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カブスのポストシーズン進出が目前に 新人ホートンは好投で11勝目

【パイレーツ1-4カブス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月16日(日本時間17日)

 カブスの新人ケイド・ホートンが7月9日、前半戦の最終登板で5イニングを投げ切れずに降板したとき、どんなに楽観的な人でも、その後の大活躍を予想できなかっただろう。

 当時、ホートンは防御率4.45を記録し、マイナーで大成功を収めたときのような制球力を再現するのに苦戦していた。しかし、それからわずか2カ月余りの間に24歳の右腕は大きく成長を遂げ、今やナショナル・リーグ新人王の有力候補に浮上している。

 敵地でのパイレーツ3連戦の2戦目、カブスはホートンの好投もあり、4-1で勝利。ホートンは11先発連続で2失点以下に抑えている。

 カブスは連勝を3に伸ばし、早ければ17日(同18日)にもポストシーズン進出が決定する。

 ホートンは初回を投げ切るのに27球を要し、オニール・クルーズの右翼フェンス直撃のタイムリー三塁打を含む2安打を浴びた。しかし、二回はわずか9球で三者凡退に抑え、それ以降は完全に立ち直った。

 最後の打者8人をいずれも打ち取り、ホートンは5回3安打1失点、6三振、1四球の好投。11勝目を挙げ、シーズン通算の防御率は2.66となった。

 カブス打線は難敵ポール・スキーンズからマイケル・ブッシュが29号先頭打者アーチを放つなど、初回に2点を先制。二回にはイアン・ハップの犠牲フライで追加点を奪い、スキーンズを四回途中7安打3失点で降板に追い込んだ。

 五回にはピート・クロウ=アームストロングの犠牲フライで1点を追加。六回以降は4人のリリーバーが各1イニングを無失点に抑え、5投手の継投でパイレーツ打線をわずか4安打1得点に封じた。

 なお、カブスの鈴木誠也は5試合連続の欠場。クレイグ・カウンセル監督は鈴木が気管支炎を患っていることを明かしたが、体調は快方に向かっているようだ。

2025.9.17 10:40 Wednesday

ナショナルズがWヘッダー第1試合に敗れる 小笠原は5試合ぶりの無失点

【ナショナルズ3-6ブレーブス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月16日(日本時間17日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのブレーブスとのダブルヘッダー第1試合、3点ビハインドの九回に4番手として登板。上位打線と対戦し、1死からロナルド・アクーニャJr.にヒットを許したものの、後続を打ち取り、5試合ぶりの無失点に抑えた(防御率6.82)。試合はナショナルズが二回に2点を先制したが、四回に一挙5失点。3-6で逆転負けを喫した。

 初回の先制機を生かせなかったナショナルズだが、二回にブレーブス先発のホセ・スアレスから1死一、二塁のチャンスを作り、ジェイコブ・ヤングがライトへのタイムリーを放って1点を先制。続くCJ・エイブラムスはライトへ犠牲フライを打ち上げ、2-0とリードを広げた。

 ナショナルズ先発のジェイク・アービンは三回まで無失点に抑えていたが、四回に1死一、三塁のピンチが到来。イーライ・ホワイトの内野ゴロの間に1点を返され、続くビダル・ブルハンに同点のタイムリー二塁打を浴びると、ジュリクソン・プロファーの14号2ラン、マット・オルソンの27号ソロと2者連続アーチで3点を勝ち越された。

 反撃したいナショナルズだったが、ブレーブス先発のスアレスを攻略できず、2-5と3点ビハインドのまま試合は終盤へ。八回にはブルハンのタイムリーでリードを広げられた。

 直後にホルヘ・アルファロのタイムリーで1点を返し、再び3点差となった九回には4番手として小笠原がマウンドへ。先頭のオルソンを90マイル(約144.8キロ)のフォーシームでファーストゴロに打ち取ったあと、アクーニャJr.にはライトへのヒットを許したが、ドレイク・ボールドウィンを低めのスライダーでピッチャーゴロ、オジー・オルビーズを91.1マイル(約146.6キロ)のフォーシームでセンターフライに打ち取り、1イニングを1安打無失点に抑えた。

 最終回はブレーブスの守護神ライセル・イグレシアスの前に無得点に終わり、3-6で試合終了。4試合連続失点を喫していた小笠原だが、今月2度目の無失点に抑え、リリーフ転向後の成績は17試合に登板して防御率6.15、被打率.237、WHIP1.44となっている。

2025.9.17 08:53 Wednesday

フィリーズが地区2連覇! 延長10回ドジャースとの熱戦を制す

【ドジャース5-6フィリーズ】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、9月15日(日本時間16日)

 フィリーズは飛行機のトラブルにより到着が数時間遅れ、ロサンゼルスに着いたのは午前2時前だった。

 それは理想的な状況ではなかった。

 しかし、遠征のトラブルにかかわらず、ドジャースタジアムでの試合は午後7時10分にスタートした。地区優勝へのマジックナンバーは「1」。ドジャースに勝てば、2年連続の地区優勝が決まるという一戦だった。

 簡単な試合ではなかった。しかし、フィリーズは延長10回の熱戦の末に6-5で勝利を収め、ナショナル・リーグ東地区の優勝を決めた。

 初回、カイル・シュワーバーが53号ソロを放ち、チームに先制点をもたらした。その後、フィリーズは逆転を許し、ドジャースに3-1とリードされたが、七回に下位打線が奮起。6番オットー・ケンプが二塁打でチャンスメイクすると、1死後に8番ブライソン・ストットのタイムリーで1点を返し、9番ウエストン・ウィルソンの5号2ランで試合をひっくり返した。

 その直後、オライオン・カークリングがムーキー・ベッツに19号ソロを浴び、4-4の同点に。しかし、八回にブライス・ハーパーが右中間への27号ソロを放ち、5-4とリードを奪った。

 これで決まったかに思われたが、試合は終わらなかった。

 クローザーのヨアン・デュランはトレード期限前に加入して以来、フィリーズにとって「天の恵み」と言える存在だ。毎試合のように素晴らしいピッチングを見せ、自動的とも言えるくらいにアウトを重ねていた。

 ところが、九回1死からデュランは浮いたカーブをとらえられ、アンディ・パヘスに同点の25号ソロを被弾。打球はレフトにあるドジャースのブルペンに飛び込んだ。デュランが本塁打を打たれたのは移籍後初めて。今季トータルでもわずか2本目の被弾だった。

 しかし、フィリーズは10回にJ・T・リアルミュートの犠牲フライで勝ち越しに成功。これが決勝点となり、ドジャースタジアムのフィールド上にはフィリーズの選手たちによる歓喜の輪が広がった。

2025.9.16 14:36 Tuesday

負傷したアルバレスの代役、新人コールが逆転2ランで勝利に貢献

【アストロズ6-3レンジャーズ】ヒューストン/ダイキンパーク、9月15日(日本時間16日)

 初打席初球アーチの鮮烈デビューを飾ったアストロズのザック・コールはメジャー4試合目の出場でも勝利の立役者となった。

 レンジャーズとの同地区対決3連戦の初戦、ベンチスタートだったコールは負傷したヨーダン・アルバレスの代役として途中出場すると、五回に逆転の2号2ラン、七回にはダメ押しのタイムリーを放つ活躍。アストロズは6-3で勝利し、地区首位マリナーズとのゲーム差を0.5に縮めた。

 アストロズは今週、ホームで6試合が予定されており、同地区のレンジャーズ、マリナーズとそれぞれ3連戦を戦う。逆転での地区優勝を狙うアストロズは現在、ワイルドカード争いの3位につけており、4位に並ぶレンジャーズ、ガーディアンズとのゲーム差を3に広げた。

 9月12日のブレーブス戦でデビューしたコールは、初本塁打を含む4打数3安打4打点の大活躍。2戦目は無安打に終わったが、3戦目ではヒット1本を放った。4戦目はメジャー昇格後初めてのベンチスタートとなったが、主砲アルバレスが初回の走塁時に左足首を負傷。コールは二回の守備から出場し、レンジャーズ先発のジャック・ライターから2号逆転2ランをライトスタンドに叩き込んで勝利の立役者となった。

2025.9.16 12:21 Tuesday

先発タイオンの好投でカブス完封勝ち 鈴木誠也は4試合連続の欠場

【パイレーツ0-4カブス】ピッツバーグ/PNCパーク、9月15日(日本時間16日)

 敵地でのパイレーツ3連戦の試合前、カブスのクレイグ・カウンセル監督はオールスター外野手のカイル・タッカーがまだ負傷者リストから復帰できない状況であることを示唆した。これにより、カブスはタッカーの穴を埋めながら戦わなければならない試合が続くことが明らかになった。

 28歳のタッカーは、9月2日のブレーブス戦で左ふくらはぎを痛めた影響により欠場が続いている。その数日後には負傷者リストに登録された。タッカーは問題なくバットを振り、ボールを投げることもできているが、走ることが常に最後のハードルとなっている。そして、そのハードルをまだクリアすることができていない。

 レギュラーシーズン最後の遠征はパイレーツ3連戦とレッズ4連戦。カブスはその初戦、タッカーと4試合連続の欠場となった鈴木誠也を欠きながらも打線が十分な攻撃力を発揮し、4-0で勝利した。奪ったのは4点だけだったが、9安打を放ち、二回を除くすべてのイニングで走者を出した。

 一塁手のマイケル・ブッシュは三回に28号ソロ。飛距離418フィート(約127メートル)の一発を放ち、パイレーツ先発のブラクストン・アッシュクラフトから先制点を奪った。その4球後、ニコ・ホーナーがヒットで出塁し、三塁まで進んだあとにアッシュクラフトの暴投で生還して2点目。四回にはダンズビー・スワンソンがタイムリー二塁打を放ち、3-0とリードを広げた。

 六回にはピート・クロウ=アームストロングが29号ソロ。これにより、クロウ=アームストロングはシーズン30本塁打&30盗塁の達成まであと1本塁打に迫った。カブスで「30-30」を達成したのは、過去にサミー・ソーサ(1993年と95年)だけである。

 打線の援護を受けた先発のジェイムソン・タイオンは、6イニングを無失点に抑えて10勝目をマーク。88球を投げて2安打、3三振、2四球と安定したピッチングを見せた。

 タッカーの負傷を懸念するのは当然であり、カブス打線はタッカーが7月以降に調子を落としてから得点力が大幅ダウン。タッカーの復帰時期は未定だが、ワイルドカード・シリーズは約2週間後に迫っている。

2025.9.16 11:37 Tuesday

ナショナルズ大敗 小笠原慎之介は2回3安打2失点で防御率7点台に

【ナショナルズ3-11ブレーブス】ワシントンD.C./ナショナルズパーク、9月15日(日本時間16日)

 ナショナルズの小笠原慎之介は本拠地でのブレーブス戦、六回無死一塁の場面で2番手として登板。マーセル・オズナを併殺打に仕留めるなど、この回は無失点に抑えたが、続投した七回に3本のヒットを浴び、2失点を喫した。4試合連続の失点で今季の防御率は7.03となっている。試合は3-11でナショナルズが大敗。投手陣が16安打11失点と打ち込まれた。

 二回にデイレン・ライルの6号ソロで先制したナショナルズだったが、先発のミッチェル・パーカーがマット・オルソンに26号3ランを浴びるなど五回までに5失点。六回には新人王候補のドレイク・ボールドウィンにタイムリーを浴び、5回0/3を投げて10安打6失点で降板した。

 2番手の小笠原はオズナをサードゴロ併殺打、続くマイケル・ハリス2世をショートゴロに打ち取って無失点。七回も続投したが、ヒットと死球で無死一、二塁のピンチを招くと、オルソンにレフトへのタイムリー二塁打を浴びた。2死後、キム・ハソンに四球を与えて満塁となり、ボールドウィンにもタイムリーを許して2失点目。2回36球を投げて3安打2失点、2三振、1四球という内容だった。

 八回に2点を返したナショナルズだが、九回に4番手のオーランド・リバルタがロナルド・アクーニャJr.に17号ソロ、ボールドウィンに16号2ランを浴び、さらに3失点。今季20度目の2ケタ失点となった。

 勝利したブレーブスはオルソンが5打数4安打4打点、ボールドウィンも5打数3安打4打点の活躍。先発のスペンサー・ストライダーは7回4安打1失点の好投で6勝目を手にした。

2025.9.16 10:59 Tuesday

ブルージェイズの有望株イェサベージがメジャー昇格 昨年のドラ1右腕

 トレイ・イェサベージについて尋ねてみると、いろいろな人々が興奮気味に話す言葉の中に、同じような言葉が含まれていることがわかる。

「ブルドッグ」という言葉が多く使われるのだ。また、「彼は大人だ」と多くの人が言う。さらに、「彼のファストボールは天から与えられたものだ」と語る人も多い。

 イェサベージには、ブルージェイズのマイナーリーグスタッフや選手育成担当者の感情を掻き立てる何かがある。ブルージェイズの球団ナンバーワン有望株であり、今季マイナーの各階級で活躍してきた大柄な右腕は、15日(日本時間16日)のレイズ戦でメジャーデビューする。プロデビューからわずか5カ月余り、関係者全員にとって信じられない快挙だ。

 少なくとも外から見れば、プレッシャーはこれ以上ないほどに高まっている。ブルージェイズは14日(同15日)のオリオールズ戦に11-2で勝利し、地区2位のヤンキースに4ゲーム差をつけている(直接対決でも勝ち越し)。また、アメリカン・リーグ最高勝率を記録しているため、これをキープすれば、地区シリーズへ直行できる権利を獲得する。チームが上位争いを続け、注目を集めている状況の中、イェサベージも重圧を感じているはずだ。

 しかし、そうではない。

「プレッシャーは全くないよ。子供のころから続けてきたゲームで生計を立てているだけだから」とイェサベージは語る。

「5歳の子供もこのゲームをプレーするんだ。僕は22歳だから、きっと大丈夫だと思っているよ」と自身にかかるプレッシャーを否定した。

 これはイェサベージの本質を捉えている。彼には自然な自信があり、すべての出来事を経験の一部として蓄えていく。プロスペクト(有望株)の成長過程のある時点において、彼らのスタッツ(成績)やどれだけ速い球を投げられるかといったことは、評価基準の一部に過ぎないのだ。

 22歳の若者は、球界最高峰の舞台で初めて苦戦する状況にどう対処していくのだろうか。マイナー3Aの打者ではなく、打席にアーロン・ジャッジ(ヤンキース)が立っている状況で、心拍数はどうなるのだろうか。気が散るような状況に対処できるだろうか。外部からの雑音を封じ込めることはできるだろうか。どれほど期待された有望株でも、メジャーの壁にぶつかり、活躍できないことがある。しかし、ブルージェイズはイェサベージがこうした様々な疑問に対処できると考えている。イェサベージの投球能力だけでなく、メジャーリーガーとしてのハートを持っていることを評価しているのだ。

「これは公開のトライアウトではない。彼がチームを助けてくれると信じ、決断を下したんだ」とジョン・シュナイダー監督。「あまり実験的なことはしたくないし、チームを混乱させるようなことをしたくもない。勝つために最善の決断を下したまでだよ」と強調した。

 これは典型的な有望株のデビュー戦ではない。2019年にブラディミール・ゲレーロJr.とボー・ビシェットがデビューしたが、このときのブルージェイズは負け続けていた。チーム再建の真っ只中にあり、その再建が今の状況につながった。今季のブルージェイズは10年ぶりの地区優勝と1993年のワールドシリーズ制覇を目指しており、イェサベージはそうした状況の中でデビューする。それ以上のものはない。ベテランを休ませるためでもない。必要な戦力だからこそ、イェサベージに出番が回ってきたのだ。

「本当に、トレイがもたらしてくれる才能がこの機会につながったんだ」とシュナイダー監督は言う。「他の先発候補ではなく彼を選んだのは、それが理由だ。彼はマウンドに立ってアウトを奪い、メジャーリーグの舞台でチームの勝利を手助けしてくれると信じているよ」と語った。

 シュナイダー監督によると、イェサベージに投球制限は設けないという。今季マイナーで98イニングを投げているが、これは1年前に大学で投げたイニングより数イニング多いだけ。よって、先発投手として起用していくことも十分に可能だ。また、マイナーではリリーフの適性も示しており、必要であれば、リリーフでマウンドに上がることもあるだろう。

 ブルージェイズの過去の投手を見ると、アーロン・サンチェスはデビューした2014年にリリーフを務め、翌2015年は先発とリリーフを兼任した。ただし、これは投球制限に関係したものだった。デービッド・プライスはレイズ時代の2008年にデビューすると、先発で1試合、リリーフで4試合に登板し、ポストシーズンではリリーバーとしてチームに貢献した。

 シュナイダー監督が言っているように、イェサベージはブルージェイズの勝利に貢献できる選手だ。マイナーの98イニングで160三振という驚異的な数字を残している。メジャー初登板ではゾーン内にボールを投げ込み、四球の連発を避ける必要があるだろう。これはこれまでの課題でもあった。しかし、メジャーのマウンドに立った瞬間からメジャーの強打者たちを圧倒できるだけの才能を持っている。

 レギュラーシーズンは残り2週間。ブルージェイズはア・リーグ最高勝率をキープし、すべてが順調に進んでいるように見える。イェサベージの登場により、ブルージェイズはよりよいチームになる可能性がある。そして、イェサベージも上位争いをするチームに相応しい投手であることを証明しようとしている。初登板の結果次第では、イェサベージはポストシーズンの戦いにおいて、ブルージェイズの「秘密兵器」となる可能性もありそうだ。

2025.9.16 09:47 Tuesday

ジャイアンツの有望株エルドリッジが昇格 PS進出へ切り札投入

 ドミニク・スミスが右ハムストリングを痛めてレギュラーシーズンの残り試合を欠場する見込みのため、ジャイアンツは逆転でのポストシーズン進出に向け、球団ナンバーワン有望株である左打ちの一塁手のメジャー昇格を決めた。

 15日(日本時間16日)、ジャイアンツは有望株ブライス・エルドリッジのメジャー昇格を発表。ダイヤモンドバックス戦に「5番・DH」でスタメン起用されている。なお、エルドリッジのメジャー昇格については、地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」のスーザン・スラッサー記者が第一報を伝えた。

 スミスが欠場中のため、エルドリッジは一塁手またはDHで起用するオプションの1つとなる。20歳でのメジャーデビューは、ジャイアンツの野手では1981年のジェフ・ランサム以来の年少記録だ。投手も含めると、2010年にマディソン・バムガーナーが同じく20歳でメジャーデビューを果たしている。

 身長201センチのスラッガーは、今季マイナー2Aのリッチモンドでスタートし、6月上旬には3Aのサクラメントに昇格。3Aでは66試合に出場し、打率.249、18本塁打、63打点、OPS.836をマークした。2Aでの34試合でも7本塁打を放っており、今季マイナー合計で25本塁打を記録している。

 エルドリッジは2023年のドラフト全体16位指名を受けてプロ入りしたあと、二刀流選手として育成されることを希望していたが、最終的には昨季、野手(一塁手)に専念することを決めた。守備の評価は打撃ほど高くないものの、ジャイアンツは球団のインストラクターを務めるウィル・クラークやJ・T・スノーによる指導を受け、エルドリッジが守備面でも大きな進歩を遂げたと考えている。

 エルドリッジはすさまじいパワーで知られる一方、試合では空振りの多さが目立っており、3Aでの286打席で88三振を喫している(三振率30.7%)。なお、ジャイアンツはエルドリッジのメジャー昇格に伴い、外野手のルイス・マトスを3Aに降格させ、ユーティリティ・プレーヤーのブレット・ワイズリーをDFAとした。

 ジャイアンツ(75勝74敗)は現在、ナショナル・リーグのワイルドカード争いにおいて、3位のメッツに1.5ゲーム差をつけられている。レギュラーシーズンは残り13試合。ただし、ジャイアンツはメッツとの直接対決に負け越しているため、実質的には2.5ゲーム差がついている状況だ。球団ナンバーワン有望株という「切り札」の投入は、ジャイアンツの逆転劇を後押しすることになるだろうか。

2025.9.16 08:41 Tuesday

クローシェの奪三振ショーでレッドソックスがスイープ阻止 吉田2安打

【レッドソックス6-4ヤンキース】ボストン/フェンウェイパーク、9月14日(日本時間15日)

 エースのギャレット・クローシェの好投でレッドソックスがヤンキースに勝利。同地区ライバルとの3連戦のスイープ(3連敗)を阻止し、ポストシーズン進出へ前進した。吉田正尚は3打数2安打1打点の活躍だった。

 レッドソックスは初回、先頭のジャレン・デュランの三塁打を皮切りに5連打で一挙に3点を先制。その後も攻勢は止まらず、さらに6番の吉田正尚の犠牲フライやカルロス・ナルバエスの14号ソロで追加点を加え、初回から6点を奪った。

 レッドソックス先発のエース、ギャレット・クローシェはこの日も奪三振ショーを展開。初回からアーロン・ジャッジを含む2打者から三振を奪い、二回も2三振。三回も2巡目を迎えたジャッジを含む3打者から三振奪った。

 しかし四回、5番のアメッド・ロサリオに6号2ランを被弾。さらに五回にはジャッジに48号ソロを浴び、3失点目を喫した。それでも本塁打以外では得点の糸口を与えず、6回3失点、12三振、1四球と圧巻の好投だった。

 レッドソックスはブルペン陣がヤンキース打線の反撃をかわし、6-4で逃げ切り。同地区ライバル・ヤンキースとの3連戦のスイープ(3連敗)を阻止し、地区2位・ワイルドカード1位のヤンキースとの差を1.5ゲーム差に広げ、さらにワイルドカード3位のアストロズとの差を1ゲーム差に広げた。

 クローシェは圧巻の奪三振ショーで16勝目(5敗)をマーク。3自責点を喫して防御率は2.63に悪化したが、両リーグトップの240三振目を記録した。ア・リーグのサイ・ヤング賞を争うライバルだったタリック・スクーバルが脇腹の負傷で途中交代した影響もあり、シーズン残り2先発の結果次第では自身初のサイ・ヤング賞もあり得るだろう。

 吉田正尚は「6番・DH」でスタメン出場。3打数2安打1打点をマークし、今季の打撃成績は打率.236、OPS.618となっている。

2025.9.15 11:14 Monday

ロキオが同点防ぐ圧巻の好守で3連勝を締めくくる ガーディアンズ猛追

【ガーディアンズ3-2ホワイトソックス】クリーブランド/プログレッシブフィールド、9月14日(日本時間15日)

 ブライアン・ロキオが好守で同点のピンチを救い、ガーディアンズはホワイトソックスを下してスイープ(3連勝)を決めた。ア・リーグワイルドカード争いで猛追するガーディアンズは、4カ月ぶりに貯金を7に増やし、ワイルドカードまで2.5ゲーム差に迫った。

 ガーディアンズは7月下旬にロキオのポジションをショートからセカンドへ移した。ロキオにはメジャーでセカンドを守った経験がなかったが、「彼はゴールドグラブ賞級のディフェンダーだ。ポジションを変えるのは簡単ではないが、もしそれができる人がいるとすれば、それは彼だ」とスティーブン・ボート監督は二塁への適応に太鼓判を押した。

 そしてコンバートの決断が報われる瞬間が、14日のホワイトソックス戦で訪れた。ボー・ネイラーの勝ち越し弾で1点リードを手にしたガーディアンズは、最終回に守護神ケイド・スミスを投入。しかし、スミスは2死一、三塁のピンチを招き、アンドリュー・ベニンテンディに対してセンター方向へのヒット性の打球を浴びた。その打球をセカンドのロキオは横っ飛びで捕球し、素早い転送で打者走者を間一髪アウトに。あわや同点のピンチを防ぎ、ガーディアンズに勝利をもたらした。

 「あのプレー中は何も考えていなかった。ただ一塁でアウトを取ることだけを考えていた。それがその瞬間の一番の考えだったからね」とロキオは振り返った。「あれは今まで見た中で最高のディフェンスプレーの一つだ。特に、あの重大さ、状況、そしてロッキがあれを捉えた速さを考えると。ここに来る前にリプレイを見たばかりだった。見ざるを得なかった。あの瞬間の最高のプレーの一つだった」とボート監督も絶賛した。

 ロキオはガーディアンズの先発ショートとして開幕を迎えたが、打撃不振で5月にマイナーへ降格。7月に正ショートに定着したガブリエル・アリアスが負傷離脱した際に昇格し、アリアスの復帰後にセカンドへ回った。

 セカンドとしての経験が浅いわけではなく、マイナーでは通算101試合に出場している。それでも、この日のようなスーパープレーに備えることはできない。「あれは本能だ。あんなプレーは練習ではできない」

 ロキオの目覚ましい活躍は守備だけにとどまらない。打撃不振に陥っていた降格前は打率.165、OPS.433だったが、昇格後は打率.262、OPS.707と持ち直した。その復調の要因は、今週行ったというフィジカルの微調整以上に、メンタルの調整にあるだろう。「1打数5安打を放ち、すべてをコントロールし、あらゆるプレーを成功させ、スーパースター並みのプレーをしたいと思っていた。でも、そのプレッシャーを少し抑え、フィールドでやりたいことをシンプルに、調整する必要があると気づいた」と、自分本来のプレーを取り戻した。

 17連戦を12勝で終え、ガーディアンズは8月28日以来の休養日を15日に得る。「明日は休養日として、この数週間の努力を振り返ることができるなんて、最高だよ。本当に休む価値があると思う。でも、僕たちの心の中では、仕事はまだ終わっていないのは明らかだ」とは決勝弾を放ったネイラー。シーズン残りの4カードは地区首位タイガースと2度の3連戦、ツインズとの4連戦、そして最後はワイルドカードを争うレンジャーズとの3連戦が控えている。

2025.9.15 10:19 Monday

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