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ホフマン賞を受賞したディアス メッツ残留の可能性は「五分五分」と発言

 エドウィン・ディアスが前回フリーエージェント(FA)となったのは2022年シーズン終了後で、そのときはメッツがすぐに再契約に動いた。ワールドシリーズ終了のわずか4日後、メッツはディアスと救援投手史上最高額となる5年1億200万ドル(約153億円)の大型契約を締結。しかし、今回は両者が合意に向けて急いでいるようには見えない。

 ディアスは今月上旬、オプトアウトの権利を行使してメッツとの契約(残り2年)を破棄し、FAとなった。13日(日本時間14日)にはラスベガスで行われた「MLBアワード」に出席し、代理人がメッツとの新しい契約に向けて交渉を行っていることを明言。しかし、メッツと再契約を結ぶ可能性については「五分五分」と語り、慎重な姿勢を崩さなかった。

 ディアスをめぐる市場はすでに形成されつつある。米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、ディアスの代理人はゼネラルマネージャー(GM)会議でブルージェイズと面談を行ったようだ。

 ブルージェイズは今季新加入のジェフ・ホフマンが不安定なパフォーマンスに終始したため、クローザーのアップグレードを狙っている可能性がある。3年3300万ドル(約49億5000万円)で加入したホフマンは移籍1年目の今季68イニングで15本塁打を浴び、防御率4.37に終わった。ポストシーズンでは本来の姿を取り戻したが、ワールドシリーズ第7戦では優勝まであと2アウトに迫った場面でミゲル・ロハスに同点アーチを被弾。痛恨のセーブ失敗を喫し、ブルージェイズは延長戦の末に敗れた。

 今オフのFA市場には有力なクローザーが多数おり、ロベルト・スアレス、デビン・ウィリアムス、ライセル・イグレシアス、ライアン・ヘルズリー、ピート・フェアバンクス、ケンリー・ジャンセンらも市場に出ている。しかし、その中で一番の大物がディアスであることは間違いない。

 13日(同14日)、ディアスはナショナル・リーグの最優秀救援投手に与えられるトレバー・ホフマン賞を受賞(3年ぶり2度目、ほかにアメリカン・リーグのマリアーノ・リベラ賞を1度受賞)。今季は66回1/3を投げて98三振を奪い、28セーブ、防御率1.63の好成績をマークした。

2025.11.15 10:19 Saturday

トレード市場で注目の野手は? オリオールズ・ラッチマンらが関心を集める

 MLBはオフシーズンに突入し、各球団が獲得を希望する選手に対してトレードの問い合わせを行っている。米メディア「ジ・アスレチック」のジム・ボーデンによると、トレード市場では複数の野手が注目を集めており、その中にはオリオールズのオールスター捕手、アドリー・ラッチマンも含まれているという。

 ラッチマンは2023年と2024年にオールスター選出を果たしたスター捕手。しかし、2024年シーズンの後半戦から成績が急激に落ち込み、今季は両脇腹のケガに悩まされるなど、365打席で自己ワーストのOPS.673に終わった。オリオールズにとってラッチマンは不動の正捕手だったが、8月に有望株捕手のサミュエル・バサヨがメジャー昇格を果たし、8年契約を結んだため、ラッチマンのトレードの可能性がさかんに取り沙汰されるようになった。

 しかし、オリオールズのマイク・エライアス編成本部長は9月29日(日本時間30日)に行ったシーズン終了後の記者会見において、フリーエージェント(FA)までの保有期間があと2年残っているラッチマンをトレードで放出する可能性を明確に否定した。

 ボーデンによると、ラッチマンのほかには、ジャレン・デュラン(レッドソックス)、スティーブン・クワン(ガーディアンズ)、ノーラン・アレナド、ソニー・グレイ、ウィルソン・コントレラス(いずれもカージナルス)らがトレード交渉の対象になっているという。カージナルスの3選手はいずれもトレード拒否権を持っているが、状況次第ではトレードに応じる可能性がある。また、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは11日(同12日)、カージナルスがアレナド、グレイ、ブレンダン・ドノバン、アレック・バーレソンのトレードを前向きに検討していることを報じた。

 デュランはFAまでの保有期間があと3年残っているが、レッドソックスには質の高い外野手が揃っているため、トレードの噂が絶えない。ボーデンはレッドソックスについて「適切な一塁手、三塁手、または先発投手とのトレードであれば、デュラン放出に応じる可能性がある」と伝えている。また、ボーデンによると、ガーディアンズはクワン放出の対価として「クワンよりも長打力があり、センターを守ることができる選手」を求めているという。クワンはメジャーデビューから4年連続でゴールドグラブ賞を受賞。FAまでの保有期間はあと2年となっている。

2025.11.15 09:32 Saturday

注目のタッカー争奪戦 ア・リーグ王者ブルージェイズが有力候補か

 ラスベガスで行われたゼネラルマネージャー(GM)会議は13日(日本時間14日)に終了した。大型移籍は成立しなかったが、MLB.comのマーク・フェインサンドによると、カブスからフリーエージェント(FA)となったカイル・タッカーの獲得に最も強い関心を示しているチームとして、今季のアメリカン・リーグ王者、ブルージェイズの名前が何度も挙がっていたという。

 フェインサンドは13日(同14日)、MLBネットワークの番組「MLBトゥナイト」に出演した際、以下のように語った。

「今週はずっと同じチームの名前が挙がっていた。ヤンキース、フィリーズ、そしてドジャース。しかし、タッカーに関連して、ほかのどのチームよりも多く名前を聞いたのはブルージェイズだった。ブルージェイズは今季ワールドシリーズ進出を果たし、とても勢いに乗っているチームだ。タッカー争奪戦において、ブルージェイズが有力候補の1つであることは間違いないと思う」

 MLBネットワークのジョン・ヘイマンもフェインサンドの見解に同意。今オフのFA市場の目玉であるタッカーの争奪戦に「ブルージェイズは間違いなく参戦するだろう」と語った。一方、タッカー獲得を狙うチームにとって、大きな脅威とならない可能性が高いチームが1つある。それはタッカーが今季在籍したカブスだ。フェインサンドはタッカーがカブスと再契約を結ぶ可能性について「おそらくないだろう」としている。

 28歳のタッカーはカブスに移籍した今季、136試合に出場して打率.266、22本塁打、73打点、25盗塁、出塁率.377、OPS.841をマークし、2年ぶり2度目のシルバースラッガー賞を受賞。2022年から4年連続でオールスターに選出されているほか、2022年にはゴールドグラブ賞の受賞経験もあり、2023年には自己最多の112打点をマークして打点王のタイトルを獲得した。走攻守すべてハイレベルなスター外野手として、FA市場で大きな注目を集めている。

2025.11.15 08:53 Saturday

パドレスからFAとなった右腕キング ヤンキース復帰の可能性も

 米メディア「ジ・アスレチック」のジム・ボーデンが報じたところによると、パドレスからフリーエージェント(FA)となった先発右腕マイケル・キングのヤンキース復帰は「現実的な可能性がある」という。しかし、ヤンキースはキング獲得をめぐり、他球団との競争に直面することになるだろう。同メディアのサハデブ・シャルマとパトリック・ムーニーは、カブスがキングに「注目している」ことを報じている。

 キングは2019年にメジャーデビューし、主にリリーフを務めながら5シーズンをヤンキースで過ごした。2022~23年には合計83試合(うち9先発)に登板し、防御率2.60と安定した成績をマーク。2023年12月にフアン・ソトを含む大型トレードでパドレスへ移籍し、フルタイムの先発投手に転向した。移籍1年目の活躍は素晴らしく、173回2/3を投げて防御率2.95、201三振の好成績。ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞投票で7位にランクインした。

 今季は右肩や左膝のケガがあり、前年の半分以下となる73回1/3しか投げられなかった。しかし、30歳の右腕は今オフのFA市場において、トップクラスの先発投手の1人として高く評価されている。パドレスはキングに対してクオリファイングオファー(年俸2202万5000ドル=約33億円の1年契約)を提示しているが、キングは18日(日本時間19日)の返答期限までにクオリファイングオファーを拒否する可能性が高いとみられており、その後はヤンキースやカブスも含めた争奪戦が繰り広げられることになりそうだ。

2025.11.15 08:25 Saturday

ゲレーロJr.がエンターテイナー賞 クラークがプレーオブザイヤーを獲得

 2025のMLBシーズンについて言えることが一つある。それは最初から最後まで、最高に楽しかったということだ。

 そして、球界最大のエンターテイナーの2人、一塁手ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)と外野手デンゼル・クラーク(アスレチックス)が、13日(日本時間14日)のMLBアワードで表彰された。

 ブルージェイズと14年の延長契約を結び、チームを世界一まであと1勝の快進撃に導くと同時に、フィールド内外の振る舞いでスポーツファンを魅了したゲレーロJr.は、エンターテイナー賞を初受賞。

 一方、クラークは6月のエンゼルス戦で外野フェンスをよじ登り、見事に本塁打を奪い取ったプレーが、プレー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

 ゲレーロJr.の後見人であり親友のペドロ・マルティネスが、ゲレーロJr.に代わって賞を受け取り、ステージでは「ヤンキースの負け!(DAAAA YANKEES LOSE)」とゲレーロJr.がポストシーズンで放った決めぜりふで締めくくった。

 一方のクラークは授賞式に現れ、あのスーパーキャッチを振り返った。クラークは片足をフェンスにかけて飛び越え、グラブをフェンスから1メートル以上離れたところまで伸ばしてキャッチした。

「時々、振り返って『これって自分?!』って思う。またある時は『あれはちょっとエグかったな』って思うし、時には『いつも通りのプレーだな』って思うこともあるよ」と、25歳の外野手は言う。

 クラークは授賞式でもその個性的な性格を存分に発揮した。授賞式に出席したメンバーの中で、他に誰があのキャッチをできると思うかを問われると、ピート・クロウ=アームストロング(カブス)とコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)の名を挙げた。かつての名外野手デクスター・ファウラーでもできるかと聞かれると、ファウラーには「タイムマシンが必要だ」とジョークを飛ばした。

 クラークはアスレチックスで念願のメジャーデビューを果たし、得意の守備で大活躍。さらに打撃でもOPS.646を記録した。

 ルーキーシーズンの締めくくりがMLBアワードの授賞式だったことについて、クラークは「特別な気持ちだ」だと語った。そして今季を振り返り、「まず、夢を叶えてデビューできたことが最高だった。でも、それからはただただプレーできただけで…シーズン終盤に怪我をしてしまったけれど、プレーしていた時はチームに貢献できた。本当に特別な経験だった。来年が本当に楽しみだよ」と語った。

 クラークがこの調子でいけば、いつかエンターテイナー賞を獲得する日が来るかもしれない。今のところ、その賞はゲレーロのものだ。彼は、数少ない有力候補(授賞式の司会者ムーキー・ベッツを含む)の中で、ひときわ目立った存在だった。

 ゲレーロJr.は2025年シーズン開幕前、去就問題に揺れていた。スプリングトレーニングでは契約延長が成立しなかったが、4月に14年契約で合意。去就問題がなくなると打ちまくり、打率.292、OPS.848の打棒でブルージェイズを10年ぶりの地区優勝へ導いた。

 そして、ポストシーズンではさらに大活躍。打率.397、OPS1.289、わずか73打数で8本塁打を記録する一方で、その間も持ち前の遊び心と奥深い人柄の両方を見せつけた。地区シリーズで同地区ライバルのヤンキースを破った後、「ヤンキースの負け!(DAAAA YANKEES LOSE)」と言い放った場面は、ポストシーズンの名場面の一つに。しかし、続くラウンドでブルージェイズが1993年以来のリーグ優勝を果たしたときには、感極まる姿も見せた。

 ゲレーロJr.に代わり、マルティネスは次のように述べた。 「彼はただプレーするだけでなく、多くのことをしています。父を敬い、家族を敬い、そしてドミニカ共和国の人々とラテンアメリカを愛しています。ブラディに代わってこの賞を受け取ることができ、大変誇りに思います」

2025.11.14 14:32 Friday

ディアスとチャップマンが最優秀救援投手賞に輝く 世代を代表する守護神

 13日(日本時間14日)、オールMLBアワードショーで2025シーズンの最優秀救援投手賞が発表され、ア・リーグはアロルディス・チャップマン(レッドソックス)、ナ・リーグはエドウィン・ディアス(メッツ)がそれぞれ選出された。

 チャップマンは、2019年にヤンキースで受賞しており、通算2度目のマリアノ・リベラ賞(ア・リーグ最優秀救援投手賞)を受賞。一方、ディアスは、2018年にマリナーズでマリアノ・リベラ賞を受賞し、2022年にもメッツでトレバー・ホフマン賞(ナ・リーグ最優秀救援投手賞)を受賞しており、これが3度目の最優秀救援投手賞となった。

 チャップマンは37歳で迎えた今季、全盛期の姿を取り戻し、8度目のオールスターに選出。61回1/3を投げ、防御率1.17、WHIP0.70と、MLBの救援投手の中でトップの成績を収めた。

 被打率はわずか.132で、これも救援投手の中で最も優秀な記録だった。一時は50打者連続アウトを記録するなど、2ヶ月以上にわたって圧倒していた時期もあった。メジャー16年目の大ベテランながら代名詞の剛速球は未だ衰えず、平均球速は上位2%にあたる99.8マイル(160キロ)を維持した。

 最優秀救援投手賞の常連であるディアスは、2014年の同賞創設以来、ジョシュ・ヘイダーに次いで2人目の通算3度の受賞者となった。

 66回1/3を投げ、自身のキャリアでも2番目に低く、リーグの救援投手でトップの防御率1.63を記録。3度目のオールスター選出を果たした今季は、被打率.164と相手打者を圧倒した。

 ディアスはなおも現役最高の「ストライクアウト・アーティスト」だ。今季は98三振、9イニングあたりの三振数は13.3個とハイペースで三振を量産。直球とスライダーのコンビネーションで上位1%に入る空振り率41.5%をマークした。

 ディアスは今オフ、メッツとの残り2年3800万ドル(58億円)の契約をオプトアウト(契約破棄条項を行使)し、フリーエージェントとなった。一躍、今オフの市場で最も注目される投手となり、その去就も注目される。

2025.11.14 14:07 Friday

デグロムとアクーニャJr.がカムバック賞選出 ケガから復活のスター選手

 13日(日本時間14日)、オールMLBアワードショーで2025シーズンのカムバック賞が発表され、ア・リーグは右腕ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)、ナ・リーグは外野手ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)がそれぞれ選出された。

 2024年に左膝前十字靭帯(ACL)を完全断裂したアクーニャだが、復帰した今季はすぐに現役最強選手の1人であることを印象付けた。

 5月23日(日本時間24日)の復帰戦ではいきなり467フィート(142メートル)の特大弾を放ち、復活の兆しをアピール。その後は95試合で打率.290、出塁率.417、長打率.518、21本塁打を記録し、キャリア4度目のオールスターゲームに先発出場した。今シーズン400打席以上を記録した215選手のうち、アクーニャのOPS.935を上回ったのはわずか5人だった。

 一方、デグロムも2年近くもの間欠場していた(2023年4月以来登板がなく、2024年9月に復帰)が、ブランクを感じさせない圧巻の好投。12勝8敗、防御率2.97、WHIP0.92(タリック・スクーバルに次いでMLB2位)の成績を残した。デグロムはキャリア5度目のオールスターに選出され、アメリカンリーグのサイ・ヤング賞投票では8位に入った。

 さらに今季のデグロムは、長年のアキレス腱だった耐久性の課題もクリア。2019年以来初めてシーズン30試合に先発し、172回2/3を投げた。

 カムバック賞は「シーズン中にフィールドで復活した」各リーグ1人の選手に贈られる賞で、MLB.comの全球団の番記者の投票で決められる。アクーニャは同賞を受賞した球団史上5人目の選手となり、前年に受賞したクリス・セールに続いた。さらにデグロムは2015年のプリンス・フィルダー以来、球団史上2人目の獲得となった。

2025.11.14 13:50 Friday

大谷翔平が最優秀DH賞を受賞 歴代最多タイの5年連続受賞

 13日(日本時間14日)、大谷翔平がエドガー・マルティネス賞(最優秀指名打者賞)を受賞した。大谷の同賞獲得は5年連続で、1973年の創設以来、デービッド・オルティス(レッドソックスなど)と並んで最多連続受賞記録となった。

 この賞は、マリナーズで18年間の選手生活を送り、1995年、1997年、1998年、2000年、2001年にこの賞を受賞したマルティネスにちなんで、2004年に改名された。2025年の受賞により、大谷はオルティス(8度)とマルティネスに続き、この賞を5度以上受賞した唯一の選手となった。

 大谷は打者として圧倒的な活躍で、自身4度目、そして3年連続のMVPを獲得。打率.282、出塁率.392、長打率.622を記録し、自身が2024年に立てた球団記録を塗り替える55本塁打を放ち、OPS1.014でリーグトップとなった。

 出場した158試合中148試合で先頭打者を打った大谷は、強力ドジャース打線を牽引し、MLBトップの146得点をマークし、ドジャースのワールドシリーズ連覇に貢献。さらに2023年以来の投手復帰を果たし、マウンドでもインパクトを残した。レギュラーシーズンでは14試合、ポストシーズンでも4試合に先発し、二刀流スターの本領を取り戻した。

 大谷はエンゼルス在籍最後の3シーズン(2021-23年)でマルティネス賞を獲得し、その後ドジャースと記録的な10年総額7億ドルの契約を結んだ。指名打者としては2021年、2023年、2024年、2025年のMVPシーズンに続き、シルバースラッガー賞を4度受賞している。2026年も驚異的な打撃成績を維持できれば、記録となる6年連続のマルティネス賞受賞の可能性は十分だ。

2025.11.14 13:38 Friday

ブルワーズのマット・アーノルドが最優秀GM賞 2年連続

 マット・アーノルドは昨年、年間最優秀GM賞(エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー)を受賞した際、キャリアを通じて支援してくれた多くの人々に感謝の意を表した。

 どうやら、アーノルドの同僚たちは、ミルウォーキーのフロントオフィスに対するアーノルドの評価の欠如に異議を唱えたようだ。

 そのため、アーノルドが13日(日本時間14日)に2度目の最優秀GM賞受賞者となったとき、1年前に起こっていた見落としを修正した。

「昨年は、ブルワーズのチームメイト全員に心からの感謝を述べてスピーチを締めくくりました。しかし、式典の後、彼らは私のスピーチで十分な愛情が与えられなかったと少し敏感になっていたようです。少し混乱して、メモ帳に戻って確認しました。メモ帳には、『君たちがいなければ、私がここにいる可能性はない』と書いてあり、強調点として『可能性はない』に下線を引いていました。ページ全体で下線を引いたのはこれだけでした。しかし、それだけでは十分ではありませんでした。ではブルワーズの皆さん、もしよろしければ立ち上がってください。ブルワーズのチームメイトたちに温かい拍手をお願いします。彼らにはそれに値します」と、アーノルドは今年のスピーチで語った。

 ブルワーズのアシスタントGMであるマット・クライン、カール・ミューラー、ウィル・ハジェンズ、エグゼクティブアドバイザーのマット・クレンタック、選手育成・パフォーマンス担当上級副社長のキャム・カストロ、特別上級補佐のカルロス・ビヤヌエバ、研究・評価担当副社長のイーサン・ベインが立ち上がり、観衆から温かい拍手喝采を浴びた。 「みんな大好きです。君たちがいなかったら、私はここにいませんでした。本当にありがとう」

 ブルワーズは今年も厳しい予算的制約の下、シーズン前の予想を覆し、ナ・リーグ中地区3連覇を果たした。

 アーノルドは2015年からブルワーズに在籍し、2022年末から球団運営部門を率いている。

 「素晴らしいグループの一員になれて幸運です。良い人たちと一緒に仕事ができるのは本当にやりがいがありますね。本当に特別なことです。決して当たり前のこととは思っていません」と、アーノルドは語る。

 最優秀GM賞はポストシーズン開始前に全30球団のGMによる投票で決定される非常に名誉ある賞で、2018年から創設された。初年度はビリー・ビーン(アスレチックス)、2019年はエリック・ニーアンダー(レイズ)、2020年はアンドリュー・フリードマン(ドジャース)、2021年はファーハン・ザイディ(ジャイアンツ)、2022年はクリス・アントネッティ(ガーディアンズ)、2023年はマイク・イライアス(オリオールズ)、そして2024年からはアーノルドが受賞した。

 アーノルドは受賞の数週間前、執行副社長兼GMから、編成部長(POBO)兼GMに昇進。これはブルワーズのオーナー陣が46歳のアーノルドをいかに高く評価し、ライバル球団に引き抜かれることをいかに望んでいないかを示している。ブルワーズは球団記録のシーズン97勝を挙げ、1982年以来初めてMLB全体で最高勝率を記録した。

 ブルワーズはオフシーズンで2年続けて、チーム最高の投手をトレードに出した。まずは2024年シーズン前にサイ・ヤング賞投手のコービン・バーンズをオリオールズに放出し、内野手ジョーイ・オルティスと左腕DL・ホールを獲得。そして昨年12月にも絶対的守護神デビン・ウィリアムズを放出して、内野手ケイレブ・ダービンと左腕ネスター・コルテスを獲得した。このトレードの背景には、保有期間の長い若手メジャーリーガーで選手層を厚くし、チームを再編して優勝争いに挑む思惑があった。

 対価として得た選手の中でも、ダービンは期待を裏切らなかった。人気のスター遊撃手だったウィリー・アダメスがFAで退団してから、遊撃の穴を埋めたオルティスと共に三遊間を組み、ナ・リーグ新人王のファイナリストに名を連ねた。

 2025年にブルワーズを勢いづかせたトレードはこれだけではない。負傷者が相次ぎ、先発陣が壊滅的な打撃を受けた4月、ブルワーズは先発投手を確保するために、当時3Aで投げていた右腕クイン・プリースターをレッドソックスから獲得した。プリースターはMLBで157回1/3を投げ、防御率3.32の成績を残した。6月にベテランのアーロン・シバーリがトレードを申し出ると、ブルワーズは彼をホワイトソックスに送り、代わりに一塁手のアンドリュー・ボーンを獲得した。ボーンもプリスターと同じくドラフト1巡目指名選手だったが、不振で3Aに降格していた。ボーンは移籍後の7月に昇格し、レギュラーシーズン64試合でOPS.869を記録。リーグ最低クラスの選手から頼れる主砲へと生まれ変わった。

 それがブルワーズの日常だ。彼らは球団史上最長のレギュラーシーズンでの成功を続けながらも、継続的に才能ある選手を入れ替えるという課題を抱えている。

 アーノルドはこの課題に対処し続けたことで昇進し、新たな賞も獲得した。

 「ひたすら落ち着いて努力すれば、良いことが起こる。もちろん、ここにいるたくさんの人たちに感謝している。まずは(パット・マーフィー監督)、オーナー一族、そして感謝しきれないほどたくさんの人たちに。特に、毎日一緒に仕事をしているここにいるみんなには感謝している。彼らは私の人生に本当に大きな影響を与えてくれる存在で、親友でもある」と、アーノルドは先月語った。 「素晴らしい状況だ。ミルウォーキーに来られたことを誇りに思う」

2025.11.14 13:13 Friday

大谷翔平がMVPの歴史を塗り替える 5つのトリビア

 最後までもつれたドジャースの連覇とは異なり、大谷翔平が満場一致でナ・リーグMVPを受賞したことに、疑問の余地はなかった。大谷はOPS1.014、55本塁打、そして2023年以来の投手復帰で14先発(47イニング)で防御率2.87、62三振を記録し、MVPの最有力候補となっていた。

 大谷は2025年シーズンのMVPを受賞するまでも、多くの歴史を築き、そしてMVPの歴史を塗り替えてきた。2023年には満場一致で複数回のMVPを受賞した初の選手となり、また、日本生まれで初めて2度のMVPを受賞した選手となった。2024年には、殿堂入り選手のフランク・ロビンソンに続き、両リーグでMVPに選ばれた唯一の選手となった。そして、複数のチームでMVPを受賞した史上6人目の選手となった。

 しかし2025年、大谷は自身の偉業をはるかに超える活躍を見せた。このMVP受賞が、いかに画期的な功績だったか。5つのポイントを挙げてみよう。

MVP受賞は通算4度目

 大谷はMVPの通算受賞回数において、既にMLBの歴史でも上位に入っていた。2021年と2023年にエンゼルスで受賞したア・リーグMVP、そして2024年に受賞したナ・リーグMVPの時点で、史上11人しかいない通算3度のMVP受賞という偉業を成し遂げていた(今季ジャッジが受賞したことで12人に増えた)。他の10人の内、7人は既に殿堂入りしており、もう1人は近々殿堂入りするスター選手(大谷の元チームメートであるアルバート・プホルス)、もう1人は現役のスター選手(大谷の元チームメートであるマイク・トラウト)だ。

 しかし、4度目のMVP受賞で大谷は他の選手たちを抜き去り、史上2人目となる通算4度以上のMVP受賞者となった。これを上回るのは通算7度の受賞を誇るバリー・ボンズしかいない。

3年連続MVP受賞

 MVPを通算で3度受賞した選手すら数少ない。だから、2023年から3年連続受賞を成し遂げたのは非常に希少な記録だ。これまで3年連続受賞を達成したのはボンズのみ(ジャイアンツ、2001-04年)だ。2年連続受賞は今季のジャッジを含め史上13人いるが、3年連続受賞の壁を超えたのは大谷とボンズだけだ。

2年連続世界一+MVP受賞

 2年連続でMVPを受賞するのも稀有なことだが、ワールドシリーズ連覇となると尚更だ。これはほぼ前例がない。史上13人いる2年連続MVP受賞者の中で、同時に連覇を達成したのは、1975-76シーズンのジョー・モーガン(レッズ)しかいない。大谷とモーガン以外では、ヤンキースのミッキー・マントル(1956年、1962年)とジョー・ディマジオ(1939年、1941年、1947年)だけが、同一シーズンにMVPとワールドシリーズ制覇を複数回成し遂げた選手だ。

 さらに大谷は今年のナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)でMVPを獲得した。レギュラーシーズンMVPと、LCSまたはワールドシリーズでMVPを同一シーズンに受賞した選手は、2010年のジョシュ・ハミルトン(レンジャーズ)以来、7人目の快挙だ。ドジャースでは1963年にサンディ・コーファックスがリーグMVPとワールドシリーズMVPを同年に受賞している。

ドジャースの選手として2度目のMVP

 長い歴史を持つドジャースの選手がMVPを受賞するのは、今年の大谷で通算14度目だ。ライバルのジャイアンツと並んでMLBで3番目に多く、ヤンキース(22度)とカージナルス(18度)に次ぐ数字だ。しかし、興味深いのは、ドジャースの14度のMVP受賞は10人の異なる選手が成し遂げていることだ。ロサンゼルス移転後から7度のMVPは7人の異なる選手が受賞(2024年の大谷も含まれる)している。

 そして今年、大谷がドジャースの選手として2度目の受賞を果たし、ブルックルン時代に3度(1951年、1953年、1955年)受賞した伝説の名捕手ロイ・キャンパネラに次いで史上2人目のドジャースで複数回の受賞者となった。

 さらに大谷は、移籍後2シーズン連続でMVPを受賞した史上2人目の選手となった。かつての達成者はロジャー・マリスのみで、マリスは1959年12月にカンザスシティ・アスレチックスからヤンキースへ加入後、1960-61年にMVPを獲得した。

投手として3度目のMVP

 話を進める前にはっきりと言っておこう。大谷はメジャーリーグの歴史上、ベーブ・ルースを含め、他のどの選手とも比較にならない。そういうわけで、大谷は二刀流でプレーしたシーズンで3度目のMVPを受賞した(昨季は負傷の影響で打者専念)。大谷は仮に投げなくてもMVPにふさわしいことは証明されたが、投球も魅力の一つだ。

 近年のMVP受賞という文脈において、これは特筆すべき点だ。大谷が初めてMVPを受賞する前の28年間(1993年から2020年)に56選手がMVPを獲得した。しかし、そのうち投手として獲得したのはわずか2度(2011年のジャスティン・バーランダーと2014年のクレイトン・カーショウ)。大谷は2025年にMVPを受賞することで、その合計を単独で上回りました。

2025.11.14 12:36 Friday

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