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外野手補強を目指すドジャース ベリンジャーとの「再会」に興味を示す
コディ・ベリンジャーはキャリア序盤にドジャースで大きな成功を収めた。2017年にナ・リーグ新人王、2019年にナ・リーグMVPを受賞し、2020年にはワールドシリーズ制覇を経験。ところが、ケガの影響もあって2021年以降は急激に成績が悪化し、最終的に2022年シーズン終了後、ドジャースから翌年の契約を提示されず、ノンテンダーFAとなった。
しかし、ベリンジャーのドジャース時代は第2章を迎えるかもしれない。ESPNのジェフ・パッサンによると、ワールドシリーズ連覇を達成したドジャースは、外野手補強を目指す中でベリンジャーに興味を示しているという。
ドジャース退団後、ベリンジャーは2023年にカブスで復活を遂げ、シルバースラッガー賞とカムバック賞を受賞。ヤンキースへ移籍した今季は、MVPに輝いた2019年以降では最多となる29本塁打を放ち、98打点、OPS.813をマークした。ファングラフス版のWARは4.9を記録し、外野手9位の好成績だった。
ベリンジャーは外野の全3ポジション(と一塁)を守ることができ、今季はOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)で+7、フィールディングランバリュー(守備による得点貢献度)でも+9を記録するなど、平均以上の守備力を持っている。ヤンキースでプレーした今季は左翼手としての出場機会が多く、左翼手が打率.229、長打率.385と不振だったドジャースにとって、大きなアップグレードとなることは間違いない。また、走塁面でもチームに貢献できる選手であり、直近4シーズンで3度の2ケタ盗塁を記録している。
2014年ナ・リーグMVPのクレイトン・カーショウが引退したドジャース。外野手補強としてベリンジャーを獲得し、来季の打線は大谷翔平、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、ベリンジャーの「MVPカルテット」が上位に並ぶことになるかもしれない。
2025.11.19 09:07 Wednesday
シュワーバー争奪戦に意外な名前が パイレーツがサプライズ参戦へ
驚くべきことではないが、ESPNのジェフ・パッサンによると、フィリーズからフリーエージェント(FA)となったカイル・シュワーバーは今オフの移籍市場でかなりの人気物件となっているようだ。再契約を目指すフィリーズのほか、メッツやブルージェイズが獲得に乗り出しており、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは18日(日本時間19日)、レッドソックスも動向を注視していることを報じた。さらに、パイレーツが「サプライズ参戦」していることも明らかになった。
パッサンによると、パイレーツはマリナーズからFAとなったジョシュ・ネイラーの獲得を狙っていたようだ。しかし、ネイラーは5年契約でマリナーズ残留が決定。その後、パイレーツは補強ターゲットをシュワーバーに変更したとみられる。
パイレーツはこれまで、FA市場では積極的に動いてこなかった。2015年、左腕フランシスコ・リリアーノと3年3900万ドル(約58億5000万円)の契約を結んだのが球団史上最大のFA契約である。しかし、パッサンによると、パイレーツは今オフ、積極的にお金を使う準備ができているという。
今季のパイレーツはメジャー最少の117本塁打に終わった。シュワーバーの獲得に成功すれば、打線の迫力が格段に増すことは間違いない。シュワーバーは今季、自己最多の56本塁打を放ち、大谷翔平(ドジャース)との争いを制して本塁打王のタイトルを獲得。この56本塁打は、パイレーツのシーズン最多記録(1949年ラルフ・カイナーによる54本塁打)を上回る数字である。
パイレーツがシュワーバーを獲得すれば、球団史上最大のFA契約となるのは確実。FA以外も含めた球団史上最大の契約であるブライアン・レイノルズ(8年1億675万ドル=約160億1250万円)を上回る可能性も高い。念願の長距離砲獲得は実現するのか。「サプライズ参戦」の行方に注目が集まる。
2025.11.19 08:42 Wednesday
2026年度殿堂入り投票の注目ポイント7選 最有力候補はベルトランか
2026年度の全米野球記者協会(BBWAA)によるアメリカ野球殿堂入り投票の候補者が発表された。
投票対象となった選手は27人で、そのうち15人は前年度から継続、残り12人が2026年度からの新たな候補者となっている。殿堂入り投票の結果は2026年1月20日(日本時間21日)にMLBネットワークの番組内で発表予定。ここでは7つの注目ポイントを紹介していこう。
【1】カルロス・ベルトランは殿堂入りできるか
一言で表すなら、答えは「イエス」だ。
ベルトランの得票率は過去2度の投票で46.5%から70.3%まで急上昇した。2025年度の投票では殿堂入りに惜しくも19票足りなかったが、4度目の挑戦となる2026年度の投票では、有力な新規候補がいないため、殿堂入りスピーチの準備を始めてもいいだろう。
1999年ア・リーグ新人王のベルトランは、9度のオールスター選出、3度のゴールドグラブ賞、2度のシルバースラッガー賞、2013年ロベルト・クレメンテ賞、2004年アストロズ時代のポストシーズンでの大活躍など、輝かしいキャリアを過ごした。その中で最も偉大な記録は、メジャー史上わずか5人しか達成していない通算400本塁打&300盗塁だろう。バリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス、ウィリー・メイズ、アンドレ・ドーソン、そしてベルトランだけが達成している大記録だ。
【2】アンドリュー・ジョーンズにも殿堂入りのチャンス到来
2020年度から2023年度にかけて、ジョーンズの得票率は約3倍に増加した(19.4%から58.1%)。この急上昇により、2025年度までには殿堂入りを果たすと予想する者もいたが、得票率の上昇ペースは鈍化。2024年度は3.5%アップ、2025年度は4.6%アップで、66.2%となった。
歴代屈指の守備力を誇る中堅手で、通算434本塁打を記録しているジョーンズは、今回が9度目の挑戦となる。ベルトラン同様、いずれは殿堂入りを果たすことになるだろう。ただし、今回殿堂入りするためには、得票率の10%近い上昇が必要であり、確実とは言えない。
【3】アンディ・ペティットとチェイス・アトリーは得票率アップを目指す
ペティットが殿堂入り候補となった最初の6年間は波乱万丈だった。2019年度から2024年度にかけて、得票率は9%から17%の間で推移。2023年度は17.0%だったが、2024年度は13.5%に落ち込んだ。しかし、7度目の挑戦となった2025年度に息を吹き返し、前年度の2倍以上となる27.9%を記録。2025年度の投票において、前年度から引き続き候補者となった14人の中で最大の増加幅(14.4%アップ)だった。
ヤンキース時代に5度のワールドシリーズ制覇を経験したペティットは、レギュラーシーズンで通算256勝を挙げ、ポストシーズンでの通算19勝は歴代最多。BBWAAの投票対象となる期間はあと3年しか残っていないため、殿堂入りに必要な得票率75%をクリアできるかどうかは時間との戦いになるが、7度目の挑戦が終わった時点の状況としてはラリー・ウォーカーに似ている。ウォーカーは7度目の挑戦で得票率21.9%だったが、最終的にはラストチャンスの10度目の挑戦で殿堂入りを果たした。
ペティットに比べると、アトリーにはまだまだ時間がある。2度目の挑戦となった2025年度は前年度から11%アップの39.8%を記録。4度のシルバースラッガー賞に輝き、全盛期には球界最高の二塁手と呼ばれたアトリーは、殿堂入りの基準となる75%に到達するまでもう少し時間がかかりそうだが、順調に進んでいると言えそうだ。
【4】フェリックス・ヘルナンデスは2度目の挑戦で得票率大幅アップなるか
ペティットと比較すると、「キング・フェリックス」が初めての殿堂入り投票を終えた時点の感触は悪くないはずだ。マリナーズ一筋で15年間プレーしたヘルナンデスは、2025年度の殿堂入り投票で得票率20.6%を記録。低いように思われるが、たとえばマイク・ムシーナは2014年度に20.3%からスタートし、2019年度に殿堂入りを決めた。また、ビリー・ワグナーの殿堂入りへの道のりは、2015年度の得票率10.5%からスタートした。初年度の20.6%は悪くない数字だ。
ヘルナンデスは最優秀防御率2度、オールスター選出6度の実績を誇り、2010年にア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞。2012年には完全試合を達成した。これらの事実は、ヘルナンデスが殿堂入りに相応しい選手であることを示している。2026年度の新規候補に有力選手がいないことも追い風となるだろう。今回の殿堂入り投票で、ヘルナンデスは一気に得票率をアップさせる可能性を秘めている。
【5】新規候補12人の筆頭はコール・ハメルズ
ハメルズは、同じエース左腕として有資格1年目で殿堂入りを果たしたCC・サバシアと同じ道のりを歩むことを期待しているかもしれない。しかし、ハメルズはサバシアほどの成績を残していない。現役生活がサバシアほど長くなかったからだ。サバシアはハメルズより138試合多く先発し、約900イニング多く投げている。それでも、ハメルズはメジャーの舞台で素晴らしい活躍を見せた。
オールスターに4度選出されたハメルズは、全盛期と呼べる2007~16年の10年間で2082イニングを投げ、ERA+126を記録(平均より26%優秀)。通算防御率3.43は、ワイルドカード時代(1995年以降)に2000イニング以上を投げた先発投手の中で13位タイの数字だ。通算2560三振を奪い、フィリーズ時代の10年間で奪った1844三振は、スティーブン・カールトン(殿堂入り)、アーロン・ノラ(現役)、ロビン・ロバーツ(殿堂入り)に次いで球団史上4位となっている。
2008年のポストシーズンではリーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズのMVPをダブル受賞。2014年のブレーブス戦で継投ノーヒッターを達成し、翌2015年のカブス戦では単独でノーヒッターを成し遂げた。2015年途中にレンジャーズへトレードされたため、結果的にはフィリーズでの最終登板でノーヒッターを達成したことになった。
【6】新規候補でほかに注目すべき選手は?
新規候補でもう1人、注目すべき選手を挙げるとすれば、ライアン・ブラウンだろう。ブルワーズの球団史上最多本塁打記録保持者(352本)である。ブルワーズでの最初の6年間は素晴らしく、202本塁打を量産。1900年以降の近代野球において、最初の6シーズンで202本塁打はフランク・ロビンソンと並び、7位タイの数字だ。同期間中、打率.313、出塁率.374、長打率.568の好成績を残し、オールスター選出5度。2007年にナ・リーグ新人王を受賞すると、2011年にはナ・リーグMVPに輝いた。
しかし、2011年と2012年にパフォーマンス向上薬の使用疑惑が浮上し、素晴らしい成績の信ぴょう性が疑問視されるようになった。2013年には薬物規定違反で65試合の出場停止処分を受けることに。14年間のキャリアでOPS+134(平均より34%優秀)、通算1963安打、1154打点をマークしたが、出場停止処分を受けたという事実はキャリアの汚点となった。
ロイヤルズの看板選手として活躍したアレックス・ゴードンも今回から殿堂入り投票の候補者となった。2005年ドラフト全体2位指名でプロ入りしたゴードンは、球団史上7位の通算1643安打を記録し、ベースボール・リファレンス版のWAR(34.8)でも球団歴代トップ10に名を連ねている。抜群の守備力で鳴らした選手であり、ゴールドグラブ賞を8度、プラチナグラブ賞も2度受賞した。
メジャー史上最高の韓国人選手である秋信守(チュ・シンス)や強打者エドウィン・エンカーナシオンも候補者となった。秋信守は15年間で通算出塁率.377を記録。エンカーナシオンは16年間で通算424本塁打を放った。
ほかには、メジャーで15年間プレーし、2019年のワールドシリーズでヒーローとなったハウィー・ケンドリック、主にオリオールズで活躍したニック・マーケイキス、ワールドシリーズ制覇2度のハンター・ペンス、オールスター選出2度の左腕ジオ・ゴンザレス、オールスター選出3度のマット・ケンプらがいる。
【7】マニー・ラミレスのラストチャンス
数字だけを見るならば、マニーは何年も前に殿堂入りしているはずだ。同世代で最も恐れられた打者の1人であるラミレスは「500本塁打クラブ」の一員であり、通算長打1122本は歴代18位にランクイン。12度のオールスター選出、9度のシルバースラッガー賞のほか、レッドソックス時代に2度のワールドシリーズ制覇を経験した。
しかし、ラミレスの殿堂入りに向けた道のりは、複数回にわたる薬物規定違反によって複雑化しており、それはBBWAAの殿堂入り投票における得票率にも反映されている。2025年度は34.3%を記録し、9年間で最も高い得票率だったが、殿堂入りの基準である75%には遠く及ばない。
今回が10度目の挑戦で、ラミレスにとってラストチャンスとなる。BBWAAの投票による殿堂入りは難しく、時代委員会の投票による殿堂入りのほうが可能性は高いだろう。
2025.11.18 12:27 Tuesday
レッドソックス ブレグマン引き留め失敗ならアロンソ争奪戦に参戦か
アレックス・ブレグマンはレッドソックスに加入した今季、フィールド上で活躍しただけでなく、クラブハウスでも影響力を発揮した。打撃力、守備力、リーダーシップを兼ね備えるブレグマンをレッドソックスは引き留めたいと考えているはずだが、ブレグマンは来年3月で32歳。フリーエージェント(FA)市場において、レッドソックスがブレグマンの希望通りの長期契約を与えるかどうかは分からない。
もしブレグマンが他球団と契約した場合、レッドソックスは素早くピート・アロンソ獲得へ方向転換する可能性がある。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは17日(日本時間18日)、レッドソックスはブレグマンと再契約するか、あるいはポーラーベアー(アロンソの愛称)獲得に向けて「本気を出すだろう」と予想した。
「レッドソックスは、ピート・アロンソをメッツから引き抜く最有力候補であると私は考えている。もしアレックス・ブレグマンと再契約しない場合、アロンソがレッドソックスへ移籍するのは現実的な話だと思う」
MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、メッツはアロンソとの再契約に向けた交渉を最近スタートさせたという。しかし、右打ちのスラッガーは、左翼に巨大フェンスの「グリーンモンスター」がそびえ立つフェンウェイパークに完璧にフィットするだろう。レッドソックスの一塁手は今季、長打率.386に終わった。アロンソは今季.524をマークし、通算でも.516を記録している。
ブレグマンが他球団へ移籍した場合、レッドソックスは三塁に大きな穴が開くことになるが、その穴は若手有望株のマルセロ・マイヤーを起用することで埋められるはずだ。1つ問題があるとすれば、レッドソックスの一塁にはケガからの復活を目指すトリストン・カサスがいるということ。レッドソックスがアロンソを獲得した場合、カサスをトレードしなければ、アロンソとカサスのどちらかがDHに回ることになるため、吉田正尚の出場機会にも大きな影響を与えそうだ。
2025.11.18 10:20 Tuesday
左腕カイル・ハートがパドレス残留 球団オプション付きの1年契約
17日(日本時間18日)、パドレスは左腕カイル・ハートと2027年シーズンの球団オプションが付属した1年契約を結んだことを発表した。契約条件の詳細は現時点では明らかにされていない。
ワールドシリーズ終了後、パドレスは32歳のハートに関して、年俸500万ドル(約7億5000万円)の球団オプションを破棄。これにより、ハートはフリーエージェント(FA)となったが、より安価な契約でパドレスがハートを呼び戻す可能性はあるとみられていた。そして、それが実現した。
パドレスに加入した今季は苦戦続きで、20試合(うち6先発)に登板して防御率5.86。シーズンの大半をマイナー3Aのエルパソとメジャーを行き来しながら過ごすことになった。しかし、シーズン終盤になると、ブルペンの一員として開花の兆しを見せ始めた。球速がアップしただけでなく、最大の武器であるスイーパーの変化量も大きくなり、威力が増した。
来季、ハートがどんな役割を担うかはまだ不透明だ。今季はリリーフで投げたほうが内容は良かった。しかし、ディラン・シースとマイケル・キングがフリーエージェント(FA)となり、ダルビッシュ有は右肘手術で来季全休が確定しているため、パドレスが必要としているのは先発投手だ。ハートが両方の役割をこなす可能性もある。少なくとも先発候補の一角として、スプリングトレーニングを迎える可能性もありそうだ。
今年2月、ハートはパドレスと今回と同じような1年契約を結んだ。昨季は韓国プロ野球のNCダイノスでプレーし、チェ・ドンウォン賞を受賞。これは最優秀投手を表彰するものであり、MLBのサイ・ヤング賞にあたる。
それ以前は7シーズンにわたり、3球団のマイナーチームを渡り歩いていた。2020年にレッドソックスでメジャーデビューしたが、登板はわずか4試合(うち3先発)。2020年シーズンの「ロスト・ボーイズ」の一員となった。「ロスト・ボーイズ」とは、2020年にデビューし、無観客の状態でしかプレーしなかった選手のことを指す。しかし、今季パドレスに加入し、3月31日(同4月1日)に満員のペトコパークで先発登板したことで、そのレッテルを脱ぎ捨てることに成功した。
先発投手が不足しているのは明らかだが、今季終盤の成功を再現できるのであれば、ブルペンのほうが適任だろう。パドレスのブルペンは球界屈指の陣容を誇ると評価されている。しかし、ブルペンのトップ左腕であるエイドリアン・モレホンに次ぐ存在は確立しておらず、試合中盤のイニングをカバーするリリーフ左腕として、ワンディ・ペラルタ、松井裕樹、そしてハートが競争を繰り広げることになるかもしれない。
2025.11.18 09:17 Tuesday
便利屋左腕のライアン・ヤーブローが1年契約でヤンキース残留へ
ヤンキースは来季序盤に先発投手陣の層の厚さが試されることを予想している。複数の主力先発投手が負傷者リスト入りしてシーズン開幕を迎える予定だからだ。ブライアン・キャッシュマンGMは選手層を厚くするための補強に動くことを明言。その一環としてライアン・ヤーブローとの再契約に向けて動いているようだ。
17日(日本時間18日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、ヤンキースはヤーブローと1年250万ドル(約3億7500万円)で再契約を結ぶことで合意。身体検査の結果待ちとなっており、球団からの正式な発表はまだ行われていない。
今季のヤーブローは3月下旬にブルージェイズとのマイナー契約を破棄し、メジャー契約でヤンキースに加入。貴重なスイングマン(谷間の先発とロングリリーフを兼任する投手)として19試合(うち8先発)に登板し、3勝1敗、防御率4.36を記録した。
先発では防御率3.83をマーク。しかし、6月に右脇腹を痛めて負傷者リスト入りし、2カ月以上の長期離脱を強いられた。今季は特に左打者に対して強さを発揮。被打率.198、被長打率.360の好成績を残した。
大晦日に34歳の誕生日を迎えるヤーブローは、メジャー8年間で通算215試合に登板しており、そのうち76試合が先発。メジャーデビューから2年連続で2ケタ勝利を挙げるなど、通算56勝41敗4セーブ、2ホールド、防御率4.22の実績を誇る。
ヤンキースはゲリット・コール、カルロス・ロドン、クラーク・シュミットを欠いた状態で来季開幕を迎える見込み。マックス・フリードを筆頭に、ほかの先発投手にかかるプレッシャーが増すことになる。
キャッシュマンGMは、先日行われたGM会議において「投手陣の層は厚いが、来季序盤は層の厚さが試されるだろう。先発ローテーションに負担がかかってしまうが、これ以上負傷者が出なければ、なんとか乗り越えられると願っている。先発5番手が必要なときに、試合のないオフ日が上手く機能してくれることを期待している」と語っていた。
さらに「シーズン序盤に限らず、2月、3月、そして4月序盤といった早い時期にも先発投手陣が健康に恵まれることを願っているが、必ずしもそうなるとは限らない。もちろん、シーズン早々に慌てる必要がないように、チームを守るための方法を検討していく」と付け加えた。
先発もリリーフもこなせるヤーブローとの再契約は「チームを守るための方法」の1つと言えるだろう。2014年ドラフト4巡目でマリナーズに入団し、2018年にレイズでメジャーデビューしたあと、ロイヤルズ、ドジャース、ブルージェイズ、そしてヤンキースを渡り歩いてきたベテラン左腕は、来季もヤンキースにとって貴重な戦力となるはずだ。
2025.11.18 08:43 Tuesday
ジョシュ・ネイラーのマリナーズ残留が一塁手市場に与える影響は?
大物フリーエージェント(FA)選手の「ドミノ倒し」が始まった。MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ジョシュ・ネイラーとマリナーズは5年契約の締結に向けて、合意間近になっているという。ネイラーはMLB.comのFA選手ランキングで15位にランクイン。FA選手トップ30のうち、最初に契約が決まる選手となりそうだ。ネイラーの残留は、今オフの一塁手市場にどんな影響を与えるのだろうか。
ネイラーの契約金額はまだ明らかになっていないが、メッツとの2年契約の残り1年を破棄してFAとなったピート・アロンソにとって、ネイラーの契約は追い風となるかもしれない。FA市場の一塁手では、アロンソが最大の契約を得ると予想されており、ネイラーの5年契約はアロンソの契約年数や総額を押し上げる可能性がある。FA市場の一塁手は、ほかに今季オリオールズとパドレスで活躍したライアン・オハーン、昨季まで3年連続で首位打者を獲得したルイス・アライズらがいる。
第7戦までもつれた熱戦の末、リーグ優勝決定シリーズでブルージェイズに敗れたマリナーズにとって、非常に早い時期にネイラーの残留がほぼ確定したのは、例年以上に積極的な補強を展開するつもりであることを表していると言える。マリナーズは今夏のトレード補強でネイラーとエウヘニオ・スアレスを獲得し、24年ぶりの地区優勝につなげた。ネイラーとの5年契約は最初の一歩に過ぎないが、悲願のワールドシリーズ初出場に向けて、今後も積極的に動いていくかもしれない。
また、ネイラー残留でマリナーズの一塁が埋まったことは、メジャー移籍を目指す村上宗隆と岡本和真をめぐる市場にも少なからず影響を与えるはずだ。マリナーズは三塁とDHがまだ空いているため、村上や岡本の獲得に動く可能性は消えていないが、少なくともマリナーズが一塁手として村上や岡本を狙う可能性は消滅した。
2025.11.17 11:40 Monday
ジョシュ・ネイラーが5年契約でマリナーズ残留へ 合意間近との報道
MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ジョシュ・ネイラーとマリナーズは5年契約の締結に向けて、合意間近となっているようだ。まだ球団からの正式な発表は行われていない。
ネイラーはポストシーズンで素晴らしい活躍を見せ、球界に名を轟かせた。強打の一塁手として、ブルージェイズとのリーグ優勝決定シリーズでは打率.417、3本塁打、OPS1.273の好成績をマーク。レギュラーシーズンでは自己最高のWAR3.1(ベースボール・リファレンス版)を記録した。
今季はダイヤモンドバックスでスタートし、夏場にマリナーズへ移籍。24年ぶりの地区優勝、そして球団史上初のワールドシリーズ進出まであと1勝に迫ったポストシーズンの戦いで大きく貢献した。マリナーズに移籍する前、ダイヤモンドバックスでは93試合に出場し、打率.292、11本塁打、59打点、11盗塁、出塁率.360、OPS.807という成績だった。
トレード移籍後、さらに成績を向上させ、54試合で打率.299、9本塁打、33打点、19盗塁(失敗0)、出塁率.341、OPS.831を記録。スプリントスピードはメジャー最低レベルだったが、的確な判断力と走塁の巧みさを証明した。
ネイラーは2019年にパドレスでメジャーデビューし、翌2020年途中にクリーブランドへ移籍。クリーブランドで主力選手に成長し、2020年のヤンキースとのワイルドカード・シリーズでは7打数5安打(打率.714)、3二塁打、1本塁打、OPS2.285と打ちまくった。2024年には初のオールスター選出。同年のシーズン終了後、ダイヤモンドバックスへのトレードが決まった。
好調時のネイラーは高打率を残すことができ、シーズン30本塁打を狙えるパワーも兼備している。三振率も低く、今季の13.7%はメジャー上位9%という優秀な数字。スイングスピードを効率よく打球速度に変換できているというデータも出ており、質の高い打撃が光る。
守備面では、ゴールドグラブ賞を狙えるほどのレベルではないものの、今季はOAA(Outs Above Average:平均よりどれだけ多くアウトを奪ったかを表す守備指標)+2を記録するなど、一塁手として堅実なプレーを見せる。ポストシーズンでも一塁の守備を落ち着いてこなしていた。
2025.11.17 10:48 Monday
殿堂入り投票について知っておくべきこと まもなく2026年度の候補者発表
ニューヨーク州クーパーズタウンにあるアメリカ野球殿堂は、野球界の伝説たちが永遠に生き続ける場所である。
しかし、そもそも野球界の伝説たちはどのようにしてクーパーズタウンに辿り着くのだろうか。それには2つの方法がある。
選手たちは全米野球記者協会(BBWAA)の投票、または時代委員会の投票によって殿堂入りを果たすことができる。
2026年度のBBWAAによる殿堂入り投票の候補者は17日(日本時間18日)に発表される予定だ。ここでは殿堂入り投票について知っておくべきことを紹介していこう。
◆BBWAAによる殿堂入り投票
【1】投票資格があるのは誰?
野球記者として少なくとも10年以上連続で活動しているBBWAAの現役会員と名誉会員のみ投票資格がある。つまり、少なくとも10年前からBBWAAの会員となり、野球記者として活動している必要がある。
2025年度の投票では、BBWAAの会員394人が殿堂入り投票を行った。
【2】投票はどれくらいの頻度で行われるのか
BBWAAは1936年に殿堂入り投票を開始。1966年以降は毎年、新たな候補者を選定して殿堂入り投票を行っている。
【3】殿堂入り投票の対象となる選手は?
メジャーリーグで少なくとも10シーズン以上プレーし、現役引退から5年以上経過している選手は、殿堂入り投票の候補者となる資格がある。
たとえば、左腕コール・ハメルズは2006年にメジャーデビューし、15シーズンにわたってプレー。最後に出場したのは2020年だった。よって、2026年度の殿堂入り投票から候補者となることができる。
【4】投票用紙に名前が載る選手を決めるのは誰?
メジャーで10シーズン以上プレーし、現役引退から5年以上経過したすべての選手が投票用紙に記載されるわけではなく、毎年、25~30人ほどの候補者が選ばれている。投票用紙に名前が載る選手を決める権限は、BBWAAが任命した野球記者によって構成される選考委員会にある。この委員会は6名で構成されており、新たに殿堂入り投票の候補者となった選手は、6名中2名から推薦されれば、投票用紙に名前が載る。
また、前年の殿堂入り投票で得票率5%以上を記録した選手は、引き続き投票用紙に名前が載る。
【5】投票方法は?
投票用紙は11月下旬にBBWAAの各メンバーに送付される。投票者は0~10人の選手を選んで投票する。投票用紙に署名があり、12月31日までに返送された票のみ集計対象となる。2026年度の殿堂入り投票の結果発表は1月20日(同21日)にMLBネットワークの番組内で行われる予定だ。
【6】選手が殿堂入りを果たすために必要な条件は?
得票率75%以上を記録した選手はクーパーズタウン行き(殿堂入り)が決定する。2025年度の投票では、全394票のうち296票以上を獲得する必要があった。イチロー(得票率99.7%)、CC・サバシア(86.8%)、ビリー・ワグナー(82.5%)の3人が選出された。
得票率が75%に満たなかった選手は、得票率が5%以上であれば、翌年も投票用紙に残ることができる。得票率が5%未満の場合、その時点でBBWAAの投票による殿堂入りの資格を失う。
【7】選手は最大で何年間、投票の対象となるのか
得票率5%以上を毎年記録していれば、最長で10年間、投票用紙に残ることができる。10年間で殿堂入りを果たすことができなかった場合、その時点でBBWAAの投票による殿堂入りの資格を失う。
【8】これまでに何人の選手が選出されたのか
2025年の時点で、BBWAAの投票によって137人の選手が殿堂入りを果たした。
【9】これまでの最高得票率は?
これまでにただ1人、2019年度のマリアーノ・リベラだけが得票率100%を記録している。
◆時代委員会による殿堂入り投票
【10】時代委員会とは何か
以前はベテランズ委員会と呼ばれていた。時代委員会では、BBWAAの投票による殿堂入りの資格を失った選手のほか、監督や審判、球団幹部の殿堂入りを審議する。
時代委員会の殿堂入り投票は3つに分けられている。
・現代野球時代の選手投票:主に1980年以降に活躍した選手が対象 ・現代野球時代の監督/審判/球団幹部投票:主に1980年以降に活躍した監督/審判/球団幹部が対象 ・古典野球時代の投票:ニグロリーグを含む、1980年以前に活躍した人物が対象
時代委員会は殿堂入りした人物のほか、現役の球団幹部、元球団幹部、メディア関係者、野球歴史家などの16名で構成される。また、委員会のメンバーは毎年変更される。
【11】投票はどれくらいの頻度で行われるのか
3年周期のローテーション。毎年、3つの区分のうち1つの投票が行われる。
【12】投票用紙に名前が載る人物を決めるのは誰?
BBWAAによって任命された歴史外観委員会は、10~12人の代表者で構成されており、選考委員会として機能している。毎年、時代委員会による殿堂入り投票の対象として8名の候補者を選出している。
【13】今回の投票対象者は誰?
今回の時代委員会の殿堂入り投票は、現代野球時代の選手投票、つまり主に1980年以降に活躍した選手が対象となっている。候補者8名はすでに発表されており、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、カルロス・デルガド、ジェフ・ケント、ドン・マティングリー、デール・マーフィー、ゲーリー・シェフィールド、フェルナンド・バレンズエラという顔ぶれだ。
【14】投票方法は?
今年は12月7日(同8日)、オーランドで行われるウィンターミーティングで時代委員会の会合が開催され、8名の候補者について審議する。各委員は投票用紙に記載されている8名のうち、0~3人に投票できる。投票結果は米東部時間12月7日午後7時30分(同8日午前9時30分)からMLBネットワークの番組内で発表される。
【15】殿堂入りを果たすために必要な条件は?
候補者は得票率75%以上(16票中12票以上)を獲得すればクーパーズタウン行き(殿堂入り)が決まる。なお、今年からのルール変更により、5票未満に終わった場合は、次の3年周期の投票用紙に名前が載る資格を失う。次の3年周期が終了したあと、再び候補者になることができる。
たとえば、今年の時代委員会の投票で5票未満に終わった場合、2028年の投票には参加できない。その次、2031年の投票には再び参加できる。
5票未満が複数回あった場合、その候補者は時代委員会の投票による殿堂入りの資格を失う。
【16】これまでに何人の人物が選出されたのか
時代委員会は形式を変えながら、これまでに183人の人物を選出してきた(選手117人、球団幹部33人、監督23人、審判10人)。昨年は古典野球時代の投票が行われ、デーブ・パーカーとディック・アレンが殿堂入りを果たした。
2025.11.17 10:16 Monday
ダイヤモンドバックスがスター二塁手マルテのトレードを検討する理由とは
13日(日本時間14日)に終了したゼネラルマネージャー(GM)会議は、トレード市場がどのようなものになるかを各球団が感じ取り、トレードの可能性についての話し合いが始まる、ホットストーブシーズンの開幕を告げるものである。
GM会議において、ダイヤモンドバックスに関する話題は、オールスター二塁手のケテル・マルテをトレードする可能性があるかどうかに集中していた。また、私の受信フォルダは、その可能性に関するファンからの質問で埋め尽くされていた。
このトピックに関して、最もよく尋ねられる質問をいくつか見ていこう。
【1】2026年にポストシーズン進出を目指して戦うつもりなら、なぜチーム最高の選手の1人をトレードするのか
ダイヤモンドバックスは今オフ、投手陣を補強する必要がある。2年連続で、投手陣の不振により、攻撃陣の素晴らしい活躍を無駄にしてしまったからだ。
その一部は主力投手のケガが理由だった。もし先発のコービン・バーンズや、ダブル守護神のA・J・パクとジャスティン・マルティネスが健康であれば、投手陣の成績はもっと良くなっていたに違いない。
今季途中にメリル・ケリーを放出し、シーズン終了後にはザック・ギャレンがフリーエージェント(FA)となったため、ダイヤモンドバックスはエデュアルド・ロドリゲス、ライン・ネルソン、ブランドン・ファートとともにローテーションを形成する先発投手を少なくとも2人確保する必要がある。バーンズは2人のクローザーとともに、来季中盤に復帰する可能性があるが、チームとしては、それを当てにすることはできない。
ダイヤモンドバックスのオーナー陣は昨オフ、バーンズと6年2億1000万ドル(約315億円)の大型契約を結び、ペイロール(年俸総額)を増額した。これにより、今季開幕時点の年俸総額は球団史上最高となる約1億9500万ドル(約292億5000万円)に達した。
今オフ、ダイヤモンドバックスのペイロールは昨オフほどの規模にはならないとみられている。ただし、昨オフと同様に、オーナー陣は正当な理由があれば、例外を認める可能性を排除していない。
現在、ダイヤモンドバックスの来季のペイロールで確定しているのは1億4500万ドル程度(約217億5000万円)。よって、マイク・ヘイゼンGMには補強に使える資金がある。しかし、FA市場の優秀な先発投手の価格は高騰することが予想されており、質の高い先発投手2人と、ブルペンの層を厚くする複数人の救援投手を獲得するためには、FA補強だけでは不十分だろう。
それはつまり、ダイヤモンドバックスがトレード市場での補強を検討する必要があるということだ。
【2】有望株をトレードすることで補強することはできないのか
将来有望な若手選手をトレードすることも可能だ。実際、ヘイゼンGMは若手有望株の放出に対して前向きな姿勢を示している。
「そうするかもしれない。したくはないが、価値のある選手を獲得しようとするなら、こちらも価値のある選手を手放さないといけない。それが現実だ。トレード市場がどんなものになるか、現時点ではわからない」
これはGM会議に向かう前のヘイゼンGMの発言だ。つまり、ダイヤモンドバックスは若手遊撃手のジョーダン・ローラーや球団ナンバーワン有望株のライアン・ウォルドシュミットの放出に前向きだと言っていい。しかし、トレード市場における若手有望株の人気は、ここ数年ほど高くない。
したがって、ヘイゼンGMが希望通りの補強を実現するために、若手有望株の放出だけで十分であるかどうかという点については疑問が残る。
【3】マルテの代わりにほかの野手をトレードするのはどうか
外野手のコービン・キャロル、遊撃手のヘラルド・ペルドモ、捕手のガブリエル・モレノを除けば、マルテのような見返りをもたらしてくれる選手はいない。
ダイヤモンドバックスは外野手のジェイク・マッカーシーとアレック・トーマスのどちらかを放出する可能性があるものの、その対価としてトップクラスの投手を獲得するのは不可能だ。
しかし、マルテは選手としてピークを迎えており、手頃な契約を結んでいる。4月にダイヤモンドバックスと結んだ延長契約は2030年まで。2031年の契約は選手側に選択権のあるオプションだ。合計で9100万ドル(約136億5000万円)が保証されている。
リーズナブルな契約のスーパースターであり、ダイヤモンドバックスはマルテをトレードしたがらないだろう。それはつまり、他球団がマルテを獲得する場合、多くの対価を用意してくれる可能性があるということだ。
【4】マルテが実際にトレードされる可能性はあるのか
可能性はあるが、低いと思われる。なぜならば、マルテを放出するなら、大型トレードの見返りとして非常に大きな対価を獲得する必要があるからだ。しかし、そのようなトレードは簡単に成立するものではない。
2025.11.17 09:05 Monday






