクリーンのほかに、カーソン・ベンジ(21位)、ジェット・ウィリアムス(30位)、ジョナ・トン(46位)がランクイン。ほかにもブランドン・スプロート、ブレット・ベイティ、マーク・ビエントスといった若手選手たちがトレード候補になりそうだ。
こうしたメッツの若手選手たちは、限られた予算の中でポストシーズン進出を狙えるチーム作りをしなければならないパドレスにとって非常に魅力的。パドレスにとって、メッツは理想的なトレード相手と言えるだろう。
パドレスはディラン・シースとマイケル・キングの両先発右腕がFAとなり、シースはすでにブルージェイズと契約。さらに、ダルビッシュ有が右肘手術で来季を全休する予定のため、ローテーションが最大の補強ポイントとなっている。こうしたチーム状況を考えると、先発の柱として活躍したピベッタがトレード候補になっているのは一見奇妙に思えるが、来季の年俸が1900万ドル(約28億5000万円)と高額であること、来季終了後にオプトアウト(契約破棄)の権利を持っていることなどを考えると、納得できるはずだ。パドレスとしては、今季の活躍で価値が高まっているピベッタを放出し、より長く保有できる若手投手とのトレードを狙っているというわけだ。
パドレスはミラーと左腕JP・シアーズをアスレチックスから獲得するために、メジャー全体3位の有望株であるレオ・デブリーズを含む4選手を放出した。そのミラーを再びトレードするとしたら大きなサプライズとなるだろう。しかし、積極的なトレード戦略で知られるA・J・プレラー編成本部長が関わっている以上、どんな可能性も排除することはできないのだ。
2025.12.14 10:23 Sunday
ブルワーズがブルペン補強 2選手とのトレードで左腕セルパを獲得
球団史上最多の97勝を挙げたブルワーズは、ロースターに目立った穴がほとんどなかった。よって、今オフの補強もピンポイントな動きで済ませることができる立場であり、13日(日本時間14日)にはロイヤルズとのトレードを成立させた。MLB.comが関係者から得た情報によると、ブルワーズは右腕ニック・ミアーズとユーティリティプレーヤーのアイザック・コリンズを放出し、ロイヤルズから左腕アンヘル・セルパを獲得するようだ。
なお、各選手の身体検査が完了していないため、球団からの正式発表はまだ行われていない。
万能なスイッチヒッターのコリンズはナ・リーグ新人王投票で4位にランクインしたばかり。また、ミアーズはブルワーズ移籍後の1年半で23ホールドを挙げるなど、好調時には試合の重要な場面を任されてきた。しかし、ブルワーズはその2選手を放出し、26歳のリリーフ左腕セルパを獲得。2年連続で60試合以上(合計129試合)に登板しているタフな左腕であり、キャリア通算で左打者を打率.239、4本塁打、OPS.624に封じ込めている。
今季のセルパは自己最多の69試合(うち2先発)に登板し、5勝2敗、防御率4.18を記録。投球イニング(64回2/3)、三振(58)、ホールド(14)はいずれもキャリアハイを更新した。重い球質の速球を武器としており、ゴロ率はメジャーの上位1%という高水準。平均球速も上位16%にランクインしている。フォーシームも投げるが、速球の大半はシンカー(ツーシーム)で、その平均球速は96.6マイル(約155キロ)だった。
プロ入りから現在までロイヤルズ一筋のキャリアを過ごし、メジャー5年間で通算148試合に登板。12勝7敗、28ホールド、防御率3.97をマークしている。
ここ数年、重要な役割を担ってきたブルワーズのブルペンにおいて、セルパの加入は戦力アップに寄与するだろう。セルパは今オフ初めて年俸調停権を取得し、来季の年俸は未定。フリーエージェント(FA)になるまでの保有可能期間は3年残っており、マイナーオプションも1つ持っているため、不調時にはマイナーに落とすことも可能だ。放出したミアーズはマイナーオプションが残っていなかったため、ブルワーズにはブルペンの柔軟性を確保したいという思惑があったのかもしれない。
注目すべきは、ブルワーズが28歳のコリンズを放出したことだろう。今季チーム最大のサクセスストーリーの1つを手放すことになった。もともとは2022年のルール5ドラフトのマイナー部門で移籍してきた選手であり、2024年までは主に内野手としてプレーしていた。メジャー2年目の今季は130試合に出場して打率.263、9本塁打、54打点、16盗塁、出塁率.368、OPS.779を記録。外野手に負傷者が続出したことでチャンスをつかみ、左翼手としてレギュラー級の出場機会を得た。
しかし、ブルワーズは全員が健康であれば、外野手が余ってしまう状況のため、補強ポイントをカバーするために外野手の一角を放出するという動きは納得できる。ウィンターミーティングの期間中にはコリンズのほか、ギャレット・ミッチェルやブレイク・パーキンスといった外野手のトレードも検討されていたが、トレード候補の外野手のうち、コリンズが実際に放出されることになった。
2025.12.14 09:32 Sunday
ヤンキースがユーティリティプレーヤーのロサリオと再契約合意
ヤンキースはウィンターミーティングの期間中、左腕に対する攻撃のバランスを改善する必要性について議論していた。その問題に対処するべく、13日(日本時間14日)にユーティリティプレーヤーのアメッド・ロサリオと再契約で合意したことが明らかになった。
MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ヤンキースとロサリオは1年250万ドル(約3億7500万円)で合意。第一報はYESネットワークによってもたらされた。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
30歳のロサリオは、7月26日(同27日)に右腕クレイトン・ビーター、外野手ブロウム・マルティネスとのトレードでナショナルズから移籍。ヤンキースでは16試合に出場し、打率.303(33打数10安打)、3二塁打、1本塁打、5打点、OPS.788を記録した。
今季はナショナルズとヤンキースで合計63試合に出場し、打率.276(181打数50安打)、6本塁打、23打点、出塁率.309、長打率.436、OPS.745をマーク。左腕に対して打率.302(116打数35安打)、OPS.819と強さを発揮し、守備では三塁、二塁、右翼、遊撃の4ポジションをこなした。
フロリダ州オーランドで行われたウィンターミーティングが終盤に差し掛かる頃、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは右打者の補強を目指していることを明かしていた。
「左腕との対戦時に適切なマッチアップが組めるよう、アーロン・ブーン監督には正当な選択肢を与えたいと思っている。今の打線は明らかに左打者が多く、それが弱点となっているからね。ただ、獲得可能な右打者はそれほど多くないんだ」
ルール5ドラフトでカージナルスから獲得した右腕ケイド・ウィンクエストを除くと、今オフのヤンキースが獲得したメジャーリーガーは、2025年シーズンにヤンキースに在籍していた選手ばかりだ。
ロサリオは左腕ティム・ヒル、外野手トレント・グリシャム、左腕ライアン・ヤーブローとともに「残留組」となる。また、ヤンキースはユーティリティプレーヤーのオスワルド・カブレラ、右腕クラーク・シュミットとの年俸調停を回避し、すでに2026年シーズンの契約を結んでいる。
なお、ヤンキースは今週、ドレイク・フェローズ、ブラッドリー・ハナーの両右腕とマイナー契約を締結。2人とも招待選手としてスプリングトレーニングに参加することが決まっている。
2025.12.14 08:35 Sunday
マリナーズが控え捕手を確保 30歳のキズナーをメジャー契約で獲得へ
マリナーズは2026年シーズンの控え捕手の最有力候補を見つけた。
12日(日本時間13日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、マリナーズは捕手アンドリュー・キズナーとメジャー契約を結ぶことで合意目前となっているようだ。身体検査の結果を待っているため、まだ正式発表は行われていない。キズナーの加入により、マリナーズのロースター40人枠はあと1枠に。引き続きブルペンの補強を目指すとみられている。
スター捕手カル・ローリーに次ぐ2番手捕手を獲得する必要性は、有望株捕手のハリー・フォードをリリーフ左腕ホゼ・A・フェレアとのトレードで放出したことにより、さらに顕著になった。フォードは今季、3番手捕手という位置づけだったが、シーズン終了後にミッチ・ガーバーがフリーエージェント(FA)となったため、トレードがなければ2番手捕手として起用されるはずだった。
キズナーの獲得で捕手の補強が完了したわけではなく、ジャスティン・ホランダーGMがウィンターミーティングの場で語ったように、今後もスプリングトレーニングに向けて、メジャーに近いレベルの捕手の層を厚くしていく可能性が高い。メジャー経験のある捕手をマイナー契約で獲得するような動きがあるかもしれない。
マリナーズが今年のドラフト全体35位で指名したルーク・スティーブンソンはマリナーズの長期的プランの重要な位置を占めており、一部のスカウトの間では「フォードよりポテンシャルは高い」と評価されている。21歳のスティーブンソンは過去2シーズンをノースカロライナ大学でプレーし、プロ入り後はマイナー1Aで22試合に出場した。メジャー3位の評価を受けているマリナーズのファーム組織において最も有望な捕手であり、球団別の有望株ランキングでは9位にランクインしている。
しかし、マリナーズは2026年シーズンにスティーブンソンがメジャーデビューすることを期待しているわけではない。よって、ローリーに次ぐ捕手の層を厚くすることが必要であり、今回のキズナー獲得に至った。
キズナーは今季ジャイアンツでプレーしたが、11月21日(同22日)にDFAとなってロースターの40人枠から外され、そのままFAとなった。今季は33試合に出場し、88打席で打率.221、1本塁打、5打点、出塁率.299、長打率.299、OPS.598、三振率11.4%、四球率8.0%を記録。wRC+は73(リーグ平均は100)にとどまり、ファングラフス版のWARは0.2だった。
これらの数字が示すように、キズナーの打撃力は優れているわけではない。しかし、マリナーズもキズナーに打撃面での貢献を求めているわけではない。ローリーは今季、捕手の中でも特に出場機会が多く、打席数(705)はア・リーグの正捕手の中でトップ、捕手としての出場イニング(1072)もトップだった。よって、マリナーズがキズナーに求めるのは、ローリーが守備に就かない日に捕手の役割をしっかりこなすことだけである。
キズナーはメジャー通算で捕手として2286イニング出場。今季は大半の守備指標で平均以下に終わっており、ブロッキング指標(-3)はメジャーの下位22%、送球時のポップタイム(2.00秒)はメジャーの下位10%だった。また、直近4シーズンの盗塁阻止率も16.4%にとどまっている。
来年2月に31歳の誕生日を迎えるキズナーは、2024年に同地区のレンジャーズでプレーしているため、マリナーズのフロントオフィスにとってお馴染みの選手だ。それ以前はカージナルスで5年間(2019~23年)プレー。2016年ドラフト7巡目指名で入団して2019年にメジャーデビューし、名捕手ヤディアー・モリーナの後継者として期待された時期もあった。
2025.12.13 15:23 Saturday






