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ヤンキースがユーティリティプレーヤーのロサリオと再契約合意
ヤンキースはウィンターミーティングの期間中、左腕に対する攻撃のバランスを改善する必要性について議論していた。その問題に対処するべく、13日(日本時間14日)にユーティリティプレーヤーのアメッド・ロサリオと再契約で合意したことが明らかになった。
MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ヤンキースとロサリオは1年250万ドル(約3億7500万円)で合意。第一報はYESネットワークによってもたらされた。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
30歳のロサリオは、7月26日(同27日)に右腕クレイトン・ビーター、外野手ブロウム・マルティネスとのトレードでナショナルズから移籍。ヤンキースでは16試合に出場し、打率.303(33打数10安打)、3二塁打、1本塁打、5打点、OPS.788を記録した。
今季はナショナルズとヤンキースで合計63試合に出場し、打率.276(181打数50安打)、6本塁打、23打点、出塁率.309、長打率.436、OPS.745をマーク。左腕に対して打率.302(116打数35安打)、OPS.819と強さを発揮し、守備では三塁、二塁、右翼、遊撃の4ポジションをこなした。
フロリダ州オーランドで行われたウィンターミーティングが終盤に差し掛かる頃、ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは右打者の補強を目指していることを明かしていた。
「左腕との対戦時に適切なマッチアップが組めるよう、アーロン・ブーン監督には正当な選択肢を与えたいと思っている。今の打線は明らかに左打者が多く、それが弱点となっているからね。ただ、獲得可能な右打者はそれほど多くないんだ」
ルール5ドラフトでカージナルスから獲得した右腕ケイド・ウィンクエストを除くと、今オフのヤンキースが獲得したメジャーリーガーは、2025年シーズンにヤンキースに在籍していた選手ばかりだ。
ロサリオは左腕ティム・ヒル、外野手トレント・グリシャム、左腕ライアン・ヤーブローとともに「残留組」となる。また、ヤンキースはユーティリティプレーヤーのオスワルド・カブレラ、右腕クラーク・シュミットとの年俸調停を回避し、すでに2026年シーズンの契約を結んでいる。
なお、ヤンキースは今週、ドレイク・フェローズ、ブラッドリー・ハナーの両右腕とマイナー契約を締結。2人とも招待選手としてスプリングトレーニングに参加することが決まっている。
2025.12.14 08:35 Sunday
マリナーズが控え捕手を確保 30歳のキズナーをメジャー契約で獲得へ
マリナーズは2026年シーズンの控え捕手の最有力候補を見つけた。
12日(日本時間13日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、マリナーズは捕手アンドリュー・キズナーとメジャー契約を結ぶことで合意目前となっているようだ。身体検査の結果を待っているため、まだ正式発表は行われていない。キズナーの加入により、マリナーズのロースター40人枠はあと1枠に。引き続きブルペンの補強を目指すとみられている。
スター捕手カル・ローリーに次ぐ2番手捕手を獲得する必要性は、有望株捕手のハリー・フォードをリリーフ左腕ホゼ・A・フェレアとのトレードで放出したことにより、さらに顕著になった。フォードは今季、3番手捕手という位置づけだったが、シーズン終了後にミッチ・ガーバーがフリーエージェント(FA)となったため、トレードがなければ2番手捕手として起用されるはずだった。
キズナーの獲得で捕手の補強が完了したわけではなく、ジャスティン・ホランダーGMがウィンターミーティングの場で語ったように、今後もスプリングトレーニングに向けて、メジャーに近いレベルの捕手の層を厚くしていく可能性が高い。メジャー経験のある捕手をマイナー契約で獲得するような動きがあるかもしれない。
マリナーズが今年のドラフト全体35位で指名したルーク・スティーブンソンはマリナーズの長期的プランの重要な位置を占めており、一部のスカウトの間では「フォードよりポテンシャルは高い」と評価されている。21歳のスティーブンソンは過去2シーズンをノースカロライナ大学でプレーし、プロ入り後はマイナー1Aで22試合に出場した。メジャー3位の評価を受けているマリナーズのファーム組織において最も有望な捕手であり、球団別の有望株ランキングでは9位にランクインしている。
しかし、マリナーズは2026年シーズンにスティーブンソンがメジャーデビューすることを期待しているわけではない。よって、ローリーに次ぐ捕手の層を厚くすることが必要であり、今回のキズナー獲得に至った。
キズナーは今季ジャイアンツでプレーしたが、11月21日(同22日)にDFAとなってロースターの40人枠から外され、そのままFAとなった。今季は33試合に出場し、88打席で打率.221、1本塁打、5打点、出塁率.299、長打率.299、OPS.598、三振率11.4%、四球率8.0%を記録。wRC+は73(リーグ平均は100)にとどまり、ファングラフス版のWARは0.2だった。
これらの数字が示すように、キズナーの打撃力は優れているわけではない。しかし、マリナーズもキズナーに打撃面での貢献を求めているわけではない。ローリーは今季、捕手の中でも特に出場機会が多く、打席数(705)はア・リーグの正捕手の中でトップ、捕手としての出場イニング(1072)もトップだった。よって、マリナーズがキズナーに求めるのは、ローリーが守備に就かない日に捕手の役割をしっかりこなすことだけである。
キズナーはメジャー通算で捕手として2286イニング出場。今季は大半の守備指標で平均以下に終わっており、ブロッキング指標(-3)はメジャーの下位22%、送球時のポップタイム(2.00秒)はメジャーの下位10%だった。また、直近4シーズンの盗塁阻止率も16.4%にとどまっている。
来年2月に31歳の誕生日を迎えるキズナーは、2024年に同地区のレンジャーズでプレーしているため、マリナーズのフロントオフィスにとってお馴染みの選手だ。それ以前はカージナルスで5年間(2019~23年)プレー。2016年ドラフト7巡目指名で入団して2019年にメジャーデビューし、名捕手ヤディアー・モリーナの後継者として期待された時期もあった。
2025.12.13 15:23 Saturday
レンジャーズが捕手ジャンセンと2年契約で合意 救援投手2人も獲得へ
レンジャーズにとって、今オフ最大の補強ポイントは捕手だった。しかし12日(日本時間13日)、その課題をクリアする補強が行われた。
MLB.comが関係者から得た情報によると、レンジャーズはフリーエージェント(FA)の捕手ダニー・ジャンセンと2年1450万ドル(約21億7500万円)の契約を結ぶことで合意したという。
レンジャーズは慌ただしい夜を過ごした。ジャンセンとの契約合意が報じられたのとほぼ同じタイミングで、アレクシス・ディアス、タイラー・アレクサンダーという2人のリリーフ投手とも合意したことが明らかになったのだ。なお、3選手の獲得について、球団からの正式発表はまだ行われていない。
ジャンセンは今季OPS.720を記録。これは直近2シーズンのレンジャーズの全捕手を上回る数字である。
「史上初めて同じ試合で2チームの選手としてプレーしたのは誰か?」というトリビアの答えであることは一旦置いておき、ジャンセンは8年間のメジャー生活の中で、パンチ力のある打撃力と優れたブロッキング技術を誇る守備力を発揮してきた。
今季のジャンセンはレイズとブルワーズで14本塁打を記録。直近5シーズンで2ケタ本塁打を4度マークしている。唯一2ケタ本塁打に届かなかったのは2024年だが、この年も9本塁打を記録。2018年にブルージェイズでメジャーデビューし、2024年途中にレッドソックスへ移籍したことにより、前出の珍記録(1試合2チーム出場)が達成された。
ジャンセンが打席に立ったとき、可能な限り引っ張り方向にフライの打球を打つことを心掛けているのは周知の事実だ。今季の「非ゴロ率」は71.7%を記録し、100打球以上の打者の中でメジャー3位にランクイン。ジャンセンを上回ったのはカル・ローリー(マリナーズ)とスペンサー・トーケルソン(タイガース)だけだった。また、全打球のうち、引っ張り方向の「非ゴロ率」は32.7%に達し、これはメジャー5位の数字である。
ジャンセンのフレーミング技術と盗塁阻止力はそれほど高く評価されていないが、ボールを後ろに逸らさないことに関しては超一流だ。今季はブロッキング指標でメジャー2位となる+14を記録。2019年以降の合計では+72を記録し、堂々のメジャートップだ。
30歳のジャンセンは不動の正捕手というより、ほかの捕手と併用されるケースが多く、メジャー8年間で100試合以上に出場したのは2019年(107試合)の1度だけ。また、2021年以降に7度負傷者リスト入りしていることも出場試合数が増えない一因となっている。しかし、今季は負傷離脱が1度もなく、2020年以降では最多の98試合に出場。打率.215、14本塁打、36打点、OPS.720を記録した。
ジャンセンが捕手のアップグレードに貢献する一方、2人のリリーフ投手の加入はブルペンの底上げに寄与するはずだ。
今季のレンジャーズは、ホビー・ミルナー、ショーン・アームストロング、ジェイコブ・ウェブ、クリス・マーティン、ルーク・ジャクソンらを1年契約で獲得し、ブルペンの陣容を刷新。その結果、レンジャーズのブルペンはメジャー5位の防御率3.62という好成績を残した。
ロス・フェンスターメイカーGMは、ウィンターミーティングの場において「昨年はストライクゾーンを支配するということを重視し、ストライクを投げることができ、ストライクゾーンを攻めることができる投手をターゲットにした。今後も同じ方針が続くだろう。これは我々の投球哲学の根幹を成す事実であり、貫いていきたい考え方だ」と語っていた。
ディアスとアレクサンダーはともに、その方針にフィットする選手と言える。
ディアスは2023年にオールスター選出を果たし、2024年は防御率3.99を記録。今季は3球団に在籍して防御率8.15と苦しんだが、アレクサンダーとともに、レンジャーズがこれまで成功を収めてきたタイプに近いリリーフ投手だ。
アレクサンダーはテキサス州の高校と大学に通っており、両校ともグローブライフフィールドから数マイル程度の距離にある。これまで4球団に在籍し、メジャー7年間で通算防御率4.63を記録している。
レンジャーズはこの2投手をブルペンで起用し、その実力を最大限に活用することを目指している。
フェンスターメイカーGMは「野球ではストライクが重要だ。ボールの質も大切だ。決して安い投手を探しているわけではない。チームにフィットする投手に焦点を当てて、補強を進めている。適切な役割を与え、投手陣の能力を最大限に引き出すという点において、我々のスタッフたちは素晴らしい仕事をしてくれている」と語った。
2025.12.13 14:36 Saturday
村上宗隆の交渉期限が10日後に迫る マリナーズ、メッツなどが興味
日本人スラッガーが決断を下す日が近づいている。東京ヤクルトスワローズからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指す村上宗隆は11月8日(日本時間9日)に獲得可能選手として公示され、メジャー球団との交渉期限は米東部時間12月22日午後5時(同23日午前7時)。それまでに交渉がまとまらなければ、2026年シーズンはヤクルトでプレーすることになる。
MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは12日(同13日)、「ほかのスター内野手の獲得を逃したチームが村上の獲得を狙う可能性がある」と伝えた。フリーエージェント(FA)市場にはまだボー・ビシェットやアレックス・ブレグマンといった大物内野手が残っており、オールスター二塁手のケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)にもトレードの噂がある。これらのスター選手たちが村上よりも優先される可能性があるというわけだ。
しかし、村上はポスティング制度を利用しているため、ほかの選手とは異なり、交渉期限が存在する。移籍市場のスター内野手の去就が決まる前に村上は契約をまとめなければならない可能性もある。
モロシは、村上獲得に興味を示しているチームとして、レッドソックス、マリナーズ、タイガース、フィリーズ、メッツ、ブルージェイズ、パイレーツの名前を挙げた。
レッドソックスはブレグマンとの再契約を最重要事項としており、ブレグマンの去就が決まる前に村上獲得に乗り出すかどうかは微妙な情勢。また、レッドソックス、マリナーズ、フィリーズ、ブルージェイズはマルテの移籍先候補としても名前が挙がっている。さらに、レッドソックスはブレグマン流出に備え、ビシェットやイサーク・パレイデス(アストロズ)にも興味を示しているようだ。
今後注目されるのはメッツの動きだろう。主砲ピート・アロンソの引き留めに失敗し、打線の中軸には大きな穴が開いている。その穴を埋める存在として村上獲得に乗り出しても不思議ではない状況だ。
また、強打者カイル・シュワーバーに4年契約をオファーしていたことが明らかになっているパイレーツも興味深い存在だ。今オフは積極的に打線強化を目指しており、村上獲得を本気で狙っている可能性は十分にある。
明確な「本命」が不在とはいえ、村上の契約が交渉期限までに決まらないことは考えにくい。村上はメジャー挑戦の場として、どのチームを選ぶのか。交渉期限は10日後。NPB通算246本塁打を誇る25歳のスラッガーの決断に注目が集まる。
2025.12.13 11:39 Saturday
ブルージェイズがブルペン補強 下手投げのロジャースと3年契約で合意
ブルージェイズの忙しいオフシーズンは現在も継続中だ。12日(日本時間13日)、MLB.comのマーク・フェインサンドが関係者から得た情報によると、ブルージェイズは救援右腕タイラー・ロジャースと3年3700万ドル(約55億5000万円)の契約を結ぶことで合意。条件付きのオプションが盛り込まれており、4年間の総額は4800万ドル(約72億円)に達する可能性がある。なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
ロジャースは今季メジャーでプレーした唯一のアンダーハンド投手。毎年安定したパフォーマンスを続けており、今オフの移籍市場で最も興味深い選手の1人だった。
今季途中までジャイアンツ一筋でプレーしてきたロジャースは、夏場にホゼ・ブットー、ドリュー・ギルバート、ブレイク・ティドウェルとのトレードでメッツへ移籍。このトレードがロジャースのパフォーマンスに影響を与えることはなく、メジャー最多の81試合に登板して防御率1.98、WHIP0.94という自己最高のシーズンを過ごした。
アームアングルの低さ(-61°)はメジャーでも群を抜いており、次点はホビー・ミルナーの-6°である。このアームアングルのおかげなのか、メジャー昇格後1度も負傷者リスト入りを経験していない。また、毎年のようにメジャートップクラスの登板数を記録しており、2020年以降の403登板は2位のスコット・バーローに30差をつける断トツの数字である。
シンカーとスライダーのコンビネーションは制球力抜群で、強い打球を打たせないことにも定評があり、今季の被バレル率(2.1%)と四球率(2.3%)はともにメジャートップクラスの数字。投球割合が74.5%に達するシンカーはメジャー全体でも屈指のクオリティを誇り、スタットキャストが算出する球種別のランバリューではシンカー部門で2位となる+18をマークした(1位はフィリーズのクリストファー・サンチェスが記録した+19)。
まもなく35歳の誕生日を迎えるロジャースは、非常に珍しいグループの一員でもある。救援左腕テイラー・ロジャースとの双子として知られており、「双子メジャーリーガー」は史上10組しかいない。2023~24年にはジャイアンツで2人揃ってプレー。双子がチームメイトになったのは史上4組目だった。
2025.12.13 10:23 Saturday
マーリンズがモレルを1年契約で獲得 一塁手として起用する方針
12日(日本時間13日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、マーリンズはクリストファー・モレルと1年契約を結ぶことで合意。一塁手として起用する方針のようだ。
なお、球団からの正式発表はまだ行われていない。
かつて強打のトップ・プロスペクト(若手有望株)として期待されていたモレルは、マーリンズにとって「ローリスク・ハイリターン」の補強と言える。メジャー4年間、カブスとレイズで通算477試合に出場し、打率.222、出塁率.299、長打率.415、OPS.714、63二塁打、10三塁打、74本塁打、210打点、31盗塁を記録。四球率9.0%、三振率30.4%という数字が示すように、粗削りな打者だが、4年連続2ケタ本塁打の長打力は魅力的だ。
モレルが輝いたのはメジャー最初の2年間(2022~23年)だった。合計220試合に出場し、42本塁打、117打点、WAR2.5(ベースボール・リファレンス版)を記録。その後、2024年途中にカブスからレイズへトレードされたが、2024年の移籍後はWAR-0.8に終わり、今季もWAR-0.3と低調だった。レイズで過ごした1年半では154試合に出場して打率.208、出塁率.277、長打率.355、14本塁打、42打点と結果を残せず、ノンテンダーFAとなっていた。
とはいえ、モレルは今季11本塁打を記録。今季のマーリンズはメジャーで4番目に本塁打(154本)が少なく、モレルより本塁打が多かったのはカイル・スタワーズ(25本)、アグスティン・ラミレス(21本)、オットー・ロペス(15本)の3人だけだった。
26歳のモレルは外野3ポジションと二塁、三塁、遊撃を守った経験があるが、マーリンズではプロ入り後1度も経験がない一塁手として起用される見込み。新しく内野守備コーチに就任したブレイク・バトラーには、モレルが一塁手として成長することを手助けするというタスクが課される。マーリンズは今季、一塁手のOPSがメジャーで4番目に低い.663にとどまっており、一塁手のアップグレードが課題となっている。
現在、ロースターの40人枠にはエリック・ワガマン、リアム・ヒックス(本職は捕手)、グラハム・ポーリーといった一塁を守れる選手がいるものの、いずれも打撃力は平均以下。外野手のグリフィン・コーナインを一塁手として起用することも検討しているようだ。マーリンズはクレイトン・マカラー監督が相手投手や試合状況に応じて選手を柔軟に起用できるように、守備の汎用性を重視している。モレルは、球団22位の有望株であるデイビソン・デロスサントスがメジャーで常時出場する準備が整うまでの「つなぎ役」として最適であり、デロスサントスが成長するための時間を確保できる。モレルとの契約期間は1年のため、今後デロスサントスの出場機会をブロックすることもないだろう。
マーリンズの外野はスタワーズ、ジェイコブ・マーシー、コーナインと左打者が多く、右打者のモレルが状況に応じて外野手として起用される可能性もある。また、コナー・ノービーとポーリーによる正三塁手争いにモレルが割って入る可能性もあるとみられる。
2025.12.13 09:53 Saturday
ロイヤルズがゴールドグラブ三塁手のガルシアと5年間の契約延長へ
10代のベネズエラ出身選手と2016年に契約して以来、ロイヤルズはユーティリティプレーヤー候補からレギュラーに昇格した内野手の成長を見守ってきた。そして今季、マイケル・ガルシアはオールスター初選出を果たし、三塁手部門でゴールドグラブ賞に輝いた。
さらに、ガルシアは正遊撃手ボビー・ウィットJr.とともに、今後しばらくの間、ロイヤルズの三遊間に固定されることになりそうだ。
12日(日本時間13日)、MLB.comが関係者から得た情報によると、ロイヤルズはガルシアとの5年間の契約延長に向けて、最終段階を迎えているという。2031年の球団オプションが付属し、ガルシアには5750万ドル(約86億2500万円)が保証される。関係者によると、2031年のオプションが行使され、なおかつ定められた昇給の条件をガルシアがクリアした場合、6年間の総額は8500万ドル(127億5000万ドル)前後まで上昇する可能性があるようだ。
今回の契約延長は身体検査の結果待ちとなっており、まだ球団からの正式発表は行われていない。
関係者によると、ガルシアの年俸は2026年(=年俸調停期間の初年度)が400万ドル(約6億円)、2027年が700万ドル(約10億5000万円)、2028年が1000万ドル(約15億円)、2029年が1300万ドル(約19億5000万円)、2030年が1900万ドル(約28億5000万円)と上昇していき、2031年の球団オプションは2100万ドル(約31億5000万円)となる。2030年と2031年の年俸は成績次第でさらに上昇する可能性がある。このほか、契約ボーナスとオプションの破棄の際のバイアウト(契約解除料)320万ドル(約4億8000万円)が盛り込まれており、ガルシアには少なくとも5750万ドル(約86億2500万円)が保証される。
今回の契約延長は、ガルシアの年俸調停期間4年とフリーエージェント(FA)期間1年(オプション行使の場合は2年)をカバーするもので、ガルシアは30歳のシーズンまでロイヤルズに残ることになる。ロイヤルズはスター遊撃手のウィットJr.と2024年に11年契約を結んでいるため、ガルシアは少なくとも2030年シーズンまで、ウィットJr.とともに、球界屈指の守備力を誇る三遊間コンビを形成する。
ガルシアはメジャー4年目の今季、飛躍のシーズンを過ごした。160試合に出場して打率.286、出塁率.351、長打率.449、OPS.800をマークし、16本塁打と74打点はともに自己最多。23個の盗塁を決め、オールスター初選出とゴールドグラブ初受賞だけでなく、ア・リーグMVP投票では14位タイにランクインした。
野球一家の出身で、スター外野手のロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)と2015年ア・リーグ優勝決定シリーズMVPのアルシデス・エスコバーは従兄弟(いとこ)である。16歳でロイヤルズと契約してプロ入りし、プロ入り後は着実な成長を遂げ、2022年に期待の有望株としてメジャーデビュー。メジャーの主力として台頭するまで数年かかったが、今季は素晴らしい活躍を見せた。
ロイヤルズがガルシアに5年契約を与え、今後のさらなる成長に期待する理由の1つは、スイングの判断に関する指標が優れていることだ。今季はコンタクト率86.5%、チェイス率20.8%、空振り率15.0%を記録。これはボール球に手を出さず、バットに当てる能力が高いことを表している。今季は666打席で62個の四球を選び、三振数も84にとどめた。
ガルシアは今季、WAR5.8(ベースボール・リファレンス版)をマーク。ウィットJr.の7.1を加算すると、25歳の三遊間コンビだけで12.9を記録した。ロイヤルズにとって、ガルシアとウィットJr.の全盛期を最大限に活用するのは非常に重要であり、契約を2年延長した主将サルバドール・ペレス、年俸調停権を取得したばかりの一塁手ビニー・パスカンティーノとともに、若き三遊間コンビがチームを牽引していくことになるだろう。
2025.12.13 09:11 Saturday
カブスが救援左腕ミルナーと1年契約 ブルペン補強続く
今季のブルペン陣を支えた投手の多くが退団し、カブスはブルペン陣の補強が優先事項となっていた。「オフシーズンにリリーフ投手をさらに獲得するのは当然」と、ジェド・ホイヤー編成部長はウィンターミーティングで語っていた。
そして11日(日本時間12日)、カブスは救援左腕ホビー・ミルナーと1年契約、救援右腕コリン・スナイダーとマイナー契約で合意したと関係者がMLB.comに明かした。球団はこれらの契約を正式発表していない。
MLB.comのマーク・フェインサンド記者によれば、ミルナーの年俸は375万ドル(5億8000万円)+出来高となる。今季のブルペン陣を支えたアンドリュー・キットリッジ、ケイレブ・シールバー、ドリュー・ポメランツらが退団し、カブスは救援右腕フィル・メイトンと2年1450万ドル(約22億円)で契約を結び、今度は左腕のミルナーを加えた。
「ブルペン陣を充実させるにはまだやるべきことがたくさんある。投手陣の面では現状に満足することは決してないだろう」と、クレイグ・カウンセル監督はウィンターミーティングで語っていた。
ミルナーは2021-23年にブルワーズでともに戦ったカウンセル監督と再びタッグを組む。34歳のミルナーにとってのキャリアハイのシーズンは、カウンセル監督の下で戦った2023年で、73登板で防御率1.82を記録した。
今季、ミルナーはレンジャーズで73登板(70回1/3)を投げて防御率3.84、58三振、21四球を記録。スタットキャストによれば、主にスイーパー(35.1%)とシンカー(32.8%)を軸に、チェンジアップとフォーシームも交えるスタイルで、ゴロ率(53.8%)は上位9%と、打たせて取る投球が光った。
ミルナーはサイドに近いアングルを生かし、今季は左打者を打率.208、OPS.526に抑えた。一方で、右打者には打率.295、OPS.820と痛打された。これはキャリアを通して変わらない傾向で、通算9シーズンで左打者には打率.221(OPS.608)、右打者には打率.277(OPS.794)を記録している。
メイトンとミルナーを補強したが、カブスは依然としてリリーフ投手の補強を目指している。メイトンとの契約が2019年以来となるリリーバーとの複数年契約だったにもかかわらず、ホイヤー編成部長は複数年契約に前向きだ。救援右腕ブラッド・ケラーとの再契約、そしてピート・フェアバンクスとの契約は選択肢だ。また、カブスのターゲットと報じられていたロベルト・スアレスは、この日ブレーブスと3年契約に合意した。
ホイヤー編成部長の下、カブスは球団組織内での育成やトレード、ウエーバー、あるいは短期契約など、小規模な動きでブルペン陣を構築することを好んできた。
「今は量重視のアプローチを取るのに適切な時期だと思う。自前の投手たちを使い、これから良くなれる投手を信じ、彼らを可能な限り育成する。だから、正直に言って、おそらく変動の少ない分野にリソースを投入したい。しかし同時に、ブルペンも非常に重要だ」と、ホイヤー編成部長は言う。
その点、30歳のスナイダーとのマイナー契約は、復活の可能性がある投手にチャンスを与えるというカブスの典型的なブルペン戦略に適合している。
スナイダーは2024年にマリナーズで好成績を残し、球種構成(フォーシームとスイーパーを多用)、42登板で防御率1.94、三振率27.8%を記録した。しかし、今季は24登板、防御率5.47と成績が悪化。球速は前年の94.2マイルから92.4マイルに低下していた。
今季のスナイダーはケガに悩まされた。4月には左膝に打球を受け、6月には右前腕屈筋を負傷。その後、3Aに復帰したが、8月にアウトライトされ、今オフにFAとなった。カブスのブルペン陣は現状空きが多く、スプリングトレーニングの競争次第ではスポットを勝ち取るかもしれない。
2025.12.12 12:25 Friday









