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名将ブルース・ボウチーが古巣ジャイアンツのアドバイザーに就任へ

 元ジャイアンツ監督、ブルース・ボウチーのサンフランシスコ復帰に向けた動きが進んでいるようだ。

 地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」が4日(日本時間5日)に報じた通り、ジャイアンツはワールドシリーズ制覇4度の実績を誇る名将ボウチーをアドバイザー職でチームに復帰させようとしており、交渉は最終段階に突入しているという。

 現在70歳のボウチーは、2007~19年にジャイアンツの監督を務め、2010年、2012年、2014年と3度のワールドシリーズ制覇を達成。球団の歴史上、最も愛される人物の1人となった。

 ボウチーは2019年シーズン限りで一時的に引退したものの、レンジャーズのクリス・ヤング編成本部長の説得で引退を撤回し、2022年10月にレンジャーズの監督に就任した。

 就任1年目の2023年、ボウチーはレンジャーズを球団史上初のワールドシリーズ制覇に導いたが、今季限りで3年契約が満了。9月29日(同30日)、球団とボウチーが互いに合意し、今季限りでの退任が決まった。ボウチーの退任決定がジャイアンツのボブ・メルビン監督の解任と同日だったため、「ボウチーが再びジャイアンツの監督に就任するのではないか」との憶測がたちまち広がった。

 ジャイアンツのバスター・ポージー編成本部長は、メジャー生活12シーズンのうち11シーズンをボウチーのもとでプレーしたが、10月1日(同2日)に行われたシーズン終了後の記者会見で「ボウチーが監督に就任する」との噂を否定。ただし、ボウチーがほかの役職でジャイアンツに復帰する可能性については否定しなかった。

 ボウチーが戻ってくるのは、就任2年目のシーズンを迎えるポージー編成本部長だけでなく、大学野球のヘッドコーチからMLBの監督という異例のステップアップを遂げたトニー・ビテロ新監督にとっても大きい。経験豊富なボウチーはチームの大きな助けとなるはずだ。

 ポージー編成本部長は新監督の選定にあたり、ボウチーとダスティ・ベイカー(=ジャイアンツの特別アドバイザー)にビテロとの面談を依頼したという。2人のベテラン監督はテネシー大学のヘッドコーチだったビテロとの面談で好印象を持ち、ポージー編成本部長に採用を進言したようだ。

 ビテロを新監督に採用したことについて、ポージー編成本部長は「もちろん、私はダスティとボウチーを大いに尊敬しています。彼らは(ビテロの)人物像について、非常にポジティブな印象を持っていました。どんな人材採用にも不確実性やリスクは付き物です。今回の採用は、おそらく過去のどんな採用よりも高リスクでしょう。しかし、私は(ビテロに)賭けることを決めました」と話していた。

 ボウチーはパドレス、ジャイアンツ、レンジャーズで合計28シーズンにわたって監督を務め、通算2252勝2266敗を記録。通算勝利数は歴代6位の大記録である。ボウチーを上回る5人(コニー・マック、トニー・ラルーサ、ジョン・マグロー、ボビー・コックス、ジョー・トーレ)はいずれもアメリカ野球殿堂入り。ボウチーも間違いなく、近いうちに殿堂入りを果たすことになるだろう。

2025.11.7 11:56 Friday

今永昇太を含む13人のFA選手がクオリファイングオファーの提示を受ける

 6日(日本時間7日)、MLBはクオリファイングオファーの提示期限を迎え、13人のフリーエージェント(FA)選手に対してクオリファイングオファー(年俸2202万5000ドル=約33億円の1年契約)が提示された。

 クオリファイングオファーの返答期限は東部時間の18日午後4時(=日本時間19日午前6時)。受諾した選手は1年2202万5000ドルの契約で元の所属球団に残留する。拒否した選手は引き続きFAとなり、元の所属球団と再契約することも可能。別の球団と契約した場合、元の所属球団にはドラフトの補償指名権が与えられる。

 ちなみに、クオリファイングオファーの制度が導入された2012年以降、受諾した選手はわずか14人しかいない。

 ここでは、クオリファイングオファーの提示を受けた13人のFA選手のほか、提示を受けなかった主な選手、さらに提示を受ける資格がなかった選手について見ていく。

◆クオリファイングオファーの提示を受けた選手 ※2025年のWARの順に紹介(総合指標WARはFanGraphsのものを使用)

カイル・シュワーバー(指名打者/フィリーズ) 2025年fWAR:4.9

 シュワーバーにとって、フィリーズとの契約最終年はこれ以上ないほど素晴らしいシーズンとなった。全162試合に出場してリーグ最多の56本塁打を放ち、メジャー最多の132打点を記録。OPS+は自己最高の150をマークし、フィリーズとの4年契約を華々しく締めくくった。契約期間中、シュワーバーの187本塁打を上回るのはメジャー全体でアーロン・ジャッジ(ヤンキース)だけ。ポストシーズンでも見事な活躍を見せ、通算23本塁打は歴代3位タイにランクインしている。

カイル・タッカー(外野手/カブス) 2025年fWAR:4.5

 今オフのFA市場の目玉として注目されるタッカーは、2021年以降にWAR23.4(FanGraphsより)、OPS+145を記録。アストロズからカブスへ移籍した今季は右手の亀裂骨折、左ふくらはぎ痛とケガに悩まされたが、それでも136試合に出場し、自身3度目となる20本塁打&20盗塁を達成(22本塁打、25盗塁)しただけでなく、OPS+143と例年通りの好成績を残した。

レンジャー・スアレス(先発投手/フィリーズ) 2025年fWAR:4.0

 スアレスはフィリーズの先発ローテーションに加わった2021年以降、116試合に先発して防御率3.39を記録。これは同期間に100試合以上先発した投手の中で13位の好成績である。また、ポストシーズンでも素晴らしい成績を残しており、通算42回2/3を投げて防御率1.48をマークしている。

フランバー・バルデス(先発投手/アストロズ) 2025年fWAR:4.0

「真のエース」が不足しているFA市場において、おそらく最高の先発投手であると思われるバルデスは、アストロズで継続的な成功を収めてきた。2020年以降、973イニングを投げて防御率3.23を記録。奪三振とゴロ率を両立させたピッチングで先発ローテーションを牽引してきた。

ボー・ビシェット(遊撃手/ブルージェイズ) 2025年fWAR:3.8

 2024年はケガに悩まされ、81試合でOPS.598に終わったビシェットにとって、今季はFA前に自身の価値を証明するための重要なシーズンだった。かつての輝きを取り戻し、打率.311、18本塁打、94打点、OPS.840の好成績をマーク。見事な復活を遂げた。

ディラン・シース(先発投手/パドレス) 2025年fWAR:3.4

 成績は安定していないものの、シースは素晴らしい球威を持ち、非常に頑丈な投手であることを証明している。今季は全先発投手の中でトップの空振り率33.8%(1000スイング以上)を記録。5年連続で32試合以上に先発し、214個以上の三振を奪っている。

トレント・グリシャム(外野手/ヤンキース) 2025年fWAR:3.2

 今季最大のサプライズの1つであるグリシャムは、本塁打(34)、打点(74)、四球(82)、OPS(.811)など多くの部門でキャリアハイを更新。2022~24年は合計381試合で打率.191、39本塁打、出塁率.298、長打率.353と低迷していたが、大きな飛躍を遂げた。

グレイバー・トーレス(二塁手/タイガース) 2025年fWAR:2.6

 トーレスは昨オフにFAとなった際、ヤンキースがクオリファイングオファーを提示しなかったため、今オフ、タイガースからクオリファイングオファーの提示を受ける資格がある。1年契約でタイガースに加入した今季はオールスター選出を果たしたが、後半戦にOPS.659と失速。シーズントータルでは16本塁打、74打点、OPS.745、OPS+108にとどまり、前年とほぼ同水準の成績だった。

エドウィン・ディアス(救援投手/メッツ) 2025年fWAR:2.0

 ディアスは2022年シーズン終了後にFAとなった際、メッツからクオリファイングオファーの提示を受けなかった。クオリファイングオファーの提示期限前に5年契約で残留したからだ。今季は防御率1.63をマークし、9イニングあたり13.30奪三振と三振奪取能力の高さも健在。オプトアウトの権利を行使し、5年契約の残り2年を破棄してFAとなった。

ブランドン・ウッドラフ(先発投手/ブルワーズ) 2025年fWAR:1.8

 ウッドラフはキャリアを通してケガに悩まされており、昨季は右肩の手術で全休。しかし、2019年以降、健康時にはメジャー屈指のパフォーマンスを続けている。今季途中にケガから復帰し、12度の先発登板で防御率3.20、K/BB(奪三振と与四球の比率)5.93を記録。シーズン終盤に右広背筋を痛めて離脱したが、復活をアピールした。

ザック・ギャレン(先発投手/ダイヤモンドバックス) 2025年fWAR:1.1

 ダイヤモンドバックスは今季、シーズン終了後にFAとなる予定の選手を夏場に次々と放出したが、ギャレンはチームに残した。今季は33試合に先発し、自己ワーストの防御率4.83。2019~24年には防御率3.29をマークしていたが、今季は本来の実力を発揮できなかった。

今永昇太(先発投手/カブス) 2025年fWAR:0.9

 今永はメジャー最初の2年間で54試合に先発し、防御率3.28、K/BB5.39を記録したが、カブスは3年契約のオプションを破棄。今永も1年契約でカブスに残留するオプションを破棄したため、FAとなった。

マイケル・キング(先発投手/パドレス) 2025年fWAR:0.8

 キングは昨季、フルタイムの先発投手への転向を成功させ、サイ・ヤング賞投票で7位にランクイン。今季も好成績を残していたが、ケガに泣き、シーズンの約半分を欠場した。

◆クオリファイングオファーの提示を受けなかった主な選手

ルイス・アライズ(パドレス) ザック・エフリン(オリオールズ) ルーカス・ジオリト(レッドソックス) ホルヘ・ポランコ(マリナーズ) デビン・ウィリアムス(ヤンキース)

◆クオリファイングオファーの提示を受ける資格がなかった選手

 FA選手全員がクオリファイングオファーの対象となるわけではない。過去にクオリファイングオファーの提示を受けたことがある選手は対象外となる。つまり、以下のFA選手たちはクオリファイングオファーを受ける資格がない。

ピート・アロンソ(メッツ)、タイラー・アンダーソン(エンゼルス)、クリス・バシット(ブルージェイズ)、コディ・ベリンジャー(ヤンキース)、アレックス・ブレグマン(レッドソックス)、アレックス・カッブ(タイガース)、マイケル・コンフォート(ドジャース)、パトリック・コービン(レンジャーズ)、ジェイソン・ヘイワード(パドレス)、ライセル・イグレシアス(ブレーブス)、ケンリー・ジャンセン(エンゼルス)、ニック・マルティネス(レッズ)、マーティン・ペレス(ホワイトソックス)、マーセル・オズナ(ブレーブス)、J・T・リアルミュート(フィリーズ)、デービッド・ロバートソン(フィリーズ)、カルロス・サンタナ(カブス)、マックス・シャーザー(ブルージェイズ)、クリス・テイラー(エンゼルス)、ジャスティン・ターナー(カブス)、ジャスティン・バーランダー(ジャイアンツ)

 また、メジャー/マイナーにかかわらず、レギュラーシーズン開幕日から最終日まで、同じ球団に所属していなかった選手も対象外となる。このカテゴリーに該当する主なFA選手は以下の通り。

ハリソン・ベイダー(フィリーズ)、ライアン・ヘルズリー(メッツ)、メリル・ケリー(レンジャーズ)、キム・ハソン(ブレーブス)、ジョシュ・ネイラー(マリナーズ)、ライアン・オハーン(パドレス)、タイラー・ロジャース(メッツ)、エウヘニオ・スアレス(マリナーズ)、マイク・ヤストレムスキー(ロイヤルズ)

2025.11.7 11:06 Friday

ナ・リーグのシルバースラッガー賞発表 大谷はキャリア4度目の受賞

 6日(日本時間7日)、ナショナル・リーグのシルバースラッガー賞が発表された。アメリカン・リーグの受賞者はあす7日(同8日)に発表される予定だ。

 MLB各球団の監督・コーチの投票により決定されるシルバースラッガー賞は、各リーグの各ポジションにおいて、攻撃面で最も優れたパフォーマンスを見せた選手を表彰する。各リーグで捕手・一塁手・二塁手・三塁手・遊撃手・指名打者が1名、外野手が3名、ユーティリティプレーヤーが1名選出され、各リーグの「年間最優秀攻撃チーム」も決定される。

 2025年シーズンのナ・リーグのシルバースラッガー賞は以下の通り。

一塁手:ピート・アロンソ(メッツ)初受賞

 アロンソほど多くのホームランを打つ選手がシルバースラッガー賞を初受賞というのは驚きだ。しかし、今季38本塁打、126打点、リーグ最多の41二塁打を記録し、OPS.871をマークしたアロンソは、ついにこの栄誉を手にすることになる。本塁打、打点、OPSはいずれも一塁手でリーグトップ。メッツの一塁手がシルバースラッガー賞を受賞するのは1984年のキース・ヘルナンデス以来となった。

二塁手:ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)2年連続2度目

 2年連続の受賞となったマルテは、今季ナ・リーグ最多の3人の受賞者を輩出したダイヤモンドバックスから選ばれた選手の1人だ。今季は打率.283、28本塁打、72打点、OPS.893を記録。OPSはナ・リーグのほかの二塁手より約100ポイント高く(2位はブライス・トゥラングの.794)、本塁打数でも10本差をつけた(2位は同じくトゥラングの18本)。ダイヤモンドバックスの選手が2年連続で受賞するのは、ポール・ゴールドシュミットが一塁手部門で2017~18年に受賞して以来だ。

三塁手:マニー・マチャド(パドレス)2年連続3度目

 マチャドは2年連続、2020年も含めてキャリア3度目の受賞となった。シルバースラッガー賞を3度以上受賞したパドレスの選手はトニー・グウィン以来(グウィンは7度受賞、最後の受賞は1997年)。今季は打率.275、27本塁打、95打点を記録し、7度目のオールスター選出を果たした。

遊撃手:ヘラルド・ペルドモ(ダイヤモンドバックス)初受賞

 ペルドモの攻撃面での成長は、今季最大のサプライズの1つだった。過去3シーズンは1175打数でわずか14本塁打、OPS.654にとどまり、OPS+は83と平均以下(平均は100)。しかし、今季は597打数で20本塁打、100打点をマークし、OPS+も136と平均を大幅に上回った。さらに、自己最多の27盗塁を記録し、ダイヤモンドバックスの遊撃手として初めて20本塁打&20盗塁を達成。ダイヤモンドバックスの遊撃手がシルバースラッガー賞を受賞したのも今回が初めてだ。

外野手:フアン・ソト(メッツ)6年連続6度目

 ソトは26歳のシーズンで6度目のシルバースラッガー賞を受賞。これは、過去にマイク・トラウトとアレックス・ロドリゲスしか達成していない快挙である。また、6年連続の受賞となり、うち5度はナ・リーグ、昨季のみア・リーグでの受賞となっている。ナショナルズ、パドレス、ヤンキース、メッツと異なる4チームで受賞しているのもソトの特徴だ。今季ナ・リーグで複数人の受賞者を輩出したのは、3人が受賞したダイヤモンドバックスのほかに、ソトとアロンソが選ばれたメッツだけ。ソトは自己最多の43本塁打を放ち、38盗塁で盗塁王のタイトルも獲得。メジャー最多の127四球を選び、OPS.921をマークした。

外野手:コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)初受賞

 キャロルは昨季、打率.231、OPS.750と低調で、OPS+も107にとどまったが、今季は素晴らしいシーズンを過ごして復活を遂げた。自己最多の31本塁打を放ち、32盗塁と合わせて球団史上初の30本塁打&30盗塁を達成。打率.259、OPS.884を記録し、OPS+は140に達した。300塁打を達成した今季13人のうちの1人でもある。リーグ最多の17三塁打を放ち、三塁打王はこれで3年連続。長打80本はメジャー5位タイだった。ダイヤモンドバックスの外野手がシルバースラッガー賞を受賞するのは2018年のデービッド・ペラルタ以来である。

外野手:カイル・タッカー(カブス)2年ぶり2度目

 ケガの影響で後半戦はパフォーマンスを落としたものの、シーズントータルで見れば、攻撃面で素晴らしい成績を残した。直近4年間で3度目となる20本塁打&20盗塁を達成し、打率.266、出塁率.377、長打率.464を記録。今オフのフリーエージェント(FA)市場の目玉として注目されているタッカーは、2023年以来2年ぶり2度目のシルバースラッガー賞に輝き、カブスの外野手による受賞は2002年のサミー・ソーサ以来となった。

捕手:ハンター・グッドマン(ロッキーズ)初受賞

 今季ロッキーズから唯一オールスターに選ばれたグッドマンは、31本塁打、91打点、281塁打、OPS.843の好成績をマーク。グッドマンの本塁打と塁打を上回った捕手はカル・ローリー(マリナーズ)しかいない。ロッキーズの捕手がシルバースラッガー賞を受賞するのは初めて。ポジションに関係なく、ロッキーズの選手が選ばれるのは2019年のトレバー・ストーリー以来となった。

指名打者:大谷翔平(ドジャース)3年連続4度目

 2年連続の50本塁打&50盗塁を達成することはできなかったが、大谷は今季も攻撃面で歴史を作った。55本塁打は自己記録と球団記録を更新し、メジャー最多の146得点は20世紀以降の球団新記録に。20盗塁も決して悪くない数字だ。長打率(.622)、OPS(1.014)、OPS+(179)、塁打(380)は3年連続でリーグトップ。3年連続4度目のシルバースラッガー賞に輝き、同じく3年連続4度目となるMVPの受賞も確実視されている。

ユーティリティ:アレック・バーレソン(カージナルス)初受賞

 シルバースラッガー賞でユーティリティ部門の表彰が始まってから今年で4年目。ナ・リーグではブランドン・ドルーリー、コディ・ベリンジャー、ムーキー・ベッツに続く4人目の受賞者としてバーレソンが選ばれた。今季は打率.290、18本塁打、69打点、OPS.801を記録。カージナルスの選手がシルバースラッガー賞を受賞するのは2022年のゴールドシュミットとノーラン・アレナド以来だ。

チーム:ドジャース(2年連続2度目)

 今季のドジャースは得点(825)、本塁打(244)、四球(580)、OPS(.768)、塁打(2415)など多くの部門でリーグトップを記録。本塁打数は球団史上3番目に多かった。フレディ・フリーマン、ベッツ、ウィル・スミス、そして大谷らの活躍によりワールドシリーズ連覇を果たしたドジャースは、2年連続でナ・リーグの「年間最優秀攻撃チーム」に選出された。

2025.11.7 09:52 Friday

マネーボールの再来か デポデスタがロッキーズの編成トップに就任へ

 関係者によると、ロッキーズは新たな編成トップにポール・デポデスタを招聘する方針を固めたようだ。デポデスタは長年、MLB球団の幹部を務め、現在はNFLクリーブランド・ブラウンズの最高戦略責任者(CSO=チーフ・ストラテジー・オフィサー)を務めている。

 球団はまだ公式発表を行っていないが、早ければ7日(日本時間8日)にも決定する見込み。ロッキーズは今季終了後にビル・シュミットGMが辞任しており、52歳のデポデスタがその後任となる。デポデスタは「マネーボール」時代のアスレチックスにおいて、ビリー・ビーンGM(当時)のもとでGM補佐を務めたことで知られており、2004~05年にはドジャースのGMを務めた。ロッキーズはフロントオフィスを強化する方針で、デポデスタが編成トップに就任することが正式に決まったあと、さらなる人材採用を行うと予想されている。

 10日(同11日)からラスベガスでMLBのGM会議が始まる予定で、ロッキーズはそれに間に合うように編成トップの選定を進めたとみられる。

 デポデスタは2016年にNFLブラウンズへ移籍。それまではMLBの複数のチームに在籍して長いキャリアを過ごしており、スカウティングや選手育成の分野で経験豊富だ。

 1996年にインディアンス(現ガーディアンズ)でインターンとしてキャリアをスタート。のちにロッキーズのGMに就任するダン・オダウドがインディアンスGM(当時)のジョン・ハートとともにメンターとなり、デポデスタはアドバンススカウトやGM特別補佐として選手育成に携わった。

 1999年からアスレチックスに加わり、ビーンGMのもとで存在感を発揮。2003年まで在籍し、データ分析の分野における革新者とみなされていた。アスレチックスは2000~03年に4年連続でポストシーズン進出を果たしている。その後、ドジャースのフランク・マッコート・オーナー(当時)のもとでGMに就任したが、成功を収めることはできなかった。

 それ以降は、パドレスの野球運営担当特別補佐(2006~10年)、メッツの選手育成・アマチュアスカウト担当の副社長(2011~15年)を歴任し、NFLブラウンズへ移籍した。

 MLBの世界に戻ってくるデポデスタは、ロッキーズの球団史上5人目の「編成トップ」となる。ナ・リーグ加盟の前年、1992年にボブ・ゲブハードが初代GMに就任し、1999年途中まで務めた。後任のオダウドは2014年シーズン終了まで、3代目のジェフ・ブリディッチは2021年途中までGMを務め、4代目としてシュミットが就任。また、オダウド政権の後期にはビル・ガイベットとGMの職務を分担していた時期があり、1999年途中にゲブハードが辞任したあと、トニー・シーグルが暫定GMを務めた時期もあった。

「マネーボール」で一世を風靡した手腕で、低迷するロッキーズを立て直すことができるのか、大きな注目が集まりそうだ。

2025.11.7 08:51 Friday

今永昇太がFAのカブス 先発ローテの問題にどう対処していくのか

 カブスがナショナル・リーグの地区シリーズの進出した時点で、クレイグ・カウンセル監督が持つ先発ローテーションの選択肢は限られていた。新人ケイド・ホートンは負傷離脱し、今永昇太は不振。ほかの先発候補数人もブルペンにおり、マシュー・ボイドとジェイムソン・タイオンの両ベテランが重責を担うことになった。

 今永が一連の契約オプションの選択を経て、フリーエージェント(FA)になるという決断を下す前から、カブスの課題は明確だった。2026年にポストシーズンを勝ち進んでいくためには、先発ローテーションのさらなる強化が必要ということだ。

 ジェッド・ホイヤー編成本部長はシーズン終了後の記者会見で「(先発投手の補強が必要であることがハッキリしたのは)私にとって最大の収穫だ。シーズンの長い戦いの中で、私たちは本当にいいチームで、いいポジションにいると思っていた。しかし、最終的には負傷者が出てしまった。短期決戦の性質を考えると、使える投手がもっと多ければよかったと思う」と反省を口にした。

 今永がFAになったことを踏まえ、カブスの先発投手陣の状況には「3つのクエスチョンマーク」がある。

【1】今永を引き留める可能性は?

 カブスは今永を2028年シーズンまでチームに残すという選択をせず、3年5775万ドル(約86億円)の球団オプションを破棄した。その後、今永も1年1525万ドル(約23億円)の選手オプションを破棄。その結果、今永はFA市場に出ていくことになった。

 今永が選手オプションを破棄したのは当然の選択だった。なぜなら、カブスに残留する場合に年俸が上昇する可能性があるからだ。32歳の今永はカブスから1年2202万5000ドル(約33億円)のクオリファイングオファーを受ける資格がある。もしカブスがクオリファイングオファーを提示し、今永がそれを受諾した場合、今永は選手オプションを行使する場合よりも高い年俸でカブスに残留することができるのだ。今永がクオリファイングオファーを拒否し、他球団と契約した場合、カブスは来年のドラフトで補償指名権を得ることができる。

 クオリファイングオファーの制度がスタートした2012年以降、クオリファイングオファーを提示された144人のうち14人しか受諾していない。今永もカブスから提示されたクオリファイングオファーを蹴る可能性があるが、だからといってカブス残留の可能性が消滅するわけではない。1人のFA選手として、カブスと新たな契約を結ぶこともできる。なお、今永は2026年だけでなく、2027年にも年俸1525万ドル(約23億円)の選手オプションがあったため、実質的には2年3050万ドル(約46億円)の契約を破棄したことになる。つまり、FA市場ではこれを上回る契約を目指すことになるだろう。

【2】今永不在のローテーションの現状は?

 ボイドとタイオンの両ベテランは来季まで契約が残っている。同じくベテランのコリン・レイは今季チーム2位の投球イニング数(159回1/3)を記録。カブスが年俸600万ドル(約9億円)の球団オプションを行使することを決断すれば、レイも来季の先発ローテーションに加わることになる。

 負傷で長期離脱を強いられたジャスティン・スティールもいる。2023年に飛躍を遂げてオールスターに選出され、サイ・ヤング賞候補にも挙がったスティールは昨季の開幕投手を務めた。今季は左肘の手術を受けることになり、わずか4登板でシーズン終了。10月には投球プログラムを再開しており、来季の早い段階での復帰を目指している。

 それ以外にも、ナ・リーグ新人王のファイナリストに選出されたホートン、若手トリオのハビアー・アサッド、ベン・ブラウン、ジョーダン・ウィックスがいる。マイナーに目を向けると、メジャー全体67位の有望株であるジャクソン・ウィギンスもおり、早ければ来季のどこかでメジャーデビューを果たす可能性もありそうだ。

【3】球団外部からの補強候補は?

 カブスは夏のトレード市場でインパクトのある先発投手の補強を目指したが、対価の要求が高く、断念せざるを得なかった。ホートンや新人三塁手のマット・ショウについて問い合わせてきた球団もあったようだが、両者とも今季のカブスのポストシーズン進出に不可欠な存在だった。

 今オフ、カブスのフロントオフィスと放出候補の先発投手を抱えるチームの間でトレード交渉が再開される可能性がある。マーリンズにはサンディ・アルカンタラ、エドワード・カブレラという魅力的なトレード候補がいる。ツインズのジョー・ライアンやナショナルズのマッケンジー・ゴアもターゲットになるだろう。

 FA市場ではディラン・シースとフランバー・バルデスがトップクラスの先発投手だ。マイケル・キングもFAとなり、ほかにはレンジャー・スアレス、ザック・ギャレン、メリル・ケリーといった好投手もいる。カブスのマイナー組織で育ったシースは興味深い存在と言えるだろう(2017年7月にホセ・キンタナとのトレードで放出)。

2025.11.6 11:44 Thursday

エンゼルスがジョー・アデルとテイラー・ウォードの放出を検討か

 エンゼルスは11年間ポストシーズンから遠ざかっており、トンネルの出口はまだ見えない。そのため、長期的な視野に立ってロースターを編成していく必要がある。そうした状況の中、エンゼルスは今季の本塁打数チーム1位・2位のスラッガーを放出する可能性があるという。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシによると、エンゼルスはジョー・アデルとテイラー・ウォードに対するトレードのオファーを検討する方針だ。

 ウォードは今季36本塁打、103打点、OPS.792を記録。アデルより5歳年上で、フリーエージェント(FA)まで残り1年になっていることを考えると、アデルよりもトレードされる可能性が高いと言える。31歳のウォードは2026年シーズン終了後、FAになる予定だ。

 一方のアデルは、FAまであと2年保有可能な選手だ。元有望株のアデルは2020~24年にOPS.649と苦戦していたものの、今季は急成長を遂げ、37本塁打、98打点、OPS.778を記録。しかし、センターの守備では精彩を欠き、守備指標OAA(Outs Above Average=平均よりどれだけ多くアウトを奪ったか)では同ポジションでワーストの-8に終わった。センターよりも両翼向きの選手であり、エンゼルスはウォードを放出することでアデルのためのポジションを空けることができる。

 モロシが外野手補強を目指すチームとして挙げるのがフィリーズだ。左翼のレギュラーとしてOPS.691を記録したマックス・ケプラーはFAとなり、右翼のレギュラーを務めたニック・カステヤノスもOPS.694にとどまった。カステヤノスは5年契約があと1年残っているが、首脳陣との関係性が悪化していることもあり、今オフ中にトレードされるか、リリース(解雇)される可能性が高いとみられる。外野の両翼が空いているフィリーズにとって、ウォード(またはアデル)はチームにフィットする存在と言えるだろう。

 今オフ、外野手の移籍マーケットが活性化することが予想されている。ウォードとアデルのほか、スティーブン・クワン(ガーディアンズ)、ランディ・アロザレーナ(マリナーズ)、ジャレン・デュラン(レッドソックス)、アドリス・ガルシア(レンジャーズ)らにもトレードの可能性があり、FA市場にはカイル・タッカー、コディ・ベリンジャーといった大物選手もいるからだ。

2025.11.6 10:28 Thursday

ポストシーズンのヒーロー、ホルヘ・ポランコがオプション破棄でFAに

 予想されていた通り、ホルヘ・ポランコは来季の選手オプション(年俸600万ドル=約9億円)を破棄してフリーエージェント(FA)となる。5日(日本時間6日)、マリナーズが発表した。

 しかし、2025年シーズンに華々しい復活を遂げた32歳の二塁手(兼指名打者)について、マリナーズは再契約に興味を示しているようだ。

 また、マリナーズはレイズと小規模なトレードを成立させ、金銭トレードで右腕コール・ウィルコックスを獲得。さらに、60日間の負傷者リストに登録されていたライアン・ブリス、グレゴリー・サントス、トレント・ソーントンを復帰させるなど、ロースターの微調整を行った。

 ポランコは昨年10月に左膝の手術を受け、今年1月にマリナーズと1年700万ドル(約10億5000万円)で再契約した際、「2025年シーズンに450打席以上出場すれば、2026年シーズンの選手オプションを獲得する」という条項を盛り込んでいた。このオプションには75万ドル(約1億1250万円)のバイアウト(契約解除金)も設定されており、ポランコはこの75万ドルを受け取ってFA市場に出ていくことになる。

 ポランコはマリナーズ移籍1年目の昨季、膝の不調に悩まされ続け、膝をかばいながらプレーした結果、ハムストリングの負傷にもつながった。しかし、今季は華麗な復活を遂げ、チームに大きく貢献した。

 スプリングトレーニングから4月にかけての期間は、膝の回復に充て、常時出場することはできなかった。その後、右脇腹を痛め、右打席に立てない時期や守備に就けない時期があったものの、指名打者としての地位を確立し、今季の負傷者リスト入りは1度もなかった。

 レギュラーシーズンでは26本塁打を放ち、これは2021年に自己最多の33本塁打をマークして以来の数字。ポストシーズンでは4本塁打を放つなど、打線を牽引する活躍を見せ、チームをリーグ優勝決定シリーズ進出に導いた。最終的に、レギュラーシーズンでは138試合に出場して524打席に立ち、打率.265、出塁率.326、長打率.495、OPS.821、30二塁打、78打点を記録。三振率は昨季の29.2%から15.6%とほぼ半減した。

 こうした活躍により、ポランコはシルバースラッガー賞の二塁手部門のファイナリストに選ばれている。

 マリナーズは今オフ、ポランコのほか、野手ではジョシュ・ネイラー、エウヘニオ・スアレス、ミッチ・ガーバー、投手ではケイレブ・ファーガソンやルーク・ジャクソンがFAとなっている。ポランコは2024年1月に4選手とのトレードでツインズから加入。2024年シーズン終了後、年俸1200万ドル(約18億円)の球団オプションを破棄されてFAとなったが、2カ月後に再契約を結び、今季開幕当初は三塁手としてプレーした。

 ネイラー(一塁)、ポランコ(二塁)、スアレス(三塁)がFAになったため、少なくとも現時点では、マリナーズの内野はJ・P・クロフォード(遊撃)以外のレギュラーが固まっていない状況だ。クロフォードは2022年のシーズン開幕日に結んだ5年契約の最終シーズンを迎えようとしている。

 とはいえ、マリナーズには内野の穴を埋められる可能性のある有望株がいる。

 二塁手のコール・ヤングは5月31日(同6月1日)にメジャーデビューしたあと、輝かしい活躍を見せたシーンもあったが、シーズン終盤は苦戦。その結果、マリナーズはポランコを指名打者から二塁に戻すという決断をした。ブリスは4月に左上腕二頭筋を断裂し、リハビリ中の9月には右膝半月板断裂でシーズン終了となったが、来春までには回復する見込みだ。ヤングとブリスはスプリングトレーニングで正二塁手争いに加わることが予想されるが、こうした有望株がメジャーに定着するまでの「つなぎ役」としてポランコと再契約を結ぶことは、間違いなくチームにとってプラスとなるだろう。

 内野のほかのポジションに目を移すと、三塁手のベン・ウィリアムソンは85試合に出場し、チームトップクラスの守備力を発揮。トレード期限にスアレスが加入するまで、三塁のレギュラー格としてプレーした。OPS.604と低調だったものの、マリナーズはほかのポジションの攻撃力でカバー。ウィリアムソンは安定した守備力でチームに貢献し続けた。

 球団1位・メジャー全体9位の有望株である20歳のコルト・エマーソンは、今季マイナーの3階級でプレー。来季はどこかのタイミングで三塁のレギュラー争いに加わる可能性がある。しかし、来季の開幕時点でメジャーのロースターに名を連ねることは考えにくい。

 最大のクエスチョンマークは一塁だが、このポジションには明確な答えがある。それはネイラーと再契約を結ぶことだ。しかし、ネイラーは年平均2000万ドル(約30億円)前後の4~5年契約を結ぶと予想されており、FA市場での人気も高いため、マリナーズが引き留められるかどうかは不透明だ。

 マリナーズは今オフ、3000万ドルから3500万ドル(45億円から52億5000万円)くらいの補強資金があるとみられる(シーズン終了後の記者会見でジェリー・ディポート編成本部長が示唆)。しかし、マリナーズはネイラーとの再契約を最優先事項としているため、ポランコの引き留めに必要な資金を確保できるかどうかは微妙な情勢となりつつある。

2025.11.6 09:58 Thursday

ブレーブスが左腕セールのオプションを行使へ 来季年俸1800万ドル

 驚くべき動きではないが、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ブレーブスは左腕クリス・セールの球団オプション(年俸1800万ドル=約27億円)を行使する方針を固めたようだ。まだ球団からの公式発表は行われていない。

 ブレーブスは2023年12月にレッドソックスとのトレードでセールを獲得したあと、2年3800万ドル(約57億円)で契約を延長。その2年契約に2026年の契約オプションが含まれていた。

 セールはブレーブス移籍1年目の2024年にキャリア初のサイ・ヤング賞を受賞。177回2/3を投げて18勝3敗、防御率2.38、225奪三振と素晴らしい成績を残し、投手三冠に輝いた。

 今季は左胸郭骨折の影響で2カ月以上を欠場。ブレーブスはセールのほかにも負傷者が続出し、2018年以降では初めてポストシーズンに進むことができなかった。しかし、健康時のセールは好調なパフォーマンスを見せ、125回2/3を投げて7勝5敗、防御率2.58、165奪三振を記録。現在36歳のセールは、2018年以降、負傷に苦しむシーズンが続いており、30試合以上に先発したのはレッドソックス時代の2017年が最後である。

 ウォルト・ワイス新監督の就任が決まったブレーブスは、米東部時間6日午後5時(日本時間7日午前7時)までにセールの来季オプションを正式に行使する必要がある。アレックス・アンソポロス編成本部長は、出演したラジオ番組の中で、オジー・オルビーズの球団オプション(年俸700万ドル=約10億5000万円)も行使する方針であることを明かしている。ほかにはタイラー・キンリー、ピアース・ジョンソン、デービッド・フレッチャーも来季の球団オプションを有している。なお、キム・ハソンはすでに来季の選手オプション(年俸1600万ドル=約24億円)を破棄し、フリーエージェント(FA)になることが決まった。

2025.11.6 08:41 Thursday

ロイヤルズが攻守の要・ペレスと2027年シーズンまで2年間の契約延長

 4日(日本時間5日)、ロイヤルズは正捕手サルバドール・ペレスと2027年シーズンまで2年間の契約延長に合意したことを発表した。契約総額は2500万ドル(約37億5000万円)と報じられている。

 J・J・ピコーロGMは「サルビー(=ペレスの愛称)はロイヤルズのレジェンドであり、この球団史上、最も重要な選手の1人です。単年の契約オプションがありましたが、彼のレガシーをそれ以上に長く残したいと誰もが望んでいました。サルビーのロイヤルズへの献身に感謝し、契約延長が成立したことをファンの皆様と同様に喜んでおります」と語った。

 35歳のペレスはオールスター選出9度、ゴールドグラブ賞5度、シルバースラッガー賞5度という輝かしい実績を誇る名捕手。2015年のワールドシリーズではMVPに輝き、2024年にはロベルト・クレメンテ賞を受賞した。また、2023年には球団史上4人目のキャプテンに就任している。

 メジャーリーグの歴史上、シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞をそれぞれ5度以上受賞した捕手は、ペレスのほかに1人しかいない。殿堂入りの名捕手イバン・ロドリゲスだ。

 ロイヤルズ一筋14年目のシーズンとなった今季、ペレスは155試合に出場して30本塁打、100打点を記録。シーズン30本塁打は、球団タイ記録の48本塁打を放って本塁打王に輝いた2021年に次ぎ、キャリアで2番目に多かった。また、シーズン100打点を達成するのは2年連続3度目だった。

 出場試合の50%以上で捕手としてプレーした選手が、35歳以上でシーズン100打点を記録するのはメジャー史上2人目。1985年に37歳で107打点をマークした殿堂入り捕手カールトン・フィスク以来の快挙となった。

 また、ペレスは今季、通算300本塁打と1000打点のマイルストーンに到達。主に捕手としてプレーした選手では、300本塁打が史上8人目、1000打点は史上15人目の快挙だった。

 ロイヤルズの歴史上、通算303本塁打は球団2位、1016打点も同2位、長打634本は同3位、1712安打は同6位、1707試合出場は同7位にランクイン。殿堂入り選手のジョージ・ブレットが持つ球団最多本塁打記録(317本)まであと14本に迫っている。

2025.11.5 11:26 Wednesday

ホワイトソックスがロバートJr.の年俸2000万ドルのオプションを行使

 ホワイトソックスはルイス・ロバートJr.の2026年シーズンの契約オプション(年俸2000万ドル=約30億円)を行使した。これは今年のトレード期限において、クリス・ゲッツGMがロバートJr.を放出しなかった時点で事実上確定していた動きだ。トレードされずホワイトソックスに残ったロバートJr.は8月26日に左ハムストリングを痛め、残りの試合を欠場した。

 一方、ベテラン左腕のマーティン・ペレスは年俸1000万ドル(約15億円)の相互オプションを破棄。バイアウト(契約解除金)として150万ドル(約2億2500万円)を受け取り、フリーエージェント(FA)になることが決まった。

 28歳のロバートJr.は、今季110試合に出場して打率.223、14本塁打、53打点、52得点、出塁率.297、長打率.364、自己最多の33盗塁を記録。後半戦の31試合では打率.298、出塁率.352、長打率.456とまずまずの数字を残していたが、左ハムストリングを痛めて今季2度目の負傷者リスト入りとなり、そのままシーズンを終えた。

 ひとまずホワイトソックス残留が決まったロバートJr.だが、ホワイトソックスは今オフ、再びロバートJr.のトレードを模索する可能性がある。元オールスター外野手のロバートJr.は、2024年のトレード期限あたりからトレードの噂が絶えない選手の1人だ。ちなみに、ロバートJr.はミニー・ミノーソ、レイ・ダーラム、アレクセイ・ラミレスに続き、ホワイトソックスの選手として100本塁打&100盗塁を達成している。

 ロバートJr.はメジャー6年間で通算577試合に出場し、102本塁打、102盗塁、115二塁打、298打点、318得点を記録。センターでは安定した守備を見せ、スター選手になるポテンシャルを秘めている。2023年に自己最多の38本塁打を放ち、才能を開花させたと思われたが、2024年は100試合、今季も110試合しか出場できず、シーズンを通して健康を維持することが大きな課題となっている。

 34歳のペレスは今季11試合(うち10先発)に登板して56イニングを投げ、1勝6敗、防御率3.54、44奪三振を記録。今年1月に2026年シーズンの相互オプションが付属した1年500万ドル(約7億5000万円)の契約で加入したが、左肘の炎症で約4カ月を欠場した。今季最終登板は9月17日のオリオールズ戦。この登板で左肩を痛めて負傷者リスト入りし、そのままシーズン終了となった。

2025.11.5 10:33 Wednesday

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