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ほぼフル出場のローリーはなぜ疲れない? 背景にある捕手のトレンド

 今季60本塁打を放ったカル・ローリーが成し遂げた数え切れないほどの功績の中には、もっと平凡だが極めて重要なことがある。それは、ローリーがほぼ毎日出場したことだ。

 レギュラーシーズンではローリーは159試合に出場し、705打席に立った。そしてポストシーズンでも、地区シリーズ第5戦で延長15回の死闘を演じ、209球すべてを捕球。そしてそこから48時間足らずでア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)第1戦に出場し、またしても9イニング、そして翌日の第2戦でも9イニングを捕手としてプレーした。

 1961年に試合スケジュールが現在の162試合に拡大したときまで遡ると、レギュラーシーズンでより多くの打席に立った捕手(少なくとも半分の出場機会を捕手として過ごした選手を捕手と定義)は1人だけだった。それは、殿堂入り選手であり、おそらく史上最高の捕手であるジョニー・ベンチで、1974年には708打席に立った。ワイルドカード導入前の当時、ベンチのレッズは98勝64敗という成績にもかかわらず2位に終わり、敗退した。

 今季のマリナーズのシーズンはまだ終わっていない。あす15日(日本時間16日)にALCS第3戦を迎えるローリーは、既に今季通算739打席に到達。ポストシーズンが拡大されたことで、ローリーはこれまでの捕手と比べても最も多くの打席に立ったことになる。

 しかも、その疲労が溜まっているようには見えない。第1戦で同点弾を放ち、ポストシーズンでのOPSは1.078をマークしている。

 これは明らかにローリーの入念な準備、そして肉体のタフさの賜物だ。昨季は序盤に歯を折りながら試合に出場し、2022年のポストシーズンでは左手親指を骨折して靭帯を断裂しながらも延長18回を守り抜いた。もちろん、最高レベルの捕手であれば当然のことながら、様々な打撲や小さいケガにも対処してきた。

 ただ、これはほとんどの捕手に当てはまることでもある。捕手の仕事は過酷だ。打者として投手のレベル向上(球速、変化量)に追いつかなければいけないのに加え、捕手はそれを受ける側としての仕事もある。

 それにもかかわらず、今季のMLBの捕手たちは30球団制以降で最高のWAR(代替可能な選手に比べ、どれだけ勝利数を上積みできたかを示す総合指標)79.7をマークした。さらに打撃成績も歴代で2番目に優れたシーズンだった。

 最も注目すべきは、トップクラスの捕手がより出場機会を増やすことができ、それが全体的なパフォーマンスの向上につながったことだ。ナ・リーグでDH制が導入され、捕手が休みやすくなったこととも関係があるかもしれない。しかし、ずっとDH制を導入してきたア・リーグでも、最高のWARと打撃成績が記録された。

 正捕手を置くより、2人の捕手を併用する球団が増えていた数年間を経て、今のMLBでは1人の正捕手が多くの試合に出る時代に逆行している。

 その原因は、今MLBの捕手で片膝をついた状態で捕球することが急速に広まっていることと関係しているかもしれない。片膝つき捕球はフレーミング改善の意図で広まったが(さらにブロッキングにも影響はない)、健康維持にも役立つのだろうか。

 片膝をついて捕球する捕手の割合は、2020年の24%と比較すると、2021年に50%に増え、その後も右肩上がりに上昇し、今季は95%にまで到達した。これはフレーミングの重要性が広く知られ、その技術が進化してきたことと関係している。

 そして、片膝つき捕球は、捕手の健康維持にも好影響を与えているかもしれない。

 2021年秋、メジャー10年目のベテラン捕手ライアン・ラバーンウェイは、自身のブログに初めてフルシーズンを通して片膝つき捕球を実施した体験について記した。当初の目的はフレーミングの向上だったが、実際にはブロッキングも向上。そして、ラバーンウェイは身体的な効果も実感した。 「もう一つ学んだことがある。健康維持に役立った。スクワットで全体重を支えている時間を短くすることで、毎試合の最後の打席で脚がフレッシュな状態を保てた」

 今季オールスターに初選出された若手捕手ハンター・グッドマン(ロッキーズ)も言う。 「昔、みんながスクワットをしていた頃を思い出してほしい・・・あんなに長い時間スクワットをするのは脚に負担がかかる。膝をつくことで、脚が少し休まるのは確かだ」

 「捕手が片膝をつく理由は、パフォーマンスが向上するからだ」と語るのは、カブスのジェリー・ワインスタインコーチ。「身体への負担が少なく、柔軟性、バランス、筋力もそれほど必要ない。それでいて、パフォーマンスが向上する。実にシンプルだ。選手は試合に勝つことに役立たないことはしない。捕手がそれを採用した最大の理由の一つは…疲労が少なく、膝をついた状態から捕球するのにそれほど労力がかからないからだ」と付け加えた。

 証言はこれだけにとどまらない。

 「これでリアルミュートの肉体的な消耗はかなり軽減されると思う」(2021年、現役時代は15年間捕手を務めた当時のフィリーズ監督ジョー・ジラルディ。正捕手リアルミュートが片膝つき捕球に変えることについて)

 「負担を軽減する要素がいくつかある」(2021年、レッドソックスの元名捕手でコーチ、ジェイソン・バリテック)

 「捕手はもっとプレーできるようになる。もっと長くプレーできるようになる。多くの伝統的な捕手のように、膝や腰、背中に激しい衝撃や消耗に耐える必要がなくなる」(現役時代は捕手として2度オールスター選出、現ガーディアンズ監督スティーブン・ボート)

 「(フィリーズの捕手コーチ、クレイグ・)ドライバーは、低い姿勢で構えることで(ホルヘ・)アルファロにとって有利になると言っている。ボールの行方がより近くなり、低めの球をストライクゾーンに引き上げやすくなり、しゃがむよりも膝への負担も軽減されるからだ」(2018年、フィラデルフィア地元メディアに掲載)

 「片膝をつく方が実は楽だ。両膝が地面に着地するタイミングがずれると、体が硬直してしまう。考えてみてほしい。片足ずつジャンプして着地すると、体が震え、目も震えて、体が混乱する。片膝なら滑るようなものですから、落ち着くんだ」(11年間捕手としてプレー、現在コーチを務めるサル・ファサーノ)

 もちろん「疲労」を直接示すデータはない。われわれが示せるのは、捕手がどれだけの頻度で重い負荷を担っているかだ。昨季、400打席以上に立った捕手は21人で、2014年以来で最多。30球団制以降の27シーズンでは史上5番目に多い数字だった。わずか3シーズン前には、400打席以上立った捕手はわずか14人で、1995年以来最少に落ち込んでいた。

 もう一度言うが、これはナ・リーグのDH制導入だけの影響ではない。今季400打席以上立ったア・リーグの捕手は13人で、30球団制以降では2005年と並んで最多だった。500打席以上立った捕手は5人もおり、これは2017年から2021年までに同じ程の打席数をこなした捕手と同じ数だ。

 2005年をピークとして、2016-17年に400打席以上立った捕手の数が最低水準に落ち込むまで、正捕手の概念は絶滅危惧種のようにも映った。MLBの捕手の負担は減り続け、2015年、2016年、2018年、2019年にはア・リーグの捕手の打撃パフォーマンスは史上最も低い水準にあった。

 もちろん、この打席数には捕手以外で出場したときの打席数も含まれる。たとえば、今季ローリーは総打席数の4分の1を指名打者としてこなした(ただ捕手として出場したときのほうが打撃成績は優秀)。強打で鳴らしたサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)も一塁手として出場することが多い。とはいえ、これは珍しいことではなく、1974年のベンチも20%の打席を三塁手としてこなした。

 打席数だけではなく、捕手としての出場時間が増えていることにも注目すべきだ。34歳で衰えの兆しも見えてきたリアルミュートは、今季MLBトップの1151回1/3で捕手を守った。これは自己最多であるのみならず、フィリーズの捕手としては1999年以来の最多記録、そして2016年のヤディアー・モリーナ以降で最も多い出場イニング数だった。

 そしてリアルミュートのみならず、他にも5人の捕手が2016年以降の捕手としての球団最多イニング数を更新した。ローリーは2006年の城島健司以来、最多のイニング数を守り、レッズのタイラー・スティーブンソンも1993年以来の記録を更新した。

 ここに登場した全員が片膝をついていることは言うまでもない。

 そして多くの捕手がより多くの試合に出る中、ローリーは飛び抜けた成績を残した。ファングラフスが算出するWARによれば、今季のローリーは歴史上2番目に優れた捕手としてのシーズンを送った。

 ローリーは過去2シーズン、投球の98%を片膝をついた状態で捕球している。これが球界のビッグスターたちの活躍に貢献しているのであれば、なおさら良いことだ。こういった風潮がなく、より多くの打席数に立てていなければ、ローリーは60本塁打を打てなかったかもしれない。

  現役時代は9年間捕手として活躍し、のちにワールドシリーズ優勝監督となるボブ・ブレンリーは、捕手の過酷さについてこう言った。 「シーズンが終わる頃にはまるで中古車のような気分だ」 しかし、ローリーや他の多くの現代の捕手は、まだまだ10月を健康に走り続けている。

2025.10.15 14:37 Wednesday

由伸が圧巻の完投勝利 ドジャースがNLCS連勝発進

【ブルワーズ1-5ドジャース】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、10月14日(日本時間15日)

 ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS=7回戦制)の第2戦は、山本由伸(27)の好投でドジャースが連勝した。山本は9回1失点で自身初の完投勝利。打線もブルワーズ先発のフレディー・ペラルタを攻略し、シリーズ戦績を2勝0敗とした。

 初回、山本はこの日の初球のフォーシームをとらえられ、1番チューリオに先制弾を被弾。

 幸先悪い立ち上がりとなったが、それ以降は本来の投球を取り戻した。二回は先頭をエラーで出塁させたものの、後続を断って無失点。三、四回は2死から安打を許したものの、失点にはつなげなかった。

 打線も山本を援護した。二回、テオスカー・ヘルナンデスが同点弾を放ち、さらにアンディ・パヘスのタイムリー二塁打で逆転。六回にはペラルタからマックス・マンシーがとどめの一発を放ち、リードを広げた。攻勢は止まらず、七回には不調の大谷翔平にもタイムリーが生まれた。さらに八回にも5点目を追加した。

 山本は好投を続け、九回もマウンドへ。九回もブルワーズ打線のクリーンアップを3人で抑え、見事にMLB移籍後では初の完投勝利を挙げた。9回1失点、7三振、1四球、3安打とブルワーズ打線を圧倒。コンタクト力の高いブルワーズ打線を打たせて取り、15個のゴロアウトを量産した。

2025.10.15 12:48 Wednesday

41歳シャーザーがALCS第4戦に先発 ブルージェイズは生き残れるか

 14日(日本時間15日)、ブルージェイズはア・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS=7回戦制)第4戦の先発投手をマックス・シャーザーと発表。0勝2敗と連敗スタートを切ったが、生き残りを賭ける第4戦を41歳の大ベテランに託す。

 ヤンキースとの地区シリーズ(ALDS)第4戦では、ブルージェイズは先発投手を起用せず、ブルペンデーを行った。しかし、最大7戦のALCSでは伝統的なスタイルに則り、百戦錬磨のベテラン投手を起用する。

 「シャーザーが(将来の)殿堂入りに値するのには理由がある。彼にボールを渡し、彼が活躍する姿を見るのは、本当に気持ちがいい」と、ジョン・シュナイダー監督は語る。

 しかし、それは名声の問題ではない。もしそうなら、ブルージェイズは今すぐにノーラン・ライアンと契約するだろう。

 ブルージェイズが必要とするのは、ポストシーズンで勝てるシャーザーだ。それはシャーザーが9月に見せられなかった姿だ。

 不調でシーズンを終えたとはいえ、シャーザーの状態は上がっている。シャーザーはALDSのロースターから外れて以来、投球練習を続け、そのコンディションは1ヵ月前よりはるかに向上したという。

 シュナイダー監督は信頼を置いている。 「マックスから最高のパフォーマンスを引き出せると思う。彼は準備万端だ。1年を通して彼の準備について話してきた。だから、彼にとって普段通りのプレーが(良い)と思う。普段通りのプレーを見たい。しっかりと準備し、全力を尽くして、大事な場面で力を発揮してくれると信じているんだ」

 シャーザーの調子が7月下旬から8月上旬に見せたものと同等であれば、ブルージェイズはその信頼を深められるだろう。シャーザーは百戦錬磨で、何にも動揺することはないはずだ。ポストシーズンでは通算30登板(25先発)で143イニングを投げ、2019年と2023年にチャンピオンリングをつかんだ。

 0勝2敗の劣勢にも動じていない。 「不可能じゃない。野球だからね。流れがいつ変わるかなんて誰にもわからない。流れやシリーズがいつ変わるか、あるいはそのままになるかなんて、誰にもわからない。本当にわからない。最大7戦のシリーズには理由がある。もし1試合だけのプレーインゲームなら、今は休暇中だ。でも、そうじゃないんだ」

 ブルージェイズがシャーザーと契約したのは、まさにこのような試合で先発させるためだ。この第4戦での勝利は、1年1550万ドルの契約をすぐさま回収するだろう。ブルージェイズはまだこのレジェンド右腕に力が残されていると信じて、大きな賭けに出る。

2025.10.15 10:48 Wednesday

ドジャースがNLCS第1戦を制す 先発スネルは8回10K無失点の快投

【ブルワーズ1-2ドジャース】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、10月13日(日本時間14日)

 ワールドシリーズ制覇を目指す球団にとって、ドジャースとの対戦は避けて通れない道だ。今年のナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)ではメジャー最高勝率のブルワーズが昨季王者のドジャースと対戦する。今年のレギュラーシーズンではブルワーズがドジャースに対して6戦全勝と圧倒した。

 スモールマーケット球団ながらも堂々たる戦いぶりでNLCSの舞台に辿り着いたブルワーズは、第1戦でも勇気あるプレーを見せたが、2-1で勝利したのはドジャースだった。先発のブレイク・スネルは8回無失点の快投。六回にフレディ・フリーマンが先制のソロ本塁打を放ち、九回にはムーキー・ベッツの押し出し四球で貴重な追加点を奪った。

 四回、ポストシーズン史上最も奇妙と言っても過言ではないダブルプレーがあったにもかかわらず、勝利したのはドジャース。三回までヒットを打てず、打線の1~3番が無安打に終わったものの、試合巧者ぶりを見せつけた。九回、ブルワーズの反撃に遭ったが、2-1で逃げ切った。

 大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場し、2打数ノーヒット(3四球)。九回の申告敬遠はベッツの押し出し四球につながった。

 佐々木朗希は2点リードの九回に登板したが、1死二、三塁のピンチを招き、ジャクソン・チューリオの犠牲フライで1点を失ったあと、クリスチャン・イェリッチに四球を与えて降板。試合を締めくくることはできなかった。

 今、歴史の重みを味方につけているのはドジャースだ。ポストシーズンの歴史上、7試合制のシリーズで初戦を制したチームは194回中126回でそのシリーズに勝利(64.9%)。現在の2戦→3戦→2戦のフォーマットでは、敵地での第1戦に勝利したチームが71回中40回でそのシリーズを制している(56.3%)。

2025.10.14 12:26 Tuesday

フィリーズのトムソン監督が続投へ 就任から4年連続ポストシーズン進出

 MLB.comが複数の関係者から得た情報によると、フィリーズのロブ・トムソン監督が2026年シーズンも続投することが決まったようだ。

 フィリーズは先週、ナショナル・リーグ地区シリーズ(NLDS)でドジャースに敗れ、3年連続でワールドシリーズの舞台に進むことができず、監督交代の可能性が取り沙汰されていた。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長とトムソン監督は16日(日本時間17日)に本拠地シチズンズバンクパークで会見を行い、ロースターの変更も含め、チームの将来について語る予定だ。

 MLB Networkのジョン・ヘイマンとジョエル・シャーマンが「トムソン続投」についての第一報を伝えた。

 62歳のトムソン監督は就任から4年連続でポストシーズンに進出。これはマイク・マシーニー(2012~15年:カージナルス)、デーブ・ロバーツ(2016~25年:ドジャース)、アーロン・ブーン(2018~21年:ヤンキース)に次ぐ史上4人目の快挙である。

 しかし、トムソン監督の就任1年目、2022年にワールドシリーズ進出を果たしたあと、直近3年間のポストシーズンはいずれも大きな失望に終わっている。2023年のナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)では王手をかけながらも本拠地シチズンズバンクパークでの最後の2試合を落とし、ダイヤモンドバックスに逆転負け。2024年のNLDSではメッツに1勝3敗で敗れ、今年もドジャースを相手に1勝3敗で敗退となった。第2戦の九回、無死二塁のチャンスでブライソン・ストットに送りバントを指示して失敗に終わるなど、試合中の采配が批判を浴びることもあった。

 トムソン監督は来季まで契約を結んでいるが、チームが高い期待に応えられず、「変化」が求められる場合、任期の途中で監督が交代するのはよくあることだ。

 フィリーズは多くの主力選手がFAとなるため、大幅な戦力の入れ替えが予想されており、コーチングスタッフが変更される可能性も高い。2023年のNLCSで連勝スタートを切ったあと、フィリーズはポストシーズン13試合で打率.199、OPS.626と打線が機能せず、1試合平均わずか3.2得点にとどまっている。この13試合でフィリーズは3勝10敗、チーム防御率は5.58だ。

 NLDS敗退後、自身の進退について問われたトムソン監督は「私がコントロールできることではないし、それについて考えることすらしていない。今、60人もの選手や関係者が悲しみに暮れている。だから今は自分の仕事のことより、そのことばかり考えているよ」と語っていた。

 球界を代表するスーパースターの1人であるブライス・ハーパーはNLDS敗退後、「彼のことが大好きなんだ。チームのために素晴らしい仕事をしているからね。将来がどうなるかは分からない。想像もできないよ。ドンブロウキー(編成本部長)に聞くべきだろう。でも間違いなく、僕たちはみんな彼のことが大好きだ。チームにとって素晴らしい存在なんだ」とトムソン監督への支持を表明した。

 トムソン監督はダニー・オザーク(1976~76年)とチャーリー・マニュエル(2007~11年)に続き、球団史上3人目となる地区連覇を達成。2022年6月にジョー・ジラルディに代わって監督に就任したあと、フィリーズの勝利数(346)と勝率(.580)はともにメジャー全体で2位だ。なお、通算勝率は球団史上最高、メジャー史上でも歴代20位にランクインしている。

2025.10.14 10:51 Tuesday

「瞬間をつかむ」マリナーズが打線爆発で快勝 2勝0敗で本拠地へ

【ブルージェイズ3-10マリナーズ】トロント/ロジャースセンター、10月13日(日本時間14日)

 10月は新たな伝説が生まれる月であり、マリナーズのホルヘ・ポランコはインパクトのあるスイングをするたびに、その伝説の物語に新たな1ページを加え続けている。

 32歳のベテラン内野手は同点で迎えた五回に勝ち越しの3ラン本塁打を放ち、チームを10-3の快勝に導いた。マリナーズはアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)を2勝0敗とリード。球団史上初となるワールドシリーズ進出まであと2勝に迫った。

 MVP候補のカル・ローリーは「この1カ月間、ポランコは僕たちのハート(心)であり、ソウル(魂)であり続けている」と語る。32歳のスイッチヒッターはタイガースとのア・リーグ地区シリーズ(ALDS)第2戦で剛腕タリック・スクーバルから2本塁打を放ち、延長15回までもつれた第5戦ではサヨナラタイムリー。そして、ALCS第2戦では五回に救援右腕ルイス・バーランドから勝ち越し3ランを放った。

 初回にフリオ・ロドリゲスが先制の3ラン本塁打、七回にはジョシュ・ネイラーが勝利を決定づける2ラン本塁打を放つなど、マリナーズ打線は実力を発揮。敵地ロジャースセンターの観客を2日連続で沈黙させた。移動日を1日挟み、第3戦からは戦いの舞台がシアトルのT-モバイルパークに移される。

 ポストシーズンの歴史上、7試合制のシリーズで2勝0敗とリードしたチームは過去93回のうち78回でそのシリーズを制している(83.9%)。現在と同じ2-3-2のフォーマットでは、敵地で連勝スタートを切ったチームが27回のうち24回でシリーズに勝利した(88.9%)。

 7試合制のシリーズで0勝2敗から逆転した最後のチームは、2023年のNLCSでフィリーズを撃破したダイヤモンドバックスだ。しかし、ホームで連敗スタートとなったチームに限ると、1996年のワールドシリーズでブレーブスを打ち破ったヤンキースまでさかのぼらなければならない。

2025.10.14 09:49 Tuesday

「すべてが順調だ」 マリナーズ・ウーがALCS第5戦で戦列復帰か

 マリナーズのブライアン・ウーは13日(日本時間14日)、敵地ロジャースセンターで実施したライブBP(実戦形式の打撃練習)について「スプリングトレーニングのような雰囲気だった」と冗談を言った。投手コーチやアスレチックトレーナーが見守っていただけでなく、メディアが集まり、スマートフォンを構えて動画を撮影していたからだ。

 10月の重要な戦いに向けて、マリナーズのエース格の右腕が右胸筋の炎症から回復し、戦列復帰へ努力を続けている。目指しているのはブルージェイズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ(ALCS)中の復帰だ。

「またマウンドに立つことができて、本当に良かった。すべてが順調だ」とウーはライブBPで手応えを感じたようだ。

 球団の事情に詳しい関係者がMLB.comに語った情報によると、ウーがライブBPの登板後、順調に回復すれば、ALCS第5戦で先発する可能性が高いという。ただし、球数制限が設けられ、50球前後の登板になる見込みだ。

 一方、マリナーズは第3戦にジョージ・カービー、第4戦にルイス・カスティーヨが先発することを正式に発表。この両右腕はロードよりホームの成績のほうが格段に良く、本拠地T-モバイルパークで行われる第3戦と第4戦に先発できるのは明るい材料となる。

 カービーはア・リーグ地区シリーズ(ALDS)第5戦でタリック・スクーバル(タイガース)を相手に好投し、ALCS第3戦は中4日での登板となる。カスティーヨはALDS第5戦でローガン・ギルバートとともにリリーフ登板しており、中5日でALCS第4戦に臨む。

 カービーは「ブライアンが戻ってくるのは最高だよ。彼の状態は良いみたいだ。それと、またホームの観客の前に立てるのは本当に大きいね。ホームに戻れることをみんな楽しみにしている。観客のみんなが僕たちにエネルギーを与えてくれるんだ」と語った。

 マリナーズはウーをALDSのロースター26人から外していたが、シリーズ後半での貢献に期待し、ALCSのロースターに登録。ほかの先発陣が頑張ったことにより、ウーの復帰を急がせる必要はなかった。

 中3日の登板だったにもかかわらず、ブライス・ミラーはALCS第1戦で粘り強いピッチングを披露。ALDS第5戦にリリーフ登板したギルバートは中2日で第2戦のマウンドに上がった。ギルバートがリリーフ登板するのはキャリア初だった。

 ダン・ウィルソン監督はALCS第1戦を振り返り、「ブライスが果たした役割は過小評価されていると思う。彼の力投はブルペンを整えてくれた。6イニングを投げてくれたのは本当に大きいよ。投手陣を休ませることができたからね」と語った。

 第5戦までもつれたALDSのあと、中1日でALCSの戦いに臨んでいるマリナーズ。第2戦を終えれば、移動日を挟んでホームに戻れるため、最初の2試合が極めて重要になる。そして、「チームに取り残されるかもしれない」という不安を抱えていたウーも、まもなくチームに貢献するチャンスを与えられるだろう。

「(負傷で離脱するのは)つらいけど、ふてくされているか、できる限り最高のチームメイトでいるか、決断をしないといけないんだ。(負傷していても)やるべき仕事はある。決断しなければならないことがある。とにかく最善を尽くすだけだ。コントロールできることもあるし、できないこともある。とにかく自分がコントロールできることに全力を尽くすんだ」とウーは決意を口にした。

 ウーは9月19日のアストロズ戦を最後に、胸筋の負傷でマウンドから遠ざかっており、復帰登板では球数が制限される。レギュラーシーズン中であれば、徐々に投球回数を増やしていくために、マイナーでのリハビリ登板が行われていただろう。

「状態は本当に良いよ」とウー。「リハビリ登板ができない今、ライブBPをフルにこなすのが最善の方法だと思う。すべてが順調だし、良い状態だと思っているよ」と自身のコンディションに手応えを感じている。

 ウーは13日(同14日)、マリナーズのノースウエスト・グリーンのユニフォームを着て、レオ・リバス、ハリー・フォード、マイルズ・マストロボーニを相手に高い強度で25球前後を投じた。

 打者と対戦するのは負傷前の最終登板以来。それ以降はブルペンでの投球練習が行われ、10月2日(同3日)にはフォードやリバスが打席に立った状態での投球練習を実施した(打者はスイングせず)。

 ウーはライブBPを振り返り、「打者がスイングをするようになった分、試合らしくなった。できるだけ試合らしくなるように努力したよ。良い感じだった。実際の打席のようにピッチングを組み立てることができたし、球種を投げる順番も含め、すべて思い通りにできた。すべてが順調だよ」と語った。

 マリナーズはウーをALCSのロースターに登録するにあたり、新人三塁手のベン・ウィリアムソンをロースターから外した。守備と走塁での貢献が光るウィリアムソンはALDSのロースターに登録されたものの、出場機会がなかった。ウーが順調に回復していることを考えると、必要になった場合に備えて今季のオールスター右腕をロースターに登録しておく価値はあったと言えそうだ。

2025.10.14 08:36 Tuesday

ブルワーズがNLCSのロースター発表 2年目右腕マイヤーズを登録

 ブルワーズはナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)開幕に向けて、救援右腕ニック・ミアーズをロースターから外し、2年目右腕のトバイアス・マイヤーズを新たに登録した。NLCSは13日(日本時間14日)、ブルワーズの本拠地アメリカンファミリーフィールドで開幕。マイヤーズはロングリリーフで起用される見込みだ。

 強打のドジャース打線を相手に投手力が試されるNLCSを前に、ブルワーズがロースターを1人しか入れ替えなかったのは、ある意味驚きだった。また、カブスとのナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)で3試合に登板し、無失点に抑えていたミアーズがロースターから外されたことも驚きだった。ミアーズはNLDS第2戦でオープナーのアーロン・アシュビーのあとを受けて2番手として登板。二回2死一、二塁のピンチを切り抜け、「火消し役」としての役割を果たした。

 ブルワーズはNLCS第1戦でもオープナーにアシュビーを起用する。よって、NLDSでミアーズが担っていた役割(ピンチになったときの火消し役)をカバーする投手が必要となる可能性もある。

 ロースターが発表された時点では、ミアーズがロースターを外れた理由が編成上の都合によるものなのか、負傷によるものなのか、ハッキリしなかった。ミアーズは9月上旬に背中の張りで負傷者リスト入りしたことがあったからだ。

 これについて尋ねられたマット・アーノルドGMは「(イニングの)長さの問題だ」と答えた。

 パット・マーフィー監督は「ミアーズは今季、チームにとって素晴らしい働きを見せてくれた。まさに『ピンチを切り抜ける男』だ。しかし、彼が本領を発揮するのは、短いイニングで起用したときだ。これから7試合制のシリーズを戦うが、投げられる先発投手は1人半、せいぜい2人くらいしかいない。そのため、長いイニングを投げられる投手を探す必要があった。たいていの場合、野手を1人外して投手を入れる。しかし、我々はある事情により、その方法を取らなかった」と説明した。

 そうした状況の中、複数のイニングを投げられる投手をマイヤーズしか登録しなかったのも驚きだった。NLDSでは5試合制のシリーズであることや、第1戦と第2戦の間にオフがあったことなどにより、ブルペンをリセットすることができた。今回は7試合制のシリーズであり、オフは第2戦の翌日と第5戦の翌日しかない。ロングリリーフ候補としては、マイヤーズのほかにローガン・ヘンダーソン、DL・ホール、エリック・フェディらもいたが、マーフィー監督はこれらの投手よりもロバート・ガッサーのほうがより多くの球数を投げられると判断したようだ。

 なお、シリーズの途中でロースターを変更できるのは負傷者が発生した場合のみ。シリーズの途中で離脱した選手は、次のラウンドに出場することができなくなるため、NLCSの途中でロースターを外れた場合、その時点でシーズン終了となる(ワールドシリーズに出場できないため)。

 予想されていた通り、右腕ブランドン・ウッドラフと一塁手リース・ホスキンスはロースターを外れた。ウッドラフは9月後半に右広背筋を痛め、まだ投球を再開できていない。ホスキンスはアンドリュー・ボーンとジェイク・バウアーズに押し出されてNLDSの登録メンバーから外れた。ボーンとバウアーズがNLDSでそれぞれ本塁打を放つ活躍を見せ、ホスキンスはNLCSでも引き続きメンバー外となった。

 ロースターの内訳は投手12人、野手14人で変更なし。マーフィー監督によると、投手を上限の13人まで増やさなかったのは、ドジャースの投手陣に対して可能な限りプラトーン起用(右腕に左打者、左腕に右打者をぶつける起用法)をするためだという。また、右ハムストリングの不安を抱えているジャクソン・チューリオがプレーできなくなる場合に備え、外野手を厚くしておきたいという狙いもあるはずだ。

 ブルワーズのロースター26人は以下の通り。

内野手(6人):ジェイク・バウアーズ、ケイレブ・ダービン、アンドリュー・モナステリオ、ジョーイ・オーティズ、ブライス・トゥラング、アンドリュー・ボーン

外野手(6人):ジャクソン・チューリオ、アイザック・コリンズ、サル・フリーリック、ブランドン・ロックリッジ、ブレイク・パーキンス、クリスチャン・イェリッチ

捕手(2人):ウィリアム・コントレラス、ダニー・ジャンセン

投手(12人):グラント・アンダーソン、アーロン・アシュビー、ロバート・ガッサー、ジャレッド・ケイニッグ、トレバー・メギル、ジェイコブ・ミジオロウスキー、トバイアス・マイヤーズ、チャド・パトリック、フレディ・ペラルタ、クイン・プリースター、ホセ・キンタナ、アブナー・ウリーベ

2025.10.14 07:34 Tuesday

ドジャースがNLCSのロースター発表 ラッシングを外してカスパリアスを登録

 ドジャースは13日(日本時間14日)のブルワーズとのナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第1戦に向けて、控え捕手のドルトン・ラッシングを外し、右腕ベン・カスパリアスを新たに登録して26人のロースターを確定させた。フィリーズとのナ・リーグ地区シリーズ(NLDS)第3戦でリリーフ登板して苦戦したクレイトン・カーショウも引き続きロースターに登録されている。

 短いシリーズだったこともあり、ドジャースは最初の2ラウンドでは投手を11人しか登録していなかった(二刀流登録の大谷翔平は除く)。NLCSでも上限の13人まで増やすことはしなかったが、カスパリアスを登録することでフレッシュな投手を増やし、左腕偏重だったブルペンにバランスをもたらした。

 今季のカスパリアスは9月にマイナー3Aのオクラホマシティに降格するまで、メジャーのロースターの一員としてプレーした。シーズン最初の39イニングでは防御率2.54と好投し、6月には一時的に先発ローテーションにも抜擢されたが、それ以降は失速。ドジャースがカスパリアスをマイナーに降格させたのは、好調時のピッチングを取り戻してもらうという狙いがあった。

 一方、NLDSの期間中にウィル・スミスがスタメン復帰を果たしたため、ドジャースはロースターに捕手3人を登録しておく必要がなくなった。ラッシングはベン・ロートベットとの争いに敗れ、ロースターから外れることに。ラッシングは自身初のポストシーズンで1打席のみの出場にとどまり、その打席では三振を喫した。

 ドジャースのロースター26人は以下の通り。

捕手(2人):ベン・ロートベット、ウィル・スミス

一塁手(1人):フレディ・フリーマン

二塁手(1人):ミゲル・ロハス

遊撃手(1人):ムーキー・ベッツ

三塁手(1人):マックス・マンシー

外野手(4人):アレックス・コール、ジャスティン・ディーン、テオスカー・ヘルナンデス、アンディ・パヘス

ユーティリティ(3人):トミー・エドマン、キケ・ヘルナンデス、キム・ヘソン

二刀流選手(1人):大谷翔平

先発投手(3人):タイラー・グラスナウ、ブレイク・スネル、山本由伸

救援投手(9人):アンソニー・バンダ、ベン・カスパリアス、ジャック・ドライヤー、クレイトン・カーショウ、佐々木朗希、エメット・シーアン、ブレイク・トライネン、アレックス・ベシア、ジャスティン・ロブレスキー

2025.10.14 06:41 Tuesday

朗希とミジオロウスキー 逆境を味わった若き剛腕がNLCSで激突

 わずか1ヵ月前、佐々木朗希(23)は3Aのオクラホマシティで投げていた。いや、正確に言うならば、苦戦していた。5試合のリハビリ登板で防御率は6.75。ナ・リーグ新人王の大本命候補というイメージはとうの昔に薄れていた。ドジャースにとってポストシーズンの切り札として佐々木を起用するという考えは、せいぜい楽観的なものに過ぎなかった。

 わずか2週間前、ジェイコブ・ミジオロウスキーも不振に陥り、ブルワーズはポストシーズンの構想から若き剛腕を完全に外す可能性も十分に考えられていた。8月から9月にかけて防御率6.06を記録したミジオロウスキーは、少なくとも地区シリーズでは先発ローテーションから外れ、佐々木に代わって新人王を獲得する可能性もほぼ消滅した。ましてやミジオロウスキーをポストシーズンの切り札として起用するという考えもまた、楽観的なものに過ぎなかった。

 10月を迎え、この2人の新人右腕をめぐる状況は一変した。佐々木はワイルドカードシリーズ、地区シリーズで5回1/3をほぼ完ぺきに抑え、2セーブを挙げた。ミジオロウスキーは地区シリーズで2戦合計7回1失点の好投で、チームをシリーズ突破に導いた。

 今や2人は互いのチームにとって不可欠な存在になった。どちらも新人王を獲得することはないだろうが、それ以上の栄誉に手が届くところまできている。

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督はミジオロウスキーとブルワーズのブルペン陣について「やるべきことは山積みだ」と語った。

 一方、ブルワーズのパット・マーフィー監督も「最終回に100マイルとスプリットを投げる投手?そんなの不公平だ。リーグに嘆願して、何かの理由で出場停止処分を受けさせられるかどうか検討するつもりだ」と、佐々木について冗談を飛ばした。リーグ優勝に向けて避けては通れない佐々木との対戦を前に、ユーモアで先制攻撃を試みた。

 佐々木とミジオロウスキーは多くの共通点を持っている。2人ともまだ23歳で、100マイルを超す剛速球を投げ込む。そして今季はともに不振の期間があった。

 ドジャースの開幕ローテ入りした佐々木は、最初の5先発では防御率3.20を記録したが、その後は打たれ始めた。5月中旬には右肩のインピンジメントで負傷者リスト入りし、9月下旬まで戦線を離脱していた。復帰後はリリーフとして起用されているが、ロバーツ監督によればこの配置転換には「少しの思い切り」が必要だったという。

 もうそうではない。復帰後、佐々木はレギュラーシーズンとポストシーズンを合わせて7試合連続無失点を記録。今やドジャースの事実上のクローザーとなった。

 「今年は(レギュラーシーズンでは)全然貢献できなかった分、 今年残されたシーズンで自分のできることをチームに貢献したいと思っていた。そういった意味では今は少しですけど貢献できて良かったなと思います」と、フィリーズとの地区シリーズを制したあとに佐々木は語った。

 ミジオロウスキーにも佐々木の気持ちが分かるだろう。ミジオロウスキーは佐々木ほどではないものの有望株として期待され、鮮烈デビューを飾った。最初の5登板で4勝、33三振を奪い、ナ・リーグのオールスターにも選出。一躍脚光を浴びた。

 しかし、後半戦は苦戦。9月下旬には先発ローテーションから外れ、ポストシーズンまでは一度リリーフ登板しただけだった。そのため、ミジオロウスキーを地区シリーズのロースターに入れるのは、大胆な決断だったと言える。

 ミジオロウスキーはその懸念を覆し、シーズン前半のような好投で火消し役を担った。

 「ようやくすべてが上手くまとまりつつある。こんなに早く実現するなんて、ちょっと信じられないくらいだ」と、ミジオロウスキーは語る。

 「ポストシーズンの環境がそういう結果をもたらすのは面白いことだね」と、ブルワーズのクリス・フック投手コーチも語る。

 佐々木はドジャースの守護神として、リードしている試合の9回(ないし終盤)に登場することだろう。強力な先発陣(スネル、山本、大谷、グラスナウ)の後を受けるブルペン陣は不安も残るが、佐々木が最も重要な場面で登場し、ピンチの芽を摘むことに期待がかかる。

 一方のミジオロウスキーは、ブルワーズがブルペンデーに出るときに多くのイニングを任されるはずだ。あるいは、先発登板も視野に入るだろう。ミジオロウスキーは今、主砲クリスチャン・イェリッチが「はみ出しもののおもちゃのコレクション」と名付けた投手陣の鍵を握る存在だ。この投手陣は逆境を経験し、過小評価され、今に至る。

 ブルワーズは先発予定についてまだ明らかにしていない。マーフィー監督は「全員で準備を進めている。彼ら(投手陣)は何でもやる準備ができている」と語る。

2025.10.13 15:35 Monday

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