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メイソン・ミラーが全球スライダーでイマキュレートイニングを達成

【パドレス5-7オリオールズ】サンディエゴ/ペトコパーク、9月3日(日本時間4日)

 トレード期限日の大型トレードでメイソン・ミラーを獲得したとき、パドレスが思い描いていたのは、おそらくこのような支配的なピッチングだったのだろう。

 本拠地でのオリオールズ3連戦の最終戦、パドレスは5-7で敗れ、痛恨のスイープ負けを喫したが、八回に登板したミラーは球団史上2人目となるイマキュレートイニング(=3者連続3球三振)を達成。9球連続でスライダーを投じ、ジェレマイア・ジャクソン、ライアン・マウントキャッスル、エマニュエル・リベラをいずれも空振り三振に仕留めた。

 パドレスの投手がイマキュレートイニングを達成するのは、ブライアン・ローレンスに続いてミラーが2人目。偶然にも、ローレンスもオリオールズ戦で達成しており、2002年6月12日にブルック・フォーダイス、ジェリー・ヘアストン、メルビン・モーラから3者連続3球三振を奪った。

 ミラーは4人の若手有望株とのトレードでJP・シアーズとともにアスレチックスから移籍。それ以来、まさに期待通りの活躍を見せており、12イニングを投げて防御率1.50、22三振をマークしている。対戦した44人の打者から22三振を奪っているため、三振率は驚異の50%に達する。

 その支配力をさらに高め、快挙を達成。ジャクソンに対する初球は見逃しのストライクだったが、それ以降の8球はすべて空振りを奪い、イマキュレートイニングの達成者としてメジャーリーグの歴史に名を刻んだ。

2025.9.4 08:44 Thursday

ジャイアンツvsロッキーズ戦で乱闘が発生 デバースの本塁打が引き金

【ロッキーズ4-7ジャイアンツ】デンバー/クアーズフィールド、9月2日(日本時間3日)

 ロッキーズ先発のカイル・フリーランドは、ジャイアンツの強打者ラファエル・デバースが初回に2ラン本塁打を放ってから走り出すまでに時間をかけすぎだと言って譲らなかった。本塁打を打って走り出したデバースとフリーランドの間で起きた口論は、両軍のベンチとブルペンを空にする乱闘に発展。揉み合いが収まると、デバースは本塁打を放った8分後にベースを周り終えた。

 初回無死一塁で打席に入ったデバースは、追い込まれてからのスイーパーを捉えてライトスタンドへ特大の先制弾を放った。打ったデバースはよろめきながら後ろに下がり、そこから「確信歩き」。そしてバットフリップを行ってようやく走り始めた。フリーランドはデバースに向かって叫び、早くベースを一周するようにグラブで示した。それにデバースも呼応し、フリーランドに叫び返すと、両者は近寄って口論を始めた。

「何も悪いことはしていない。普段本塁打を打った時と何も変わらない。なぜ彼が気にしたのか分からない」とデバースは試合後に語った。一方のフリーランドは、自身の行動はチームと自身(3勝14敗、防御率5.41)の不振によるフラストレーションとは全く関係がないと語った。そして「1回にあんな風に私に恥をかかせたのは、本当に失礼だと思った。本塁打を打った後、そこに立ってそれを見守り、一塁までゆっくりと歩いたんだから。私はこのリーグで長年やってきた。彼もそうだったと知っている。ただ、本当に失礼だと感じ、彼にそのことを伝えなければならないと思った」とデバースに叫んだ理由を明かした。さらに「状況を考えると、1回だし、冷静さを保とうと努力した。同時に、あんな風に侮辱されたからには、彼に何か言って、『あなたは私を侮辱した。私を出し抜いた。私の球場に来てあんなことをするなんて、私は尊敬できない』と伝える必要があると感じた」と、初回にもかかわらずデバースが過剰なセレブレーションを行ったと感じたことが原因のようだ。

 5回2失点7三振で勝利投手となったジャイアンツの先発ローガン・ウェブは、フリーランドはよく挑発することで知られていると語った。「あいつに今までそんなことが起きていなかったのが不思議だ。彼はしょっちゅう口を出すんだ。ラフィが彼をうまく捉えたんだ」とコメントした。

 そしてこの乱闘で、ジャイアンツが誇る三遊間のウィリー・アダメスとマット・チャップマン、そして当事者のフリーランドが退場処分となった。フリーランドは「チャップマンとアダメスがなぜ退場になったのか分からない。彼らが近づいてきて私を突き飛ばしたからだと思う。デバースも私を突き飛ばした。なぜ彼が退場にならなかったのか理解できない。でも、繰り返しになるが、全てを扇動したのは私だし、退場になった理由も理解できる」と、自身への処分に理解を寄せた。

 アダメス、チャップマンという攻守の柱を欠いたジャイアンツは、当初負傷で欠場していたケイシー・シュミット、そして一塁手のドミニク・スミスが途中から出場。そして一塁手でスタメンだったデバースは、今季初めて三塁手を守った。ボブ・メルビン監督は「(デバースは)チャップマンのグラブを使っていた。三塁手のグラブさえ持っていなかった。それでも、いいプレーをしたね。1年かそこら三塁でプレーしていなかった選手だが、間違いなく我々のために活躍してくれた」と、久々の三塁守備で活躍した主砲を労った。

デバースは本職は三塁手だが、古巣レッドソックスではDHに転向して今季の開幕を迎えた。それ以降のコンバートの禍根も一因にあり、ジャイアンツへ移籍することとなったが、この緊急事態で三塁手を守ることに躊躇はなかったという。今季は三塁でノックすら受けたことがなかったが、名手チャップマンのグラブで守備機会を無難にこなした。デバースはチャップマンのグラブの感触を問われると、「素晴らしいよ。この中に5つのプラチナグラブがあるんでしょ(実際はプラチナグラブ2度、ゴールドグラブ5度)」と冗談交じりに語った。

 混沌から始まったこの試合は、ジャイアンツ(70勝69敗)が7-4で勝利。ジャイアンツは直近10試合のうち9試合に勝利し、8月9日以降初めて勝率5割を超えた。一方のロッキーズはこの敗戦で39勝100敗となり、3年連続で敗戦数が100敗を超えた。

 勝利に導いたエースのウェブは「見ていて素晴らしかった。選手たちが奮起した。あんなシーンは見たくないけど、いい意味で火付け役になることもあると思う」と、試合を振り返った。

2025.9.3 16:17 Wednesday

佐々木朗希が4度目のリハビリ登板 球速低下し4失点と苦戦

 ドジャースは、佐々木朗希がロースターの選択肢の一つとして回復することを期待していた。しかし、3Aオクラホマシティで迎えた4度目のリハビリ登板は厳しい結果となった。

 佐々木は2本塁打を浴び、5回4失点と苦戦。最後は対戦した12打者中11打者を連続で打ち取るなど調子を上げたが、初回の2本塁打が痛手となった。

 この日の結果と、ドジャースがMLBレベルで彼をすぐに必要としていないことを考慮すると、佐々木は少なくともあと1回は3Aオクラホマシティに残る可能性が高いと思われる。デーブ・ロバーツ監督は試合前に「MLBの投手たちはいい投球をしている。この試合の後、それが朗希にとって何を意味するのかは分からない。とにかくこの試合を乗り切ってから。いい投球をして、体調を整えてから判断する」と語っており、復帰を焦らせない方針を示した。

 この日の佐々木は、3安打2四球で4失点、2三振を記録した。69球の内、ストライクは42球だった。最後の4イニングは好投したものの、依然としていくつかの課題を抱えていた。佐々木は初回、制球に苦しみ、四球1つと死球1つを許した。直球で5つの空振りを奪い、これはリハビリ中の1試合で最多の記録だ。しかし、球速は落ちていた。佐々木は過去2回のリハビリ登板ではフォーシームの球速が約96マイル(約154キロ)だったが、この日は平均94.4マイル(約151キロ)にまで落ち込んだ。最高球速も96.9マイル(約156キロ)にとどまった。

 リハビリ登板は通常、結果よりも感覚を取り戻すことに重点が置かれる。しかし、ドジャースは佐々木に良いパフォーマンスを見せてほしいと考えている。目標は、右腕を万全の状態にすること、そしてチームが佐々木に欠けていると感じていた自分の球種への信頼を取り戻すことだ。

 ロバーツ監督は「球速が安定している必要がある。ストライクの投げ方も安定している必要がある。とにかく、全体的なコントロールが必要だ。メジャーリーグと3Aでは確かに重点が違う。それは全く当然だ。しかし、彼が今いる場所で、3Aで圧倒的な投球を見せ、打者を打ち負かすことは、我々が期待すべきことだと私は思う」と語った。

2025.9.3 15:33 Wednesday

22歳カミネロが40本塁打100打点に到達 レイズを5連勝に導く

【レイズ6-5マリナーズ】タンパ/スタインブレナーフィールド、9月2日(日本時間3日)

 ジュニア・カミネロは、今春のスプリングトレーニングで「シーズン30本塁打」の目標を掲げていた。レイズの球団史でわずか18度しか達成されていない30本塁打を、22歳の選手が目標とするのは挑戦的だ。しかし、結局のところカミネロはもっと高い目標を掲げるべきだった。

 2日のマリナーズ戦でカミネロは今季40本目の本塁打を放った。さらにそれだけでなく、3安打4打点を記録してシーズン100打点にも到達。カミネロの活躍に導かれ、レイズは5連勝で勝率5割に復帰し、さらにワイルドカード3位のマリナーズに3.5ゲーム差に迫った。

 レイズはマリナーズ先発のブライアン・ウーを立ち上がりから攻め、初回にカミネロのタイムリーと内野ゴロの間に2点を先制。四回には先発ドリュー・ラスムッセンが3本塁打を浴びて逆転されたが、六回にカミネロが40号ソロでまず同点、そしてその後のチャンスで犠牲フライが飛び出して逆転に成功した。

 反撃に遭いながらも、カミネロが七回に2点勝ち越しタイムリー二塁打を放ち、レイズはマリナーズを突き放した。6-5の接戦を制すには、全7安打中3安打を放ち、4打点を叩き出したカミネロの活躍が欠かせなかった。

 「エリアス・スポーツ・ビューロー」によると、カミネロはメジャーリーグの歴史上、シーズン40本以上のホームランを打った選手としては4番目に若い。この記録を上回るのは、1929年のメル・オット(シーズン最終日時点で20歳218日)、2019年のロナルド・アクーニャ・ジュニア(21歳285日)、1953年のエディ・マシューズ(21歳349日)だ。シーズン最終日には、カミネロは22歳85日になる。

 そして2007年のカルロス・ペーニャが作ったレイズのシーズン本塁打記録の更新にも期待がかかる。記録となる46本塁打まで、残り24試合で6本塁打に迫っている。

 一方のマリナーズはカミネロの打棒に泣き、痛恨の敗北を喫した。MVP候補のカル・ローリーは四回に51号ソロを放ったが、同点出迎えた七回2死満塁のチャンスでは三振に倒れた。マリナーズは直近19試合で13敗を喫するなど絶不調に陥っている。ワイルドカード2位のレッドソックスとの差は4.5ゲームに広がり、同4位レンジャーズとは1.5ゲーム差、同5位のロイヤルズとは2.5ゲーム差、同6位のレイズとは3.5ゲーム差、同7位のガーディアンズとは4ゲーム差と、ポストシーズン進出圏外のチームとの差が縮んでいる。

2025.9.3 14:15 Wednesday

メッツの新人マクリーンがデビューから4連勝 防御率1.37の快投

【タイガース5-12メッツ】デトロイト/コメリカパーク、9月2日(日本時間3日)

 メッツの新人右腕ノーラン・マクリーン(4勝0敗)は立ち上がりの乱調を乗り越え、6回2失点7三振と好投。球団史上初、MLBでも2014年以来初のデビュー戦から4連勝を飾り、メッツを大勝に導いた。

 マクリーンはデビューからの3試合で20回1/3を投げ、わずか2失点と好投していた。この日は初回に2失点を喫したが、快進撃が終わることはなかった。

 初回の乱調から立ち直ると、三回から六回まで続けて三者凡退。五回には3者連続三振を記録した。終わってみれば6回2失点、7三振、3安打、2四球の好投で、防御率は1.37の高水準を維持している。

 打線も新人を援護。初回にピート・アロンソの32号ソロで先制したあとに逆転を許したが、四回に5得点を奪って再びリードした。さらに七回にはフアン・ソトが37号、アロンソが33号を連続で放ち、6得点のビッグイニング。試合を通して12得点の猛攻で、マクリーンに4勝目をプレゼントした。

 「オプタスタッツ」によれば、マクリーンはキャリア最初の4先発で4勝0敗、防御率1.50以下、25三振以上を記録した史上2人目の投手となった(防御率が公式記録となった1913年以降)。この記録を達成した選手は他に、1981年のドジャースでプレーし、新人王とサイ・ヤング賞をダブル受賞したフェルナンド・バレンズエラしかいない。

 新人の好投についてカルロス・メンドーサ監督は「またしても印象的な登板だった。これがピッチングというものだ。調整を行って5、6イニングを投げ抜く方法を見つけなければならないこと理解している」と、地元メディアのインタビューに対して称賛した。

 マクリーンは「早い段階でスイーパーとカーブの感覚に自信を失った。ストライクを投げられていなかった。一度リズムをつかんだら、もう一度試してみようと思い、試合の後半でそれがうまくいった」と語り、試合中にピッチングを立て直す冷静さを発揮した。

2025.9.3 13:21 Wednesday

パドレス痛恨の敗戦 強力ブルペンの一角・アダムが大腿四頭筋腱断裂で離脱へ

【パドレス3-4オリオールズ】サンディエゴ/ペトコパーク、9月1日(日本時間2日)

 パドレスは本拠地でのオリオールズ3連戦の初戦に3-4で惜敗。得意としているホームゲームで痛恨の敗戦を喫したが、それよりも痛いのが強力ブルペンを支えてきたジェイソン・アダムの負傷だ。アダムは七回途中に負傷し、担架で運ばれてグラウンドを去った。

 先発のディラン・シースが4イニングで降板した影響もあり、アダムは六回途中から3番手としてマウンドへ。六回の最後のアウトを取り、イニングをまたいで七回も続投したが、ガナー・ヘンダーソンが放ったセンター方向へのゴロに対応しようと体勢を変えた際に左脚を痛めた。

 左膝が折れ曲がり、アダムはグラウンドに倒れ込んだ。トレーナーが駆けつけたあと、アダムはチームメイトに抱き起され、担架に乗せられて退場。試合後、マイク・シルト監督はアダムが大腿四頭筋の腱を断裂していることを明らかにした。

 アダムは昨夏のトレード期限にレイズからパドレスへ移籍。それ以来、チームで最も信頼できるリリーバーの1人として活躍を続けてきた。今季はオールスター初選出を果たすなど、ここまで65試合に登板して65回1/3を投げ、8勝4敗、29ホールド、防御率1.93、70三振という素晴らしい成績を残している。

 トレード期限前の時点で球界最高峰のブルペンを擁していたにもかかわらず、パドレスのA・J・プレラーGMはトレード市場でブルペンの補強に動いた。球界トップクラスの有望株であるレオ・デブリーズを放出し、アスレチックスから剛腕メイソン・ミラーを獲得。アダムが負傷した今、ミラーが担う役割はこれまで以上に大きくなっていきそうだ。

2025.9.2 11:28 Tuesday

アストロズ・ガルシアが2023年5月1日以来の復帰戦で勝利投手に

【アストロズ8-3エンゼルス】ヒューストン/ダイキンパーク、9月1日(日本時間2日)

 アストロズのクラブハウスで最も人気のある選手の1人であるルイス・ガルシアが28カ月ぶりにメジャーのマウンドに戻ってきたことは、本拠地ダイキンパークのあらゆる場所で誇りと喜びをもって迎えられた。

 アストロズのジョー・エスパーダ監督は試合後、クラブハウスでガルシアを抱きしめ、「誇りに思う」と伝えた。ホセ・アルトゥーベは笑顔を見せながら、ガルシアの登板について話していた。観客席ではガルシアの母親と兄弟が試合を観戦し、トミー・ジョン手術と複数回にわたる挫折を乗り越えて辿り着いた、2年間の努力の結晶である一戦の喜びを分かち合った。

 2023年5月1日以来の登板となるガルシアは、本拠地でのエンゼルス4連戦の最終戦のマウンドに立ち、6回3安打3失点の力投。チームの8-3の勝利に貢献した。これにより、アストロズはエンゼルス4連戦を2勝2敗で終了。ガルシアは自身の復帰登板を振り返り、「困難で長かった道のりの終焉だ」と語った。

「緊張はしなかったけど、いろんな感情が湧き上がってきたんだ」とガルシア。「平静を保とうと努めたよ」と感情的にならず、平常心で試合に臨むことを心掛けた。

 ガルシアは79球を投げ、6三振を奪った一方で、四球を1つも与えなかった。最初の3イニングをパーフェクトに抑え、四回途中から打者8人を連続でアウトにして6イニングを投げ抜いた。失点は四回に浴びたザック・ネトの25号ソロとジョー・アデルの31号2ランによる3点だけ。6回3安打3失点の力投だった。

 エスパーダ監督は「彼がマウンドに立ち、相手チームと競争し、笑顔を浮かべているのを見るだけで、本当に誇らしく思った」とコメント。「彼はここまで来るために本当に努力した。本当に素晴らしいピッチングをしていた。カットボールがよかったし、必要なときには高めのファストボールを有効に使えていた。ど真ん中に投げるのを避け、非常に効果的なピッチングをしていたね」とガルシアのピッチングを絶賛した。

 腕の動きがさらにコンパクトになったように見えるガルシアのピッチングは、2023年の登板と比較して球速が大幅に低下。カットボールは3.3マイル(約5.3キロ)、カーブとスイーパーは2.9マイル(約4.7キロ)ほど球速が遅くなっていた。フォーシームに頼る場面も多かったが、フォーシームの平均球速も92.7マイル(約149.2キロ)で、以前と比較して1.3マイル(約2.1キロ)ほど低下していた。

 ガルシアのピッチングについて、エスパーダ監督は「私から見て、彼の強みはカットボールとファストボールのコマンドであり、それを生かしたピッチングをすることができていた」と振り返る。「狙ったところへ投げることができていたし、ゲームプランを実行することもできていた。2年間投げていないという事実を考慮すれば、強力打線を相手に6イニングを投げ切ったのは本当に素晴らしい。彼には脱帽だよ」と賛辞は止まらなかった。

 ガルシアはマイナーでのリハビリ登板時にもみられた球速の低下について、それほど心配しておらず、時間とともに改善すると考えている。また、2年前とは異なる投手になっていることも認めた。

「メンタル的な部分が少し変わったと思う」とガルシア。「よりコンスタントにゾーン内を攻めるようになった。自分の仕事には自信がある。ゾーン内にしっかりコントロールしないといけない。僕はかなり負けず嫌いだし、球速も次第に上がってくると思う。もっと速い球を投げられると感じているけど、無理をして腕を痛めるようなことはしたくないんだ」と語った。

 アストロズはエンゼルス先発の菊池雄星に対し、二回から六回まで5イニング連続で1得点。二回にラモン・ウリアスの10号ソロで先制すると、逆転された直後の四回にウリアスが同点タイムリーを放ち、五回にはカルロス・コレアのタイムリーで勝ち越した。六回にジェレミー・ペーニャのタイムリー二塁打で5点目を奪い、八回にはダメ押しの3得点。アルトゥーベの24号2ランがとどめの一打となった。

 アルトゥーベは「本当にうれしいよ。チーム全員、球団全体が(ガルシアの復帰を)喜んでいる。彼は健康を取り戻し、再びチームの一員としてフィールドに立てるように、一生懸命努力してきた。素晴らしい男だし、今日は素晴らしいピッチングをしてくれた。僕たちに勝利のチャンスを与えてくれたからね」とガルシアの復帰を喜んだ。

 ガルシアはリハビリのプロセスを通して、アルトゥーベをはじめとするチームメイトやコーチ陣、トレーニングスタッフたちに支えられてきた。リハビリ中に2度の大きな挫折を経験したが、笑顔と前向きな姿勢を忘れず、辛い日々を乗り越えた。

 そして、ようやく訪れた復帰登板。ガルシアだけでなく、チーム全体が笑顔を見せていた。

「彼は肉体的にも精神的にも強い選手であり、ここまで来られたことを本当に誇りに思う」とエスパーダ監督。「試合後、彼を強く抱きしめて『キミが今日やったことは簡単じゃないんだ』と伝えたよ。(大きな手術を受けたあと)多くの選手は自分自身に疑問を抱き始める。本当にマウンドに戻れるのかと不安になるんだ。でも、彼は今日それをやり遂げた。本当に誇りに思うよ」と語った。

2025.9.2 10:15 Tuesday

カーソン・ケリーの活躍でカブスがサヨナラ勝ち 鈴木は5打数1安打

【カブス7-6ブレーブス】シカゴ/リグレーフィールド、9月1日(日本時間2日)

 本拠地でのブレーブス3連戦の初戦、ピート・クロウ=アームストロングのフラストレーションは試合が進む中で、目に見えて高まっていた。五回が終了した時点で、オールスター中堅手はセカンドゴロとレフトフライで2打席凡退。レフトフライに倒れたあとには怒りの叫び声が聞こえた。

 ジェッド・ホイヤー編成本部長は、長期のスランプに苦しんでいるクロウ=アームストロングについて「彼のような選手には当然、フラストレーションがあると思う。選手によっては(フラストレーションが)目に見えないこともある。彼の場合は(フラストレーションを表に出すから)目に見えるんだ。でも、それでいいと思う。それが彼であり、それを変える必要はない」と語る。

 六回、クロウ=アームストロングは怒りを抑え、どんな手段を使ってでも1カ月以上にわたるスランプを終わらせようと決意した。

 2死一塁の場面でカウント0-2と追い込まれたクロウ=アームストロングは三塁方向へバントを転がし、一塁へ全力疾走。内野安打で出塁した。今季のメジャーリーグで2ストライクからのバントヒットはこれが初めてだった。

 クロウ=アームストロングの執念の内野安打がカブスの反撃の口火を切った。次打者ダンズビー・スワンソンが2点タイムリー二塁打を放ち、クロウ=アームストロングは9.62秒で一塁から生還。一時は1-6と5点をリードされたカブスだったが、2点差まで詰め寄った。クロウ=アームストロングは不振が続く中でもチームに貢献できることを証明。カブスは延長戦の末に7-6でサヨナラ勝ちを収めた。

 勝利の最大の立役者はカーソン・ケリーだ。2点ビハインドのまま迎えた八回に14号2ランを放ち、試合を振り出しに戻すと、10回2死三塁からレフトへのサヨナラタイムリー。タイブレークの走者だった鈴木誠也をホームへ迎え入れた。

 鈴木は「3番・DH」でスタメン出場して5打数1安打。連続試合安打を4に伸ばし、今季の打撃成績は打率.247、出塁率.323、OPS.798となっている。

2025.9.2 09:03 Tuesday

アルバレス&スタッブス 新人バッテリーがナショナルズを完封勝ちに導く

【ナショナルズ2-0マーリンズ】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月1日(日本時間2日)

 2008年以降初めて、ナショナルズの先発投手と捕手が同じ試合でメジャーデビューを果たした。もし初日ならではの緊張があったとしても、アンドリュー・アルバレスとC・J・スタッブスはそれを全く見せなかった。

 本拠地でのマーリンズ3連戦の初戦、この新人バッテリーは五回途中までマーリンズ打線を無安打に封じ、2-0の完封勝利に貢献した。デビュー戦で5イニング以上を無失点に抑えた投手はアルバレスがナショナルズ史上初めて(本拠地がワシントンD.C.に移転した2005年以降)。また、デビュー戦で完封勝利を収めた捕手はスタッブスがナショナルズ史上初めてであり、メジャー全体でも2019年9月4日のショーン・マーフィー(当時アスレチックス、現ブレーブス)以来となった。

 28歳のスタッブスは「僕たちはこの思い出を一生共有できるだろう」と語った。

 1日(同2日)にロースター枠が26人から28人に拡大され、ナショナルズはマイナー3Aのロチェスターからアルバレスを昇格させた。また、2日前には左手中指を骨折して負傷者リスト入りしたドリュー・ミラスに代わり、スタッブスがメジャー昇格を果たしていた。マイナー時代からバッテリーを組んでいたこともあり、その関係性がメジャーデビュー戦でもポジティブに機能した。

 26歳のアルバレスは「マイナー時代からお互いのことを知っているから、より快適に、落ち着いてプレーすることができた。(2人でバッテリーを組むことができて)最高だったよ。彼にとても感謝しているし、素晴らしいリードをしてくれた。彼の勝利と言っていいと思う」と相棒への感謝を口にした。

 アルバレスは五回1死までマーリンズ打線にヒットを許さなかった。五回1死からエリック・ワガマンに四球を与え、ビクター・メサJr.にレフトへのヒットを浴びて一、二塁のピンチとなったが、ハビアー・サノーハを内野ゴロ、ジョーイ・ウィーマーを9球のバトルの末に空振り三振に仕留め、無失点に抑えた。

 ミゲル・カイロ監督代行は「彼はとても落ち着いていた。積極的にストライクを投げ込んでいたし、その点はわれわれも高く評価している。変化球の使い方もよかった。スタッブスがアルバレスの投球スタイルをよく理解しているから、彼らはゲームプランに沿って、本当に素晴らしい仕事をしてくれた」と新人バッテリーを称えた。

 アルバレスは5回81球(うちストライク44球)を投げて1安打無失点、4三振、2四球という内容でデビュー戦を終えた。ナショナルズの先発投手がデビュー戦で白星を手にしたのは、2008年7月1日(マーリンズ戦)のコリン・バレスター、2009年4月20日(ブレーブス戦)のジョーダン・ジマーマン、2010年4月23日(ドジャース戦)のルイス・アティラーノ、2010年6月8日(パイレーツ戦)のスティーブン・ストラスバーグ、2024年4月15日(ドジャース戦)のミッチェル・パーカーに次いで6人目である。

 マイナー時代のチームメイトでもあるブラッド・ロードは「彼は素晴らしい投手だ。本当に素晴らしいボールを投げるし、変化球もチェンジアップもいい。真の競争心を持っている。マウンドに立てば、相手チームと競い合い、毎回全力を尽くすんだ」とアルバレスについて語った。

 26歳のアルバレスは2021年ドラフト12巡目指名でプロ入り。2023年には球団のマイナー最優秀投手に選出された。今季は3Aでの25先発で3勝7敗、防御率4.10、114三振、52四球を記録。7月29日以降の6先発では3勝0敗、防御率2.37、被打率.170の好成績を残し、それがメジャー昇格につながった。

「ウォーミングアップ中に少し感傷的な気持ちになった」とアルバレス。「この機会を得るために一生懸命頑張ってきたから、本当に感謝している。ナショナルズを代表して先発のマウンドに立てるのは光栄だし、本当に感謝しているよ」とデビュー戦を振り返った。

 スタッブスはマイナーのFAとして2024年5月14日にナショナルズ入団。もともとは2019年ドラフト10巡目でアストロズから指名を受けた。今季マイナーでは2Aと3Aで合計66試合に出場し、打率.148、7二塁打、1三塁打、3本塁打、15打点という成績にとどまったが、捕手陣に複数の負傷者が出たことにより、メジャー昇格の機会が巡ってきた。

「正直に言うと、1カ月前にはメジャーデビューできるなんて想像もしていなかった」とスタッブス。「だから、ここにいることができて本当にうれしいんだ」と感無量の様子だった。

 ナショナルズの先発投手と捕手が同じ試合でメジャーデビューを果たしたのは、2008年9月4日のシャイロン・マルティスとルーク・モンツ以来。メジャー全体では2023年7月17日にパイレーツのクイン・プリースターとエンディ・ロドリゲスが新人バッテリーを組んで以来のことだった。

 カイロ監督代行は「興奮して鳥肌が立ったよ。マイナーで一生懸命努力してきて、あれほどのピッチングとリードを見せてくれたんだからね。選手としても、1人の人間としても、本当に素晴らしい気分だと思うよ」と興奮気味に話していた。

2025.9.2 08:12 Tuesday

カブスが9月に向けて戦力補強 ベテランのサンタナと右腕シバーリを獲得

 9月になると、各球団はロースターに新たに2選手を加えることができる。カブスのクレイグ・カウンセル監督は「限られたスペースを補強が必要なエリアに絞って活用していきたい」との方針を示していた。

「すべてを解決することはできないんだ」とカウンセル監督。「つまり、どの部分を強化して、どのように戦力を安定させていけばいいのか、ということを考えないといけない」と拡大されるロースター2枠の使い道に言及した。

 ロースター拡大の前日となった8月31日(日本時間9月1日)、カブスは新たな2選手の獲得に動いた。まずはガーディアンズを解雇されたベテラン一塁手、カルロス・サンタナとメジャー契約を結ぶことで合意。MLB.comは複数の関係者から情報を得た。さらにホワイトソックスからウエーバーで先発右腕アーロン・シバーリを獲得。なお、サンタナ獲得について、球団からの公式発表はまだ行われていない。

 8月末に移籍が決まったことにより、サンタナとシバーリはポストシーズンの出場資格を得ることになる。カブスは現在、ナショナル・リーグ中地区の優勝争いで首位ブルワーズと6.5ゲーム差。ワイルドカード争いではトップに立っている。選手がポストシーズンの出場資格を得るためには、アメリカ中部時間9月1日午前11時までにいずれかの球団に所属している必要がある。

 サンタナはガーディアンズからリリースウエーバーにかけられ、他球団が獲得に動かなかったため、一旦FAとなったあとにカブスと契約を結ぶことになった。カブスの首脳陣とつながりがあり、カブスのカーター・ホーキンスGMがクリーブランドのフロントオフィスにいた時期にクリーブランドでプレー。また、2023年には当時ブルワーズの監督だったカウンセルのもとでプレーした経験もある。

 カブスは一塁にマイケル・ブッシュ、DHに鈴木誠也というレギュラーがおり、39歳のサンタナは同じく大ベテランのジャスティン・ターナーとともに、ベンチの層に厚みをもたらす存在となるだろう。サンタナは今季、左腕に対してOPS.681と苦戦しているものの、昨季はツインズで左腕に対してOPS.934の好成績をマーク。通算でも左腕に対してOPS.819を記録しており、対左腕時の起用が多くなることが予想される。

 また、サンタナは一塁の守備も安定しており、昨季はゴールドグラブ賞を受賞。今季も守備指標OAA(Outs Above Average)で上位5%に入る好成績を残している。打席では通算335本塁打の長打力に加えて選球眼に定評があり、通算出塁率.352、通算1330四球の実績を誇る。

 サンタナは16年間のメジャー生活で7球団を渡り歩き、通算OPS.778、OPS+でも112を記録(平均より12%優れていることを表す)。そのうち11シーズンはクリーブランドでプレーしており、2016年にはリーグ優勝を成し遂げてワールドシリーズでカブスと対戦した。5年ぶりにガーディアンズに復帰した今季は、ここまで116試合に出場して打率.225、11本塁打、52打点、52四球、出塁率.316、OPS.649と精彩を欠き、8月の終了を前にガーディアンズを放出された。

 30歳のシバーリはメジャー7年間で通算135試合に先発。昨季までガーディアンズ、レイズ、ブルワーズでプレーし、今季途中にブルワーズからホワイトソックスへ移籍した。今季は18度の先発登板で89イニングを投げ、3勝9敗、防御率5.26、74三振、33四球と自己最悪の成績になっている。

 カブスの先発ローテーションは現在、今永昇太、マシュー・ボイド、ケイド・ホートン、コリン・レイ、ハビアー・アサッドという顔ぶれ。負傷者リスト入りしているジェイムソン・タイオンとマイケル・ソロカも復帰を目指している。7月27日以降ブルペンに回っているベン・ブラウンも先発の経験がある。先発の頭数が揃っているというチーム事情もあり、カウンセル監督はリリーフ経験のないシバーリをリリーフで起用する方針を明らかにした。

 シバーリ獲得について、カウンセル監督は「これはイニングのパズルを解き、確実にイニングを消化していくための補強だ」とコメント。「アーロンはブルペンの一員として起用することになる。必要なときに長いイニングを投げてもらうつもりだ。また、何かあったときのための保険として、必要に応じて先発できる投手を確保しておきたいという狙いもある」と説明した。

2025.9.1 14:35 Monday

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