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今季4回目の新人王模擬投票 怪物カーツがア・リーグの1位に躍進
12日(日本時間13日)、新人王の模擬投票企画が行われ、ア・リーグはニック・カーツ(アスレチックス)が、ナ・リーグはドレイク・ボールドウィン(ブレーブス)がそれぞれ選出された。この企画では「MLB.com」の33人の有識者が投票し、現時点での各選手の成績だけでなく、残りのシーズンで何が起きるかを予想したうえで各リーグの1位から5位までを選出。それを1位5ポイント、2位4ポイント、3位3ポイント、4位2ポイント、5位1ポイントで集計し、各リーグのトップ5が発表されている。
前回投票では2位だったカーツは、32票の1位票を集めてア・リーグの1位になった。7月25日のアストロズ戦で6打数6安打、そして4本塁打の歴史的なパフォーマンスを見せた話題性だけではなく、シーズン通した成績も新人王にふさわしい水準である。新人トップの23本塁打、OPS.999、そして同僚ウィルソンに次いで2位の打率.300を記録している。
1位から陥落したのは、カーツの同僚であるウィルソンだ。ウィルソンは7月8日のブレーブス戦で死球を受けてから不振に陥り、29日に左前腕骨折で負傷者リストに入った。負傷後の不振で打率は.312まで低下したが、依然としてメジャー4位につけており、復帰してから打率を伸ばせるかが鍵を握りそうだ。
1票の1位票を得て3位に入ったアンソニーは、「MLBパイプライン」の有望株ランキングで1位に入った理由を証明しつつある。今季は52試合で打率.286、出塁率.406、OPS.857を記録。7日にはレッドソックスと8年1億3000万ドルの延長契約を交わした。
9日のツインズ戦でも好投し、キャメロンはシーズン防御率2.52に下げた。キャメロンが記録したデビューから5試合連続で6イニング以上、1失点以下という成績は、フェルナンド・バレンズエラ(ドジャース)以来2人目の快挙だ。この調子を維持できれば、新人王の有力候補になれるだろう。
5位に入ったドミンゲスは5月5日の時点で打率.224、出塁率.315、長打率.357と出足は鈍かった。しかしその後は持ち前の健闘を見せ、打率.265、出塁率.336、長打率.402、7本塁打を記録するなど好調を維持している。
一方のナ・リーグは、前回投票では2位だったボールドウィンが1位に躍り出た。24歳の捕手は今月、打率.364、出塁率.417、長打率.545と絶好調だ。今シーズンの通算成績はOPS.835、13本塁打となっている。
2位のラミレスは直近15試合で打率.197と不振だが、新人の中では優れた打撃成績を残している。カーツに次ぐ17本塁打、OPS.722を記録し、マーリンズ打線を牽引。4票の1位票を得、順位は前回の3位から1つ上げた。
前回の投票では圏外だったコリンズは、今回一躍トップ3に乱入した。28歳の外野手は8月に入ってから好調で、9試合で打率.444、二塁打4本、三塁打2本、本塁打2本と好調を維持し、8月第1週のナ・リーグの週間最優秀選手に選ばれた。コリンズは3票の1位票を獲得した。
4位には「ミズ」ことジェイコブ・ミジオロウスキーがランクイン。6月にデビューしたミジオロウスキーは、持ち前の剛速球でメジャーの打者を圧倒し、オールスターゲームでも無失点に抑えた。しかし、8月3日のカブス戦で打球を受けたことをきっかけに負傷者リストに入り、前回投票の1位から4位に後退した。
5位のホートンは現在、23回1/3の無失点記録を継続している。シーズン通算でも防御率を3.18に改善させてきた 。
2025.8.13 16:13 Wednesday
絶好調のパドレスがついにドジャースと並ぶ 最大9ゲーム差を追いつく
【ジャイアンツ1-5パドレス】サンフランシスコ/オラクルパーク、8月12日(日本時間13日)
パドレスは投打が噛み合い、5-1でジャイアンツに勝利。オールスターに選出された3人のリリーフ投手(アダム、モレホン、スアレス)が無失点リレーで序盤のリードを守った。首位ドジャースが敗れたことで、ついにナ・リーグ西地区の首位に並んだ。
パドレスは初回、無死二、三塁から相手投手のボークによって1点を先制。すぐさま同点に追いつかれたが、二回にホセ・イグレシアスの今季初アーチが飛び出し、3-1と再びリードした。四回にも1死三塁からジェイク・クロネンワースのタイムリーで1点を加えた。
パドレス先発のネスター・コルテスは初回に1点を失ったものの、二回からは走者を背負いながらも粘りのピッチング。しかし五回に2死一、三塁のピンチを招くと、パドレスはここで早めの継投を決断した。
2番手のデービッド・モーガンは危なげなく五回のピンチを切り抜けたが、続投した六回は乱調。モーガンに変わって1死満塁から投入されたジェイソン・アダムは満塁のピンチを2本のポップフライで切り抜け、続く七回も無失点で抑えた。その後もエイドリアン・モレホン、ロベルト・スアレスが無失点リレーをつなぎ、パドレスは5-1でジャイアンツを振り切った。
この日のパドレスはアダム、モレホン、スアレスのオールスタートリオが好救援を見せ、ジャイアンツとの接戦を制した。4-1で勝利した11日の一戦ではメイソン・ミラー、ジェレマイア・エストラーダが登場するなど、今のパドレスは勝利の方程式が日替わり状態。桁違いのリリーフ投手層を見せつけるようなジャイアンツに対する連勝となっている。
そしてこの日、首位ドジャースがエンゼルスに敗北したことで、パドレスはついにドジャースに並んだ。7月3日の時点でドジャースに9ゲーム差を付けられていたが、トレードデッドラインでの大補強もあり、1ヶ月半でその差を追いついてみせた。ドジャースとパドレスは今週末15日からドジャースタジアムで3連戦を、そして22日からはペトコパークで3連戦を控えている。両チームにとって天王山というにふさわしい1週間になりそうだ。
2025.8.13 16:09 Wednesday
メイの好投でRソックス大勝 吉田も2打点 アストロズは首位陥落寸前
【アストロズ1-14レッドソックス】ヒューストン/ダイキンパーク、8月12日(日本時間13日)
レッドソックスが打っては14得点を挙げ、投げては先発ダスティン・メイの好投から1失点リレーをつなぎ、アストロズを粉砕。連敗を3で止め、ワイルドカード2位を堅持した。一方のアストロズは8連勝中の地区2位マリナーズについに並ばれた。また、吉田正尚は4打数1安打2打点を記録した。
7月31日にドジャースから移籍して以来、2度目の先発となったメイは、5安打を許しながらも8三振、1四球を記録。アストロズ打線を6回無失点に抑えた。
メイはレッドソックスに加入するまで、防御率5.48と不調に苦しんでいた。直近4先発のスパンでは防御率7.00とさらに調子を落としていたが、強豪アストロズとの一戦で復活の兆しを示した。
この日、メイは4つの球種をバランス良く投げ分けた。シーズンここまではスイーパーとシンカーの2球種だけで全体の75%以上を占める投球構成だったが、アストロズに対してスイーパー、シンカー、フォーシーム、カットボールをそれぞれ20%以上の割合で投じた。
特筆すべきは、シーズン通しての投球割合が8.2%に過ぎなかったカットボールを移籍後に多投していることだ。移籍後初登板となった6日のロイヤルズ戦でも、今季最多となる30%の割合でカットボールを使用。ストライクゾーン内に投じることが多いカッターを増やしたことでカウントを作りやすくなり、さらに相手打線が的を絞りづらくなった効果か、メイはこの日今季最高の好投を見せた。
打線もメイを援護した。五回まではアストロズ先発のスペンサー・アリゲッティから2点を奪ったのみだったが、アストロズが継投に出た六回から打線が爆発。カルロス・ナルバエスとアレックス・ブレグマンの本塁打でリードを広げると、その後もウィルヤー・アブレイユの2本のタイムリー二塁打、ローマン・アンソニーの4号ソロなどで追加点を奪い、14-1と突き放した。
吉田は「5番・DH」でスタメン出場し、4打数1安打2打点1四球を記録した。第2打席は犠牲フライで2点目を入れると、第3打席は先頭でセンター前ヒットを放ってその後に得点。第4打席も四球を選んだ。シーズン打撃成績は打率.257、OPS.713となっている。
一方、アストロズは今季最大の点差で完敗。8月に入ってから5勝6敗と停滞しており、大型連勝で調子を上げた2位マリナーズに首位に並ばれた。
2025.8.13 13:32 Wednesday
パドレス・ダルビッシュが6回1失点で2勝目 ドジャースと1ゲーム差に
【ジャイアンツ1-4パドレス】サンフランシスコ/オラクルパーク、8月11日(日本時間12日)
パドレスのダルビッシュ有は敵地でのジャイアンツ戦に先発し、6回84球を投げて4安打1失点、6三振、無四球の好投を披露。チームを4-1の勝利に導き、2勝目(日米通算205勝目)をマークした。首位ドジャースがエンゼルスに敗れたため、ドジャースとパドレスのゲーム差は1となった。
11日前、パドレスはトレード期限に大きく動いた。複数のトレードを成立させて合計22選手が移籍し、パドレスには即戦力として6人のメジャーリーガーが加入。これはワイルドカード圏内に滑り込むためではなく、「打倒・ドジャース」を成し遂げ、2006年以来19年ぶりの地区優勝を果たすための補強だった。
そして今、メイソン・ミラー、ラモン・ローレアーノ、ライアン・オハーン、フレディ・フェルミンといった新戦力たちがそれぞれ実力を発揮してチームに貢献し、着実にドジャースとのゲーム差を縮めている。
敵地オラクルパークでのジャイアンツ3連戦の初戦、パドレスは七回に3点を勝ち越して4-1で勝利。連勝を3に伸ばし、直近15試合で12勝3敗と好調を維持している。
先発のダルビッシュは難敵ローガン・ウェブとの投げ合いとなったが、6回4安打1失点の好投を披露。試合は1-1の同点のまま終盤に突入し、七回にパドレス打線がウェブを攻略した。
七回先頭のギャビン・シーツが二塁打を放ってチャンスメイクすると、続くジェイク・クロネンワースがライトへのタイムリーを放ち、勝ち越しに成功。そしてトレード期限に加入した新戦力フェルミンがレフトへ4号2ランを放ち、4-1とリードを広げた。選手層が薄く、下位打線の弱さが課題となっていた今季のパドレスだが、トレード期限の補強で選手層が厚くなり、下位打線が強化された成果が出た。
もともと強力だったブルペンは、トレード期限の補強によってさらに強化された。3点を勝ち越した直後の七回を2番手のジェレマイア・エストラーダが無失点に抑えると、八回には新戦力のミラーが圧巻の3者連続三振。そして3点リードのまま迎えた九回は守護神ロベルト・スアレスが三者凡退で締めくくった。
ついに首位ドジャースと1ゲーム差。今週末には敵地ドジャースタジアムでの直接対決3連戦が予定されており、トレード期限の補強でパワーアップしたパドレスが一気に「奪首」を実現する可能性もありそうだ。
2025.8.12 13:54 Tuesday
アストロズ・ハビアーが復帰戦で白星 吉田は代打でタイムリー二塁打
【アストロズ7-6レッドソックス】ヒューストン/ダイキンパーク、8月11日(日本時間12日)
レッドソックスの吉田正尚は敵地でのアストロズ戦、七回に代打で起用され、ライトへのタイムリー二塁打を放つ活躍。しかし、レッドソックスの反撃はあと一歩及ばず、アストロズが7-6で勝利を収めた。
アストロズのカルロス・コレアが古巣復帰後初めてダイキンパークで出場し、レッドソックスのアレックス・ブレグマンは移籍後初めてヒューストンに戻ってくるなど、何かと話題の多い試合だったが、アストロズの選手たちが歓迎したのはクリスチャン・ハビアーの復帰だ。
トミー・ジョン手術で長期離脱していたハビアーがメジャーのマウンドに立つのは昨年5月21日以来。5回85球を投げて3安打2失点、5三振、2四球という好投を見せ、チームの勝利に貢献した。また、チャス・マコーミックに約1年ぶりの本塁打が飛び出したのも、アストロズにとって明るい材料だった。
ハビアーは初回先頭のロマン・アンソニーにヒットを許し、続くブレグマンに15号先制2ランを浴びたものの、それ以降の被安打は1本だけ。ブレグマンの初打席では3万9330人の観衆から盛大な歓声が送られたが、ハビアーは初回を2失点だけで切り抜けると、二回以降は自分のペースを取り戻した。
レッドソックスの好投手ギャレット・クローシェと対峙したアストロズ打線は、三回にコレアのタイムリーで1点差とし、クリスチャン・ウォーカーの2点タイムリー二塁打で逆転に成功。四回にはマコーミックが昨年8月28日以来の本塁打となる1号2ランを放ち、5-2とリードを広げた。
五回にはレッドソックス2番手のジョーダン・ヒックスからラモン・ウリアスが9号2ランを放ち、5点リードに。ウリアスはアストロズ移籍後初のホームゲームで地元ファンに挨拶代わりの一発をプレゼントした。
試合はその後、レッドソックスが七回に4点を返したものの、アストロズが1点差で逃げ切り。ハビアーはトミー・ジョン手術からの復帰戦を白星で飾った。
長期離脱していたハビアーは、マイナーでのリハビリで5試合に登板。合計14イニングを投げて防御率5.14、15三振、15四球と不安の残る内容だったが、メジャー復帰戦でしっかり結果を残した。
2022年に自己最多の11勝を挙げた実力者であり、この年は148回2/3を投げて防御率2.54、194三振と飛躍のシーズンに。25回1/3無失点のままレギュラーシーズンを終え、ワールドシリーズ第4戦ではフィリーズを相手に6イニングを無安打に抑える快投を見せ、継投ノーヒッター達成の立役者となった。
2023年は2年連続の2ケタ勝利をマークし、自身初の規定投球回をクリアしたものの、防御率4.56とやや後退のシーズンに。翌2024年は7試合に先発して3勝1敗、防御率3.89を記録していたが、トミー・ジョン手術を受けてシーズン終了となった。
アストロズはスペンサー・アリゲッティに続いてハビアーが復帰し、コマ不足の状況が続いていた先発陣にようやく光明が見え始めてきた。トミー・ジョン手術で2023年途中から長期離脱しているルイス・ガルシアも戦列復帰が近づいており、コマが揃いつつある先発陣はさらにアップグレードされる可能性を秘めている。
2025.8.12 12:55 Tuesday
ロイヤルズ逆転勝ち ナショナルズ・小笠原は2/3回を無失点に抑える
【ロイヤルズ7-4ナショナルズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、8月11日(日本時間12日)
ナショナルズの小笠原慎之介は敵地カウフマンスタジアムで行われたロイヤルズ戦に八回途中から5番手として登板。先頭打者に四球を与えてピンチを広げ、マイク・ヤストレムスキーにレフトへの犠牲フライを許したが、ボビー・ウィットJr.から空振り三振を奪い、2/3回を無失点に抑えた。試合はサルバドール・ペレスとカイル・イズベルの一発で逆転したロイヤルズが7-4で勝利を収めている。
エネルギーを必要としている球場にエネルギーを注入し、チームを勢いに乗せるための最も簡単な方法は何だろうか。それはホームランを打つことだ。
ロイヤルズには効果的なホームランが2本飛び出した。六回、ペレスの21号2ランで同点に追いつき、2死一塁からイズベルが4号勝ち越し2ラン。逆転でのワイルドカード獲得を狙うロイヤルズは、11日間で10試合を戦うホームスタンドがスタートし、最初の2カードは低迷するナショナルズとホワイトソックス、最後のカードではワイルドカード争いのライバルであるレンジャーズと対戦する。チームに勢いをつける、理想的な勝ち方だったと言えるだろう。
ロイヤルズの選手たちが言うように、逆転でのワイルドカード獲得を実現するためには毎試合を大切に戦っていくしかない。しかし、試合前半はナショナルズに主導権を握られ、理想的な展開ではなかった。先発のベイリー・フォルターは初回に2点を失い、その後もハードヒットを浴び続けるなど、苦しいピッチングに。4回3安打2失点、5三振、3四球という内容で降板した。
二回に1度は同点に追いついたロイヤルズだったが、2番手のダニエル・リンチ4世が五回にポール・デヨングに4号2ランを浴び、再び2点を追う展開に。しかし、六回にようやくナショナルズ先発のケイド・カバリをとらえ、ペレスの21号2ランで4-4の同点に追いついた。
ナショナルズは2番手のジャクソン・ラトレッジを投入したが、ロイヤルズは2死後、ニック・ロフティンがヒットで出塁し、続くイズベルが4号2ランを放って勝ち越し。八回にダメ押しの7点目を奪い、7-4でナショナルズ3連戦の初戦を制した。
2025.8.12 12:12 Tuesday
快進撃のブルワーズが今季2度目の10連勝 貯金30の大台に到達
【ブルワーズ7-1パイレーツ】ミルウォーキー/アメリカンファミリーフィールド、8月11日(日本時間12日)
ブルワーズは本拠地アメリカンファミリーフィールドで行われたパイレーツ3連戦の初戦に7-1で快勝。ブライス・トゥラングが自身初の先頭打者アーチを放ち、背番号22のクリスチャン・イェリッチは22号勝ち越しソロでチームを勝利に導き、打撃好調のアンドリュー・ボーンが驚きのスクイズを決めた場面もあった。これにより今季2度目の10連勝を達成。地区制が導入された1969年以降、シーズン2度の10連勝を記録するのは10チーム目の快挙となった。
このように、試合の細部を振り返るのもいい。しかし、パイレーツと戦っている今、ブルワーズの今季の戦いを振り返ってみるのもいいだろう。
現在のブルワーズの快進撃は、5月25日に敵地PNCパークで行われたパイレーツ戦から始まった。ブルワーズはその時点で25勝28敗と振るわず、2度のチーム全体ミーティングが開かれていた。パット・マーフィー監督は「チームの強さがどこで失われてしまったのか」と嘆き、決して好ましい状況ではなかった。
その日のパイレーツ戦も残り4アウトで敗戦を喫するところだったが、八回に新人ケイレブ・ダービンがファウルで5球粘った末、カウント0-2から同点に追いつく2点タイムリー二塁打を放った。続くトゥラングは24打数1安打の大不振だったが、勝ち越しのタイムリー二塁打を放ち、チームを6-5の逆転勝利に導いた。
ブルワーズが複数の点差から逆転勝利を収めたのは、その日のパイレーツ戦が今季初めてだったのだ。
試合後、マーフィー監督は「これなんだ。これこそが、われわれがプレーすべき方法だ」と語っていたが、その言葉通り、そこからブルワーズの快進撃が始まった。
敵地PNCパークでの逆転勝利を皮切りに、ブルワーズは65試合で49勝を挙げる快進撃を見せ、メジャー最高勝率に浮上した。特に直近29試合では25勝4敗(勝率.862)と驚異的なペースで勝利を重ねており、この中には今季最長の11連勝と現在継続中の10連勝が含まれている。
貯金は30の大台に到達し、球団史上初のシーズン100勝も狙えるペース。スモールマーケット球団の快進撃は、まだまだ続いていきそうだ。
2025.8.12 11:41 Tuesday
ツインズに強いヤンキースは健在 ウォーレンが七回途中2失点の好投
【ヤンキース6-2ツインズ】ニューヨーク/ヤンキースタジアム、8月11日(日本時間12日)
ヤンキースにとって「戦いたい相手」があるとすれば、それはツインズだろう。ヤンキースは20年以上にわたりツインズを圧倒してきた。現在のヤンキースは思うような戦いができていないが、それでもツインズに対する強さは健在だった。
先発のウィル・ウォーレンは球威のあるファストボールを武器に、七回途中まで3安打2失点に抑える好投を披露。打線は4本のソロアーチを放つ一発攻勢を見せ、本拠地ヤンキースタジアムでのツインズ3連戦の初戦に6-2で勝利した。
ウォーレンは6回2/3を投げ、打たれたヒットは3本だけ。バイロン・バクストンとトレバー・ラーナックのソロ本塁打による2失点のみに抑えた。ヤンキースの先発投手が6イニングを投げたのは、7月30日(同31日)のレイズ戦でウォーレンが6回6安打1失点の好投を見せたとき以来。26歳の新人右腕は四球を1つも出さず、7つの三振を奪うなど、安定したピッチングでチームの勝利に大きく貢献した。
打線も序盤からウォーレンを援護し、ツインズ先発のゼビー・マシューズから初回にコディ・ベリンジャーが21号ソロを放って先制。三回にはジャンカルロ・スタントンとベン・ライスの連続アーチでリードを広げた。スタントンは通算440本塁打となり、ジェイソン・ジアンビと並んで歴代44位タイに浮上している。
1点差に詰め寄られた直後の七回にはトレント・グリシャムとアーロン・ジャッジが連続タイムリーを放ち、八回にはジャズ・チザムJr.がダメ押しの20号ソロ。直近6カードのうち5カードで負け越すなど、苦しい戦いが続いているヤンキースにとって、6-2の快勝は明るい材料となった。2002年以降、ヤンキースはポストシーズンも含め、124勝44敗(勝率.738)とツインズを圧倒し続けている。
試合前、アーロン・ブーン監督は選手とコーチを集め、「小さいことをしっかりやっていこう」とメッセージを送った。
「とにかくシンプルに、やるべきことをしっかりやろうと伝えたんだ」とブーン監督。「しっかり投げよう。いい打席を送ろう。(守備では)ボールを大切にしよう。(試合に勝つためには)それがすべてだ。それができれば、選手たちも落ち着き始める。そこからいい流れが生まれるんだ」と基礎を徹底することの重要性を説いた。
2025.8.12 11:07 Tuesday
フィリーズが八回一挙4得点で逆転勝ち 先発ウォーカーは6回1失点
【レッズ1-4フィリーズ】シンシナティ/グレートアメリカンボールパーク、8月11日(日本時間12日)
わずか1年でこんなにも変わるものなのか。
去年の今頃、フィリーズはタイワン・ウォーカーが先発した試合で9連敗を喫していた。その間、ウォーカーの防御率は7.36。8月末には先発ローテーションを外され、9月以降はロングリリーフに回ることになった。
昨季の大不振から一転、今季のウォーカーは先発するたびにフィリーズに勝利のチャンスを与えているように見える。敵地グレートアメリカンボールパークでのレッズ3連戦の初戦でも6回6安打1失点の力投。フィリーズは八回に一挙4点を奪い、4-1で逆転勝利を収めた。
フィリーズはレッズ先発のアンドリュー・アボットにほぼ完璧に抑えられ、四回まで走者を1人も出すことができなかった。五回、六回、七回と3イニング連続で先頭打者が出塁したものの、いずれも無得点。八回のマウンドには引き続きアボットが立っていた。フィリーズはハリソン・ベイダーとオットー・ケンプが2者連続で空振り三振に倒れ、このまま完封負けを喫するかに思われた。
しかし、1点ビハインドの八回2死走者なしの状況から、突如としてフィリーズ打線が目覚めた。エドムンド・ソーサが反撃の口火を切るライト前ヒットを放ち、続くウエストン・ウィルソンが同点のタイムリー二塁打。さらにトレイ・ターナーが勝ち越しタイムリーで続き、アボットをノックアウト。2番手のトニー・サンティヤンからカイル・シュワーバーが42号2ランを放ち、勝利を大きく手繰り寄せた。
この鮮やかな逆転劇は、ウォーカーがフィリーズに勝利のチャンスを残したことで実現したものだ。ウォーカーは6回6安打1失点の力投を見せ、シーズン通算の防御率は3.39に向上。今季14度の先発登板では防御率3.31を記録しており、その14試合でフィリーズは8勝6敗と勝ち越している。
2025.8.12 09:59 Tuesday
ツインズ・キーシャルとブルワーズ・コリンズ 両新人が週間MVPを初受賞
11日(日本時間12日)、2025年レギュラーシーズン20週目の週間MVPが発表され、アメリカン・リーグはツインズの新人ルーク・キーシャル、ナショナル・リーグはブルワーズの新人アイザック・コリンズが選出された。ともにキャリア初受賞となる。
ツインズからの選出は4月のタイ・フランス(現ブルージェイズ)に続いて今季2人目。ツインズの新人が受賞するのは2014年8月のダニー・サンタナ以来11年ぶりである。
一方、ブルワーズからの選出は4月のウィリアム・コントレラス、6月のクリスチャン・イェリッチに続いて今季3人目。ブルワーズの新人が受賞するのは2019年7月のケストン・ヒウラ以来6年ぶりだ。
なお、両リーグで新人が受賞するのは昨年9月のカイダー・モンテロ(タイガース)とマイケル・ブッシュ(カブス)以来となった。
22歳のキーシャルは5試合に出場して打率.455(22打数10安打)、2本塁打、10打点、出塁率.455、長打率.864、OPS1.319の大活躍。両リーグ最多タイの打点を叩き出し、打率もリーグ3位にランクインした。
2023年ドラフト2巡目指名で入団したキーシャルは、今年4月にメジャーデビューしたものの、右前腕の骨折で長期離脱。8月5日(同6日)に戦列復帰を果たし、5試合で10安打&10打点と打ちまくった。この中には10日(同11日)のロイヤルズ戦、延長11回に放ったサヨナラ本塁打も含まれている。
28歳のコリンズは6試合に出場して打率.476(21打数10安打)、2本塁打、8打点、出塁率.577、長打率.952、OPS1.529の好成績をマーク。打率とOPSはメジャートップの数字で、出塁率と長打率も同2位にランクインした。
7月のナ・リーグ月間最優秀新人に選ばれたコリンズは、8月も好調をキープしており、10日(同11日)のメッツ戦で放ったサヨナラ弾は本拠地アメリカンファミリーフィールドでの自身初アーチでもあった。2019年ドラフト9巡目指名でロッキーズに入団し、ルール5ドラフトを経て27歳でメジャーの舞台に辿り着いた苦労人は、予想以上の活躍でブルワーズの快進撃を支えている。
2025.8.12 09:07 Tuesday