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ナショナルズ・小笠原 メジャー初登板は三回途中4失点で負け投手に

【ナショナルズ4-6レッドソックス】ワシントンD.C./ナショナルズ・パーク、7月6日(日本時間7日)

 ようやくメジャー初登板のチャンスが巡ってきた小笠原慎之介(ナショナルズ)だが、絶好の機会をモノにすることはできなかった。初回にピンチを招き、いきなり4失点。二回に17分間の雨天中断があったが、結果的には三回途中7安打4失点、2三振という内容で負け投手となった。チームも4-6で敗戦。本拠地でのレッドソックス3連戦はスイープ負けを喫した。

 初回にメジャーの洗礼を浴びた。先頭打者のネイト・イートンにヒットを許したあと、ロミー・ゴンザレスからメジャー初三振を奪ったが、盗塁を決められて1死二塁のピンチに。ここでロマン・アンソニーのタイムリー、ロブ・レフスナイダーのタイムリー二塁打、トレバー・ストーリーの14号2ランと3連打を浴び、いきなり4点を失った。

 二回先頭のコナー・ウォンを空振り三振に仕留めたあと、セダン・ラファエラに二塁への内野安打を許し、ここで試合は17分間の雨天中断。試合再開後、走者を出しながらもなんとか無失点に抑えていたが、三回2死からエラーとヒットで一、三塁のピンチを招き、降板となった。

 ベテラン右腕のトレバー・ウィリアムスが負傷者リスト入りしたことで巡ってきた先発のチャンスだったが、55球を投げて三回途中7安打4失点とアピールには至らず。チームからの期待に応えることはできなかった。

 ナショナルズは小笠原降板直後の三回に2点を返して反撃を開始。しかし、ラファエラに11号ソロを浴びるなどレッドソックス打線に追加点を奪われ、4-6で敗れた。試合後にはデーブ・マルティネス監督とマイク・リゾGMの解任が発表され、37勝53敗(ナ・リーグ東地区最下位)という状況からの立て直しを目指すことになる。

2025.7.7 09:48 Monday

ドジャース逆転負けでアストロズに3連敗 大谷は2試合ぶりノーヒット

【ドジャース1-5アストロズ】ロサンゼルス/ドジャー・スタジアム、7月6日(日本時間7日)

 ドジャースは二回に新人ドルトン・ラッシングのタイムリー二塁打で先制し、先発エメット・シーアンが5回5安打1失点の好投を見せたものの、ブルペンが踏ん張れず、1-5で逆転負け。本拠地ドジャー・スタジアムで行われたアストロズ3連戦はスイープ負けとなった。大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場したが、4打数ノーヒット1三振。2試合ぶりのノーヒットに終わり、今季の打撃成績は打率.278、OPS.990となっている。

 二回に先制したドジャースだったが、またも強豪アストロズに屈した。先発シーアンは三回無死二、三塁のピンチをホセ・アルトゥーベの犠飛による1点のみに抑え、5回80球を投げて5安打、4三振、1四球、1失点と上々のピッチング。しかし、打線はアストロズ先発のライアン・ガストに6回4安打1失点の好投を許し、六回には2番手のウィル・クラインが二死満塁から押し出し四球で勝ち越し点を与えた。

 八回には4番手のタナー・スコットが捕まり、クリスチャン・ウォーカーの12号ソロ、ヤイナー・ディアスの12号ソロと2者連続アーチを被弾。九回には6番手のアンソニー・バンダもアルトゥーベに16号ソロを浴び、万事休すとなった。

 アストロズがドジャー・スタジアムでのシリーズをスイープするのは2008年以来17年ぶり。初戦に18-1で大勝するなど、メジャー最高勝率を誇るドジャースを相手に3試合合計で29得点、6失点と強さを見せつけた。

2025.7.7 08:49 Monday

オールスターのロースター発表 日本人は大谷、山本、菊池の3人が出場へ

 6日(日本時間7日)、オールスター・ゲームのロースター発表が行われ、MLB機構の推薦により山本由伸(ドジャース)と菊池雄星(エンゼルス)が選出された。山本は自身初、菊池は自身2度目のオールスター・ゲーム選出となる。すでにファン投票で大谷翔平(ドジャース)が出場を決めており、今年のオールスター・ゲームには3人の日本人選手が出場することになった。

 ファン投票の結果は2日(同3日)に発表されていたが、今回は選手間投票とMLB機構の推薦も含め、ロースター全員が発表された。チーム別に見ると、最多はドジャースの5人。通算3000三振を達成したばかりのクレイトン・カーショウはロブ・マンフレッド・コミッショナーの選出による「功労者枠」で自身11度目となるオールスター・ゲーム選出を果たした。

 オールスター・ゲームは15日(同16日)にブレーブスの本拠地トゥルイスト・パークで行われるが、故障者が発生した場合、MLB機構によって代替選手が選ばれ、ロースターの入れ替えが行われる。また、前半戦の終了間際に先発し、オールスター・ゲームでの登板が不可能である投手もロースターの入れ替えの対象となる。

 打点王争いでメジャートップに立っている鈴木誠也(カブス)は選手間投票でカイル・シュワーバー(フィリーズ)に敗れ、自身初のオールスター・ゲーム選出はならず。原則として各球団から少なくとも1人が選ばれるように調整されるため、すでにファン投票で同僚のピート・クロウ=アームストロングやカイル・タッカーが選出されていたことも影響したとみられる。

 オールスター・ゲームに選出された選手の顔ぶれは以下の通り。

アメリカン・リーグ

◆ファン投票 捕手:カル・ローリー(マリナーズ) 一塁手:ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ) 二塁手:グレイバー・トーレス(タイガース) 三塁手:ホセ・ラミレス(ガーディアンズ) 遊撃手:ジェイコブ・ウィルソン(アスレチックス) 外野手:アーロン・ジャッジ(ヤンキース) 外野手:ライリー・グリーン(タイガース) 外野手:ハビアー・バイエズ(タイガース) 指名打者:ライアン・オハーン(オリオールズ)

◆選手間投票 捕手:アレハンドロ・カーク(ブルージェイズ) 一塁手:ジョナサン・アランダ(レイズ) 二塁手:ブランドン・ラウ(レイズ) 三塁手:アレックス・ブレグマン(レッドソックス) 遊撃手:ジェレミー・ペーニャ(アストロズ) 外野手:バイロン・バクストン(ツインズ) 外野手:スティーブン・クワン(ガーディアンズ) 外野手:フリオ・ロドリゲス(マリナーズ) 指名打者:ブレント・ルーカー(アスレチックス) 先発投手:タリック・スクーバル(タイガース) 先発投手:ギャレット・クローシェ(レッドソックス) 先発投手:マックス・フリード(ヤンキース) 先発投手:ハンター・ブラウン(アストロズ) 先発投手:ジェイコブ・デグロム(レンジャーズ) 救援投手:アロルディス・チャップマン(レッドソックス) 救援投手:ジョシュ・ヘイダー(アストロズ) 救援投手:アンドレス・ムニョス(マリナーズ)

◆MLB機構の推薦 内野手:ジャズ・チザムJr.(ヤンキース) 内野手:ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ) 投手:クリス・ブービッチ(ロイヤルズ) 投手:菊池雄星(エンゼルス) 投手:シェーン・スミス(ホワイトソックス) 投手:ブライアン・ウー(マリナーズ)

ナショナル・リーグ

◆ファン投票 捕手:ウィル・スミス(ドジャース) 一塁手:フレディ・フリーマン(ドジャース) 二塁手:ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス) 三塁手:マニー・マチャド(パドレス) 遊撃手:フランシスコ・リンドーア(メッツ) 外野手:ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス) 外野手:ピート・クロウ=アームストロング(カブス) 外野手:カイル・タッカー(カブス) 指名打者:大谷翔平(ドジャース)

◆選手間投票 捕手:ハンター・グッドマン(ロッキーズ) 一塁手:ピート・アロンソ(メッツ) 二塁手:ブレンダン・ドノバン(カージナルス) 三塁手:エウヘニオ・スアレス(ダイヤモンドバックス) 遊撃手:エリー・デラクルーズ(レッズ) 外野手:ジェームス・ウッド(ナショナルズ) 外野手:コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス) 外野手:フェルナンド・タティスJr.(パドレス) 指名打者:カイル・シュワーバー(フィリーズ) 先発投手:ポール・スキーンズ(パイレーツ) 先発投手:ザック・ウィーラー(フィリーズ) 先発投手:クリス・セール(ブレーブス) 先発投手:ローガン・ウェブ(ジャイアンツ) 先発投手:マッケンジー・ゴア(ナショナルズ) 救援投手:ランディ・ロドリゲス(ジャイアンツ) 救援投手:エドウィン・ディアス(メッツ) 救援投手:ジェイソン・アダム(パドレス)

◆MLB機構の推薦 内野手:マット・オルソン(ブレーブス) 外野手:カイル・スタワーズ(マーリンズ) 投手:マシュー・ボイド(カブス) 投手:フレディ・ペラルタ(ブルワーズ) 投手:ロビー・レイ(ジャイアンツ) 投手:山本由伸(ドジャース) 投手:クレイトン・カーショウ(ドジャース)※功労者枠

2025.7.7 08:23 Monday

レンジャーズ・ヒガシオカが猛打で古巣に恩返し 松井は2/3回無失点

【パドレス4-7レンジャーズ】サンディエゴ/ペトコパーク、7月5日(日本時間6日)

 パドレスとレンジャーズによる3連戦の2戦目は、カイル・ヒガシオカの活躍によってレンジャーズが勝利した。ヒガシオカはパドレス先発のスティーブン・コレックから2本塁打を放つ活躍を見せ、7得点のうち5打点を挙げて打線を牽引。さらに捕手としても先発パトリック・コービンから6回2失点の好投を引き出した。また、パドレスの松井裕樹は2番手として登板し、犠牲フライで1点を与えたものの、2/3回を無失点のピッチングを見せた。

 レンジャーズは初回、ジョシュ・スミスの先頭打者本塁打で1点を先制。二回にはパドレスのジェイク・クロネンワースに2ラン本塁打を浴びて逆転を許したが、すかさず三回にヒガシオカの2ラン本塁打でひっくり返した。そして四回、ジョナ・ハイムとヒガシオカのタイムリーによってレンジャーズは5点目の追加点。六回にもヒガシオカの犠牲フライで突き放し、最終的にパドレスを7‐4で破った。

 2023年に世界一を成し遂げたレンジャーズは、ここ数年は強力打線が持ち味のチームだった。しかし、今季は総得点がMLB25位と想定外の貧打に苦しんでいる。きょうヒガシオカが5打点を記録したことで、今季のレンジャーズで1試合4打点以上を記録した初めての打者となった。

 それでもヒガシオカは「打点は必ずチームメイトの出塁によって生まれる」と謙虚に活躍を振り返った。ヒガシオカは今季からレンジャーズに2年契約で加入。その前年はきょうの対戦相手・パドレスに所属しており、キャリアハイの17本塁打を放つ活躍を見せた。それまで堅実な控え捕手として知られる選手だったが、パドレスに所属した1シーズンの間にキャリアを大きく好転させた。

 「驚きはしない」と語ったのは、昨季ヒガシオカを指導したパドレスのマイク・シルト監督。「彼のプレーは見てきた。クラブハウスではとても好かれ、尊敬されている。彼が向こう側にいるのは辛いね。彼がここにいたのはたった1年だったが、本当に良い絆をたくさん築いてくれた。彼は本当に素晴らしい人間であり、素晴らしい選手だ。彼はここで常に良いパフォーマンスを見せてきた。今夜は彼が私たちを苦しめたね」と、今や敵となったものの、ヒガシオカへの賛辞を惜しまなかった。

 昨季、34歳にして打撃開眼したヒガシオカは、今季は負傷の影響で打撃が低迷。負傷前まではOPS.669とまずまずの数字だったが、復帰後はOPS.508と苦しんでいた。レンジャーズのブルース・ボウチー監督によれば、ヒガシオカは復調のために早出の練習に励んでいるとのこと。その姿を知るだけにボウチー監督も「本当に本当に嬉しかった。本当に素晴らしいプレーだった」ときょうの活躍に目を細めた。

 今のレンジャーズにとって、ヒガシオカのような選手の活躍は欠かせない。レンジャーズの課題の一つが、コリー・シーガーら一部の主軸打者への依存。彼らの脇を固められる打者が出てくるか否かが、打線の復調の鍵を握る。きょうはシーガー、そしてマーカス・セミエンという頼れるベテランコンビこそ無安打だったが、それ以外のスタメン7人に安打が飛び出して7得点。若手のワイアット・ラングフォードが復帰したことで打線の層は厚くなり、借金1ながら逆転でのポストシーズン進出も十分に可能な状況だ。

 また、パドレスの松井裕樹は2番手として六回1死一、三塁のピンチに登板。先頭のヒガシオカに犠牲フライを浴びたものの、後続は外野フライに打ち取った。七回も続投したが、先頭のシーガーに四球を与えたところでお役御免。2/3回を投げて自身に失点はつかなかった。今季の防御率は4.81となっている。

2025.7.6 16:05 Sunday

ヤンキースが泥沼の6連敗 投手陣が苦戦中 メッツは4連勝

【メッツ12-6ヤンキース】ニューヨーク/シティフィールド、7月5日(日本時間6日)

 メッツとヤンキースによるサブウェイ・シリーズ3連戦の2戦目は、メッツが本塁打攻勢で大勝。メッツが4連勝でナ・リーグ東地区首位のフィリーズに0.5ゲーム差に迫った一方、ヤンキースは6連敗を喫してア・リーグ東地区首位のブルージェイズから3ゲーム差に後退した。

 初回、メッツは1死満塁からブランドン・ニモが今週2本目の満塁本塁打を放ち、4点の先制点をもたらした。ヤンキースも二回にジャズ・チザムJr.の15号ソロで1点を返したが、メッツは二回にスターリング・マルテのタイムリーですかさず追加点。ヤンキースは三回にオースティン・ウェルズの12号ソロで追い上げたが、メッツは五回にピート・アロンソの19号2ランで再び突き放した。

 ヤンキースはその後もコディ・ベリンジャーのタイムリー二塁打、アンソニー・ボルピーの本塁打で追い上げを図ったが、メッツはフランシスコ・リンドーアのタイムリーやアロンソのきょう2本目となる20号でダメ押し。最終的に12-6の大勝で、サブウェイ・シリーズ3連戦の勝ち越しを決めた。

 ヤンキースは泥沼の6連敗で、一時は2位に対して7ゲームあったリードが、3ゲームを追いかける展開に。「連敗が続くのは決して楽しいことじゃない。野球のシーズンは僕を含め、チーム全員にとって精神的な負担になることが多い。でもマラソンみたいなものだから、諦めずに続けなきゃいけないんだ」と、敗戦投手となった先発のカルロス・ロドンは言葉を絞り出した。

 「試合中ずっと、ひたすら追い上げていた」というアーロン・ジャッジのコメントが象徴するように、今のヤンキースに何が足りないかは明らかだ。きょうの試合でも6得点を取り、しかも反撃もできていたように、打線は深刻な問題ではない。

 問題は投手陣と守備力だ。ヤンキースの先発投手は過去6試合で防御率8.36(28イニングで自責点26)で、ブルペンもそれほど良くはない(防御率11.65、17イニングで自責点22)。そしてきょうの試合で2つの失策が失点に絡んだように、守備力も足を引っ張っている。

 トレードデッドラインまで残り3週間となった今、ヤンキースにとって投手補強は急務だ。先日負傷者リストに入った先発右腕クラーク・シュミットのトミー・ジョン手術も発表され、先発投手陣はさらに手薄になってしまった。シュミットの穴を埋められる先発投手、さらに疲労困憊のブルペンを厚みを加えられる救援投手が必要だ。

 なお、一方のメッツも一時は深刻な投手不足に陥っていたが、朗報が舞い込んできた。右ハムストリングスを痛めて負傷者リストに入っていた千賀滉大がダブルAでリハビリ登板を実施。3回2/3を投げ、6安打2四球、4三振、4失点(自責点3)、68球(ストライク44)という内容だった。千賀はマイナーでのリハビリをこの登板限りで終え、来週のロイヤルズとのシリーズで戦列に復帰する可能性もある。

2025.7.6 12:46 Sunday

誠也が両リーグ最速で75打点に到達 同僚は球宴選出を熱望

【カブス6-8カージナルス】シカゴ/リグレー・フィールド、7月5日(日本時間6日)

 4連勝中のナ・リーグ中地区首位・カブスは、4連敗中の同地区3位・カージナルスと対戦。同地区ライバル対決の3連戦の2戦目となったこの試合は、カージナルスが2点ビハインドの八回に5得点のビッグイニングを作り、鮮やかな逆転勝利を飾った。なお、鈴木誠也は追い上げのタイムリー二塁打を放ち、MLB最速でシーズン75打点に到達。同僚の間からはオールスター選出を望む声もあがっている。

 カージナルスがマシュー・リベラトーア、カブスがブルペンデーというマッチアップでこの試合はスタート。初回、カージナルスはトーマス・サジェーシーのタイムリーで2点を先制する。その後、二回にカブスはマイケル・ブッシュ、四回にカージナルスはノーラン・ゴーマンのソロ本塁打で1点ずつ加点。カブスは四回にチャンスを作って内野ゴロの間に1点をかえし、さらに六回にはニコ・ホーナーのタイムリーと暴投でついに4-3と逆転に成功した。

 七回にはカーソン・ケリーにもソロ本塁打が飛び出し、カブスは2点にリードを拡大。逃げ切りを図ったが、今季ここまで安定感抜群だったブラッド・ケラーがカージナルス打線に捕まった。アレック・バーレソンにソロ本塁打、ゴーマンにタイムリーを浴び、さらにヨヘル・ポゾに勝ち越しの3ラン本塁打を被弾。5失点を許したカブスは、八回に鈴木のタイムリー二塁打で追い上げたが、反撃もそこまで。8-6でカージナルスに敗れた。

 カブスの鈴木誠也は「3番・DH」でスタメン出場して4打数1安打1打点。今季の打撃成績は打率.261、24本塁打、75打点、OPS.869となっている。そして八回のタイムリー二塁打によって、MLB最速でシーズン75打点に到達。2023シーズンに記録したキャリアハイの74打点を前半戦の内に更新してしまった。

 自身初となるシーズン100打点、そしてピート・アロンソやエウヘニオ・スアレスといった同リーグのライバルを振り切っての打点王タイトルに向け、期待は高まっている。そして、もう一つの期待は、あすロースターが発表されるオールスターゲームへの選出だ。

 既にファン投票でオールスターのスタメンに選出されているピート・クロウ=アームストロングは「鈴木誠也は絶対にオールスターに選ばれるべき」と、兄貴分の鈴木の選出に太鼓判を押した。そしてクロウ=アームストロングと同じくスタメンを務めるカイル・タッカーも「彼はリーグ屈指の打者の一人だ。アトランタ(オールスターの開催地)でも一緒にプレーしてくれるといいな。彼は今年ずっと素晴らしい活躍を見せている」と、鈴木の選出を望んだ。

 しかし、本人の視界に入っているのはオールスターではない。鈴木はクロウ=アームストロングのコメントについて尋ねられたとき「大丈夫です。もちろん、もし選ばれたら出場したいです。でも、今はポストシーズン進出を目指しています。それが一番重要です」と通訳を介してコメントした。

2025.7.6 11:38 Sunday

首位タイガースがガーディアンズに逆転勝利 独走の秘訣は切り替え

【ガーディアンズ1-2タイガース】クリーブランド/プログレッシブフィールド、7月4日(日本時間5日)

 ア・リーグ中地区首位のタイガースは、きょうから同地区4位のガーディアンズのホームに乗り込み、3連戦がスタート。その初戦は接戦の末、タイガースが制した。タイガースは4位ガーディアンズとのゲーム差を13.5まで拡大。一方のガーディアンズは連敗が泥沼の8にまで伸びてしまった。前半戦を前に独走体制に入りつつあるタイガースの強さの秘密は、浮き沈みをものともしない切り替える力かもしれない。

 タイガースは先日のナショナルズとの3連戦では、第2、3戦に連敗を喫して負け越し。しかし、昨季のディビジョン・シリーズ以来の再訪となるプログレッシブフィールドでのライバルとの再戦で、その連敗を引きずることはなかった。「今年は本当に良いプレーができているが、良いシリーズの後はリセットし、悪いシリーズの後もリセットしている」とはAJ・ヒンチ監督。勝って兜の緒を締め、悪い結果の後にも当然切り替える。その意識の徹底によってか、タイガースは今季3連敗以上の連敗を喫していない。

 「負けることもあるが、僕たちは良いマインドセットを持っている。僕たちは毎日変わっていく。(ナショナルズに2連敗したことは)分かっているけど、次の日には必ず勝つために、そして勝つために全力を尽くすんだ」と語ったのは、きょうのヒーローとなった外野手ウェンシール・ペレスだった。ペレスは攻守で悪い流れを断ち切り、試合の趨勢を変えるパフォーマンスを見せた。

 初回、タイガース先発のリース・オルソンは、負傷者リストからの復帰初戦とあっておぼつかない立ち上がり。ホセ・ラミレスに14号先制ソロを献上し、その後もピンチを招いた。二回にも1死二塁からライト前にヒットを浴びてしまい、ガーディアンズに2点目が加わったと思われた。しかし、タイガースのライトを守るペレスが果敢にチャージし、二塁走者を本塁でアウトに。今季のタイガースの選手としては最速となる97.9マイルのバックホームを見せ、ガーディアンズの流れを断ち切った。

 そして三回、1死で打席が回ってきたペレスは、ガーディアンズ先発のスレイド・セッコーニを捉え、同点の7号ソロ。さらに四回にはザック・マッキンストリーにも6号勝ち越しソロが飛び出した。勝ち越したタイガースは、先発のオルソンが4回1/3を1失点と粘ると、2番手タイラー・ホルトンが2回2/3、トミー・ケインリーが0回2/3、最後はウィル・ベストが1回1/3と3投手が無失点リレー。タイガースは虎の子のリードを守り抜き、同地区ライバル相手に大きな逆転勝利を挙げた。

 本職が二塁手のペレスは、2年前から初めて外野手に挑戦。「驚いた。あんなに速い球を投げたことがなかったからね」と、練習以上の成果が出たことに満足気だった。2年目のペレスは、5月下旬の昇格後に定位置を獲得。OPS.881を記録するなどブレイク中で、グレイバー・トーレスとライリー・グリーンのオールスターコンビの間を打つ3番打者に定着しつつある。

 まだ7月上旬にもかかわらず、タイガースは2位ツインズに12.5ゲームの差を付けて首位を独走。破竹の勢いを維持するタイガースの行く手を阻むチームは、まだ現れそうにない。

2025.7.5 16:10 Saturday

新人の活躍でアスレチックスが勝利 名手・クラークが打撃で特大弾

【アスレチックス11-2ジャイアンツ】サクラメント/サターヘルス・パーク、7月4日(日本時間5日)

 5月にデビューして以来、アスレチックスの新人デンゼル・クラークはその守備力で名を轟かせてきた。そして、プロスペクト時代から、クラークが期待を受けていた理由は、守備力だけではない。4日のジャイアンツ戦ではクラークが自身のパワーポテンシャルを特大のホームランで示し、またいつも通り守備の好プレーも見せ、アスレチックスを勝利に導いた。

 アスレチックスは初回からジャイアンツ先発のジャスティン・バーランダーを攻めた。初回にブレント・ルーカーのタイムリーで先制すると、二回には新人のマックス・マンシー、オールスターの先発ショートに選出されたジェイコブ・ウィルソン、そして再びルーカーがタイムリーを放って、早くも5点のリードを奪う。続く三回には、きょう負傷者リストから復帰したザック・ゲロフの犠牲フライで6点目を挙げ、バーランダーをここでノックアウトした。

 六回、先頭のクラークが三塁打で出塁すると、続くローレンス・バトラーがタイムリーでかえして7点目。そして走者を一人置いてニック・カーツが13号2ランを放ち、アスレチックスは一気にジャイアンツを突き放した。カーツはアガスティン・ラミレス(マーリンズ)を抜き、本塁打数で新人トップに。6月の最優秀新人に輝いた昨季のドラ1は、新人王レースを突っ走る同僚・ウィルソンのライバルとして名乗りを上げている。

 その後の七回、走者を一人置いてクラークが左中間へ471フィート(約144メートル)の特大2ラン。これでリードを11-0に広げたアスレチックスは、6回を無失点に抑えた先発のJP・シアーズから新人のジャック・パーキンスへとつなぎ、2人の継投でジャイアンツを振り切った。

 クラークの471フィート弾は、今季のMLBで3番目の特大弾だった(1位はマイク・トラウトの484フィート弾、2位はバイロン・バクストンの479フィート弾)。そしてスタットキャスト導入後では、アスレチックスの球団史上5位の飛距離だった。

 今季の本塁打の飛距離ランキングに名を連ねるのは、トップ3に入るトラウトとバクストン、そしてアーロン・ジャッジやロナルド・アクーニャJr.らを筆頭に強打者揃い。その中でクラークは、この試合の前までシーズン打率は.189に過ぎなかった。クラークはマイナー時代は最高で年間15本塁打を放ったこともあり、MLBでも平均以上のバットスピードを記録するなど、素質は備えている。しかし、MLBレベルの投手相手にまだ適応はできていなかった。

 クラークはキャリア初のマルチ長打(三塁打、本塁打)を記録したきょうの活躍の要因について、「最大の要素は単純化」だと語った。MLBでは球速、変化、コマンドにしても最高レベルを相手にしなければならず、その中で人並み外れて長い手足を持つクラークにとっては、シンプルなスイングへの意識は欠かせない。

 そして、クラークは得意の守備でも美技を披露。八回2死、右中間に飛んだライナーにダイビングし、地面すれすれで見事なキャッチを見せた。

 再建期からなかなか抜け出せないアスレチックスだが、クラークやカーツ、ウィルソンら若手の成長が希望の光となっている。

2025.7.5 16:02 Saturday

オールスターの先発は? スクバルが本命、NLは3人が有力か

 7月6日(日本時間7日)、2025オールスターゲームのロースターが発表される。既に明らかになっている投票で選出された野手のスターティングメンバーに加え、投手陣も発表となり、山本由伸(ドジャース)や菊地雄星(エンゼルス)らの選出が期待される。全体のロースターが発表される前に、今年のオールスターゲームで先発投手の栄誉に輝くかもしれない投手たちを見てみよう。

 ア・リーグにおける大本命は、昨季のサイ・ヤング賞投手であるタリク・スクバルだ。投手三冠に輝いた昨季からさらに進化を続け、今季は109回を投げて138三振に対してわずか13四球、そして防御率2.15を記録している。昨季も前半戦だけで10勝、防御率2.41、100三振と好調だったが、惜しくも先発投手の栄誉は逃した左腕は、今季満を持して大役を務めるかもしれない。

 そのスクバルに次ぐ候補と見られる投手は4人。スクバルを凌ぐ防御率1.85を記録しているハンター・ブラウン(アストロズ)、こちらもスクバルを凌ぐ144三振を奪っているギャレット・クローシェ(レッドソックス)、スクバルに並ぶ10勝に加え、リーグ2位の防御率2.13を残しているマックス・フリード(ヤンキース)、そして同じく防御率2.17と復活のシーズンを送っているジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)がそうだ。

 一方のナ・リーグは、昨季の先発投手を新人ながら務めたポール・スキーンズが最有力。スキーンズはナ・リーグトップの防御率2.03を記録している。

 しかし、スキーンズのライバルも強力だ。ローガン・ウェブ(ジャイアンツ)はリーグトップの113回2/3を消化し、総合指標fWARで1位のスキーンズ(3.5)に肉薄する3.4を記録。そして同じくfWAR3.4を記録するザック・ウィーラー(フィリーズ)は、136三振でリーグトップに立ち、防御率2.27でリーグ2位に入っている。どちらも近年のナ・リーグを代表する名投手だが、まだオールスターでの先発経験はない。

 先発の大役は、上記の投手の中から選ばれる可能性が高いだろう。彼ら以外のダークホースとしては、ア・リーグはフランバー・バルデス(アストロズ)、クリス・ブービッチ(ロイヤルズ)、カルロス・ロドン(ヤンキース)、ジョー・ライアン(ツインズ)の4人。そしてナ・リーグでは山本由伸(ドジャース)、マッケンジー・ゴア(ナショナルズ)、アンドリュー・アボット(レッズ)、ロビー・レイ(ジャイアンツ)、クリストファー・サンチェス(フィリーズ)、ソニー・グレイ(カージナルス)らが挙げられた。

2025.7.5 14:13 Saturday

ヤンキースが5連敗 サブウェイ・シリーズでメッツに逆転負け

【メッツ6-5ヤンキース】ニューヨーク/シティフィールド、7月4日(日本時間5日)

 ヤンキースが苦境に陥っている。先日のブルージェイズとの4連戦ではスイープ(4連敗)を喫し、ア・リーグ東地区の首位から陥落。この日、メッツ戦の敗北で連敗は5に伸び、直近21試合で15敗を喫している。

 「何が起こっているのか、理解するのは難しい」と試合後に絞り出したのは、ヤンキースのルーク・ウィーバーだった。守護神として抜群の安定感を誇っていた右腕は、負傷者リストからの復帰後に一転して不調に。復帰後の7試合は防御率13.51と打ち込まれ、中でも被本塁打が増加している。

 きょうのメッツ戦でも、ウィーバーの一発病が結果的に試合を決定づけてしまった。

 クロスタウンライバル(同じ都市のホームを置くライバル)であるメッツの本拠地に乗り込んでの3連戦の初戦、ヤンキースは序盤に主導権を握った。先発マーカス・ストローマンが5回3失点と堅実にゲームメイク。打線もジェイソン・ドミンゲスのマルチ本塁打、アーロン・ジャッジの32号、コディ・ベリンジャーの13号で5得点を入れた。

 しかし、リリーフ投手陣が仕事を果たせなかった。5-3とリードして迎えた六回、2番手イアン・ハミルトンがブレット・ベイティに9号ソロを被弾して1点差に。そして1点リードの七回、4番手のウィーバーがジェフ・マクニールに9号2ランを浴び、試合を5-6とひっくり返されてしまった。それが決勝点となり、メッツに5-6で敗北した。

 先発のストローマンは「ルークが昨年、そして今年に入ってからもどれほど好調だったか、みんな忘れていると思う。だから、何度か苦戦したとしても、全体から見れば大したことはない」と、ウィーバーを庇った。アーロン・ブーン監督も「彼にはこれを乗り越える力がある。彼はキャリアの中で、成功と失敗を何度も経験してきた」と苦労人の守護神の復活に期待を寄せる。

 そして、実際にヤンキースにとってはウィーバーの復活は必要不可欠だ。投手陣は今や故障者が続出し、代役候補は少ない。救援右腕フェルナンド・クルーズに加え、先発右腕クラーク・シュミットも故障離脱となり、ヤンキースは厳しい運用を迫られている。

 また、ヤンキースのジャッジは「2番・ライト」でスタメン出場。32号ソロを含む4打数2安打で、シーズン成績は打率.365、OPS1.214に改善した。

2025.7.5 11:38 Saturday

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