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ガーディアンズが7連勝 首位タイガースを3タテ 逆転地区優勝の可能性も
【タイガース1-3ガーディアンズ】デトロイト/コメリカパーク、9月18日(日本時間19日)
ホセ・ラミレスの29号勝ち越し2ランでガーディアンズはタイガースを破り、7連勝をマーク。敵地で行われた首位タイガースとの3連戦に3連勝(スイープ)し、首位とのゲーム差を3.5に、ワイルドカードとのゲーム差を1.5に縮めた。
2ヵ月前、ガーディアンズがこのような状況に陥っているのは想像もできない事態だった。 7月4日から6日にかけて地区首位のタイガースはガーディアンズをスイープ(3連勝)し、ゲーム差を13.5に広げていた。ガーディアンズはこの時点で10連敗を記録しており、さらに2日後にはゲーム差は15.5に開いていた。
しかし、ガーディアンズは7月7日から8月14日まで23勝9敗の好成績を収めた。その後、8月15日から25日までは1勝9敗と低迷したが、それ以降は17勝5敗とV字回復でポストシーズン争いに踏みとどまっている。
この日は先発のタナー・バイビーが6回1失点、8三振、4安打と好投。タイガース先発のタリック・スクーバル(6回1失点、9三振、7安打)と互角の投球だった。
1-1のまま、試合はブルペン陣に委ねられた。七回、走者を1人置いてラミレスが29号2ランを放ち、ガーディアンズは勝ち越しに成功。ガーディアンズは2番手ティム・ヘリンがこのシリーズ3度目の無失点リリーフで七回を抑え、八回は2週間ぶりに登板のコルビー・アラードが無失点、最終回はセットアッパーのハンター・ガディスが締め、そのまま逃げ切った。
チーム打率がMLB30位、チームOPSが同29位のガーディアンズの快進撃を支えているのは、昨季も強力だったブルペン陣だけではない。平均年齢およそ25.6歳の若いローテーションは、今月MLBトップの防御率2.26を記録し快進撃の原動力となっている。
「(信念は)本当に大切なものだ。でも同時に、目標に近づくためには、やはり試合に勝たなければならない」とは好投したバイビー。ワイルドカードまで1.5ゲーム、地区首位まで3.5ゲームに差を詰め、23日(日本時間24日)からはタイガースと本拠地で3連戦が控えており、ガーディアンズには逆転地区優勝の可能性もまだ残されている。
2025.9.19 12:37 Friday
珍チャレンジが貴重な追加点に マリナーズが接戦制して首位再浮上
【ロイヤルズ0-2マリナーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、9月18日(日本時間19日)
ルイス・カスティーヨが6回無失点の好投で、マリナーズをロイヤルズとのシリーズ勝ち越しに導いた。マリナーズ(84勝69敗)は試合がなかったアストロズ(84勝69敗)とア・リーグ西地区首位に並んでおり、19日(日本時間20日)からヒューストンで直接対決3連戦が始まる。
前日に連勝が10で途絶え、マリナーズは西地区首位から陥落。アストロズとの一騎討ちを控えるマリナーズは、まずカンザスシティで勝利を収める必要があった。先発のカスティーヨは6回無失点、3安打、無四球と好投。32歳の右腕は二回までに40球を費やしたが、終わってみればわずか84球で3先発連続のクオリティースタートを記録した。
「ベテランの存在感と状況把握力。今日は間違いなく我々が彼に求めていたことをやってくれた。彼は長年このゲームに関わってきて、経験豊富だから、そういう瞬間や状況を察知できる。そしてきょう素晴らしい結果を出してくれた」とダン・ウィルソン監督は絶賛した。
カスティーヨは再び変化球を駆使し、ロイヤルズ打線に強い打球を許さなかった。「ここ数回の先発から、変化球、特にチェンジアップの練習を少し増やしてきたと思う。カウントに関係なく、自信を持って投げられるようになったと思う」修正が功を奏し、9月は防御率2.86を記録している。
一方、カスティーヨが好投する中、マリナーズ打線はロイヤルズ先発のスティーブン・コレックに苦戦。二回にホルヘ・ポランコのタイムリー二塁打で先制したが、それ以降は快音響かず、7回1/3まで1失点、8三振に抑えられていた。しかし、マリナーズは好投していたコレックを珍しい方法で降板させ、試合の流れを変えた。
八回1死走者なしの場面でドミニク・キャンゾーンは平凡なセカンドゴロに倒れた。しかし、ここでマリナーズはチャレンジを要求。チャレンジの結果、ロイヤルズの二塁手マイケル・マッシーのかかとが投球時に外野の芝を踏んでいたことがわかり、審判団はシフト・バイオレーションを宣告。1死一塁から試合は再開となり、マリナーズは代わった2番手・リンチからタイムリーで追加点を入れた。
シフト・バイオレーションのルールは投手が投球する間、4人の内野手は内野の境界(土の部分)にいなければならないことを規定している。そしてチャレンジできるのは、その選手が打球に対して最初に触れた場合のみであり、マリナーズはマッシーを注意深く観察していた。
マリナーズのリプレイコーディネーターのアンディ・ビッセルは「2球前に(フィールドコーディネーターのルイス・ボイドに)電話して、『もしマッシーにボールが飛んだら、連絡して。たぶんチャレンジするよ』って言ったんだ。そして案の定、キャンゾーンがマッシーにボールを打った。かかとが芝生に埋まっていたことを示す証拠は十分にあった」と、チャレンジを要求できるタイミングを虎視眈々と狙っていた。
2-0で接戦を制し、マリナーズは再び首位に立った。19日(同20日)から敵地で始まるアストロズとの3連戦は、ポストシーズン争いを占うタイブレーカー(レギュラーシーズン162試合終了時点で勝敗が並んだ場合、直接対決で勝ち越したチームを上位とするルール)、そして地区優勝そのものを決定する可能性がある。「楽しみだ。今日勢いに乗れたのは大きいが、準備は万端でなければならない。そして、準備は万端だ。だからこそプレーするんだ。ワクワクするよ。全員が準備万端だと思う。さっきも言ったように、きょうは勢いに乗って、ヒューストンでいよいよ試合が始まるんだ」と、ダン・ウィルソン監督は意気込みを語った。
2025.9.19 10:26 Friday
ドジャース完勝 スネルが7回12Kの快投、大谷は2試合連発の51号
【ドジャース5-0フィリーズ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、9月17日(日本時間18日)
七回2死から2者連続で四球を与えたとき、ブレイク・スネルはすでに今季最多の107球を投げていた。デーブ・ロバーツ監督はマウンドを訪問し、イニングの最後のアウトを取るために、アレックス・ベシアを投入する準備が完了していた。
しかし、スネルはあと1つ、アウトを取ることができると確信していた。ロバーツ監督はベシア投入を取りやめ、スネル続投を決断した。
その数分後、スネルは完璧なコースに投じたフォーシームでオットー・ケンプから空振り三振を奪った。12三振は今季最多。2安打無失点の好投で7イニングを投げ抜いた。スネルはマウンドで雄叫びを上げ、ロバーツ監督はダグアウトで拳を突き上げた。そして、ドジャースタジアムは大歓声に包まれた。
スネルの好投もあり、ドジャースは5-0で完勝。フィリーズ3連戦の最終戦を制し、スイープ負けを回避した。フレディ・フリーマンが21号ソロ、大谷翔平も51号ソロを放ち、ベン・ロートベットとキケ・ヘルナンデスがタイムリー、トミー・エドマンも犠牲フライで打点を記録した。
今回の3連戦に負け越したことで、ドジャースが地区シリーズに直行する権利を獲得する可能性は低くなった。現時点でフィリーズとドジャースは5.5ゲーム差。ドジャースが残り10試合で逆転するのは難しいだろう。
ナショナル・リーグ西地区では、首位ドジャースが2位パドレスに2ゲーム差をつけている。なお、このままドジャースが地区優勝し、ワイルドカード・シリーズを突破した場合、地区シリーズで再びフィリーズと激突することが予想される。
2025.9.18 13:46 Thursday
マリナーズ11連勝ならず アストロズに抜かれて地区2位に後退
【ロイヤルズ7-5マリナーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、9月17日(日本時間18日)
10連勝中と絶好調のマリナーズは、敵地でのロイヤルズ3連戦の2戦目で主力打者の1人がまたしても見事な活躍を見せたものの、珍しくブルペンが崩れ、その活躍を勝利につなげることができなかった。
エウヘニオ・スアレスはマリナーズの選手として初の1試合4安打を記録。二回に反撃の46号2ランを放つと、七回にはミッチ・ガーバーの犠牲フライで同点のホームを踏んだ。しかし、セットアッパーのマット・ブラッシュが八回にまさかの4失点。元マリナーズのアダム・フレイジャーに逆転の7号2ランを浴び、5-7で敗れた。
ブラッシュの1試合4失点は今季ワースト。ここまで50試合に登板しているが、自責点2以上の登板はわずか2度目だ。しかし、ブラッシュの乱調により、マリナーズの連勝は10でストップした。
アストロズがレンジャーズとの同地区対決3連戦をスイープしたため、マリナーズはアストロズに抜かれて地区2位に後退(0.5ゲーム差)。18日(同19日)にロイヤルズとの最終戦を戦ったあと、19日(同20日)からは敵地でのアストロズ3連戦がスタートし、地区優勝の行方を大きく左右する重要なカードとなりそうだ。
先発のブライス・ミラーが初回にサルバドール・ペレスに先制の29号3ランを浴び、早々にビハインドを背負ったマリナーズだったが、二回にスアレスの46号2ランで反撃。ミラーは毎回のようにピンチを背負いながらも追加点を与えず、8安打3失点で5イニングを投げ抜いた。五回に左翼ランディ・アロザレーナが本塁への好返球で追加点を阻止するなど、ミラーは味方の好守にも助けられた。
七回、マリナーズはスアレスの二塁打から1死三塁のチャンスを作り、ガーバーの犠牲フライで同点に。続く八回にはJ・P・クロフォードの11号ソロで勝ち越しに成功した。しかし、直後にブラッシュが4失点。九回にスアレスがこの試合4本目のヒットを放ち、2点差に詰め寄ったが、最後は一発が出れば同点の場面でクロフォードが凡退し、試合終了となった。
なお、マリナーズとアストロズの直接対決の成績はここまで5勝5敗。19日(同20日)から始まる3連戦を制したチームが、同率で並んだ場合のタイブレーカーを獲得することになる。
2025.9.18 13:01 Thursday
レッドソックスが今季11度目のサヨナラ勝ち 吉田は2安打2打点の活躍
【レッドソックス5-4アスレチックス】ボストン/フェンウェイパーク、9月17日(日本時間18日)
本拠地でのアスレチックス3連戦の2戦目、レッドソックスはまたしても得点圏での苦戦が9イニング続いた。
しかし、4-4の同点で迎えた延長10回に1死二、三塁のチャンスを作り、代打ニック・ソガードのセカンドゴロが野選となってサヨナラ勝ち。ポストシーズン進出に向け、重要な1勝を手にした。
サヨナラの場面、ソガードの打球は二塁ザック・ゲロフの正面をつく痛烈なゴロだったが、三塁走者のネイト・イートンが生還。タイブレークの走者が俊足のイートンだったことが幸いした。
延長10回のレッドソックスの攻撃は、先頭のナサニエル・ロウが申告敬遠で歩かされ、無死一、二塁からスタート。カルロス・ナルバエスが送りバントを決めてチャンスを広げ、ソガードのサヨナラ打につなげた。
初回に吉田正尚のタイムリーで先制したレッドソックスだったが、アスレチックスに逆転を許し、2点ビハインドで五回の攻撃へ。しかし、ここからレッドソックスの反撃が始まり、吉田のタイムリー内野安打で1点差に詰め寄ると、六回には数週間にわたって安定感のある活躍を見せているトレバー・ストーリーがタイムリーを放ち、4-4の同点に追いついた。
先発のルーカス・ジオリトは4回1/3を投げて5安打4失点、5三振、5四球と苦しいピッチング。しかし、今季140イニングに到達したため、来季の年俸1400万ドルの球団オプションが年俸1900万ドルの相互オプション(またはバイアウト150万ドル)に変更された。
吉田は「4番・DH」でスタメン出場し、4打数2安打2打点の活躍。七回にエラーで出塁した際、代走を送られて交代した。今季の打撃成績は打率.243、出塁率.290、OPS.628となっている。
2025.9.18 12:20 Thursday
パドレス・マチャドが勝ち越し満塁弾 鉄壁のリリーフ陣で逃げ切り
【メッツ4-7パドレス】ニューヨーク/シティフィールド、9月17日(日本時間18日)
マニー・マチャドは自身が放った一打を楽しんでいた。おそらく、それが何を意味するのかを知っていたからだろう。
2-2の同点で迎えた五回、マチャドは1死満塁の場面で打席に入り、メッツ先発のデービッド・ピーターソンが投じた低めのカーブをジャストミート。現役最多の満塁本塁打数を誇る主砲は、勝利を大きく手繰り寄せる勝ち越しの26号グランドスラムを放った。
敵地シティフィールドの左中間スタンドに向かって打球が飛んでいくと、マチャドは身体を後ろに反らせながら、お決まりのポーズを1~2秒間キープした。主砲の一打にパドレスのダグアウトは大盛り上がり。メッツを相手に7-4で重要な勝利を収め、ポストシーズン進出はほぼ確実となった。
ニューヨークの肌寒い夜に行われた一戦は、そうした気候条件も含め、ポストシーズンのような雰囲気だった。また、パドレスの投手起用もポストシーズンさながらだった。
マチャドの通算14本目となる満塁本塁打が飛び出し、パドレスは6-2とリードを奪った。しかし、ナショナル・リーグの優勝候補の一角であるメッツもすぐさま反撃し、五回と七回に1点ずつを返して2点差に。マイク・シルト監督は積極的に自慢の強力ブルペンを投入し、エイドリアン・モレホンは4つ、メイソン・ミラーは5つのアウトを取った。
最終回をクローザーのロベルト・スアレスが締めくくり、試合終了時点でワイルドカード4位のダイヤモンドバックスとのゲーム差は6.5に拡大。パドレスは最短で20日(同21日)にポストシーズン進出が決定する。なお、パドレスの松井裕樹は登板機会がなかった。
2025.9.18 11:49 Thursday
ナショナルズがブレーブスにスイープ負け 小笠原慎之介は1回3失点
【ナショナルズ4-9ブレーブス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月17日(日本時間18日)
ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのブレーブス4連戦の最終戦、3点ビハインドの九回に4番手として登板。3日連続の登板となったが、1回18球を投げて5安打と打ち込まれ、決定的な3失点を喫した(防御率7.41)。チームは4-9で敗戦。同地区対決4連戦はスイープ負けとなった。
4連戦の最終戦はブレーブスのハーストン・ウォルドレップ、ナショナルズのブラッド・ロードの両先発が好投し、四回まで両軍とも無得点。五回、ナショナルズは先頭のルイス・ガルシアJr.が二塁打を放ってチャンスを作り、ディラン・クルーズ、ロバート・ハッセル3世、ジェームス・ウッドと3本のタイムリーが飛び出して3点を先制した。
しかし、直後の六回にロードがドレイク・ボールドウィンにタイムリー二塁打を浴びて降板。2番手のクレイトン・ビーターはブレーブス打線の勢いを止められず、2死満塁からマーセル・オズナに同点の2点タイムリーを浴びると、次打者ナチョ・アルバレスJr.にもタイムリーを許し、3-4と逆転された。
七回にマット・オルソンの28号ソロでリードを広げられると、八回にはオズナにタイムリー二塁打を浴び、3点ビハインドに。九回のマウンドには4番手の小笠原が上がった。
小笠原は先頭のジュリクソン・プロファーから空振り三振を奪ったものの、3連打で満塁のピンチに。オジー・オルビーズの犠牲フライとキム・ハソンのタイムリーで3点を失ったあと、マイケル・ハリス2世にもヒットを浴びたが、オズナをレフトフライに打ち取り、1回5安打3失点で登板を終えた。
最終回の攻撃、ナショナルズは1死一、三塁のチャンスを作り、ブレイディ・ハウスのタイムリーで1点を返して意地を見せたが、ウッドが空振り三振、CJ・エイブラムスがセカンドゴロに倒れて試合終了。ダブルヘッダーを含む4連戦は1つも勝てず、ブレーブスにスイープ負けを喫した。
2025.9.18 09:37 Thursday
カブス4連勝 2020年以来5年ぶりとなるポストシーズン進出が決定
【パイレーツ4-8カブス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月17日(日本時間18日)
体調不良による欠場が続いていたカブスの鈴木誠也は、敵地でのパイレーツ3連戦の最終戦に「5番・右翼」でスタメン出場。6試合ぶりの出場で3打数ノーヒット(1死球)に終わり、途中交代したが、チームは8-4でパイレーツに勝利し、3連戦をスイープした。連勝を4に伸ばしたカブスはポストシーズン進出が決定。2020年以来5年ぶり、短縮シーズンを除くと2018年以来7年ぶりとなった。
カブスは地区優勝した2017年以降、ポストシーズン進出決定をしっかりと祝ったことがなかった。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響で短縮シーズンとなった2020年は、地区優勝を果たしたものの、ハイタッチやグータッチ程度のお祝いにとどめた。その2年前、2018年にポストシーズン進出を決めたときは、まだ地区優勝の可能性を残していたため、ワイルドカード獲得を祝うことはなかった。しかし、17日(同18日)のパイレーツ戦に8-4で勝利し、5年ぶりとなるポストシーズン進出を決めたカブスは、歓喜の瞬間を存分に味わった。
ピート・クロウ=アームストロングは「このメンバーと一緒にお祝いできるのは最高だ。シカゴ・カブスの一員でいられることが本当に嬉しい。何より、このメンバーと一緒にお祝いできるのが本当に嬉しいんだ」と初めてのシャンパンファイトを満喫した。
試合後、選手たちはクラブハウスに向かう途中で靴を洗濯物入れに放り込んだ。その直後、カオスが始まり、防水シートが張られたビジターのクラブハウス内にはシャンパンが飛び散った。
球団史上4度目のワールドシリーズ制覇に向けて、まだ目指すべき目標が残っていることを理解しつつも、クレイグ・カウンセル監督はチームが多くの目標のうち、最初の目標を達成したことの重要性を強調した。
「お互いにシャンパンをかけ合ってお祝いするなんて、普通の仕事ではなかなかできない。そういう機会はないからね。だから、その機会を活かし、お互いに全力で楽しんで、お祝いすればいいんだ」と指揮官自身も楽しそうだった。
先発左腕のマシュー・ボイドは「2月から最初のシャンパンファイトのことをずっと考えてきたんだ。そして、これは最終的に目指す場所への最初のステップに過ぎない」と歓喜の瞬間を楽しみつつ、次の戦いを見据えた。
「まだ終わりじゃない。まだ達成すべきミッションがたくさんあり、多くのステップが残っている。僕たちはみんな、それを理解しているよ。でも、お祝いの機会は大切にしたいし、これまでの長い道のりを振り返る機会にしたい。特別な1年だったから、その喜びを味わいたいんだ」とボイドは付け加えた。
カブスの長い道のりは、2月中旬にアリゾナ州メサにある春季キャンプ施設でスタートしたが、カウンセル監督は「東京ドームでの開幕シリーズこそがチームをまとめるきっかけになった」と語る。
「関係者全員にとって素晴らしい瞬間だ。この場所に辿り着くまでに、多くの人々が関わっているということを忘れてはいけない」と指揮官は言う。
カウンセル監督は「ファンのみなさんに10月の野球を体験させてあげたかったし、その一部となり、チームとともに旅をする経験をさせてあげたかった。本当に楽しいからね。こういう瞬間が訪れたとき、いつもそういう人々のことを思い出すんだ。一生懸命働いている人々、ナイトゲームなのに正午に球場へ来てくれる人々、そして、毎日リグレーフィールドに足を運んでくれる人々。そういう人たちに10月の最高の野球を楽しんでもらいたい」とファンへの思いを口にした。
ニコ・ホーナーはシャンパンファイトが行われている部屋中を見回し、特別なシーズンを手助けした全員とアイコンタクトを取りながら、「最高だ」と語った。その中には、チーム最古参であり、ポストシーズン進出決定のウイニングボールを捕ったイアン・ハップも含まれていた。
「僕たちは2020年にポストシーズンに進出したけれど、162試合という長いシーズンの終盤でポストシーズン進出を決めるのは全く違う」とホーナー。「野球というのは粘り強さと友情のスポーツなんだ。こうしてお祝いできるのは、本当に特別なこと。もちろん、これが最終的なゴールというわけではないけれど、それでも大きな節目であることに変わりはない」と達成感を滲ませた。
パイレーツ3連戦の最終戦、カブスは初回にハップとモイゼス・バレステロスの連続アーチなどで一挙4点を先制。ところが、先発のボイドが直後にジョーイ・バートの3号3ランで1点差に迫られ、二回には押し出し四球を与えて同点に追いつかれた。
しかし、カブスは六回先頭のダンズビー・スワンソンが相手のエラーで出塁したところからチャンスが広がり、マイケル・ブッシュの犠牲フライで勝ち越しに成功。ホーナーがヒットで続くと、ハップとジャスティン・ターナーに連続タイムリーが飛び出し、7-3とリードを広げた。カブスのリリーフ陣は、ポーター・ホッジ、アーロン・シバーリ、ドリュー・ポメランツ、テイラー・ロジャースが合計6イニングを無失点に抑える好投。八回にターナーがダメ押しのタイムリーを放ち、8-4で勝利した。
レギュラーシーズンは残り10試合。試合終了時点で首位ブルワーズとは4.5ゲーム差だが、もし162試合を消化した時点で同率だった場合、直接対決で勝ち越しているカブスが地区優勝となる。まだそのチャンスは残されており、カブスにとっては大切な試合が続く。
「シカゴに戻ってファンのみなさんに会い、彼らのために試合に勝ち続けるのが楽しみだよ」とクロウ=アームストロングはポストシーズン進出決定後も勝利を目指して戦い続けることを誓った。
2025.9.18 09:10 Thursday
マリナーズ10連勝! ローリーが歴史的な2発、キャンゾーンも3本塁打
【ロイヤルズ5-12マリナーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、9月16日(日本時間17日)
マリナーズは主砲カル・ローリーがミッキー・マントルのスイッチヒッター最多記録を更新する55号ソロ、ケン・グリフィーJr.の球団最多記録に並ぶ56号2ランを放つ活躍を見せるなど、打線が14安打12得点と爆発。ロイヤルズに12-5で大勝し、破竹の10連勝となった。アメリカン・リーグ勝率2位のタイガースとは2ゲーム差。地区シリーズに直行する権利を得られる可能性も出てきた。
ローリーの歴史的な2本塁打が注目された一戦だが、ローリー以上に素晴らしい活躍を見せた選手がいる。マリナーズの7番打者、ドミニク・キャンゾーンだ。
二回の第1打席でライトへの8号ソロを放つと、三回の第2打席でセンターへのヒット、五回の第3打席でセンターへの9号ソロ、七回の第4打席でレフトへのヒットを記録し、今季2度目の1試合4安打をマーク。さらに九回の第5打席でライトへ10号2ランを放ち、3本塁打を含む5打数5安打4打点の大活躍を見せた。
マリナーズの選手による1試合5安打は、2023年8月17日のロイヤルズ戦で記録したフリオ・ロドリゲス以来。マリナーズの選手による1試合3本塁打は、2019年8月13日のタイガース戦で記録したカイル・シーガー以来。そして、マリナーズの選手が3本塁打を含む1試合5安打を記録したのは、1987年9月14日のインディアンス(現ガーディアンズ)戦で達成したミッキー・ブラントリーに次いで球団史上2人目の快挙となった。
ローリーとキャンゾーンの活躍もあり、マリナーズは2022年の14連勝以来3年ぶり、球団史上5度目となる10連勝を達成。2位アストロズとの0.5ゲーム差をキープし、単独首位の座を維持している。
2025.9.17 13:32 Wednesday
ヤンキースがツインズとの打撃戦を制す グリシャムは31号2ラン放つ
【ツインズ9-10ヤンキース】ミネアポリス/ターゲットフィールド、9月16日(日本時間17日)
敵地でのツインズ3連戦の2戦目、ヤンキースは前夜の完封負けを忘れさせるような攻撃を見せた。
試合序盤に打線が爆発し、四回までに10-1と大量リード。またもリリーフ陣が崩れ、1点差まで追い上げられたものの、10-9で打撃戦を制した。
前日は今季最少の2安打に封じられ、0-7で完封負け。しかし、ヤンキース打線は同じ過ちを繰り返さなかった。
二回にトレント・グリシャムが31号2ランを放つなど、二回終了時点で6-1と5点をリード。オースティン・ウェルズがタイムリー二塁打を放ち、コディ・ベリンジャーとジャンカルロ・スタントンにもタイムリーが飛び出した。
ヤンキースは今季メジャー最多の255本塁打を記録。試合前の時点で2位のドジャースは220本塁打となっており、ヤンキースはダントツの本数を誇っている。
三回にはグリシャムとアーロン・ジャッジの犠牲フライ、ベン・ライスのタイムリー二塁打で3点を追加し、9-1と大量リード。この時点でスタメン9人のうち8人がヒットを記録していた。四回にジャズ・チザムJr.がヒットを放って先発全員安打を達成し、アンソニー・ボルピーのタイムリーで1点を追加。早くも2ケタ得点に到達した。
ヤンキースの784得点と1試合平均5.19得点はともにメジャー最多。2ケタ得点を今季23度マークしているが、過去15試合では1度もなく、16試合ぶりの2ケタ得点となった。
ヤンキースはさらに、長打率、OPS、長打、塁打、四球、敬遠の数でもメジャートップを記録している。
レギュラーシーズン残り11試合で首位ブルージェイズと5ゲーム差。逆転優勝は難しいかもしれない。しかし、ヤンキースはワイルドカード争いで首位に立っている。攻撃面がしっかり機能すれば、シード順にかかわらず、他球団にとって大きな脅威となるはずだ。
8月1日以降の救援防御率は、試合前の時点で5.56。これより悪い数字を記録しているのはロッキーズだけであり、そのブルペンをカバーするためにも打線の活躍が必要となる。
先発のキャム・シュリットラーは4回2/3を投げて3安打4失点。5四球を与えるなど不安定なピッチングが目立ち、五回の最後のアウトを2番手のフェルナンド・クルーズに譲らなければならなかった。
3番手のライアン・ヤーブローは六回から登板したが、1死しか取れず4安打4失点と炎上。ライアン・フィッツジェラルドに3号2ランを浴びるなど、10-8と一気に追い上げを許した。
4番手のマーク・ライターJr.と5番手のデビン・ウィリアムスは見事な火消しを見せ、合計2回2/3を無失点に抑える好リリーフ。九回に登板した6番手のデービッド・ベッドナーがトレバー・ラーナックに17号ソロを浴び、1点差に迫られたものの、10-9で勝利し、ベッドナーは25セーブ目(ヤンキース移籍後8セーブ目)を記録した。
この1週間、ブルペンはジェットコースターのようだった。タイガース相手に2ケタ失点を喫した2試合では合計18失点。その後4試合では合計12回2/3を投げて4失点に抑えたが、ツインズ3連戦の初戦ではルーク・ウィーバーが5失点を喫した。
なお、ジャッジは前日に続いて右翼手としてスタメン出場。2度のMVPに輝くスーパースターが2日連続で外野の守備に就くのは、7月下旬に右肘の屈筋を痛めた以降では初めてとなった。ただし、強い送球を必要とする場面は1度もなかった。
2025.9.17 12:40 Wednesday