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ゴルフ中にトレードを知る マクニールがアスレチックス移籍を語る
ジェフ・マクニールは22日(日本時間23日)の朝、TPCモンテレイの14番ホールに近づいているとき、彼の携帯がメッツのデービッド・スターンズGMと彼の代理人からのテキストメッセージと不在着信の集中砲火に遭っているのを見た。
「スターンズから『電話をくれ』というメッセージが来た。『100%トレードされたな』って感じだった。可能性は分かっていた。電話に出たんだ。短い時間だったけど、彼に全てに感謝を伝え、彼も全てに感謝してくれた。…本当にクレイジーな一日だったよ」と、マクニールは振り返る。
マクニールの世界は一変した。2013年に彼をドラフト指名した球団であり、MLBにおける8シーズンで唯一プレーした球団でもあるメッツが、彼をマイナーッリーグでプレーする右腕ヨーダン・ロドリゲスとのトレードでアスレチックスに放出したのだ。
マクニールのゴルフは続き、73というまずまずのスコアでラウンドを終えると、トレードを消化するために帰宅した。そして約24時間後、マクニールは既に若手の成長著しいアスレチックスで、ア・リーグ新人王のニック・カーツ、ジェイコブ・ウィルソン、ブレント・ルーカー、シェイ・ランゲリアーズ、タイラー・ソダーストロム、ローレンス・バトラーといった質の高い打者を擁する打線に貢献する姿を思い描いていた。
「見ていて本当に楽しいチームだ。ニューヨークで彼らの試合をかなり見ていた。とにかくすごく楽しくて、若いチームだ。素晴らしい若手選手が中心になっている。私も彼らを助けるために自分の役割を果たしたいと思っている。チームの一員になれることをとても楽しみにしている。きっと良いチームになると思う」と、マクニールはZoom会見で語った。
マクニールはアスレチックスにとって大きなアップグレードになる。アスレチックスはシーズンを通して複数人の二塁手を起用したが、彼らが残したfWARは-1.6だった(代替可能な選手に比べて何勝分上積みできたかを示すWARでマイナスということは、アスレチックスが代替可能な選手より悪い選手を二塁で起用していたことを意味する)。一方で、マクニールは122試合に出場して打率.243、OPS.746、12本塁打、54打点と本調子ではなかったにもかかわらず、fWAR2.1を記録した。
基本的な成績以外でも、マクニールは根本的な成績から今季が良いシーズンだったと考えている。その成績は、2022年に首位打者を獲得した年と似ているという。 「分析の数字を見るのが好きだけど、打撃タイトルを獲得したときとかなり似ていた。今季はBABIP(インプレー打球における打率)がかなり低かった。不運に見舞われた部分が多かったけど、ボールを強く打って、自分のスイングはまさに思い通りにできたと感じている」
さらに、マクニールは今季、特にシーズン終盤に打席で時折支障を来していた肩の負傷にも悩まされていた。オフに入ってすぐに胸郭出口症候群と診断され、軽度の手術を受けている。 「投げるのもスイングするのも少し痛かった。もう大丈夫。何も制限はない。100%の状態に戻った。軽症だったけど、とにかく大事を取って、今年中に健康でいられることが一番だと思った。体調はいい。春季キャンプでは何も制限はないよ」
アスレチックスはマクニールの汎用性を生かし、一塁と外野3ポジションでも出場機会を得る可能性があるが、マクニールは正二塁手として想定されている。カーツに次いで新人王投票2位に入ったウィルソンと二遊間を組む予定だ。
マクニールは長年、優れたコンタクトスキルを持つ、相手投手にとって厄介な存在として知られてきた。マクニールとウィルソンは共に優れたコンタクトスキルを兼ね備え、今季は2人合わせて985打席でわずか94三振にとどまっている。だからこそ、マクニールは、アーロン・ジャッジに次ぐMLB2位タイの打率(.311)を記録し、新人スターとして頭角を現したウィルソンを遠くから見守っていた。
マクニールとウィルソンを組み合わせれば、球界で最も厄介なワンツーパンチを形成できるかもしれない。マクニールは語る。 「ウィルソンとの二遊間は、おそらくリーグで最小の三振しか喫しないだろうね。彼はフリースインガーだ。彼の打撃が好きだよ。すごく面白い選手だ。僕たちは両方ともフリースインガーで、ボールをすぐに前に打ち返し、何かを起こすことを好んでいる。彼とプレーするのが待ちきれないよ」
2025.12.24 12:36 Wednesday
村上の加入はホワイトソックスを刺激的な新境地へ誘う
村上宗隆が2年3400万ドル(約54億円)でホワイトソックスに加入すると聞いたときの、ホワイトソックスの1年目の打撃コーチ、デレク・ショモンの反応はファンの反応を代表するものだ。 「とても興奮している。電話を受けていたときは作業中だったので、少しの間、お祝いするために中断した。近い内に彼(村上)と連絡を取り、何か動き出すのを楽しみにしている」
25歳の村上は22日(日本時間23日)、本拠地レートフィールドで行われた記者会見で、正式にホワイトソックスファンにお披露目された。アンドリュー・ベニンテンディが2023年1月に5年7500万ドルの契約で加入してから、サウスサイドでこういった選手記者会見が行われるのは初めてのことだった。
村上との契約は、今回のチーム再建における他のどの補強とも一線を画す。2022年に22歳で史上最年少の三冠王に輝き、56本塁打、134打点、打率.318を記録した村上は、ホワイトソックスでプレーする4人目の日本人選手となる。日本での村上の絶大な人気と、その才能への期待は、2005年の世界一に貢献した井口資仁や高津臣吾と比べても、類を見ないものだ。
「これほどの実力を持つ選手はこれまでいなかった。これほどの人気を持つ選手もいなかった。彼らは20年前、つまりインスタグラム、ツイッター、フェイスブック、ティックトックなど、どんなプラットフォームでも瞬時に情報が伝わる時代よりずっと前に活躍していた。今では世界中の人々に情報やハイライトを瞬時に届けられる。これは私たちにとって、国際的なマーケティング活動、ホワイトソックスブランドを国際的に成長させる絶好の機会であり、彼と彼のチームメイトの個人ブランドの成長を支援する機会でもある。ビジネス面でも非常に楽しみにしている」と、ホワイトソックスの球団副社長で収益・マーケティング部門トップのブルックス・ボイヤーは語る。
ボイヤーはいかにカブスが今永昇太と鈴木誠也を、ドジャースが大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸を戦略的に売り込んでいるかを指摘した。 「やるべきことはたくさんあるが、まずは彼に野球に集中してほしい。マーケティングやスポンサー契約など、他のことはフィールドで成功すれば、すべて上手くいくはずだ」
「このような選手の存在は、野球界の成長に貢献してくれる。日本のファンが、自国の選手がメジャーリーグで活躍するのを見たいと願うのと同じくらい、ホワイトソックスのファンも、ホワイトソックスがメジャーリーグでより競争力を発揮する姿を見たいと願っている。彼の成功を応援するファン層は多岐に渡る」
クリス・ゲッツGM率いるフロントは、村上のフィールド内外のニーズのすべてに対応するため、必要なインフラを整備している。村上はシカゴでの生活について、鈴木と今永に既に相談しているという。ショモン打撃コーチは、村上と攻撃面で練習を始める準備が出来ている。 「常に、そして永遠に、取り組まなければならないことはある。年が変われば状況は変わる。一つの問題を解決すれば、リーグ全体がそれに適応し、今度はまた別の問題を解決しなければならない。常に追いかけっこをしているようなものだ。彼には仕事に対する倫理観があり、情熱もある。彼は挑戦を強く望んでいる。だからこそ、彼がここに来て、戦いの場に加われば、こうした面で一歩先を行く大きなチャンスがある。三冠王、WBCでの勝負強いヒットなど、彼には確かな実力がある」
本物の才能である村上は、ホワイトソックスが密かに獲得を進める中、既に新しいチームメートの興味をそそっていた。
「何人かの選手から『これって本当?』と言われたよ。僕は親指を上げたよ。それはまた少し前のことだと思う。未だにずっと噂が立たなかったことが信じられないよ」と、ゲッツGMは語った。
2025.12.24 11:48 Wednesday
カブスがブルペン補強を継続 右腕ウェブと1年契約
カブスはオフシーズンを通してブルペン陣の補強を着実に進めており、その補強は今後も続いていく見込みだ。シカゴのサウスサイドに位置するホワイトソックスも活発に動く中、ノースサイドのカブスが新たに補強したのは、今季レンジャーズのブルペン陣で密かに活躍していた優秀な選手だ。カブスは23日(日本時間24日)、救援右腕ジェイコブ・ウェブと2027年の球団オプション(球団側に選択権のある1年契約)を含む1年契約で合意したと発表した。
この契約を最初に報じた「ジ・アスレチック」によれば、ウェブのサラリーは1年150万ドル(約2億3000万円)+出来高だという。そして、2027年の球団オプションは250万ドル(約3億8000万円)に出来高が付くと報じられている。
今オフ、カブスはレンジャーズのブルペン陣から多くの投手を引き抜いており、ウェブの前にもフィル・メイトン(球団オプション付きの2年契約)、ホビー・ミルナー(1年契約)を獲得していた。それ以外にも救援左腕ケイレブ・シールバー、そしてスイングマンのコリン・レイとも再契約を結び、さらにマイナー契約でも実績のある救援右腕コリン・スナイダーを補強した。
ウェブは今季、レンジャーズで55試合(66イニング)を投げ、防御率3.00をマーク。これまでブレーブス、エンゼルス、オリオールズ、レンジャーズを渡り歩き、MLBでの6シーズンで通算防御率2.99、ERA+138を残している。2021年にはブレーブスで世界一も経験した。
32歳の右腕は平均93.4マイル(150キロ)のフォーシーム、80マイル半ば(135キロ前後)のチェンジアップ、そして平均82マイル(131キロ)のスイーパーを投じる。今季、ウェブの被打率は.202を記録し、最も頻繁に投げるフォーシームでは被打率.186、被長打率.289とさらに優秀な数字だった。
さらに、弱い打球を打たせるのも得意で、今季のハードヒット率34.6%(通算でも34.7%)はMLBの上位11%に入る高水準だった。加えて、平均打球速度86.6マイル(139キロ)はMLBの上位5%に値する。
また、カブスはベテラン捕手クリスチャン・べ三コートをマイナー契約で復帰させることに合意した(正式発表はしていない)。カーソン・ケリー、ミゲル・アマヤ、モイゼス・バレステロス(球団No.2有望株、球界No.53有望株)を擁するカブスの捕手陣にとって、経験豊富なバックアップとなるだろう。ベサンコートはこれまで8シーズンで6球団を渡り歩き、カブスには2024年に在籍経験がある。
2025.12.24 11:07 Wednesday
ホワイトソックスがまた補強 左腕ニューカムと1年契約
ホワイトソックスのクリス・ゲッツGMは休暇の直前まで働いている。23日(日本時間24日)に発表されたように、ホワイトソックスは救援左腕ショーン・ニューカムと1年450万ドル(約7億円)で合意した。
村上宗隆と2年3400万ドル(約54億円)で契約し、22日(同23日)には記者会見も行ったホワイトソックスが、続けて補強に動いた。休暇前にも忙しく動き回るゲッツGMはこう言う。 「正直言って、休みが好きかどうかさえ分からない。とにかく仕事に没頭するのが好きだ。早朝や深夜、真夜中に連絡を取るので、家族や従業員の中にはきっと腹を立てる人もいるだろう。でも、私はこの仕事が大好きだし、チームをより良くするための方法を追求するのが大好きだ」
村上の補強により、ホワイトソックス打線の中軸には左の強打者が加わってチームの戦力は大きく充実した。先発・リリーフをどちらも経験しながら、リリーフとして好成績を残したニューカムも、ホワイトソックスのブルペン陣に同様の効果をもたらす。
32歳のニューカムは今季、開幕をレッドソックスで迎えたが5月27日にアスレチックスへ金銭トレードされたため、2球団でシーズンを過ごした。48登板(5先発)で92回1/3を投げ、2勝5敗、防御率2.73、2セーブ、4ホールド、91三振をマーク。左のリリーフ投手の中で、MLB5位に入る防御率2.19を残し、7位タイに入る70イニングを投じた。
特にアスレチックス加入後は調子が上がり、36登板で51回1/3を投げ、2勝1敗、防御率1.75、被打率.214、50三振をマーク。5月29日以降の防御率1.75という数字は、MLBのリリーフ投手(45イニング以上)の中で7位に入る。
かつて2014年ドラフトでエンゼルスに1巡目指名されたニューカムは、通算65先発で防御率4.41に対し、通算158救援登板で防御率3.84をマークしている。起用法は確定していないものの、ホワイトソックスの40人枠ではブランドン・アイサート、タイラー・ギルバート、ブライアン・ハドソン、アンソニー・ケイ、クリス・マーフィーらと共に、健康なサウスポー陣の一員となる見込みだ。ケイは2年1200万ドル(約18億円)で今オフ加入し、上記のサウスポーの中では唯一先発ローテーションが確約されている。
ニューカムの枠を空けるため、ホワイトソックスは左腕ライアン・ロリソンを40人枠からDFA。40人枠は依然として40人のままだ。
2025.12.24 10:38 Wednesday












