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ポストシーズンを見据えながらもドジャース4連勝

【マリナーズ3-5ドジャース】シアトル/T-モバイルパーク、9月27日(日本時間28日)

 ドジャースがキケ・ヘルナンデスの決勝二塁打でマリナーズに勝利し、4連勝を挙げた。この日は大谷翔平と手オスカー・ヘルナンデスを休養させ、30日(日本時間10月1日)に開幕するポストシーズンに向け、ロースター当落線上の選手を多く起用。レッズあるいはメッツと対戦するワイルドカードシリーズに向け、最後の調整を行った。

 ナ・リーグの第3シードが確定し、本拠地で第6シード(メッツあるいはレッズ)とワイルドカードシリーズを戦うことが決まっているドジャース。最後の3連戦はポストシーズンのロースターに誰を起用するかを精査し、主力選手を休養させることに重きを置いている。

 前日にフレディー・フリーマンとムーキー・ベッツを休養させたのに引き続き、この日は大谷とテオスカーが欠場。大谷は8月21日以来の休養日となった。

 先発のタイラー・グラスナウは予定通り3回限りで降板し、無失点の好投。36球しか投じていないため、3日後から始まるワイルドカードシリーズではリリーフとして登板する可能性を残した。ドジャースのワイルドカードシリーズの先発は正式発表はないものの、山本由伸、ブレイク・スネル、大谷翔平の3人が有力。その他の先発投手であるグラスナウ、エメット・シーアン、クレイトン・カーショウはブルペン待機が考えられる。

 グラスナウ降板後、2番手アンドリュー・ヒーニーが3失点を喫したものの、それ以降はポストシーズンのロースター入りが有力視されるリリーフ投手が奮起。ジャック・ドライヤー、ブレイク・トライネン、アレックス・ベシア、エドガード・エンリケスが4回をわずか1安打、10三振の無失点リレーでつなぎ、逆転劇を呼び込んだ。

 打線はダルトン・ラッシングの4号2ランで先制点を挙げると、七回にワイルドピッチで同点。3-3で迎えた九回にはキケ・ヘルナンデスがマリナーズの守護神アンドレス・ムニョスから決勝二塁打を放った。

 先制2ランでアピールしたラッシングもロースター当落線上の選手の一人だ。ロバーツ監督は先日、負傷中の正捕手ウィル・スミスがワイルドカードシリーズに間に合うよう「願っている」というより「期待している」と発言。スミスはこの日、右掌の骨折が判明してから初めてスイングを行ったばかりだ。仮にドジャースがスミスの復帰が近いと判断した場合、ワイルドカードシリーズではロースターに3人の捕手(ベン・ロートベット、スミス、ラッシング)を抱える可能性もあるだろう。

 そして負傷に苦しむベテランはスミスだけではない。トミー・エドマン(右足首)とマックス・マンシー(下半身)は、どちらも長引く痛みに悩まされており、最近は出場時間が限られている。エドマンはこの日「1番・DH」で戦列に復帰したが、マンシーは9月24日以来出場がない。両選手ともワイルドカードシリーズには本来のポジションに復帰できると見られている。

2025.9.28 14:38 Sunday

ガーディアンズがサヨナラ死球でプレーオフ進出 2.5%からの逆転劇

【ガーディアンズ3×-2レンジャーズ】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月27日(日本時間28日)

 ガーディアンズはレンジャーズにサヨナラ勝ちを収め、ポストシーズン進出が決定。9月2日時点ではポストシーズン進出確率わずか2.5%だったが、終盤の快進撃でア・リーグ最後のポストシーズン進出枠を勝ち取った。さらに中地区首位にタイガースと同率で並んでおり、あす28日(日本時間29日)の162試合目に勝利すれば史上最大のゲーム差を逆転しての地区優勝となる。

 初回、1点を先制されたガーディアンズは、4番ジョナサン・ロドリゲスが2号2ランを放って逆転。2年目のロドリゲスは24日(同25日)にメジャーに再昇格したばかりで、降格前も打率.167、OPS.517と目立った成績を残せていなかった。

 しかし、降格後はAAAでOPS.923とアピールし、顔面に四球を受けたデービッド・フライの代役として昇格。そして左腕ジェイコブ・ラッツと対するこの日、7月27日以来2ヵ月ぶりのスタメン出場を飾ったが、それはキャリアでも初めての4番起用だった。

 先発のジョーイ・キャンティロは得意のチェンジアップを駆使し、三振ショーを展開。5回2/3を投げて8三振、無四球と好投したが、四回にアドリス・ガルシアに同点弾を浴びた。

 その後、両軍一歩も引かない攻防を繰り広げ、試合は2-2のまま九回に突入。ガーディアンズの攻撃は2死走者なしとなったが、“ラッキーボーイ”の4番ロドリゲスが流れを変えた。レンジャーズの守護神ロバート・ガルシアが突如として制球を乱し、1球もゾーンに入らずにロドリゲスが四球を選ぶと、続くマンザードもテキサスヒットを放って一、三塁にチャンスを拡大。申告敬遠で満塁となると、続くケイフスに対してガルシアはまさかの死球を与え、押し出しを許した。

 この日の勝利でガーディアンズはポストシーズン進出を決め、ジェットコースターのようなシーズンの節目を祝った。ガーディアンズは6月26日から7月6日まで10連敗を喫した。「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、10連敗を喫しながらもポストシーズン進出を果たした史上4番目のチームとなった。しかし、7月7日から8月14日まで23勝9敗と好成績を収め、ポストシーズン争いに巻き返した。さらに一波乱あり、8月15日から25日までの1勝9敗と転落し、全てが水の泡になるかと思われた。

 ガーディアンズは68勝67敗で9月を迎え、ア・リーグ中地区首位のタイガースに11ゲーム差、ワイルドカード3位の座まで4ゲーム差をつけられていた。「ファングラフス」によれば、ガーディアンズのポストシーズン進出確率は9月2日の時点でわずか2.5%に過ぎなかった。

 しかし、9月5日から19試合中17試合に勝利し、1ヶ月間で18勝7敗を記録。怒涛の快進撃でポストシーズンへの切符を手にした。

 さらにガーディアンズはフィールド内外で激しい浮き沈み(特に後者の方が多かった)にさらされながら、団結を保ってきた。7月末のトレードデッドラインではエースのシェーン・ビーバーが放出され、さらに絶対的守護神のエマニュエル・クラセと先発右腕ルイス・オルティスを失った。この快進撃は、ボート監督と選手たちが最後まで諦めず、クリーブランドのファンに何年も忘れられない勝利をもたらした証である。

 そして物語はまだ終わっていない。ガーディアンズは史上最大の逆転地区優勝を達成する可能性を残している。タイガースとは依然として同率首位で並んでいるが、ガーディアンズはタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持しており、あすの162試合目に勝利すれば地区優勝を確定させられる。1969年の地区制導入以降、1978年のヤンキースが14ゲーム差を逆転して地区優勝を果たしたのが、史上最大のゲーム差からの優勝記録となっている。ガーディアンズは最大15.5ゲーム差を付けられていた上、さらにシーズン最後の1ヵ月で11ゲームの差を残していたため、優勝すれば史上類を見ない大逆転劇が完結することになる。

2025.9.28 12:24 Sunday

ホームズの1安打投球でメッツ勝利 プレーオフに望みつなぐ

【マーリンズ0-5メッツ】マイアミ/ローンデポパーク、9月27日(日本時間28日)

 最悪の状況でもメッツは161試合目に強い。2007年、メッツが史上最悪の崩壊劇を繰り広げる最中の161試合目、ジョン・メインはマーリンズを8回1安打無失点に抑え、大勝を収め(一時的に)シーズンを救った。その1年後、サイ・ヤング賞投手のヨハン・サンタナが膝の負傷を抱えながらも3安打完封勝利を収め、同じく161試合目に勝利した。どちらのシーズンでも、メッツは翌日に敗れ、ポストシーズン進出を逃した。今年が同じような結果になるのか、それとも違う結果になるのかは、時が経てば分かるだろう。この日、先発を託されたクレイ・ホームズは今季最高の投球で、メッツのポストシーズン進出の望みをつないだ。

 ホームズは得意のシンカーを駆使し、試合開始から8打者を連続で打ち取った。三回と五回に走者2人を背負ったが、内野ゴロを打たせて窮地を脱出。2三振3四球は理想的な結果ではなかったものの、11度のゴロアウトを重ねて持ち味を発揮した。打席中にプレートを踏む位置を変える工夫も奏功し、マーリンズ打線をわずか1安打に封じた。

 カルロス・メンドーサ監督は六回終了時でまだ78球のホームズを交代させ、信頼の置けるブルペントリオへの継投を決断。ブルックス・レイリー、タイラー・ロジャース、そして守護神のエドウィン・ディアスはその采配に応え、打者9人をパーフェクトリレーで抑えて試合を締めくくった。

 打っては主砲ピート・アロンソが活躍。初回にタイムリー二塁打で先制点を、三回には38号ソロで追加点をもたらした。六回には四球を選んでチャンスメークし、後続のタイムリーで3点目のホームを踏んだ。メッツは九回にもダメ押しの2点を加え、5-0でマーリンズに完勝を挙げた。

 勝利の立役者となったアロンソは試合後、地元メディアに対して活躍の秘訣を明かした。「フアン・ソトの靴下を履いて、フランシスコ・リンドーアのアイブラックを使って、ブランドン・ニモのローションを使った。良い雰囲気を作ってくれた全てのチームメートに感謝したい」

 さらにアロンソは「レッズの試合は見るのか?」と問われ、「今言えるのは『頑張れブルワーズ(レッズと対戦中)』ということだけだ」とコメント。前日の敗北(そしてレッズ)の勝利によって、メッツはもはや自分たちだけで運命をコントロールできない窮地に陥っており、レッズの敗北を願わなくてはならない。

 試合前の時点で同率で並んでいたレッズにはタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持されているため、メッツはレッズより1勝上回ってシーズンを終えなければならない。仮にメッツが162試合目に勝利しようと、レッズがこの日行われるブルワーズ戦を制し、さらに28日(日本時間29日)の試合にも勝利すれば、メッツのポストシーズン進出の夢は破れる。

 絶対に勝たなければいけないあすの162試合目では、メッツは文字通りの総力戦で挑む構えだ。投手陣はこの日先発したホームズと前日に先発したノーラン・マクリーン以外の全員が登板可能。大一番の先発はショーン・マナイアに託し、さらに先発左腕のデービッド・ピーターソンの投入も予想される。

2025.9.28 10:55 Sunday

レッズがワイルドカード3位タイに浮上 自力でのPS進出が復活

【ブルワーズ1-3レッズ】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、9月26日(日本時間27日)

 レッズは再び主導権を握り、ポストシーズン進出が目前となった。しかし、仕事はまだ終わっていない。

 レッズは同地区ブルワーズとの3連戦の初戦に3-1で勝利。メッツがマーリンズに敗れたため、レッズとメッツは82勝78敗で並んだ。ただし、直接対決ではレッズが勝ち越しているため、同率の場合はレッズが優位となる。レギュラーシーズンは残り2試合。27日(同28日)にレッズが勝利し、メッツが敗れた場合、レッズのポストシーズン進出が決定する。

 メッツが残り2試合に連勝したとしても、レッズが勝ち続ければ、ポストシーズンに進出することができる。カブスをスイープしたあと、ワイルドカード争いの主導権を握ったレッズだったが、そのときはわずか1日でメッツに主導権を奪い返された。今回は主導権を手放すわけにはいかない。

 1-1の同点で迎えた六回、レッズは先頭のギャビン・ラックスがレフトへの二塁打を放ち、左翼ジェイク・バウアーズのエラーで三塁へ進んだ。このチャンスでミゲル・アンドゥハーがタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。次打者エリー・デラクルーズの打球はラッキーな内野安打となり、無死一、三塁とチャンスが広がった。

 1死後、タイラー・スティーブンソンが犠牲フライを放ち、1点を追加。レッズは3-1と2点のリードを奪うことに成功した。

 先発のザック・リテルは五回途中まで3安打1失点に抑えていたが、テリー・フランコーナ監督は五回2死からジャクソン・チューリオが遊撃デラクルーズのエラーで出塁したところで交代を決断。2番手のコナー・フィリップスがブライス・トゥラングを空振り三振に抑えてイニングを終わらせ、六回も続投して1回1/3をパーフェクトに抑える好リリーフを見せた。

 七回以降もブルペン陣がブルワーズに得点を与えず、3-1で逃げ切り。ブルペン陣は合計4回1/3を無安打無失点に抑え、チームの重要な勝利に大きく貢献した。

2025.9.27 13:17 Saturday

ブルージェイズ同率首位キープ 31歳ルーカスが値千金の決勝アーチ

【ブルージェイズ4-2レイズ】トロント/ロジャースセンター、9月26日(日本時間27日)

 生き残り、前進し、繰り返す。今季のブルージェイズはそうして戦い続けてきた。2015年以来となる地区優勝に向けて、レギュラーシーズンの終了が迫る中、レイズ3連戦の初戦に4-2で勝利。レギュラーシーズンは残り2試合だ。

 ヤンキースも勝利したため、2チームが同率首位に並ぶ状況に変わりはない。ただし、直接対決ではブルージェイズが勝ち越しているため、同率首位の場合はブルージェイズが地区優勝となる。27日(同28日)の試合前までには、シャンパンやビール、そしてスイミングプールを満たすほどの氷がロジャースセンターに運び込まれるだろう。ブルージェイズが勝利し、ヤンキースが敗れた場合、地区優勝が決定するからだ。

 この試合の勝利は、前日の試合でドールトン・バーショが満塁弾を放ったときのような、劇的な試合展開ではなかった。しかし、ブルージェイズが必要としていた「普通の勝利」だった。チームを地区首位に押し上げた、6~7月の快進撃のときの勝利に似ていた。こうした数々の勝利のおかげで、ブルージェイズは長年にわたってチームを苦しめたワイルドカード・シリーズを回避し、地区シリーズから出場できる可能性が高まっている。

 この試合でヒーローとなったのはネイサン・ルーカスだ。今季のブルージェイズは日替わりでヒーローが登場するのが特徴だが、またも予想外のヒーローが出現した。

 ブラディミール・ゲレーロJr.がシーズン終盤に失速し、ボー・ビシェットを負傷で欠く中、ブルージェイズは再び「その他の選手たち」に頼らざるを得なくなった。しかし、この選手層の厚さが今季のブルージェイズの快進撃を支えてきたのだ。もちろん、ジョージ・スプリンガーの輝かしい復活劇もチームを大いに助けた。しかし、多くの試合ではジョン・シュナイダー監督がクジ引きで選んでいるかのように、日替わりのヒーローが誕生した。この試合はルーカスの番だった。

 初回に先制タイムリーを放ったルーカスは、2-2の同点で迎えた五回に勝ち越しの12号2ラン。ヤンキースがオリオールズ戦で勝ち越した瞬間に飛び出した一発は、ルーカスのメジャー生活で最も重要なスイングとなった。31歳のルーカスだが、まだメジャー3年目で、出場したのは通算184試合だけ。主力選手が欠場した穴を埋める役割を担ってきたが、彼自身は「もっとできるはず」と感じてきた。走攻守すべてにおいてメジャーレベルの実力を持つ、非常に堅実な選手であり、今季は攻守両面で見事な活躍を披露。キャリアハイを大幅に更新する12本塁打を放ち、チームにとってサプライズの1つとなった。

 レイズ3連戦の2戦目には様々な注目ポイントがある。その1つが22歳の有望株トレイ・イェサベージのピッチングだ。メジャー3度目の先発登板を迎えるイェサベージだが、2度目の先発登板ではチームがポストシーズン進出を決めた。この若手右腕には、何か魔法のような力が備わっているのかもしれない。ブルージェイズはイェサベージが先発する一戦で地区優勝を決める可能性がある。

 もしレギュラーシーズン最終戦まで優勝争いが続く場合、162試合目に先発するのは、おそらくエース右腕のケビン・ゴーズマンだろう。シーズンで最も重要な試合にエースが登板することになる。しかし、もし最終戦にゴーズマンが投げ、地区優勝を逃した場合、超短期決戦のワイルドカード・シリーズでエースが投げられないのは痛手だ。1日でも早く地区優勝を決めることには大きな意味がある。

 また1日生き残ったブルージェイズ。あと2試合生き残ることができれば、地区優勝はブルージェイズのものだ。

2025.9.27 13:14 Saturday

レッドソックス4年ぶりのポストシーズン進出 吉田は3安打1打点の活躍

【レッドソックス4-3タイガース】ボストン/フェンウェイパーク、9月26日(日本時間27日)

 レッドソックスの吉田正尚は本拠地でのタイガース戦に「4番・DH」でスタメン出場。4打数3安打1打点の活躍を見せ、今季の打撃成績は打率.272、出塁率.315、OPS.698となった。チームは九回にセダン・ラファエラのタイムリー三塁打でサヨナラ勝ちを収め、フェンウェイパークは大騒ぎ。2021年以来4年ぶりとなるポストシーズン進出が決まった。

 3-3の同点で迎えた九回、レッドソックスはタイガース3番手のトミー・ケインリーに対し、1死からロミー・ゴンザレスがセンターへのヒットを放って出塁。次打者ラファエラは87マイル(約140キロ)のチェンジアップをとらえ、フェンス直撃のタイムリー三塁打でゴンザレスを一気にホームへ迎え入れた。

 四回に3点を先制されたレッドソックスだが、選手たちは勝利を諦めず、粘り強く戦い続けた。特にブルペン陣の頑張りは素晴らしく、6人のリリーバーが合計6イニングを3安打無失点。この好投が劇的な勝利を呼び込んだ。

 四回に吉田のタイムリーで1点を返したレッドソックスは、七回に吉田のヒットからチャンスを広げ、ナサニエル・ロウの犠牲フライで1点差に。そして八回、先頭のカルロス・ナルバエスがタイガース2番手のカイル・フィネガンからレフトへのヒットを放ち、同点劇の口火を切った。

 代走のネイト・イートンが二塁への盗塁を決め、捕手ディロン・ディングラーの悪送球の間に三塁へ。ここでジャレン・デュランがレフトへのタイムリーを放ち、終盤で試合を振り出しに戻した。

 移籍後2度目の先発登板となった左腕カイル・ハリソンは制球に苦しみ、四回途中7安打3失点で降板。6三振を奪ったが、3四球を与えるなど、制球面に課題を残した。

 3点を先制された時点でハリソンを諦めたアレックス・コーラ監督は、ポストシーズンさながらの投手リレーを展開。勝ちパターンを担う投手たちを次々に投入してタイガースの追加点を阻止し、打線の奮起を待った。

 同点の九回には守護神アロルディス・チャップマンを投入。先頭打者に二塁打を許し、1死三塁のピンチとなったものの、ウェンシール・ペレスとスペンサー・トーケルソンをいずれもスライダーで空振り三振に仕留め、劇的なサヨナラ勝ちにつなげた。

2025.9.27 13:11 Saturday

ナショナルズ7点差逆転もリード守れず 小笠原は2回無失点の好リリーフ

【ナショナルズ9-10ホワイトソックス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月26日(日本時間9月27日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのホワイトソックス戦、五回1死二、三塁の場面で3番手として登板。ライトへの犠牲フライでリードを広げられたものの、七回1死まで走者を1人も出さず、2回無失点の好リリーフを見せた。今季の防御率は6.57となっている。ナショナルズは八回に一挙4点を奪うなど、7点ビハインドから逆転に成功。しかし、リードを守れず、9-10で敗れた。

 ナショナルズは立ち上がりから守備のミスを連発し、初回に4失点。ジョシュ・ベルの22号ソロで1点を返したが、四回と五回にも2点ずつを追加され、1-8と7点のビハインドを背負うことになった。

 しかし、五回にルイス・ガルシアJr.が14号ソロを放ち、反撃の狼煙を上げると、六回にはCJ・エイブラムスの19号ソロとガルシアJr.の2打席連発となる15号2ランで3点差に。そして、八回にはデイレン・ライルの8号3ランで同点に追いつき、ガルシアJr.が3打席連発の16号ソロを放って9-8とリードを奪った。

 ところが、6番手のホセ・A・フェレアがこのリードを守れなかった。九回1死から自身のエラーで走者を出すと、コルソン・モンゴメリーに20号逆転2ランを被弾。最終回の攻撃は、先頭のナシム・ヌニェスがヒットで出塁したものの、ジェームス・ウッドがセンターライナーで走者を進められず、エイブラムスとアンドレス・チャパロが連続三振に倒れて試合終了となった。

 チームは敗れたが、ガルシアJr.は自身初の1試合3本塁打をマークし、4打数3安打4打点の活躍。昨季記録したキャリアハイの18本塁打まであと2本に迫っている。

2025.9.27 13:06 Saturday

クリーブランドに「ホセ・ラミレス通り」が誕生へ 現役選手では異例

 ホセ・ラミレスは13シーズンにわたるメジャーリーグでのキャリアの中で、ガーディアンズの球団組織だけでなく、クリーブランドの街全体にも大きな影響を与えてきた。そして9月27日(日本時間28日)、クリーブランドは街が生んだ最高のプロアスリートの1人を称える。

 クリーブランド市はガーディアンズと提携し、ラミレスの名前にちなんだ道路を設ける。「ホセ・ラミレス通り」はクラークフィールドにあるホセ・ラミレス・フィールドとクラーク通りを結ぶ。

 ラミレスは、クリーブランドで自身の名を冠した道路が設けられる史上初の現役アスリートとなる。道路の名前が記された新しい標識をラミレスに贈呈するセレモニーが27日(同28日)に行われる。セレモニーにはガーディアンズのメンバーや、市議会議長のブレイン・グリフィン氏をはじめとするクリーブランド市の関係者が出席する予定だ。

 フィールド上では、ラミレスは将来のアメリカ野球殿堂入りに向けて、着実に実績を積み重ねている。25日(同26日)には、ラミレスは通算長打数の球団新記録を樹立。それ以外にも、ラミレスは現役引退までに数多くの球団記録を作ることになるだろう。

 ラミレスは26日(同27日)の試合前の時点で通算285本塁打を放っており、これは殿堂入り選手のジム・トーミー(337本塁打)に次ぐ球団歴代2位。通算283盗塁もケニー・ロフトン(452盗塁)に次ぐ2位だ。また、24日(同25日)にはアール・アベリルに次いで球団史上2人目となる通算3000塁打も達成した。

 ラミレスについて、スティーブン・ボート監督は「見ていて楽しい選手だ」と語る。「毎晩彼のプレーを見ることができ、それが当たり前になっているのは、本当に幸運なことだ。なぜなら、彼のような選手を毎日これほど大切に思えるのはなかなかないことだからね。ホセ・ラミレスはこの惑星上で最高の選手の1人であり、われわれはそのプレーを毎日見ることができるんだ」とラミレスの存在の大きさを強調した。

 そして「彼はチームのリーダーだ。周囲にいる人々を成長させてくれる。彼がいることで、チームメイトたちも成長できるんだ」と付け加えた。

2025.9.27 13:04 Saturday

今季のユニフォーム売上ランキング ドジャース・大谷が3年連続1位

 3年連続のMVP受賞を狙っている大谷翔平(ドジャース)が、MLBのユニフォーム売上ランキングでも3年連続でトップに立った。

シーズン開幕日以降のユニフォーム売上ランキング

※MLBShop.comを含むFanaticsネットワーク上のサイトの売上を集計

1. 大谷翔平(ドジャース) 2. アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 3. フレディ・フリーマン(ドジャース) 4. ムーキー・ベッツ(ドジャース) 5. フランシスコ・リンドーア(メッツ) 6. フアン・ソト(メッツ) 7. ラファエル・デバース(ジャイアンツ) 8. ブライス・ハーパー(フィリーズ) 9. ホセ・アルトゥーベ(アストロズ) 10. フェルナンド・タティスJr.(パドレス) 11. ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス) 12. クレイトン・カーショウ(ドジャース) 13. ジャレン・デュラン(レッドソックス) 14. エリー・デラクルーズ(レッズ) 15. ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ) 16. ピート・クロウ=アームストロング(カブス) 17. ピート・アロンソ(メッツ) 18. ポール・スキーンズ(パイレーツ) 19. マニー・マチャド(パドレス) 20. カル・ローリー(マリナーズ)

 ドジャースが誇る二刀流のスーパースターで、ナショナル・リーグMVPの最有力候補でもある大谷は、殿堂入り選手のデレック・ジーター(2010~12年)、強打者アーロン・ジャッジ(2017~19年)、同僚のムーキー・ベッツ(2020~22年)に続き、史上4人目となる3年連続のユニフォーム売上トップを達成した。

 一方、アメリカン・リーグMVPの有力候補に挙げられているジャッジは、大谷に次ぐ2位にランクイン。なお、このランキングはシーズン開幕日以降のFanaticsネットワーク上のサイトの売上を集計している。

 昨季のワールドシリーズ王者であるドジャースからは、大谷のほかにも上位にランクインしており、フレディ・フリーマン(3位)とベッツ(4位)がメッツのフランシスコ・リンドーア(5位)とともにトップ5入り。今季限りでの現役引退を表明しているクレイトン・カーショウも12位にランクインした。

 そのほか、トップ20入りを果たした主な選手は、メッツのフアン・ソト(6位)、フィリーズのブライス・ハーパー(8位)、パドレスのフェルナンド・タティスJr.(10位)、メッツのピート・アロンソ(17位)、パイレーツのポール・スキーンズ(18位)、そして両リーグ最多の60本塁打を放っているマリナーズのカル・ローリー(20位)といった顔ぶれになっている。

2025.9.27 13:02 Saturday

スタントンの勝ち越し打でヤンキース5連勝 同率首位を維持

【ヤンキース5-3ホワイトソックス】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、9月25日(日本時間26日)

 ヤンキースはジャンカルロ・スタントンの3点タイムリー二塁打で逆転勝利を挙げ、ホワイトソックス3連戦をスイープ(3連勝)。連勝を5に伸ばし、ブルージェイズと同率の首位を維持した。既にポストシーズン進出を確定させているが、逆転での地区優勝を目指し、ナインの士気は高い。

 昨季、地区優勝を飾ったヤンキースはア・リーグの第1シードを獲得し、第2ラウンドのディビジョンシリーズまで休養することができた。そのおかげかワールドシリーズまで進出したヤンキースは、その恩恵をどのチームより理解している。「バイウィークはいつでも良いものだ。疲れ果てた選手たちがいて、試合が過酷になる前に少し休養や精神的な休息が必要だ。理想的だ」とは勝ち越し打を放ったスタントン。スタントンをはじめ、怪我がちなベテランが少なくないヤンキースにとっては、休養の有無は大きな問題になる。

 逆転地区優勝に向けた重要な一戦でも、やはりアーロン・ジャッジがヤンキース打線を活性化させた。この日、ヤンキースのジャッジは2つの申告敬遠を受け、36敬遠でア・リーグ新記録を樹立。ジャッジは敬遠以外でも2安打を記録し、3打数2安打2四球の活躍で、初回と五回の得点に絡んだ。シーズン打撃成績は打率.330、OPS1.140となっている。

 援護点を受けた先発のカルロス・ロドンは、6回3失点、5三振、1四球と好投。「十分良かった。ゾーンを攻めるだけだった。やり直したい球もいくつかあったが、勝利に満足している。動揺するわけにはいかない」

 ロドンは自己最多の18勝、キャリア2番目の203三振を奪い、防御率3.09の好成績でレギュラーシーズンをフィニッシュ。ゲリット・コール不在のローテーションを支える大車輪の活躍だった。アーロン・ブーン監督は、ロドンのマントラは「薪を割り続けること」だとよく冗談を飛ばしている。この日の試合後も「この投手は今や自ら火を起こしている」と、向上心を失わないベテランに敬意を示した。

 「これからかなり重要な試合が控えているから、今は考えるのが難しいけれど、良かったと思う。5、6日おきに試合に出て、マウンドに立って、すべての試合に勝つよう努力できたことを嬉しく思う」と、キャリアで初めて一度もローテーションを飛ばさずに先発の役目を全うした1年を振り返った。

 ロドンの次回の登板はプレーオフの第2戦(第1戦はマックス・フリード)と見込まれている。問題はそれがワイルドカードシリーズの第2戦となるか、ディビジョンシリーズの第2戦となるか。

 シーズン最後の3連戦に、ヤンキースとブルージェイズの命運は託されることとなった。ヤンキースはオリオールズと対戦し、ブルージェイズはレイズとそれぞれ同地区のライバルと対戦する。直接対決で負け越しているブルージェイズにタイブレーカー(同率で並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とする権利)を保持されていることから、ヤンキースはブルージェイズを上回る戦績を残す必要がある。

 計算上、ヤンキースにとって厳しい戦いになることは間違いないが、不可能ではない。もちろん、ヤンキースはブルージェイズとレイズの試合に注目しなければならない。しかし同時に、75勝84敗という成績からは想像できないほどの才能を秘めたオリオールズを軽視するわけにはいかないことも理解している。特に、オリオールズの初戦のマウンドには好投手トレバー・ロジャースが立つことを考えればなおさらだ。「彼らは常に脅威だ。我々は良いプレーをし、実行し、良い野球をしなければならないと分かっている」とスタントンは意気込みを語った。

2025.9.26 16:05 Friday

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